市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん

2010年6月アーカイブ

昨日は全国の自治体職員約700名で構成する「自治体職員有志の会」との共催で「自治体ガバナンス塾」を開催しました。夏から始まる「職員養成塾」(マニフェスト事業)のキックオフイベントも兼ねています。
国においても住民により身近な基礎自治体に権限と財源を移譲すべきというトップダウン型の地方分権論から、まず暮らしの現場である地域から制度や施策を創りあげ、より広域の行政体でなければ出来ないものを都道府県や国で取り扱おうというボトムアップ型の地域主権論へと流れが変わりつつあります。いずれにしてもそこで争点となるのは、果たして今の基礎自治体にそれを担いうる力があるのか、と言う点です。霞ヶ関が自らの存在をかけて抵抗するのは必然だと思いますが、今、能力が無いから今後も出来ない、と言っていては永遠に物事が進みません。
そこで、奈良市ではこれからの自治体職員に求められる資質を養成すべく、庁内塾を設けました。通常の業務や担当課という属性を超え、平日夜間や土日に意欲のある希望者だけを対象に行います。奈良市のこれからを真剣に憂い、自ら最前線で体を張ってくれる職員が集うことで、地域主権いつでも来い!という状況を生み出したいと思います。
昨日のガバナンス塾では参加者の約半数が本市以外の自治体職員で、遠くは熊本県天草市や松山市、広島県などからも参加がありました。私は約1時間、「市民がド真ん中の地域主権をめざして」というテーマでお話させていただきました。その後はワークショップや懇親会もあり、本市職員も全国の情熱的な自治体職員の姿に大きな刺激を受けた様子でした。

6月議会に提案していた市長ほか特別職の退職金廃止案に対し、金曜日に採決が行われました。議会からは「市長分の廃止は認めるが、その他の特別職分は認めない」とする修正案が出され、酒井・横井両議員以外の賛成により可決されました。修正案に示された提案理由は「市の要職として市政運営に重要な役割を果たす副市長、教育長、常勤の監査委員及び水道事業管理者に対する退職手当の削減は、有能な人材の確保に支障を来たすおそれがあるため。」とされています。人材確保の観点での反対論は公務員の待遇カットの際にも出てくる論点ですが、とてつもなく厳しい財政状況の中で、どうやり繰りするかが問われている現在の状況において、市民の納得が得られるかどうかは疑問です。一方で、「減額なら良いが全廃にはもっと議論が必要」という意見もあり、報酬等のあり方も含め、今後改めて検討していきたいと考えています。
その他、追加提案した副市長二人制については全会一致で可決されました。
6月議会での代表・個人質問は終わり、今週は議長ほか役員改選となります。

今回の6月議会には市長ほか特別職の退職金を不支給とする特例条例を追加提案しています。これはマニフェストの1つでもあり、対象は市長・副市長・教育長・常勤監査委員・水道事業管理者となります。適用の対象期間は、私が昨年7月31日の就任以降の全期間、その他特別職については施行日(本年7月1日)以降の期間が対象となります。
4年の任期ごとに支払われる退職金については、昨年の選挙の際も、街頭での反応が最も大きく、市長の場合、1期4年で約3450万円、2期、3期と務めれば2倍、3倍となります。もちろん、重い責任とハードな業務を考えれば、ある程度は社会通念上認められるべきという考え方もありますが、現在の厳しい財政情勢の中、一部サービスに関しては市民にも我慢して頂いていることも考えれば、やはり実行すべきだと判断しました。昨日から議会において賛否両論、ご議論を頂いていますが、今回の条例が通れば4年間で総額約1億400万円の経費節減効果が生まれます。(全員が同時に就任した計算による)

以下、特別職の退職手当支給額(1期:4年)

市長:34,496,640円
副市長:19,436,160円
教育長:11,283,148円
水道事業管理者:11,283,148円
常勤監査委員:8,077,200円

2010年6月13日 23:52 [市議会]

6月議会

先週金曜から6月の定例市議会が始まりました。初日は招集挨拶と議案の提案説明を行いました。代表質問は16日(水)、個人質問は17日(木)・18日(金)に行われます。一人でも多くの方に傍聴にお越し頂ければ幸いです。申込等は不要ですので、直接、市役所議会棟までお越しください。詳細は議会事務局(0742-34-4791)まで

 

5月からスタートした全8回のタウンミーティングも西部南地区で最終回。この地域は市の西端部ということもあり、大阪方面へのアクセスの良さから富雄川沿いの丘陵地を中心に高度成長期に宅地開発が進み、緑豊かな住宅地が広がっています。また最近では近鉄あやめ池遊園地の跡地が再開発され、大規模な都市開発も控えています。富雄・あやめ池・学園南・富雄南・鳥見・富雄第三・学園三碓の7地区で約6万8千人が居住されています。頂いた質問は以下の通り。(私の走り書きメモですので若干の違いはご容赦ください)

