活動情報

Facebookに公開している活動を一覧でご紹介いたします。

活動情報

  • 新緑の清々しい季節になりました。今週は曜日感覚が失われつつありますが、先週末より第96回メーデー奈良地方大会や地域の戦没者慰霊祭、また奈良大学の創立100周年記念式典等々、様々な行事に連日お邪魔しています。 そんな中、地元の奈良育英中高チアダンス部の皆さんが嬉しい報告にお越し下さいました。同部は創部3年目にも関わらず幕張メッセで行われた「USAスクール・カレッジネーションズ2025」で見事4位入賞を果たされました。近年はダンスブームの影響もあり幼少期からチアダンスに取り組むお子さんもおられるそう。 私も不勉強だったのですが、大学の応援団などで見かける、天井高く飛ぶアクロバットな競技はチアリーディングで、チアダンスはチーム一体となって音楽に合わせて踊る競技だと教えて頂きました。既に奈良クラブの公式戦でのパフォーマンスにも出演されるなど、多方面で活躍されています。今後はさらなる高みを目指して奈良から世界に羽ばたいていくことを期待しています!

    2025年5月1日

  • 少し日が経ちましたが先日の日曜日に「月ケ瀬フェスティバル2025」が開催され、同地区で取り組むローカルコープ事業の紹介と共に、全国の自治体と持続可能な地域経営に取り組む三ッ輪ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区・代表取締役:尾日向竹信)様と一般社団法人ローカルコープ大和高原(以下LCY)・奈良市との三者協定を締結しました。 また同社から企業版ふるさと納税を活用してご寄付頂いたセルフビルド型住宅(滞在施設)4棟と、住民と共に450本の多様な木を植えた庭のお披露目も併せて行われました。元々学校の運動場だったことから、踏み固めた固い地盤であったところを一部掘り返し水捌けの良い構造に土壌改良を行った結果、人や生き物が豊かに暮らせる空間が見事に完成しました。 滞在拠点は「無印良品の家」で有名な建築家の土屋貞雄さんが北海道から住み込みで指導して下さり、月ヶ瀬の地域おこし協力隊や地元の大工さんと一緒にわずか2ヶ月程で完成。最後の仕上げはプロの大工さんに何日か手伝ってもらいますが、基本的にプラモデルのように誰でも作れる簡単な設計になっており、住宅建築の新しい手法を眼前で見せて頂きました。 費用は約四畳半の建物一棟で200万円台。これにソーラー発電とスターリンクがあれば、低コストで何処にでも住めると言う優れものです。災害復興時にもプロの手を借りずに必要な棟数を必要な場所で自分達で建設でき有効です。今後10棟程を目標に追加整備する予定と伺いました。 また同日にはLCYの新体制も発表され、ファウンダーの林篤志さんから地元の紙谷光郎さんに代表が交代、それに伴い組織運営にも地元の皆さんがより積極的に関わって下さることになりました。民の立場で公を担うという先例のない取り組みをここまで先導して頂いた林さんには心から感謝申し上げます。引き続きアドバイスを頂きながら徐々に「月ケ瀬風」に発展していく事を期待しています。

    2025年4月25日

  • 奈良市と姉妹都市サマルカンドを昨日訪問、ウマロフ市長を表敬訪問した後、現地企業とのビジネスマッチングを開催。業種ごとのテーブルでは予定時間を超えて新たな投資や協業の提案が盛り上がりました。また大統領肝入りでウズベク政府が取り組む郊外の新都市「シリン」の開発事務所を訪れ、約650haに及ぶ壮大な開発計画を伺いました。これを僅か7年で完成させる計画と伺い、成長著しいウズベクのスピード感を実感させられました。 本日は早朝5時の電車で首都タシケントに戻り、クドゥラトフ・ラジズ投資貿易産業大臣に面会。1981年生まれで日本留学経験もある大臣(就任3年目)からウズベク政府が取り組むITパークや100万人のIT専門家育成事業、またホテル事業者の誘致等を伺いました。中央アジア最大の人口を誇り、かつ出生率が3.0を超えて急成長している同国の成長戦略に触れる事ができ非常に刺激的です。 午後からは羽鳥隆大使のお力添えを頂きタシケントでもビジネスマッチングを開催。またその後に訪問したジャパンセンターでも同センターの経営カリキュラムを卒業した起業家の皆さんと対話。日本企業と一緒にこんなビジネスが出来ないか?またこんな物を日本に輸出出来ないか?等、民民の商談が次々と行われました。 とは言え、まだまだ日本人や日本企業のウズベキスタンに対する関心は限定的ですので、今後も日本で唯一ウズベキスタンと姉妹都市を持つ奈良市として両国の発展に寄与したいと思います。 今回のミッションでは2日間で計3回、60名を超える現地経営者とのビジネスマッチングが実現、今後の日ウズ経済交流に一歩踏み出す事が出来たと考えています。なお今回の訪問に際しては市内事業者に加え今後ウズベクとの事業に関心のある市外の経営者も参加された事から、市税を投じず私も含め全員自己負担で参加している事を申し添えます。また職員の同行は伴わない事から政務秘書を帯同させる形でサポート体制を担保しています。

    2025年4月19日

  • 大阪・関西万博がついに開幕しました。戦後日本の成長(前回)と成熟(今回)の象徴である東京五輪→大阪万博の流れを受け、半世紀ぶりの開催であるにもかかわらず、前向きな情報と盛り上がりに欠ける状態がこの間ずっと続いていました。契約上の都合で具体的な内容が直前まで示されない中、建設費の高騰やメタンガス問題など耳目を引くネガティブなニュースが先行する状態に対し、関係者の皆さんの心労も如何ばかりであったかと察します。 数字や勝敗を争う五輪に比べて、テーマやそれを具体的に示すパビリオンで魅せる万博は、分かりやすさと言う点ではハンデがあるのは事実です。しかし国家的行事(国際的でもある)のいわば「体育会系」と「文化系」はやはり両方あった方が良いというのが私の個人的感想です。 学生時代に文化祭の魅力に取りつかれ、一年生でタージマハルを、二年生で巨大壁画を、三年生では実行委員長を務める等、興味のない友人からは全く理解されない「文化祭漬け」の高校生だった私としては、無駄と言われれば反論の余地がない「祭り」にこそ、情熱を傾ける価値があるとさえ思えます。 万博プロデューサーの小橋賢児さんがXの中で「真のまつりとは、命と命のぶつかり合いだ。生きるとは、命をむき出しにして情熱を燃やすことだ」という岡本太郎さんの言葉を紹介されていました。私の友人知人の中にも(何の得も無いのに)猛烈な批判に晒されながら、最後まで建設的な思考を失わず万博の実現に向けて力を尽くしてきた人もいます。 行かずに批判するより、まずは自身の五感で体感し、その上で建設的な議論が出来ればうれしく思います。それぞれの価値観が多様な中で一つの納得解を見出すことが如何に難しいかは、みんなが気付いている事だと思います。万博のコンセプトである、未来社会の「実験場」の中で、バラバラの人や価値観や技術や文化が何か一点でも合致し、これから人類が向かうべき方向性を指し示すことが出来たなら、私は大成功だと思っています。半世紀後に振り返った時に、今回の万博がどのような歴史として認知されるのか、今から楽しみです。 開会初日の昨日は、本市の姉妹都市サマルカンドがあるウズベキスタン共和国のパビリオンにお邪魔して、アブドゥラフモノフ大使と、同国の文化事業を司る文化芸術発展基金のガヤネ理事長自らご案内頂きました。ガヤネ理事長は奈良市で2027年に開催を予定している「奈良サマルカンド特別展」のウズベク側の窓口としてお力添え頂いています。 ウズベク館は「知識の庭」をテーマに中央アジア最大の人口を持つ成長著しい同国が取り組む持続可能な発展に向けた様々なチャレンジと、深い歴史と豊かな自然を持つシルクロードのオアシス都市としての魅力が感じられる内容です。 粘土やレンガ、木材などの自然素材を活かしたパビリオンは今回のコンセプトに合致し、中央アジアの伝統的な護符トゥマールから着想を得た三角形の平面デザインとなっています。ミニショップでは伝統織物のスザニや焼き物などもあり、私も素敵なデザインのスザニを購入させて頂きました。是非万博ウズベク館へ、そして本物のサマルカンドへお出かけ下さい。

    2025年4月14日

  • 昨日の市内での落雷事故を受け、「令和7年4月10日落雷被災事案に関する緊急対策会議」を開催。学校や公共施設等の落雷対策や雷接近時の対応状況について市教委・子ども未来部・市民部等の施設所管部と救急搬送に従事した消防局、危機管理監などが出席しました。また会議に先駆けて気象台長とも今回の落雷事故について意見徴収を致しました。 私も改めて認識しましたが、建築基準法第33条では20m以上の建築物には避雷設備の設置が義務付けられていますが、それ以下の高さの施設やグラウンドには基本的に避雷設備は無いと言う事。 市の公共施設では、鴻ノ池の陸上競技場と野球場、都祁月ヶ瀬のグラウンドの4箇所のみ。学校では全65小中高のうち17校については校舎の高さが基準を超えている為設置していますがその他は非設置という状況である事が分かりました。 但し、グラウンドのような広い空間を全てカバー出来る避雷設備は現実的に無く、今回学校園に周知した文科省のマニュアルにあるように落雷の可能性を察知したら即安全な空間に避難する事が現実的に取り得る対策である、と気象台からもアドバイスを頂きました。この点については学校行事だけでなく社会体育で校庭開放する際等にも徹底するよう指示しました。 改めて被害に遭われた方にお見舞い申し上げると共に、一日も早い回復を心からお祈りします。

