市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2016年6月11日 11:28 [市議会][日記]

代表・一般質問が終わりました

6月定例議会の代表質問・一般質問が終わりました。代表質問は大会派から順に自民・未来・共産・公明・改革がそれぞれ行いました。また一般質問は12名の議員が質問に立ち幅広い議論がなされました。取り急ぎ重点課題について質疑状況をお伝えします。

■環境部職員の逮捕事件
先日の環境部職員の逮捕事件に対しては、まず招集挨拶の中で冒頭陳謝申し上げ、全容の解明と再発防止の徹底に全力を尽くすことを申し述べました。質疑の中でも事件の経緯や逮捕に至るまでの市の取り組み、同時に逮捕者が出た奈良市清美公社(市の外郭)への指導と処分のあり方等に関して質問がありました。これまでも環境部改革は私の政策の肝であり、不適切な勤務実態や、違法とは言えないまでも市民感覚で理解不能な特殊勤務手当の大幅見直し等は、特に力を入れてきたテーマでした。また収集業務の民間委託を約50%まで広げるなど、昔ながらの働き方を改める中で職員の意識も着実に変わって来た矢先の今回の事件。私自身、強い憤りと責任を感じます。

今回の事件への市の対応について、一部議会やマスコミと見解が異なるのが、逮捕までの対応についてです。これまでも環境部では病気休暇の不適切な取得や、勤務時間中の職場離脱(いわゆる中抜け)等の問題が指摘されており、その都度調査を行うものの、市の調査能力や権限では証拠を押さえて事件化するまでに至らないケースが多々ありました。仮に当事者が否認すれば「逃げ得」を許すことになりかねません。

そこで今回は確実に事件化をはかり断罪すべきと考え、当初から警察の力を借りて内偵捜査を行ってきた経緯があります。結果として十分な証拠を押さえ警察が逮捕に踏み切るまで約1年がかかりましたが、仮に事件につながる情報を得てすぐに再発防止策を講じた場合、二度と事件を起こさなければ本人が自首する以外罪に問うことができなくなります。それではダメだ、と考え今回は証拠を押さえることに重点を置く判断をさせていただきました。市民の皆さんの中にも様々なご意見があると思いますが、幾度となく繰り返してきた環境部の不祥事体質を今度こそ改革し切るという強い思いで取り組んでおりますことをご理解頂ければ幸いです。

なお、職員の処分に関する市の仕組みとしては「奈良市職員分限懲戒審査委員会」という審議会があります。委員5名のうち過半数の3名が外部委員(学識・弁護士・公認会計士)で、2名の職員のうち1名は法令遵守監察監(警察OB)となっています。当然のことながら市としては厳正な処分を行って参ります。

奈良市職員分限懲戒審査委員会
http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1375669573779/index.html



■新斎苑事業
次に新斎苑事業に関する質問、これは3月議会で新規の関連予算が認められなかったことから、主に今後の進め方について質問をいただきました。3月議会でも主な反対理由として挙げられた「自然災害リスクに対する住民不安」については、既に様々な調査により新斎苑の建設事業が地域に与えるリスクは「ほとんどない」という結果が出ています。一方、以前から地域に存在する災害リスクについては、新斎苑計画とは別のものですので、切り離して考える必要があります。

この点については住民説明会や戸別訪問の折にも繰り返し丁寧に説明しているところですが、今回の質問では第三者評価を採り入れるべき、との提案がありました。市としても調査結果に自信があるのは当然ですが、異なる学説や意見もうかがった上で慎重に進めていくため、「ぜひ採り入れたい」と答弁。調査結果の公開と共にしっかりと対応したいと思います。今回の質問ではこれまで議会で答弁してきたものとほぼ同じ論点でしたが、合併特例債の関係で平成32年度末の竣工期限が迫る中、もはや一刻の猶予も許されません。市民の長年の悲願である新斎苑を何とか着実に進めて行きたいと思います。

新斎苑特設ページ
http://www.city.nara.lg.jp/shinsaien/



■防災対策
熊本地震を受けて市の防災体制については、避難所の受入キャパやトイレ・ごみ問題、高齢者・障害者・子ども連れなどの特別な対応が必要な避難者への対応状況と併せて、先日、耐震性がないとの調査結果が出た市役所本庁舎の耐震化にかかる考え方が問われました。避難所に関しては、一次・二次を合わせても約7万5000名の受入れ能力に留まるものの、施設の耐震性や日常の維持管理コスト、また開設にあたる職員体制に限界がある点など現状をお答えしました。今後は地域の側で運営する形を探ることで、より身近な場所に避難ができる方策を検討していきたいと思います。

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