4月に市立奈良病院で発生したシステム障害に関し、大阪大学の猪俣敦夫教授(座長)・一般社団法人ソフトウェア協会の板東直樹フェロー・西村あさひ法律事務所の北條孝佳弁護士という同分野のエキスパートにご協力頂き検証して頂きました。 市立奈良病院では、情報セキュリティの専門家を専任で院内に配置する等、自治体病院としては異例の対策を講じていた事もあり結果的に被害は最小限に食い止められましたが、今後さらなる脅威に備える必要があります。 会議の中でも今回の事案は市立奈良に限った話ではなく、全国の病院が同様のリスクにさらされている事に強い危機感が示されました。 病院内には電子カルテのような共通システムから診療科ごとのサーバ等、非常に多くの(そしてバラバラの)システムが複雑に絡み合って成り立っています。その内のどこかに外敵の侵入を一度許せば、全体が機能不全に陥り業務継続が困難になります。 市立奈良でも、システムが復旧するまでの間は手書き対応を強いられ、結果として提供できる医療に大きな制限がかかりました。 また院内システムの安全性が確認された後も、支払基金等の外部への接続が中々認められず、診療報酬の請求事務が遅滞する等の間接的な影響も生じました。他の病院ではシステム回復に数ヶ月を要した事案もありますので、長期化した場合には経営を揺るがす大きな問題に直結します。 専門家会議では来月にも報告書をまとめ、市に提出される予定です。