    2025年4月11日

  • 今日は国際ロータリー第2650地区の地区大会で来賓挨拶。100歳を超えて今なおご壮健でいらっしゃる千玄室パストガバナーの特別講話も伺いたかったのですが、その後すぐに興福寺五重塔の令和大修理起工式に参列すべくやむなく中座致しました。 興福寺五重塔は730年に創建され、その後幾度の落雷や兵火に遭いながら現在の塔は室町時代(1426年)に再建されたものになります。前回の解体修理は明治時代の1900年ですので、実に125年ぶり、六度目の再建となります。 資料によれば過去五回の火災は1060年の失火と1180年の平重衡の南都焼き討ちを除けば、1017年・1356年・1411年の火災はいずれも落雷が原因との事。前回の明治の大修理のすぐ後にも四重目に落雷があったようで、その後避雷針が1909年に設置されたと記録にあります。避雷針が発明されるまでは各階の窓部に雷除けの護符を打ち付けられたそうで、当時の人々の切なる願いを感じます。 興福寺五重塔は文化財的価値はもとより、古都奈良の景観を構成する重要な資産でもあります。市内には五重塔(50.8m)より高い建築物は無く、朝昼夕と毎日響く鐘の音は奈良で暮らす私たちの音風景にもなっています。 今回の令和の大修理では物価高騰により一度入札が不落となり、予算・工期ともに見直しを余儀なくされており、本日満を持しての起工式となりました。ちなみに総事業費は約65億円、国70%と県市がそれぞれ4%を補助した残りは所有者である興福寺さんの負担となります。全ての社寺が財源調達に長けている訳でもなく、また文化財的価値と観光資源としての価値(収入に繋がるかどうか)は必ずしも一致しませんので、やはり安定した特定財源が必要です。(私は予てより「世界遺産宝くじ」を提案していますが現状力及ばす、です) 森谷英俊貫主は挨拶の中で、多くの人が未だ竪穴式住居に暮らしていた当時、興福寺だけでなく元興寺の五重塔や、大安寺や東大寺の七重塔が狭い範囲にひしめき合っていた奈良時代は、超の付く近代都市でありそれだけ国造りの熱気に溢れていた、と仰っていました。 歴史を省み、未来を想起する。そんな起点に今我々は立っているという重みとダイナミズムを感じます。関係者の皆様のご尽力に敬意を表すると共に感謝申し上げます。

    2025年4月6日

  • 大阪駅から新大阪駅経由で奈良まで直通運行する臨時列車「特急まほろば」が本日より定期運行を開始するにあたり、朝から大阪駅での出発式が行われました。 車体は正倉院宝物を彷彿とさせる上品な色合い、紅牙撥鏤尺のようなロゴもよく見ると大和野菜や金魚の姿があり、観る人を楽しませてくれます。またデッキギャラリーでは聖林寺の国宝「十一面観音立像」の右手の原寸大レプリカも飾られており、奈良に着くまでの時間を盛り上げてくれます。 特急まほろばは当面の間、土休日に二往復の予定です。

    2025年4月5日

  • 今春、奈良市役所では56名の新たな仲間を迎えました。新規採用職員の発令式では以下のような激励をしました。 今の時代、希望すれば様々な就職先がある中で公務現場を選んだこと、そして数ある自治体の中で奈良市を選んだ事の意義や面白さを是非感じて欲しい。 もしかしたら「市役所に就職する」と周囲に伝えた際、「堅実な職を選んだね」と言われた人もいるかもしれない。しかしこれからは(これまでの公務員に求められていた)定型的かつミスのない仕事、というものは、AIをはじめとするテクノロジーに置き換わる時代。皆さんにはより創造的な仕事をしてもらいたい。 その為には市民の暮らしを肌で感じる感性や、声なき声を汲み上げる力が大切になってくる。時にして「聞くべき声と、聞くべきでない声」を峻別する事も求められる。 その意味で、皆さん一人ひとりの気付きが、今と未来の市民の幸せに直結するイメージを持って臨んで欲しい。 奈良は1300年前にゼロからコトを起こすエネルギーに溢れていた日本の始まりの地。公務現場は変革余地の非常に大きなセクターなので、是非皆さんの力で市役所の伸びしろを最大限引き出して欲しい。共に頑張りましょう。

    2025年4月2日

  • 昨日は奈良市に拠点を置くJapan National Orchestraメンバーによるアウトリーチコンサートと楽器クリニック@なら100年会館でした。 普段は海外で活躍されている若手の一流アーティストが今回は「ならやま小中学校」の吹奏楽部とコラボ。小編成ながら迫力ある演奏が素敵でした!途中から教頭先生がフルートで参加したりと、文字通り出演者全員が音楽を心から楽しんでいる様子に会場からも拍手が鳴り止みませんでした。 続いてJNOからはバイオリン岡本誠司さん、ビオラ長田健志さん、チェロ佐々木賢ニさん、フルート河野葉月さんが登場、モーツァルトのフルートカルテットを全楽章、ドボルザークのカルテット第12番「アメリカ」はフルートも交えた珍しいバージョンで。またフルートの魅力が伝わるサン・サーンスの動物の謝肉祭より「鳥かご」、こちらは楽団のオーディションでよく課題になる曲と河野さんの解説がありました。 最後はフルートカルテットで最も有名なモーツァルトのフルートカルテットKV285で締め括り。楽器クリニックでは小さな音楽家が緊張しながらも目をキラキラさせながらスーパースターの指導を受けていました。彼らの人生が変わる瞬間になったら良いな、と思いながら私も側で観ていました。 JNOの皆さん、素晴らしい機会を奈良の子ども達に提供して頂き本当に有難うございました! 番外編として。 客席に見たことある人がいるな👀と思ったら、なんとJNOのファゴット古谷拳一さんでした!ホールと練習場、住居がコンパクトにまとまった奈良はめちゃくちゃ活動し易い、とお褒めの言葉を頂き嬉しい限りです。いつの間にか楽器も変わってるし、、(笑)JNOの魅力はこの人間性ですね

    2025年3月23日

  • 昨日は2017年から取り組む「NARA STAR PROJECT」8期生の資金調達会が開かれました。金融機関からは過去最多の13社が参加、関心の高さが伺えます。半年に及ぶプログラムがこれで終了となります。 スタプロでは今回の8期生を含めると、これまでに計41名の起業家を輩出してきましたが、監修頂いているEO大阪の先輩起業家の指導もあり、事業だけでなく人間力も磨かれ、私も参加者が成長する姿を毎回楽しみに見ています。また過去の卒業生がメンター等の形で毎回運営に携わってくれており、「起業家が次の起業家を育てる街」の実現に大きく繋がっています。 ちなみに先日ヒアリングをさせて頂いた卒業生13社だけをとっても、受講前に比べ雇用が350名、売上が約49億円の増となっており成長が実感出来ます。奈良市では国の創業支援等事業計画に基づく創業支援数も中核市62市中7位と高水準、法人市民税を納める事業所もこの3年間で603社増えているなど、脱ベッドタウン経済の流れがようやく見えてきました。引き続き産業振興に注力して参ります。

    2025年3月22日

  • お水取りが終わると奈良に春がやってくる、と言われますがまだまだ寒い日が続いています。今年も満行の記として本日、東大寺様より「宝牘」(おふだ)を頂戴しました。 今年は私も職員を誘って7日と14日に聴聞に伺いましたが、堂内で厳修される気配を五感で感じながら練行衆と共に祈る時間は何物にも代えがたく、奈良に生きる大きな意義であると毎年感じます。 仏教を信じる人もそうでない人も、日本も世界も、人間も全ての動植物も、皆が安心して暮らせるようにとの願いは(僭越ながら)私たち政治家も同じ思いです。 己の至らなさを恥じ、力の及ばざるを痛感し、もっと出来ることがあったのではないかと自らを省みる時間はとても重く、貴重です。2週間に及ぶ行法の中で、私を含む県知事や総理を含む国務大臣等の名前を読み上げられるのは、「もっと頑張って世の為に尽くせ」と叱咤激励されているのだと、毎年満行後にお届け下さる宝牘を手に取る度に感じます。 奈良が世界から尊敬される宗教都市である所以は、その祈りが宗教者だけに閉じたものでなく極めて懐深く門戸が開かれている事にあります。多様性や包摂性に逆行する風向きが世界にはありますが、千年を超えて守り継いできた大切な価値観を微動だにせず、涼しい顔で粛々と日々重ねる我が街を誇りに思います。

    2025年3月17日

  • 昨日は奈良市中町の道の駅を運営する株式会社ネクスト・アクシスさんと連携協定を締結。また企業版ふるさと納税を活用したご寄付100万円を本市に頂戴しました。 市では南側隣接地に富雄丸山古墳を軸にした埋蔵文化財センターを整備する計画がある事から、今後イベント等でも連携しエリア全体を盛り上げていきたいと思います。寒の戻りでもの凄く寒い中、パフォーマンスをしてくれた一条中高のダンス部と吹奏楽部の皆さん、有難うございました!

