奈良市ではこれまで県下13の消防本部を一元化することを目的とした、奈良県消防広域化協議会の会長市として組織の広域化(統合化)をめざしてきました。これは国の方針に基づくもので、広域化により管理部門や通信部門のスケールメリットが生まれ、維持管理コストの削減とともに消防力の強化につながる効果が期待されています。
一方、検討を進める中で、これまで各本部が独自の予算で取得・整備してきた車両や機器等の財産の帰属や、年収ベースで最大約150万円の格差がある職員給与や手当の一元化等、いくつもの課題が見えてきました。特に広域化に伴って必要となる約30億円の臨時的経費に関しては、広域化を主導する国や県の負担がほとんどなく、構成する各自治体で按分した場合、奈良市の負担が非常に重くなることがネックとなります。
以上の理由から、奈良市としては県下一元化の消防広域化からは脱退せざるを得ないと判断し、先日開かれた会合でその意向を表明しました。今後は単独での活動を基本としますが、近隣自治体との個別連携については、具体的な効果・メリットが見えれば改めて検討していきたいと考えています。
奈良市政の最近のブログ記事
11月27日投開票の大阪知事・市長選では、両候補の対立構造が面白おかしく報じられる側面がありますが、本質的には非常に大きな問いが有権者に投げかけられています。大阪市という巨大な政令指定都市を解体するという橋下氏の主張は、単に「敵憎し」という視点だけではなく、従来の「国・都道府県・市区町村」という3層構造を今後も維持し続けるかどうかを問うものです。
基礎自治体である市区町村は、住民生活に最も近い行政として、地域の実情に即したきめ細かなサービスを自らの意思と責任で行う事が求められます。そのためには裏付けとなる財源・権限が必要です。しかし現在の制度では国や都道府県が大きな権限を持ち、地域の自律的発展の妨げとなっている現状があります。あくまでも、現場に近い基礎自治体が出来る限りの役割を果たし、どうしてもやりきれない部分や広域で取り組んだ方が効率の良いものについては、広域自治体である都道府県が担う。さらにそこでも手に負えないもの、例えば外交や為替、社会保障等の運用については国がカバーするという、「補完性の原則」が重要です。
今の二重行政の問題はこの原則に反し、国や都道府県が肥大化した事に要因があります。一方で基礎自治体も巨大化すると経営効率が悪くなるというデータがあります。例えば1人あたりの借金(地方債残高)は、奈良市と同規模の中核市平均では39万円ですが、より大きな政令市では63万円、大阪市では110万円と、規模と借金体質に相関関係が見られます。
いずれにしても、国・地方を含めた抜本的な都市制度の再設計が求められているのではないでしょうか。
とはいえ、奈良市では平成27年までに約111億円の財源不足が予想され、さらなる行革に取り組まなければなりません。昨年・一昨年と実施した事業仕分けでは、2年間で約25億円の財源捻出に成功しましたが、同じ手法がいつまでも通用する訳ではありません。そこで今年度は「事業・事務の総点検」と銘打ち、事業仕分けでは見えてこなかったムダなコストを徹底的に洗い直す作業に取り組んでいます。例えば、直接事業費はわずかであっても、膨大な人件費がかかっている事業をフルコスト基準で再評価を行う事、また事業目的は問題なくとも、運営手法や発注手続き等の執行段階に改善余地があるものなどをターゲットに、会計士をはじめとする外部の専門家集団と市の若手職員の混成チームで徹底的に洗い出して参ります。
奈良市では先日、来年度の当初予算編成に関する基本方針を発表しました。例年10月ごろから翌年度予算の編成作業に着手をし、財政課・総合政策部長・副市長・市長と、各段階での査定を経て、来年3月の定例市議会に予算案として提出する流れとなります。今回の編成方針は担当課である財政課と何度も練り直し策定したものですが、その構成は5つの柱から成ります。以下、その概要です。
1)第4次総合計画の推進
平成23年度から10年間の奈良市の基礎となる総計に掲げている、まちづくりの基本方向に沿った事業計画・予算であること。
2)大幅な収支不足の解消
来年度から平成27年度までの財政見通しにおいて、約111億円の財源不足が生じる。これは、税収減による影響と、生活保護費を中心とする社会保障関係費の大幅増という、全国共通の厳しさに加え、奈良市の特殊要因として土地開発公社等の精算という「負の遺産」処理に要する財源を生み出さなければならないという厳しさがあります。市民への影響を極力抑えるためにも、徹底した事業・コストの見直しが必須です。