Q,西部図書館の駐車場整備事業は、バスでの来館を呼び掛けることにより不要となるのでは?ハードの予算をソフト(図書購入費)にかけるべき
A,確かにバス停が近くにあるが、今回の工事では駐車場の規模もさることながら、入出庫時の安全確保をねらいとしている。ムダのないよう、整備していきたい。

Q,あやめ池駅のバリアフリー化及び側溝のフタ設置、近隣の1号踏切の拡幅を
A,市の管理できる範囲外のものもあるが、必要性の高いものについては今後、鉄道事業者とも協議を行っていきたい。

Q,奈良市の財政状況をHP上でもっと分かりやすく公開すべき
A,他市のHPも参考にしながら、改善していきたい

Q,市営住宅の滞納家賃問題には、もっとしっかりと対応すべき
A,これまでも滞納や不正入居等の問題が指摘されていることは認識しており、組織体制も含めて力を入れていきたい

Q,近所の公園の草木が手入れされておらず、子どもたちが遊ぶことができない。毎年のことなので、草木が伸びきった状態になる前に対応すべき
A,予算の単年度主義という「役所的事情」により、新年度に入ってからでなければ業者への発注(入札)ができないという問題もある。入札については現在告示中であり、業者選定後、可能な限り迅速に対応したい。

本日午前は高の原の北部会館で北部地区のタウンミーティングが行われました。当該地区は神功・右京・朱雀・左京・佐保台の5地区からなり、約27000人が居住する地域です。60年代から平城ニュータウンや佐保台をはじめとする宅地開発が進み、人口が急増しました。今後、市全域と同様に少子高齢化の影響は受けますが、一部地域では年少人口が16%台と、市平均(13%)を上回る状況にあります。本日頂いた質問は以下の通り。(いつも通り、私の走り書きメモですので若干の違いはご容赦ください)

Q,水道管の耐震化はどれぐらいか?水道料金が多少高くなっても進めて欲しいのだが。
A,(詳細データが手元にないので、持ち帰って返答することに)

Q,動物の殺処分を防ぐため、去勢・避妊手術への補助を復活すべき
A,19年度までの5年間は補助を行っていたが、啓発期間を終えたという判断で前市長時代に終了した経緯がある。可能な限り殺処分を減らすよう、しっかりと対策を講じたい。

Q,子宮頚がんを予防するワクチン接種への補助を
A,奈良市では今年度から子どものヒブワクチン接種に対し、独自の補助を開始した。しかし本来は子宮頚がんワクチンと合わせて、国が予防接種法に基づき実施すべきと考えている。奈良市としての独自の取り組みについては、財政面も含め今後議論をしていきたい。

Q,園児の集いと同じ日にタウンミーティングがあると、どちらかしか参加できず不便だ
A,市の大きな行事については、日程の重複を避けるよう、しっかりと調整していきたい

Q,グリーンサポートのメンバーで(公園だけでなく)小学校の草刈りをしているが、公園ボランティアやアダプトプログラムなど、類似する制度が複数あるので統一すべき
A,今後、(統一可能性について)庁内で検討を進めたい

 

 

2010年6月 5日 08:01 [日記]

生命のメッセージ展

昨日は朝から環境パトロールの出発式と駅前での街頭啓発に参加。パトカーや警察ヘリも出動する行政・警察中心のキビキビとした不法投棄対策班とともに、環境ボランティアの方々による手作り感あふれる街頭啓発が印象的でした。
その後は県文化会館で開催中の「生命のメッセージ展」のオープニングに参加。飲酒や無謀運転等の交通事故、一気飲みの強要やリンチなどの犯罪によって、理不尽に生命を奪われた人たちの等身大のオブジェや遺品の展示です。主催者の一人である児島さんも、当時18歳の息子さんを交通事故で亡くされており、以後、同級生の若者やたくさんのボランティアと共に彼の死を無駄にさせたくないという一心で、驚くべき行動力で活動を広げてこられました。今回の展示は同じ境遇の被害者家族とネットワークを組み、全国各地で開催されており、奈良では3回目の開催となります。140人の被害者それぞれに、事故直前まで当たり前に続いていた「日常」を知ることによって、生命の尊さを伝えるこの企画、一人でも多くの方に訪れて欲しいと思います。