    2025年3月16日

  • 依存症の人や犯罪を犯した人の立ち直りを社会全体で支える更生保護活動に民間の立場で取り組んでいる(一社)Be Rebornと日本財団職親プロジェクトの共催によるセミナーが開かれ、アルコール依存症を乗り越え社会復帰を果たされた山口達也さんが講演されました。 様々なきっかけで一度道を踏み外した人が再び立ち上がるには周囲の支えが必要と、社会の為に奔走する森本勝也代表理事(同い年)の熱意に共感します。また奈良市でも令和3年に「奈良市更生支援に関する条例」を制定、翌年には「奈良市再犯防止推進計画」制定し更生支援に取り組んでいます。

    2025年3月14日

  • 今日は東大寺大仏殿で執り行われた東日本大震災物故者慰霊法要に出席。参列者と共に犠牲になられた方々に鎮魂の祈りを捧げました。 14年前の今日は3月議会の最中で、友好都市の多賀城市の様子が気になり何度も連絡を取るも被害状況は掴めず。本当に大きな災害になれば事態の把握すら困難になる事を知りました。 家族同然の方々が寒空の下で泣いている姿を思い何とか救援物資を届けたいと、片っ端から運送会社に連絡するも安全確保が出来るまで走れないと全て断られて落胆する中、何とか知り合いのツテを辿り現地まで走ってくれるトラックを確保。翌12日の朝から職員総出で救援物資を積み込んだ事を思い出します。 交通事情も不確かな中、危機管理課の職員と警察から割愛で来ていた参事の2人がトラックを先導する形で現地に向かってくれました。途中通行出来ない道は住民の方が瓦礫を避けてくれる等して翌13日に無事多賀城に着いたと聞いた時は思わず涙が出ました。 その後の復興までの道のりがいかに厳しいものであったかはご案内の通りですが、一自治体の長として災害時の対応に全てが現れると身をもって感じました。 しかしどこまで備えても万全ではありません。一人ひとりが出来る事、皆で支え合える事、公が為すべき事をそれぞれの持ち場で積み重ねるしかありません。現在開会中の3月議会でも多くの防災減災事業を提案していますので、皆さんにも是非関心を持って頂けたらと思います。

    2025年3月11日

  • 本日は来年度予算案の2つ目の柱である「子育て・教育」についてご紹介します。 まず、後の物価高騰対策の項目でも触れますが、現下の物価高騰により、特に育ち盛りの子どもがおられるご家庭の負担は大きいと考えられること、また文科省の「子どもの学習費調査」によればこの10年間で子どもの学習費総額が公立小学校で年間3万円(9.8%)増、公立中学校では年間9.2万円(20.4%)増加しており、特に中学生家庭での家計負担が増していることから新年度ではまず、中学校給食の無償化を実施します。所要額としては約4.5億円を計上しています。 一方で教育分野への投資については給付型の取組みだけでなく、教育の質を改善することが極めて重要ですので、これまで取り組んできた不登校・特別支援・教員の負担軽減の3本柱に特に重点を置いた予算としています。 まず不登校対策に関しては、直近で市内小中学校の不登校が819名と近年大幅な増加傾向にある事から、今年度4校で試行した「校内フリースクール」を10校に拡大。学校までは来れるが教室に入れない生徒の居場所を創設します。 実際に現場からも「学校の中に少しでも自分らしい時間が過ごせる居場所があれば、また教室に戻れる」という声もよく聞きますので、「登校か不登校か」の二択ではなく、一斉授業が少ししんどくなったら、校内フリースクールで自分を取り戻し、再び集団に合流するようなフレキシブルな形が採れれば、不登校生のみならず年間30日未満欠席の予備軍の子ども達にとっても、学校に通い易い場所になると思います。所要経費としては約2000万円を計上しています。 一方、学校に通うこと自体が困難な生徒には、公設フリースクールであるHOP(ホップ)を利用してもらうことで、よりきめ細やかな不登校対策を実施します。現在HOPははぐくみセンター・青山・あやめ池のリアルHOP3か所と、オンライン上のバーチャルHOPで展開していますが、近年の不登校増加傾向や低学年化に伴い利用が急増しています。一昔前は中学生、中でも中2生が目立って多かったのですが、最近は小学生の低学年まで不登校傾向が広がっている状況があり、今後もHOPの増設も含め気細かな対応を検討していかなければならないと感じています。 なお奈良市及び市教委では不登校生を学校(教室)に戻すことを正解とするのではなく、生徒一人ひとりの個性や学び方を尊重しサポートする考えに基づき、従来の「適応指導」という呼称は使用していません。 一方、不登校と共に増加傾向が著しいのが発達支援の子どもたちです。奈良市ではこれまで特別な支援を必要とする子どもをサポートする「特別支援教育支援員」の増員に力を入れてきましたが、新たに来年度からは配置時間数を週12時間から15時間に拡大し、人員も166名に増員します。 急に教室を飛び出す子どもや個別のサポートを必要とする生徒が今やどの学校にも居られますが、担任や校長教頭などが毎回対応するには物理的限界がありますので、この支援員の存在は極めて重要だと感じています。予算としては前年比約3100万円増の1.1億円を計上しました。 次に昨今課題となっている「教員の働き方改革」ですが、部活動の地域移行をさらに進めるため「部活動指導員」の配置時間数を前年比2030時間増やし年間約2万時間に拡充します。既に神戸市では令和8年度からの完全移行を掲げていますが、どのようなあり方が教員・生徒双方にとって望ましいのかは、100点満点の正解がない問題です。そこで来年度は順次進めている部活動の地域移行をさらに進めながらも、再来年度からの本格実施に向け議論するシンポジウムを開催します。予算としては約4500万円を計上しています。 また学校施設の改善につきましては、階段での移動が困難な生徒に対応する為のエレベーターを新たに小学校5校(伏見小・鳥見小・東登美ケ丘小・済美南小・佐保川小)、中学校2校(春日中・若草中)に設置します。予算としては約8.5億円になります。 ボリュームが多くなりましたので、子育て支援については次号でお伝えします。

    2025年3月6日

  • 今回の予算案は「防災・減災」「子育て・教育」「暮らしの質の向上」「まちの魅力向上」「物価高騰対策」の5つの柱を中心に構成しました。 「防災・減災対策の強化」としては昨年の能登半島地震への職員派遣の経験も踏まえ、ロート奈良鴻ノ池パークを新たに1.5次避難所と位置づけ、観光客を含む帰宅困難者や広域避難者の受入れが可能な防災拠点として機能強化を図ります。 本市ではこれまで地域住民対象の避難所はありましたが、国内外から多数の観光客が訪れる観光都市という特性を踏まえ、一時的に避難を必要とする方々を受け入れたり、また広域災害で近隣自治体から溢れてしまった避難者を受け入れる役割を果たせるよう、新たに整備するものです。 具体的には中央第二体育館及び中央第二武道場を緊急時の避難所として使えるよう整備する費用として1.23億円を計上しました。鴻ノ池の整備につきましては敷地面積が約30万平米と広大ですので、今後も防災井戸の掘削や自家発電設備の整備等、年次計画で順次整備していく考えです。 この他にも防災対策としては、現在防災倉庫の無い指定避難所27か所に新たに倉庫を設置する予算、また全ての一次避難所に仮設トイレや発電機・投光器・避難所用テレビ等を整備する予算として約1億円を措置。また昨年奈良市で実施した奈良県防災総合訓練でも展示したバリアフリー対応型トイレカーの導入や組み立て式の仮設給水槽の整備にも取り組みます。 ちなみにテレビについてはスマホ主流の時代と言われながらも、我々も実際に災害対策本部を運営する中で依然としてテレビ放送から得られる情報が必要な場面があります。避難所に避難されてきた方の中でも特に高齢者にとっては安心感にも繋がると考えました。最近はテレビも随分手頃になりましたので、予算としては価格.comを参考に(笑)、55インチで一台7万円(+架台やアンテナ設置費)と見積っています。 また減災対策事業としては、学園前駅から登美ヶ丘方面に伸びる市道奥柳登美ヶ丘線の「鶴舞橋」の耐震補強工事を国土交通省と連携して実施するほか、あやめ池小学校の通学路でもある蛙股池に架かる「あやめ新橋」の架け替えや、近鉄高の原駅に架かる「高の原橋」の長寿命化等についても優先度をもって取り組む為、約15.5億円を計上しています。 また昨年の12月議会に設計費用を計上した小中学校体育館への空調設置につきましては、議会から「設計の前にまず調査を」とご意見を頂きましたので、今年度は調査事業に留まり、来年度事業で設計を行うべく1.86億円を措置しました。なお空調設置につきましては早期の実施を求める声もある事から、設計作業完了後、すみやかに工事費を計上し令和7・8年度の2カ年で完了させたいと考えています。

    2025年3月5日

  • 28日に開会した3月定例会に提出した令和7年度の予算案についてご説明申し上げます。以下、議会での提案説明を一部抜粋してお伝えします。 いまだ記憶に新しい阪神・淡路大震災が発生してから、先月17日で早くも30年が経ちました。また昨年一月に発生した能登半島地震発生からも既に1年余りが経過したところでございます。石川県内においても、応急仮設住宅の完成や自宅の修理・再建により、輪島市の避難所も3か所のみの開設状況となっており、復興に向けて少しずつ前進している状況が見受けられます。一方、本市におきましても今後30年以内に80%の確率で発生すると言われている南海トラフ地震や、本市を縦断する内陸型の奈良盆地東縁断層帯地震の脅威が迫っています。 他方、我が国の昨年の出生数が過去最少の約72万人であったと昨日発表がありました。10年前の出生数が約100万人でしたので、この10年間で出生数が実に3割も減少していることになります。国立社会保障・人口問題研究所の当初の推計よりも、15年前倒しで少子化が急速に進展しているという報道に、多くの皆さんが強い危機感を感じられたことと存じます。 災害・人口減少・働き手不足に加え、国際情勢も極めて流動的であり、今の日本はまさに先行き不透明な状況と言えます。しかし、忘れてはならないのは、我々には未来を切り拓く力があるということです。日本の礎を築いた奈良時代の先人のごとく、我々もまた困難を乗り越え、不確実な未来を、勇気をもって切り拓き、さらなる繁栄を築く潜在力を有しています。 事実、直近の経済指標では、令和6年度の名目GDPが初めて600兆円の大台を突破し、3四半期連続のプラス成長となるなど、明るいニュースも出てきています。今こそ、長らく続いた低成長の時代を着実に乗り越え、一人ひとりが真に豊かさを実感できる成長社会を築いていこうではありませんか。 そのような現状認識のもと、編成致しました令和7年度当初予算案につきましては、歳出では児童手当の制度拡充等により扶助費が大幅な増加となり、また歳入では市税が合併以降、過去最大となる等の要因により、予算規模自体は大きくなりましたが、緊急の課題である物価高騰への対策と、防災・減災対策の強化を最優先に据えながらも、奈良市の成長ポテンシャルを引き上げるための投資や、次代を担う人々の育成に力を注ぐものとなっており、人口減少下でも成長可能な社会づくりをめざす予算案としました。 一般会計の歳入面では、歳入の根幹をなす市税において、給与所得の増により個人市民税が約28億の増の約245億円、また安定した企業収益により法人市民税が約4億円増の約35億円を見込んでいます。固定資産税については、家屋の新築増築等により約3億円増の210億円を見込んでおり、市税全体では前年度比約36億円増の約561億円を計上しました。 これは現在の奈良市になってから過去最高額となります。また税収以外でも株式市場の景況により株式等譲渡所得割交付金が5.5億円の増、配当割交付金が1.5億円の増となるなど堅調です。なお、地方交付税は前年度比10.5億円増の233億円の見込みとなっています。 歳出面では、福祉関係経費である扶助費が約28億円増の約410億円と大きな伸びとなっています。 要因としては昨年10月から制度が拡充された児童手当経費の増や、障害者自立支援サービス給付費や障害児通所支援給付費等が大幅に伸びている事が挙げられます。人件費については、定年延長に伴い退職手当が減少する一方で、人事院勧告を踏まえた給与改定等の影響で約7.8億円増の約278億円を計上しており、一般会計総額では1,680億円となりました。 この他、国民健康保険特別会計をはじめとする5特別会計では約846億円を、公営企業会計では病院事業で約11億円、水道事業で約137億円、下水道事業で約124億円を計上した結果、全会計合計では約2,798億円となりました。 具体的な事業については追ってご紹介致します。