3)フルコスト視点での全施策の徹底した見直し
直接事業費だけに着目した従来の見直しではなく、施策の執行に係る人件費や間接費も含んだ「フルコスト」視点での見直しを行う必要があります。
4)戦略的な新規施策の提案
予算の削減、施策の廃止だけでなく、街の未来につながる新たな取り組みや既存施策の拡充についても、柔軟な発想で積極的に提案することを求めています。特に子育て・環境・観光の重点分野や、今後のニーズ増大が見込まれる領域での早期対応や予防的施策に力をいれることとしました。一方で、これらに要する財源については、既存施策の廃止や歳出削減、国県の補助やモデル事業の活用等の新規財源によって賄うことを原則としています。(いわゆるペイアズユーゴーpay as you go原則)
5)部内マネジメントの徹底
各部において、部長の強いリーダーシップによりメリハリのある予算編成を行うことを求めました。従来は部内の各担当課と財政課との間で予算折衝を積み重ねる手法が中心となり、部長が部内の全施策・予算を把握できていない状況も散見されました。今後は部長をトップに、市の予算や事業を部単位でしっかりと把握・分析したうえで、財政当局とのプレゼンに臨む形に変えました。今回の編成方針では、既存の継続事業に関しては前年度の90%を上限(シーリング)として見積もる事としていますが、これは機械的に一律カットを行うという意味ではなく、真に必要なものはカットなしもOK、その代わり他のコストをより大きく削減するといった裁量を部長に与え、部全体でのシーリングとしている点がポイントです。
今回発生しました市の現役管理職2名による公金(税の延滞金)着服事件につきましては、市民の皆さんの信頼を大きく裏切ることとなり、誠に申し訳ありません。税という市民と行政をつなぐ最も大切なものを、自らの私欲を満たすために立場を悪用して着服したという事実は、断じて許される事ではありません。私も監督者としての責任を重く感じています。既に2名は昨日付で懲戒免職処分と致しましたが、今後は警察とも連携を図りながら、事実の徹底究明と再発防止、チェック機能の見直しに全力を挙げます。
これまでも奈良市においては、現業職員の中抜け問題や、長期病休問題、親族企業への公共工事の発注口利き等、他所では考えられないような不祥事が続いてきました。私も就任以来、これらの体質改善が急務と捉え、事なかれ主義の排除や身内に甘い調査や評価を避けるため、この7月からはガバナンス推進課、8月からはガバナンス監視員会を設置してきました。今回はその矢先の事件だけに、大きな衝撃として受け止めています。
ガバナンスとは内部統制とも言われ、法令や規律の遵守を徹底し統制の効いた組織運営を行うことを指します。最近では企業等でも組織内で問題が起きた際に速やかに第三者委員会を立ち上げ、事実を調査・公表することが多くなってきましたが、行政でも求められる事は同じです。特に公務員は税金をお預かりする公僕としての立場であり、より厳しい規範意識が無ければ行政の存在にも関わる重大な問題となります。今回の事件を通して、過去から続いてきた慣れ合いの空気を一掃し、一刻も早い信頼回復に向け、陣頭指揮を執らせて頂く所存です。
今年も暑い日が続いています。それに伴い、市内の熱中症による搬送は7月17日までに58人と、昨年同時期(29人)の約2倍に急増しています。消防庁のデータによると、全国では一昨年は12,971人ですが、昨年は53,843人と約4倍に増加していますが、今年はさらに上回る勢いです。要因別では居室での発症が15件と最も多く、注意が必要です。また今年は特に高齢者の割合が高く、約半数(30件)に上っているのが特徴です。市でも、熱中症を防ぐ4つのポイントとして以下を勧めています。
・のどが渇かなくても、こまめに水分補給
・部屋の温度をこまめに測る
・通気性・吸湿性の良い涼しい服装
・エアコン・扇風機を上手に使用する
この他、熱中症に関する情報は市HPをご覧ください。
http://www.city.nara.nara.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1279169682156&SiteID=0&ParentGenre=1000000001033
