市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2009年10月16日 05:44 [日記]

世界歴史都市会議理事会

昨日・一昨日と、来年10月に奈良市で行われる世界歴史都市会議の理事会がありました。この会議は1987年から2年に一度、世界各地の歴史都市で開催されており、2010年は第12回になります。今回の理事会ではそのテーマが「歴史都市の継承と創造的再生」に決まりました。これまでは石の文化を前提とした「そのままの状態で長年保存する」という議論が中心でしたが、94年に出された「奈良ドキュメント」をきっかけとして、木の文化はその耐久性から、遺産をそのままの状態で長期間保存し続けるのではなく、幾度となく修復・再生を繰り返さなければならない、またそのためには修復技術の継承という無形文化遺産の保存が同時に重要であるという考え方に至りました。今回の会議では1300年に渡って連綿と続いてきた私たちの街が、この先の未来に何を残し伝え、どのような街を築いていくべきなのか、について様々な角度から議論したいと考えています。その中で、歴史都市の継承には専門家だけではなく、その街に暮らす人々の関心や誇りといったアイデンティティに基づく協力が不可欠であること、また最先端技術や防災、観光を始めとする経済活動とのバランスについても同時に考えていかなければなりません。ともあれ、歴史や自然と共生し、平和が維持されることが歴史遺産の保存に何よりも必須であることを考えれば、今回の会議の成果は歴史都市のみならず、世界中のあらゆる街にとって重要なメッセージになる、と期待しています。
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