    2025年3月4日

  • 今日は大和川一斉清掃の日という事で大安寺西地区の「佐保川・菰川・菩提川清掃」に参加してきました。雨がパラつく空模様でしたので、挨拶もそこそこに参加者全員で川掃除。以前に比べるとポイ捨ても減ったとは言え何点か大物もあり集積所は山積みに。皆で頑張って川が綺麗になると達成感があります。佐保川の桜が楽しみですね!

    2025年3月2日

  • 毎年3月1日は市立一条高校の卒業式へ。今年は7組268名の卒業生が巣立っていきました。1950年に開校した同校は現在、校舎建替工事の真っ最中ですが、来年で卒業生が3万人の大台に乗る見込みです。私からは以下のような祝辞を述べました。卒業生の皆さん、おめでとうございます! 猛烈な「最強寒波」の2月が過ぎ、今日から弥生・三月。春めいた柔らかな光が、みなさんの門出を祝っているようです。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。奈良市民35万人を代表して心よりお祝い申し上げます。 皆さんが学んだこの奈良という地は、悠久の歴史の中で、数々の挑戦者たちを育んできました。今から1300年以上前、この奈良の地に都が築かれたとき、日本はまだ未成熟な国でした。世界の先進的な文化や技術を貪欲に吸収し、試行錯誤を繰り返しながら、新しい時代を切り拓こうとしていました。その最前線に立っていたのは、若者たちでした。 皆さんもご存じの阿倍仲麻呂は遣唐使として19歳で唐に渡ったと言われています。地球が丸いことすら知られていない時代に、大海原を越え、大陸で学び、やがて唐の皇帝に仕えるまで活躍した彼の心には、常に故郷・奈良の空がありました。帰国を願いながらも叶わず、再び祖国の土を踏むことはありませんでしたが、彼の得た知識や経験は、その後の日本へと受け継がれていきました。 唐招提寺を作った鑑真大和上もまた、度重なる危険な航海を経て日本にたどり着き、我が国に確かな仏教の礎を築きました。彼の決意と信念は、その後の日本文化に深い影響を与え、今も私たちの暮らしに息づいています。 皆さんは、こうした「挑戦者たち」のDNAを引き継いでいます。彼らは、見たことのない世界に踏み出し、未知の未来を恐れず、自分の信じる道を進みました。今日、AIやテクノロジーが急速に進化し、社会が大きく変わりつつある中で、皆さんがこれから進む道もまた、前例のない挑戦に満ちていることでしょう。しかし、そんな時こそ、奈良の先人たちが示した「創造する力」と「挑む勇気」を思い出して欲しいと思います。 皆さんが、これまでの延長線上ではない「圧倒的な未来」を創るためには、圧倒的に汗をかき、圧倒的に構想し、圧倒的に行動する事が重要です。そしていつの日か、より大きく成長した皆さんが、再び奈良の地を訪れ、その挑戦の成果を語ってくれることを、楽しみにしています。 本日はご卒業、おめでとうございます。

    2025年3月1日

  • 3月8日の「国際女性デー」に合わせて今年もフォトスポットを設置します。リニューアルした市役所前広場やカフェもありますので、是非お越し下さい! ■トピックス(詳細はコメント欄のリンクへ) 1975年に国連が定めた「国際女性デー」(2025年は制定50年)にあわせて、奈良市独自の取り組みとして、奈良市役所でのフォトスポット展示や、映画上映を開催。 あらゆる分野での女性活躍を目指し、国際的にも女性率の低い「理系」分野への進学を選択してもらうため、理系進路講座「理系の進路は楽しい!?その魅力を知ろう」を開催。 市民や市内事業者への啓発に加え、市職員の女性活躍促進にも取り組んだ結果、女性管理職率は、過去10年で22.7%(平成27年度)から35.9%(令和6年度)に上昇。最も高い比率となった。 政策決定の場への女性の参画(委員会・附属機関・その他審議会等の女性比率)は33.8%(令和元年度)から38.1%(令和6年度) に上昇。 ■ミモザのフォトスポットを市役所に設置 国際女性デーのシンボルであるミモザの花。もともとイタリアでは3月8日の女性の日に、ミモザの花を男性から女性に贈る習慣があり、いまでは世界中でミモザの花が国際女性デーのシンボルとなっています。 今回、その生花を使ったフォトスポットを設置。設置による来庁者へのPRだけではなく、撮影者が写真をSNSなどで投稿することで、国際女性デーを広く普及することを狙いとしています。

    2025年2月28日

  • 今日は副市長と共に奈良市米谷町にある南部土地改良清美事業の現場を視察。この事業は奈良市民が排出したごみを焼却した後の焼却灰と、不燃ごみを破砕したもの(こちらは昨年10月から持ち込み停止)を埋め立てるものです。昭和51年に事業が開始され半世紀を迎えます。 近年のごみ量の減少や分別・リサイクル意識の向上等もあり一定の役割を終えようとしています。この間、地元の皆さんとは何度となく協議させて頂き、時には厳しいご意見も頂戴しながら地域の未来に繋がる「出口」を模索している状況です。 今回の視察は過去の協議でご意見を頂いた第一工区(既に埋め立て事業は完了)の跡活用に向けた方向性、また現在稼働中の第二工区の現状と今後の利活用について、現場の職員と意見交換して参りました。10年単位の地元との協定が来年度で50年の区切りを迎えることから、市としては公有地化と焼却灰の持ち込み停止の方向性を示しています。これまでの地元の協力に敬意を払いながら、将来の市民負担も踏まえた責任ある結論を見出すべく議論しています。

    2025年2月27日

  • 奈良市では平成17年に合併した人口千人余りの旧月ヶ瀬村エリアで、人口減少下でも住民サービスが維持可能な社会づくりにチャレンジしています。 そんな未来志向のチャレンジを下敷きに、大阪・関西万博をどのような機会と捉えるか、皆さんと議論を深めるイベントを開催します。その名も「奈良会議」 地名としての奈良というより、歴史上果たして来た役割・立ち位置としての「奈良」に、現代を読み解くヒントを見い出そうと、錚々たるメンバーにお集まり頂きました。是非3月16日(日)の午後は今から空けておいて下さい! 先日のJB pressのインタビューでも今後職員数を4分の1にするという構想をお伝えましたが、既に奈良市役所を始め公務現場でも以前に比べて採用が起こせない状況が急速に進展しています。実際に奈良市でも昨年度は大卒事務職に関しては予定数の半数しか採れていません。(応募は10倍以上ありますが質も含めてセレクションする必要があります) また、毎年成人の日に開催している「二十歳を祝う会」の対象者と直近の出生数を比べると、20年間で概ね半減している現状があります。(直近で比較可能な2022年データでは二十歳が3482名に対して出生数は1963名)当然20年後の二十歳の数は確定してしまっていますので、まずはこの現実を正しく認識した上で現実的な対策を打つ必要があります。 つまり、人口減少・労働力不足に受け身でジリジリ耐え続けるのか、限られた資源で「回せる」オペレーションにいち早く変態(トランスフォーメーション)するかが問われている訳です。 冒頭で紹介した月ヶ瀬のローカルコープでは、一定の人口規模を前提とした従来の社会構造を乗り越える手段として、「ローカルコープ大和高原」という団体を立ち上げ、住民主体のまちづくりの一環として、これまで行政が担っていたコミュニティバスの運営やゴミ回収等の公共事業を代替し、イオンや日本郵政との連携で過疎地域でも市街地と同じネットスーパーサービスが得られる仕組みを立ち上げています。 住民密着サービスを行政が何でも担える時代ではなくなり、民間でも人口減少(市場規模の縮小)によってサービスを撤退する流れが迫ってくる中、そもそも論に立ち戻り、もっと昔は誰がどうやって担っていたのか?を考える事から、日本の再興は始まります。つまり国の始まりに立ち戻り、発想する。それが奈良会議です。 課題山積で先行き不透明と悩む暇があれば、何も無かった1300年前に立ち戻り、従来の常識を疑い、自律的な発想で再構築する事で新しい道が拓ける。科学技術の祭典ではなく、社会課題解決の知恵や技術を世界から持ち寄り来場者と共に考える(共創する)「未来社会の実験場」を掲げる大阪・関西万博はこの趣旨に極めて近いものがあると我々は考えました。 長々と能書を申し上げましたが、早い話3月16日に皆さんにお会いしたいと言う事です(笑)詳細はリンク先をご覧下さい!