昨晩、多賀城市で避難所運営にあたっていた職員約20名が帰庁しました。5月いっぱいをめどに行ってきた今回の多賀城市への職員派遣ですが、仮設住宅の建設が遅れていることから、現地の要請に応え、6月も継続して職員を派遣する事になりました。5月は20名づつ5クールに分けて派遣しましたが、今回は奈良市の担当する避難所が3つから2つに減った事もあり、10名×4クール、計40名の派遣といたします。食糧等は十分足りていると報告がありましたが、避難者の方々の健康や心の支えとして活躍してくれることを期待しています。
なお、5月末までの職員派遣状況ですが、消防・水道・保健師や下水道等の専門業務180名に加え、市立奈良病院の医師・看護師・管理栄養士等が191名参加、さらに多賀城市の避難所運営支援の100名(5月分)を合わせると、計471名となります。
今後も出来る限りの支援を行っていきたいと考えています。
奈良市では被災地において、災害復旧活動を行う市民ボランティアを募集します。これまでは救援物資の搬送と義援金募集、職員派遣の主に3通りの支援策を講じてきましたが、市民からはボランティアとして被災地の復興を直接手伝いたい、という声もたくさん寄せられていました。奈良市では4月上旬から職員を被災地へ派遣し、ボランティアの受け入れ態勢についての情報収集を行ってきましたが、この度ようやく実施のめどが立ちました。今回は宮城県気仙沼市での4泊5日の活動となり、計5回に分けて市で借り上げたバスで出発し、各回20名、計100名を定員としています。原則自己完結型となりますが、ぜひ多くの皆さまのご参加をお待ちしています。
■活動期間
1)4月27日(水)~5月1日(日)
2)4月29日(金)~5月3日(火)
3)5月 1日(日)~5月5日(木)
4)5月 3日(火)~5月7日(土)
5)5月 5日(木)~5月9日(月)
■活動内容
清掃活動、瓦礫の撤去、救援物資の仕分け等
以下、詳細情報
http://www.city.nara.nara.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1302858145110&SiteID=0000000000000&FP=toppage
談合問題を受けて昨年7月に設置、13回の委員会を開催した「奈良市入札制度等改革検討委員会」(委員長:楠茂樹上智大准教授)が先日、最終提言をまとめ、提出して頂きました。委員会ではこれまで、競争性の担保と品質確保、また不良・不適格業者の排除など、様々な観点から入札制度の在り方について検討されましたが、その一方で公職者等からの不当要求や介入に関しても調査・議論が行われました。
提言の中でも、
「当委員会の実施した職員へのアンケートや各委員への公式・非公式の情報などから、市会議員等の公職者からの正当な要望を含む「口利き」が入札に関連して相当数存在することが判明した。
~中略~
職務執行の透明性の確保は入札に限らず、自治体行政の根本課題である以上、入札を含む全ての職務執行の透明性を確保するため、市会議員等の公職者の要望等についてはすべて記録化し、原則、全件公開することが必要であると考えるものである。」
とするなど、今後の制度改革に向けても具体的な提言が出されました。
詳細は以下、「奈良市入札制度等改革検討委員会」の下段をご覧下さい。http://www.city.nara.nara.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1282632593619&SiteID=0000000000000&FP=topics
奈良市では制度化に向けた準備を進めるほか、明日の管理職会議でも、同委員会副委員長の阪口弁護士からご講義を頂くなど、全庁を挙げた意識改革にも着手していきます。
昨年秋から取り組んできた奈良市土地開発公社経営検討委員会の最終報告がまとまりました。これまでも実勢価格とかけ離れた土地の取得が問題であると指摘されてきましたが、本委員会による徹底調査により、その実態が明らかになりました。奈良市としては、早急に公社廃止に向けた検討作業に着手するとともに、再発防止のための自治体ガバナンス(統治)回復に向けたプロジェクトの立ち上げを行う予定です。
以下、最終報告書
http://www.city.nara.nara.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1295243229599&SiteID=0000000000000&FP=toppage