生命のメッセージ展
6月6日(日)まで、@奈良県文化会館

 奈良市は人口30万人以上の都市として2002年に中核市に移行しました。この制度は95年の地方分権推進法成立と時を同じくして設けられ、住民生活に身近な基礎自治体として、固からの権限移譲の受け皿となることを目的としています。制度発足時は12市であったものが、 現在では全国40都市にまで広がり、近隣では東大阪市や和歌山市、大津市などがあります。奈良市でも類似自治体として様々な行政指標の比較対象として参考にするとともに、日常的にも連携を図り施策事例の共有や園への提言などを行っています。

 中核市長会での提言
 5月30日には東京で全国の中鞍市が集まる中核市長会が行われました。今回の会議では、政府が「人口30万人規模の都市に政令市並みの事務権限・財源を移譲する」と明言していることを受け、 さ らなる分権を固に対 して求める提言を取りまとめました。具体的には中核市の担う「事務」と「責任」に見合う安定的な財源を確保するための地方税体系を構築すること 、 また現在、地域主権戦略会議で議論されている「一 括交付金」 については地域の実情に応じた自由度の高い財源として期待できる半面、 全国一律で必要な事務や、憲法で定められた国が保証すべき最低限の生活水準維持(ナショナルミニマム)はその対象としないこと 、などを訴えま した。

 政府は真の地域主権をなし得るか私はこれまでも、国が抱えきれなくなった役割を財源なしで地方に押し付ける「上から下」への切り売りではなく 、 まず住民に直接接する基礎自治体が地域の特性を踏まえたサー ビスを提供し、そこでは担いきれないサー ビスや、 よ り広域的に取り組んだ方が効果の期待できる分野についてのみ、都道府県や国で取り扱うべきであると考えます。これには震が関だけでなく国の出先機関や都道府県も、その存在意義がかかる問題だけに動向を注視しています。

 今回の地域主権改革が官僚による組織存廃ための綱引き論に矮小化されることなく、あくまで住民起点で大きな社会構造の転換・再生となるかが最大のポイントであることは間違いありません。政府においては新しいリー ダー のも と、 風通 しの良い一 枚板のチー ムとなることが何よりも必要です。昨年夏に、 政治変革の大きな期待を受け発足した政権が、選挙目当ての政策の乱発ではなく、腰を据えて利権政治からの脱却と地域主権の大義を成し遂げることを期待しています。

2010年6月 2日 01:42 [日記]

中核市長会

月曜は東京で中核市長会が行われました。今回の会議では、政府が「人口30万人規模の都市に政令市並みの事務権限・財源を移譲する」と明言していることを受け、さらなる分権を国に対して求める提言を取りまとめました。

具体的には中核市の担う「事務」と「責任」に見合う安定的な財源を確保するための地方税体系を構築すること、また現在、議論されている「一括交付金」については地域の実情に応じた自由度の高い財源として期待できる半面、全国一律で必要な事務や、憲法で定められた国が保証すべき最低限の生活水準維持(ナショナルミニマム)はその対象としないこと、などを訴えました。

私はこれまでも、国が抱えきれなくなった役割を財源なしで地方に押し付ける「上から下」への切り売りではなく、まず住民に直接接する基礎自治体が地域の特性を踏まえたサービスを提供し、そこでは担いきれないサービスや、より広域的に取り組んだ方が効果の期待できる分野についてのみ、都道府県や国で取り扱うべきであると考えます。これには霞が関だけでなく国の出先機関や都道府県も、その存在意義がかかる問題だけに動向を注視しています。今回の地域主権改革が官僚による組織存廃ための綱引き論に矮小化されることなく、あくまで住民起点で大きな社会構造の転換・再生となるかどうか?が最大のポイントであることは間違いありません。

 

2010年6月 1日 23:36 [日記]

まちなかでも1300年祭

日曜日は5月30日でゴミゼロということで、朝から「ごみゼロの日」イベントに参加しました。会場には不要になった家具の販売やフリーマーケットが並び、親子連れがたくさん参加していました。その後は奈良市薬剤師会の総会、イトーヨーカ堂での「市長と気軽にトーク」に参加。買い物途中の飛び入り参加もあり、いつもと違った雰囲気でした。
その後は「まちなか1300年祭」へ。この行事は、連日盛り上がりを見せる平城宮跡会場だけでなく、中心市街地=まちなかでも1300年祭を盛り上げようと、地元商店街を中心に立ち上がったもので、古代衣装のパレードや猿沢池の龍頭船など、奈良を素材にした市民の手作りイベントです。最後は県立大放送部の突撃インタビューを受けるというおまけまでありました。

ryutousen.JPG

machi1300.JPG

 

Twitter Facebook  Instagram
このページの先頭へ