    2025年2月23日

  • おはようございます。昨日は議会の全員協議会の後、ダイワハウスの素晴らしい研修施設「コトクリエ」で奈良女子大学附属中等教育学校と奈良女子高校の高校2年末生より、新しいクリーンセンターのプレゼンテーションがありました。 テーマは「住まいと共存するエネルギーセンターを核としたまちを考えよう」で、具体的には「近くにあることでメリットが感じられる施設にするアイデアを出し合い、住まいと共存できるエネルギーセンターのコンセプトやゾーニング」についてグループワーク。次にそこで出たコンセプトを具現化するために、エネルギーセンターに欲しい機能を考え図面や模型等にまとめて発表してくれました。 全8班のうち、私は4班分のプレゼンと質疑に参加しましたが、街のど真ん中に立地させたり商業施設と複合施設化したりと、若さ溢れる柔軟な提案が相次ぎました。私からは立地場所の選定にあたって、どのような基準や考え方で選定したのか?また景観への配慮として外観や煙突のデザインをどう工夫したか?など、実務を担う立場から質問させて頂きました。 結びの挨拶では、概ね10年先となる新クリーンセンター計画には、その時代を生きる若者が中心となって議論に参画して欲しいと伝えました。参加した市の担当者にとっても良い刺激になったと思います。ご準備頂いた関係者の皆さん、参加してくれた学生達に感謝申し上げます。

    2025年2月20日

  • 週末は少し暖かい時間帯が増え、空調を止めていた市長室でもついに梅の花が咲き始めました。暫くは馥郁たる香りに包まれて仕事ができるのが楽しみです。 昨日開催された大宮地区での防災訓練では、地元の大宮ロータリークラブが中心となり地域の各種団体や住民と協働で訓練や啓発活動を実施されました。 設定としては8時45分に奈良市を震源地とする震度5強の地震が発生、次々と避難所に避難してきた住民を受け付け誘導するものです。 挨拶でも申し上げましたが、奈良市で想定される大規模地震としては内陸型の「奈良盆地東縁断層帯地震」と内陸型の「南海トラフ地震」の2つがあり、東縁断層帯地震はマグニチュード7.4の地震が30年以内に0-5%の確率で発生すると言われています。 5%と聞くと低い印象があるかもしれませんが、阪神淡路大震災も直前の発生確率が0.02-8%だったと言われていますので5%は決して低くありません。 また南海トラフに関しては昨夏、「巨大地震注意」が発表されましたが、30年以内に80%の確率でマグニチュード8-9クラスの大地震が発生すると言われています。「奈良は海がないので安心」と思われがちですが、沿岸部が壊滅的な被害を受ければ当然ながら奈良県内の生活や経済活動にも大きな影響が生じます。 しかし奈良県は南海トラフの重点受援県(沿岸部等、特に大きな被害が想定される10県)には入っていませんので外部からの支援はあまり期待できず自力で何とかしなければなりません。 その意味でも日頃からの自助・共助が大切ですが最近は自治会加入率も低下しており、いざという時に支えあえる「顔の見える関係」が重要です。 今回は大宮ロータリーさんから30分で100食分の炊飯が可能な「レスキューキッチン」のご寄贈を頂きました。これは電気やガスが止まった際に灯油で稼働し、通常の鍋に比べ圧力がかかる分短時間でお湯を沸かすことが出来る優れもの。市消防局でも能登半島地震に伴う派遣の際に隊員の食事に使用した実績があります。今後も住民自治組織とロータリークラブのような奉仕団体による新たな協働を広げていきたいと思います。

    2025年2月17日

  • 埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、奈良市でも口径2,000mm以上の大口径管路を対象に、マンホール内に調査員が入り土砂の堆積状況や管路の状況などを目視で確認する緊急の「潜行目視点検」を実施しました。その結果管路に異状は確認されませんでした。今後も引き続き計画的な点検・調査を実施して参ります。

    2025年2月15日

  • おはようございます。昨日は南都銀行の新本店がオープンし、内覧とお祝いに伺いました。来賓は日銀の神山一成大阪支店長、近畿財務局の関禎一郎局長と奈良商工会議所の小山新造会長、大宮地区自治協議会の吉岡正志会長、知事・市長でした。ちなみに神山支店長は奈良市が生んだスーパースター中室牧子さんの日銀時代に一緒にお仕事をされたご経験があるとの事、また関局長は以前奈良県に出向されていた財務省の一松旬審議官と同期との事で、図らずも奈良にご縁の方々とご一緒させて頂き楽しい時間となりました。 歴史を紐解くと、南都銀行は1934年(昭和9年)に4つの銀行(六十八銀行・吉野銀行・八木銀行・御所銀行)が合併して設立、昨年90周年を迎えられました。東向きにあるレトロな旧本店は今後観光など地域活性化の為に再活用されるようです。 私が子どもの頃は、「3時に三和銀行が閉まるまでに急いで行かなきゃ」と母親に手を引かれて(しかも電車に乗って)銀行に行ったものですが、時代は変わり銀行の姿や働き方も大きく変化しました。 橋本頭取は2015年の就任以来、不採算店舗の共同店舗化や週2日営業に変える等、これまでの「銀行の当たり前」を見直す事で、低金利下でも利益が出る体質を目指して大ナタを振るってこられました。これから「金利のある世界」が戻ってくる中ではより安定した経営が期待されます。 挨拶でも申し上げましたが、このような改革は利用者はもとより行内でも相当な反発があったと思いますが、目先の反発より将来の利益を選び取るお考えに私も共感し、市役所出張所の移転集約に際しては異論を申し上げる事なく賛成した経緯があります。 店舗は存置したまま、人員だけ例えば月水金と火木に分けて巡回配置すれば半分のコストで2店舗が運営出来ます。もちろん、いつでも好きな時に利用できるに越した事はありませんが、そのオペレーションコストは回り回ってユーザーにのしかかって来る訳ですので、長期的に考えれば採るべき針路は明らかです。 そのような難事業に目処をつけられ、4月からは全国61地銀で最年少の50歳で石田頭取にバトンを渡されると先日発表がありました。当初は恐らく様々な抵抗や反発もあろうかと思いますが、同世代の方が奮闘される姿を私も陰ながら応援しています。日本で最も古い街が一番新しい事にチャレンジするダイナミズムに期待しましょう。

    2025年2月11日

  • 昨日より市内社寺で茶祖村田珠光を顕彰した「珠光茶会」が開かれています。室町時代に奈良に生まれた珠光によってつくりだされた「わび茶」は、その後千利休によって大成され今日に伝わる茶の湯の基礎となりました。11回目となる今年も7流派8社寺のご協力により無事開催する事が出来ました。関係者の皆様に感謝申し上げます。

    2025年2月8日

  • 八潮市での下水道管路に起因した道路陥没事故を受け、国土交通省より下水道管理者に下水道管路の緊急点検の要請がありました。点検対象は晴天時1日最大汚水量30万m3以上で口径2,000mm以上の下水道管路で、本市の施設はこの条件に該当する管路はありません。一方奈良市では2,000mm以上の大きな口径の管路を保有していることから、この度市独自の取組として緊急点検を行います。

    2025年2月5日

  • めちゃくちゃ寒い日に何ですが、月ヶ瀬観光協会の皆様が春の訪れを告げる盆梅をお持ち下さいました。これは「思いのまま」という品種で、一本の木から紅・白・紅白交じりの3種類の花が咲くそうです。空調の下だと一気に咲いてしまうので、暫く市長室は暖房無しで頑張ります。。 月ヶ瀬梅祭りは2月9日から

    2025年2月5日

  • 整理作業に少し時間がかかりましたが、先日開催した第68回のクリーンセンター建設計画策定委員会の概要報告です。詳しい資料は市HPに掲載されていますので関心おありの方は併せてご覧下さい。 まず前回・前々回に決定した新クリーンセンター候補地の条件及びその確認事項が次の通りである事を確認しました。 条件 1として10ha程度の空き地を抽出する。具体的な確認事項としては①空き地に点在する倉庫や駐車場・工場は空き地とみなすこと。②住宅、ため池ゴルフ場は、空き地としないこと。③宅地開発、商業施設などは、開発予定を含めて空き地としないこと。 条件 2 として、学校・幼稚園・保育園及び病院等の300m以内を除外エリアとする。具体的な確認事項としては、①学校、幼稚園とは、学校教育法第1条、第124条、並びに第134条に規定される学校とすること。②保育園とは、児童福祉法に規定される保育所及び認定子供園法に規定されるこども園とすること。③病院等とは、医療法に定められる病院、診療所、これに類する施設として介護老人保健施設、介護老人福祉施設とすること。④廃止が公表されている施設は対象施設から除外すること⑤300mの考え方は敷地境界から基本とするが、各施設の駐車場を除いて考える。 条件3では、自然環境を保全するため、自然公園地域、風致地区環境保全地区等を除外する。具体的な確認事項としては、歴史的風土特別保存地区、歴史的風土保存区域、風致地区、自然公園地域環境保全地区、鳥獣保護区、水道水源特定保護区域を除外する。 条件4としては、将来にわたって土地利用が決まっている地区を除外する。具体的な確認事項としては、都市公園、国営総合農地開発事業地区、ほ場整備事業地区を除外する。 条件5としては、ごみの収集運搬効率がよい便利な場所を選ぶ為に、収集運搬コストが高いエリアを除外する。具体的な確認事項としては、過去の策定委員会で検討された収集運搬コスト算出モデルを用い、現工場と比較して、収集運搬コストが1.2倍以上となるエリアを除外する。 条件6としては、新斎苑覚書に記載された小学校区を除く。具体的な確認事項としては、鹿野園町域(飛び地を含む)・東市小学校区・飛鳥小学校区・旧精華小学校区・田原小学校区を除外する。 これらの条件を地図上に重ね合わせた上で、10ha程度の空き地を抽出したものが「すべての条件の重ね合わせ(図5)になります。 少し見づらいかもしれませんが、〇や色塗りされているエリアは先ほどの条件設定により除外されたエリアとなり、残ったのは左下に□で囲んだ3つのエリアです。リストとしては「候補地の選定の結果」という資料になります。 これら3エリア4か所が前回までの議論で決定した条件によって絞り込んだ候補地となります。 この説明に対して、議会選出の委員からは「反対の請願が議会で採択された立場からして、七条町を候補地にすることについては反対である」との意見、「洪水浸水想定区域はコストが高くなるので除外してはどうか」との意見がありました。 これに対し他の委員からは「前回の委員会で明確にこの基準に従って、まず絞りましょうということを決めたはずでは?」「自然災害については浸水害だけではなく、砂防や土砂災害、活断層の位置、また液状化リスク等、総合的に災害全般を考えないといけない。その点については今後点数評価をしていく中で個別詳細にコストと比較しながら検討していく必要がある」などの意見が出ました。 また別の観点からは「候補地が絞られ過ぎではないか。学校から300mという基準は公害調停で決まっているから誰からも文句言えないが、収集運搬効率が1.2倍以上のエリアを除外するという基準は、1.18倍はOKで1.3倍はダメなのか」というの意見がありました。 これに対しては私の方から、(その意見自体に異を唱えるという事ではなく、あくまでも客観的な情報提供として)、現在の環境清美工場(収集運搬効率1.0)に市内全域からごみを集積するためにかかっている費用は年間約20億円(令和4年度ベース)ですので、1.2となれば年間で4億円運搬費が増え、30年間では120億円のコスト増になること。これが仮に1.3となれば180億円のコスト増になりますので0.1の差は割と大きい、という話を出しました。 この点については、最終的に委員長からもう少し幅を持たせて提案するよう要請がありましたので次回に提案することになりました。 次に第67回策定委員会において各委員より意見のあった事項について「追加の検討項目」という形で整理し、議論しました。 まず意見1として、文化財のエリアを確認すべきとのご意見については、埋蔵文化財について①記念物のうち重要なものとして「史跡」、②平城京跡内で特に重要な箇所として定められた「重点地区」、③上記以外の埋蔵文化財包蔵地とし「その他の埋蔵前の包蔵地」の3点に分けて地図上に表示することに。 意見2として、世界遺産のあるエリアを確認すべきとの意見については、世界遺産リストに登録されている古都奈良の文化財のうち、①遺産そのものである「遺産」、②遺産の周辺環境を直接保護するための区域として「緩衝地帯(バッファゾーン)、③環境保全と都市開発の調和を図るための区域として「歴史的環境調整区域(ハーモニーゾーン)の3点に分けて地図上に表示することに。 意見3として、既存の住宅地から100m以内の範囲を確認すべきとの意見については、過去の策定委員会の資料を参考に、候補地の区域に最も近い既存の住宅地から100m以内の円を地図上に表示することに。 意見4として、災害リスクのエリアを確認すべきではないかとの意見については、クリーンセンター建設にあたり想定される活断層・洪水浸水・土砂災害について確認することとし、活断層については奈良市地域防災計画に記載される活断層を、洪水浸水についてはハザードマップに記載される洪水浸水想定区域を、土砂災害については土砂災害(特別)警戒区域・砂防指定地・急傾斜地崩落危険区域・地すべり防止区域・山地災害危険地区を地図上に表示することになりました。 これら4つの意見をまとめた表が「意見1~4のまとめ」であり、地図上にプロットした地図を候補地ごとにお示ししています。 地図をご覧いただければわかるように、いずれの地域も文化財や災害リスク等については大小あるものの何かしらひっかかるのが現状です。また災害リスクについては活断層が真横を縦断している候補地もあれば区域の大半が砂防指定地に指定されている候補地もあります。洪水浸水想定区域については「0.5mまで」から「5-10m」までと4区分で示されており、程度によって求められる対策が異なる(対策コストに差がある)と考えられます。あとは何を重視するかという優先順位とコストも含めた総合評価になります。 事務局からの説明に対し、議会選出の委員からは「七条地区からは反対の請願が出ているので候補地に加えるのはおかしい」「隣接する大和郡山市のクリーンセンターが近いという事は評点の1つに加えるべき」という意見がありました。 これに対し、まず請願の有無への対応として、 「請願の有無をそのままポイントに入れてしまうと、今は出ていない他の3か所の地元からも請願が出た場合にややこしくなる。(もしくはポイントが下がる=候補地として選定されにくくなるなら請願を出そうという動きを招きかねない)。あくまでも請願の中身に示された具体的な懸念を評点とするべきではないか」という意見、 「請願の中には災害に対して心配する意見もあるが、災害の評価と請願の評価と、どちらも評点にしてしまうとダブルカウントになってしまう。そのあたりは請願に示された具体的な中身で評価していくべき」という意見、 「住民からの意見である請願をないがしろにしてはいけない。先ほどから議論が出ているように、請願に示された内容をしっかりと検討して評価項目に入れるべき」等の意見が出ました。 それを受けて委員長からは「住民からの意見及び請願の項目を追加することとし、その中身としては重点眺望景観に該当する場合はマイナス1点、また埋蔵文化財エリアを避けた施設建設が不可能であればマイナス1点として評価すること」と意見集約がありました。 また隣接地に他市のクリーンセンターが立地している点をどう評価するか、については他の委員から提案者に質問があり、請願の有無ではなく「景観とか、そういった中身に対して評価点を加えるべきとの趣旨か?」と提案者に質問があり、提案者からはその通りである旨回答があったことから、委員長より「他市のクリーンセンターが隣接することに関しては、景観評価という項目の中に含まれるので、当然ポイントとして入っているものと考える」と意見集約がありました。 以上が主な論点です。あくまでも議論の経過を網羅する目的ではなく、主な論点を私が走り書きしたものと捉えて頂ければ幸いです。 なお今年度の策定委員会については、年度当初に議会側が予算を減額修正したことにより、今年度はこれ以上開催する予算が無い状態となりましたので、基本的には次回は次年度になる予定です。 しかし会議終了後に一部の委員が「無報酬でも構わないから是非継続した議論をやろう」と声を掛けて下さいました。市としては大変ありがたいお申し出だと思いますが、この提案の取り扱いについては委員長の差配に委ねたいと思います。

    2025年2月5日

  • 市が管理している交差点付近の植栽が、どれだけ大型バスの死角になっているかを実際に体験する実験を昨日行いました。今回は奈良交通さんに全面的にご協力頂き、普段バスや大型車輌の運転免許講習をされている「奈良交通自動車教習所」を会場に、道路部局の職員と一緒に体験する事に。普段は普通自動車しか運転経験の無い私でも、教習所内ですので「無免許」で大型車輌が運転できます! 高校時代は学園前駅から毎日バスで通っていましたし、大学も西院から205号に(毎日は行かなかったw)乗っていましたので、バスの運転がいかに難易度が高いかを側で見てきた立場としては地味に嬉しい企画です。最近は自動運転技術が進歩していますが、今暫くは人力に頼る部分が残りますので私たちの生活の現場を支える運転手さんは貴重な存在です。 今回はコース上に配置された高さの違う植栽の陰に、実際に人に立って頂き視認性を確認。「そこにいる」と事前に教えてもらっていても、身を乗り出して覗き込まないと見つけられない箇所が多く、ヒヤっとしました。特に身長の低い子ども(今回の実験では身長110cmの人形を使いました)の飛び出しや、夜間や雨天時にはさらに視認性が下がる事が容易に予想されます。 既に一部のバス乗降場や交差点では植栽を剪定したり抜根する等の対策を講じていますが、今後はさらに一歩踏み込んで、より安全な道路をめざして整備していきたいと思います。

    2025年2月4日

  • 昨日は奈良商工会議所青年部(奈良YEG)が主催する「地域未来プロジェクトならism」に参加。様々な職種の若手経営者が高校生と共に学び合う取り組みで、今年で6回目を迎えます。 普段からYEGメンバーと市役所の若手職員は「風会議」という枠組みを設けて、政策提言や意見交換を行なっていますが、熱量の高い高校生が入る事でさらに密度の濃い議論が繰り広げられました。 地域課題解決や新商品の開発、奈良の人材育成・確保策など様々な難問に明るく前向きにアイデアをぶつける若い力に無限の可能性を感じると共に私も大いに刺激を受けました。YEGの皆さん、お疲れ様でした!

    2025年2月2日

  • 奈良市では県内の周遊観光を目指して吉野町・明日香村・田原本町と連携した観光振興に取り組んでいます。2021年度から自転車で4都市を巡る「ライドアラウンドin奈良」を、また4都市の食材を活用したグルメイベントは22年度から始まり今年で3年目になります。 毎回ユニークで美味しい食材を見事にメニュー化してくれる「カフェエトランジェ ナラッド」のシェフには感謝しかありませんが、今回も聞いただけでお腹が空きそうな地産食材のイタリアンをご提供頂きます。 昨日のメディア発表及び試食会では、4首長のトークが弾みすぎて、つい箸が止まっていたのですが、明日香村の森川村長をふと見ると既に完食の模様!首長あるある、です(笑) 奈良にお越し頂いた方々に、奈良の優れた食材と出会う喜びをお届けする「NARAD EAT FESTIVAL 2025」に是非お運び下さい。場所は三条通りの観光センター「ナラニクル」内のカフェレストラン「カフェエトランジェ ナラッド」です。明日2月2日から3月31日まで! ◼️今回のメニュー 田原本町産ほうれん草と大鉄砲豆富のキッシュ(田原本町) 大和ポークと大鉄砲豆乳、豊祝酒粕のラグー(奈良市・田原本町) 明日香村産自然薯と田原本町産ほうれん草のニョッキ(田原本町・明日香村) 吉野 MICA 卵と奈良県産しいたけ大和肉鶏のビスマルク(吉野町) 古都華と豊祝酒粕のオペラ仕立て(奈良市)

    2025年2月1日

  • 本日の定例会見で奈良市消防団に全国8例目となる「重機対応部隊」の発足を発表しました。火災だけでなく地震や風水害による瓦礫や土砂により緊急車輌の現場到着や救助に多大な時間を要する事から、日頃から重機操作を生業とされている消防団員を中心に7名で編成、いざと言う時に駆け付ける仕組みです。 消防局によれば、従来も団員が個人的に所有する重機をお借りして活動してもらう事があったようですが、制度的に不安定で改善の必要性が指摘されていました。今回はトラックとバックホウ(ショベル)をお借りすると一回の出動につき3万円(+燃料費)をお支払いする事で安心して機材を提供してもらえるようになります。市としては使用頻度の低い機材を買い揃える必要がなく、操縦に慣れた方の力をお借りできるのは非常に有難いと感じます。 昨年7月に松山市で起きた土砂崩れでも同市の機動重機消防団が活動されたように、今後全国的に取り組みが進んでいくと思います。なお、奈良市消防団では2年前にドローンを活用した「情報収集部隊」を創設するなど、常に新しい取り組みを展開されています。引き続き団員の募集も行っていますのでよろしくお願いします!

    2025年1月28日

  • 昨日の山焼き、皆さんが投稿された美しい写真を楽しませて頂いています。花火もきれいですが、私は色彩豊かに暮れ行く西向きの空が好きです。最後の花火の動画はクライマックスの一番盛り上がる場面です。珍しく上手く撮れましたのでご笑覧下さい。 今年は「奈良のトビラ」の生駒あさみさんのお店でこんなもの見つけてしまい、つい購入。一つひとつ手作りだそうです。奈良らしいお土産がまた誕生しました。

    2025年1月26日

  • 伝統の若草山焼きは本日です!良いお天気でよく燃え広がりそうですね。奈良市消防団から276団員、奈良市消防局から51名、計327名が警戒に当たってくれています。たまたま本部前を通りかかった塚本勝市議も今日は団員の立場でご奉仕頂いています。(他にも多数の議員が消防団活動に従事されている事を申し添えます) 一方、市内では火災が相次いぎ発生しています。昨年一年間で90件のところ、今年は既に18件と異常なスピード。昨日も2件の火災が発生し、残念ながらお一人が亡くなられています。一昨日は市内の小学校で子どもがトイレットペーパーに火をつける悪戯があったとの報告も。 家庭や地域で今一度、火災予防の声掛けと対策をお願いします!

    2025年1月25日

  • おはようございます。昨日は奈良市立春日中学校の夜間学級で学ばれた西畑保さんの実話を元に市内で撮影された映画「35年目のラブレター」の試写会を100年会館大ホールで開催しました。ご協力頂いた東映さんに感謝申し上げます。 定員1000名に対して応募は実に13,446名!恐らく市役所始まって以来の競争倍率だと思います。主演は笑福亭鶴瓶さんと原田知世さん。様々な事情で学ぶ機会を失ったまま社会に出た主人公が、識字が無い苦労やコンプレックスを乗り越え、不器用ながら愛と思いやりに溢れた家庭を築いていくストーリー。 随所に見覚えのある奈良の風景が現れますので奈良好きの方には違った楽しみ方もあるでしょう。モデルとなった西畑さんは鶴瓶さんの兄弟かと思うぐらい明るく人間味に溢れた人柄で、「また市役所行くわ」とニコニコ話して下さいました。劇場公開は3月7日から。秦基博さんの主題歌が感動を何倍にも増幅してくれます。是非劇場にお運び下さい! 35th-loveletter.com

    2025年1月21日

  • 週末は比較的暖かでしたが暦の上では今日から大寒。暫くは寒さ対策と体調管理に注意が必要ですね。 昨日は市立北部図書館の開館20周年行事として歴史小説家の澤田瞳子さんの講演会を開催しました。定員の倍以上の申込みがありさすがです。 奈良市の図書館は三館しかありませんが、就学前のお子さんがいるご家庭や障害・介護で外出が難しいご家庭には無料郵送サービスがあり、また最近では学園前と西大寺の駅にネットで申し込んだ図書が受け取れる「図書受取ロッカー」を設置する等、職員の工夫でサービス向上に努めています。 また高の原駅前にある北部図書館はお隣の木津川市と利用割合に応じた「割り勘」で運用する等、新しい発想で図書文化の振興に取り組んでいます。澤田先生、有難うございました!

    2025年1月20日

  • 今朝は毎年恒例の武道寒稽古。今年で53回を迎えます。一年で最も寒いと言われる大寒を前に鴻ノ池に元気な声が響き渡りました。近年は外国人観光客向け武道体験が人気で、昨年は約300名が弓道体験を楽しんだと伺いました。まだまだ寒い日が続きますが体調管理に努めて春を迎えましょう。

    2025年1月18日

  • 今年の二十歳を祝う会のゲストは奈良県出身の起業家吉藤オリィさんでした!実は毎年事務局と何度も議論して選んでいるゲスト。間違いなく市の行事で一番時間を掛けて検討しています。 今日は自らの不登校経験や数多の挫折のお話から、「変態になれ」という若者へのメッセージまで、非常に熱量とスピード感溢れる素晴らしいお話を頂きました。 障害をお持ちの方だけでなく子育て中の方や一人暮らしの高齢者、また外国人観光客等、幅広いニーズに活用できる技術やサービスが次から次へと湧き上がってくる発想力とそれを実現する行動力に、二十歳をとうに過ぎた私たちまで心を揺さぶられました。 市でも化学物質過敏症の生徒の教室参加やコロナ禍のリモートワーク等でもオリヒメを活用していただけに感慨もひとしおです。ご講演有難うございます!

    2025年1月13日

  • 奈良市では3235名の方が二十歳を迎えられました。本当におめでとうございます! 先が見えないとか混迷とかいろいろ言われる時代ですが、22世紀まで繋がる人生をどう楽しむかは皆さん次第。思う存分納得行くまで大暴れして下さい!38年前、斜に構えて行きたいくせに成人式に行かなかった大人より(笑) 注)28年前の計算間違いでした。お詫びして訂正します。ご指摘頂いた皆さん有難うございます! 午後の部(1330から)もYouTubeでライブ中継があります。ゲストのお話も素晴らしいので二十歳の方もそれ以外の方も是非ご視聴下さい。 https://m.youtube.com/watch?v=6M3Re-d978A

    2025年1月13日

  • 新年最初の公務は毎年恒例、年賀郵便の配達出発式で早朝の奈良中央郵便局へ。今年は奈良県全体で707万通、奈良中央からは82万通が発送されます。 年賀状じまいやネットへの移行など社会環境の変化は大きいものの、わざわざ連絡するほどの緊急性は無いけれど、ご縁のある方がどうされているかを知る「年に一度の気配り」は控えめな主張を美徳とする日本人らしい通信手段だと思います。 奈良市と日本郵便は郵便局の持つユニバーサルサービス網を活用した中山間地域での買い物支援事業等でも連携しており、昨年は自見はなこ地方創生担当大臣も現地月ヶ瀬へ視察にお越し頂く等、全国から注目されています。(コメント欄に関連記事を紹介しておきます) 今日は寒空の下、元気に出発する配達員さんを激励すると共に道中の無事を祈念して挨拶をさせて頂きました。私が毎年この出発式に参加する理由の一つは、より多くの市民に現場を支える人々の存在を感じてもらいたいからです。 実は毎年配達員の中から代表の方が一名、「出発宣言」をされるのですが、今年は特に気合いが入っていたように感じましたので後から局長に伺うと、どうやら本来は昨年宣言をする予定だった方が急きょ体調不良で休まざるを得なくなり、悔しい思いを乗り越えて今年は満を持して再挑戦されたとの事。 会場で赤ちゃんの泣き声が聞こえたのは、お父さんの勇姿を一目見ようと駆け付けたご家族の姿だったようです。これほどまでに高い使命感と情熱を持った方が私達の暮らしを支えて頂いていると知り、胸が熱くなった新年最初の公務でした。 本年も社会の隅々に光を当てる政治をめざし頑張って参りますので、皆さんからのコメントやご提言をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

    2025年1月1日

  • 今年を振り返って、先日の仕事納め式で職員に向けて話した内容を要約してお伝えしたいと思います。 まずは今年も創造的に、そして献身的に仕事に取り組んで頂き心から感謝する。今年は長い年末年始なので心身ともにリフレッシュして新年を迎えて欲しい。 今年は元旦の能登半島地震で始まったが、奈良市から実に299名もの職員が被災地へ赴き、困っている方々に寄り添う支援を行ってくれた。災害現場に赴くのは大変だが前向きに一歩踏み出した事は本当に素晴らしい。皆さんも「こういう時にこそ我々の真価が問われる」と実感した瞬間だったのではないか。これからいつ何時、我々の街が被災するか分からない時代だが、その際は全国の仲間に助けてもらうことになる。これは回り回って「恩送り」になる。是非これからもこの輪を広げていこう。 今年の市政に関する出来事としては、 2月にロートフィールドの夜間照明が完成し、念願のナイター試合が出来るようになった。同じロードパークではランニングステーションが4月にオープン。継続的に整備しているランニングコースと共にこれまで以上に市民に愛される施設になると思う。 また6月には大和中央道の敷島工区が開通した。この道路は完成までに実に25年間を要した訳だが、今皆さんが携わっている仕事の中には自分の代では完成せず、未来の担当者が陽の目を見るものもあるだろう。連綿と続く時間軸の中で、どこまで仕事を進めて前任者から引き継いだバトンを次の走者に渡せるかが問われている。 また10月に開設した大和西大寺駅と学園前駅の図書受取ロッカーが盛況だが、通勤・通学時間が長いと言われる奈良市民の移動時間を豊かにする良い取り組みである。また12月に発表した気象区分の二分割化については、日頃の業務で感じた矛盾や課題を諦めるのではなく、「変化を信じる事で社会は必ず変えられる、change is possible」と信じて行動した職員の成果だ。これからも「仕組みを作る側」に立つ我々が良い変化を街にもたらすことが出来るよう、努力していこう。 本年も大変お世話になりました!

    2024年12月31日

  • インフルエンザ等の感染拡大で休日夜間応急診療所の混雑が続いています。一昨日は昼368名・夜103名の計471名、昨日も昼309名・夜131の計440名でした。 既に医師会の協力で増強した医療職(応急診療所は市医師会に運営を委託しています)に加え、事務職で代われるものは市からの応援職員が引き取る等、出来るだけの対応をしています。 また救急出動も増加傾向にあり昨日は110件。今年の累計が約2500件ですので一日あたりとしては普段の1.5倍程度にあたります。救急車については通常の11隊に加え非常用救急車を配備している3署も出動体制を整え14隊体制で臨んでくれています。 昨晩は歳末警戒にあたって下さっている消防団の激励に。今年は火災件数が80件と、既に昨年より5件の増。尊い命が3名も失われています。空気が乾燥し火災が起きやすい季節ですのでくれぐれもお気を付け下さい。 寒空の下、世の為人の為に尽くす人々の情熱と責任感に胸を打たれると共に、共感の輪がもっともっと市民の間に広がればと思います。年末年始も社会を支える全ての皆さんに心から感謝します。

    2024年12月31日

  • 昨日お知らせした休日夜間応急診療所以外にも、奈良市には31日まで稼働している現場があります。環境清美工場では毎年年末に特別体制を取り、最終日まで収集にあたってくれています。 パッカー車で回る通常収集に加え昨日は約800台の市民の持ち込みごみもあり、普段の1.5倍近い300トン程が搬入されました。年明け最初の収集も相当な規模ですので、現場を支える職員には感謝しかありません。身体が硬くなりがちな季節ですので怪我に注意して頑張って欲しいと激励し、私や副市長も一緒にラジオ体操!本当にラジオ体操って良く出来ていますね。 工場には新たに導入した生ごみ処理機が設置されていましたのでさっそく見学。一日3トンの生ごみが堆肥に出来ます。奈良市の学校給食の残渣が年間約400トンですので、それら全てを処理してまだ余力があります。築40年の遺産級の焼却炉を少しでも長持ちさせる為、従来は炉に入れていた生ごみや破砕可燃物(不燃ごみのうち可燃性のもの)を極力投入しない対策を講じています。 ごみと無関係な市民はいませんので、新しいクリーンセンター問題についても、全市民が当事者として前向きな議論に参画する新年にしたいと願っています。

    2024年12月31日

  • 奈良市のふるさと納税が過去最高額となり、昨日までに約7億1500万円のご寄付を頂きました!皆さんのご協力に感謝申し上げます。 とは言え、とは言え(敢えて繰り返すw)奈良市民の皆さんが市外に寄付したふるさと納税は昨年なんと36億円!減収分の75%が国から補填されるとは言え中々影響は大きいです。。特に返礼品の元となる一次産業に乏しいベッドタウンは全国的に苦戦を強いられています。 しかし、関西No. 1の泉佐野市にも「泉佐野牛」や「泉佐野マグロ」が居る訳ではありませんので、ここは最早知恵比べの世界です。奈良市でも今年は専属の「ふるさと納税室」を立ち上げ、輸入肉を市内店舗で加工する泉佐野方式にも着手するなど、これまで市内で肥育した大和牛だけだった牛肉のラインナップを大幅に強化するなど寄付者に訴求する商品開発に取り組んできました。 また、従来通り(と言うか本来はこちらが王道)の市内で生産された返礼品に関しても常にアンテナを張って開拓してきた結果、現在は昨年の2倍以上となる1200アイテムを用意する事が出来ました。また広報面では観光大使の皆さんにもご協力頂きSNSや動画配信等にも力を入れてくれています。 あとは寄付金の使途ごとのPRです。本来のふるさと納税の趣旨からすれば当たり前の話ですが、返礼品に何がもらえるかよりも、寄付金が何に使われるかが本来大事ですので、5年連続で実現している犬猫殺処分ゼロや学校図書の充実、フードバンクの支援や市内に拠点を置くプロスポーツチームの応援等、具体的な使途をしっかりお伝えするようにしています。 昨日もバレーボールの奈良ドリーマーズとバスケットボールのバンビシャス奈良のホームゲームで来場者に「ふるさと納税でチームの応援を!」と直接訴えてきました。 とは言え、これだけやっても納税者の8割以上が未だ制度をご利用でないのも事実。市民生活を支え豊かにする為の貴重な財源を確保する為に、31日まで皆さんのお申込みをお待ちしています! ◼️奈良市ふるさと納税サイト https://furusato-nara.jp

    2024年12月29日

  • 一年で一番しっくりくる瞬間です(笑) 春日若宮おん祭りは今年で889回目を迎え、五穀豊穣と万民安楽を願う大和一国を挙げた伝統行事です。 ちなみに装束はおん祭りが始まった平安時代の差貫と呼ばれるもの。年に一度の私には身動きが極めて取り難く、ロボットのような動きになってしまいます。12時からのお渡り式は県庁前を出発し油坂交差点・JR奈良駅前を通過して表参道を春日さんまで上がります。

    2024年12月17日

  • 今日12月2日は1998年に古都奈良の文化財が世界遺産された日です。毎年この日に合わせて様々なイベントを開催していますが、昨日は奈良市観光協会主催で世界遺産シンポジウムが行われました。 今年は奈文研の馬場基さんの基調講演「発掘現場から紐解く奈良時代の都市政策」と六社寺によるパネルトーク。私は馬場先生と共にパネルのモデレーターを務める事になったのですが、ただでさえ知識の宝庫のような六社寺の僧侶と宮司ですし、日頃から鍛えたトークの腕をお持ちですので極めて「やりにくい」現場でした(笑) ちなみに東大寺からは橋村公英別当、興福寺からは森谷英俊貫首、春日大社からは花山院弘匡宮司、元興寺からは辻村泰善住職、薬師寺からは安田奘基執事、唐招提寺からは岡本元興長老にご登壇頂きました。 パネルでは第一部の馬場先生のお話を踏まえ、各社寺が古いものを古いままに保存維持してきたのではなく、随時時点修正で「改造」してきた歴史と、現下の国際情勢を踏まえ「奈良の宗教界が世界平和にどう貢献するか」について熱く語って頂きました。 なるほど、と頷くエピソードや登壇者の皆さんの超が付くほどのユニークな個性溢れるお話に何ども沸きましたが、特に唯一世界遺産登録時からご住職をお務めの元興寺の辻村泰善さんから、当時世界遺産登録を望まなかった社寺がいくつかあった経緯に触れ「ワシらは死んでない(遺産ちゃう)。今を生きてるんや」との反対理由があった事を披露されたのが印象的でした。 26年前の世界遺産登録時から住職を務めておられるのが辻村さんお一人と言う事もあり、普段は聞けないエピソードに興味津々であると共に、「世界遺産だから凄い」のではなく、元々「世界遺産級」の価値があった所に後から看板が付いだだけ、と言う認識が如何にも奈良らしいお話でした。 ちなみに当時は春日大社が葉室賴昭宮司、興福寺が多川俊映貫首、東大寺が守屋弘斎管長、薬師寺が松久保秀胤管主、唐招提寺が川井戒本長老、元興寺が辻村泰善住職でした。 現代社会が抱える課題と未来を切り拓く為の叡智に溢れる奈良の価値を再認識する機会となりました。当日の様子は後日、奈良新聞が特集記事を掲載されるようですのでお楽しみに。

    2024年12月2日

  • 今日は奈良市立大安寺小学校の150周年式典に出席。校長室には現在、山添村長を務める野村栄作第37代校長のお写真も。100周年の際に文部大臣だった地元選出の奥野誠亮議員の書も大切に飾ってありました。 大安寺は奈良時代には一番大きな寺院で大官大寺とも呼ばれ、海外からの留学僧をはじめ700人以上が学ぶ学問寺だったそう。当地では2030年頃開業予定の京奈和自動車道奈良ICとJR新駅により約25haの新産業創造拠点がまちぴらき予定です。 新しいものと古いもの、どちらも強みに活かせる人材をめざそう!と祝辞を述べました。150周年、おめでとうございます!

    2024年11月30日

  • おはようございます。本年2月に友好都市提携50年を迎えた奈良市と西安市の友好都市関係が優れたものであるとして、この度表彰を受ける事となり、森岡弘之議長と共に昆明市で開催された中国国際友好都市大会に出席しました。 中国国際友好都市大会は、中国の国際友好都市間の交流を促進することを目的として、中国人民対外友好協会 、中国国際友好都市連合会・開催地地方政府の3者共催によって2年に1度開催されています。 今回、奈良市としては18日の首長シンポジウムで「都市の歴史文化の保存と継承」をテーマにプレゼンテーションを行った他、中国人民対外友好協会の楊万明会長とのバイ会談を行いました。また19日には友好都市パートナー賞の表彰が行われ、神戸市や藤沢市や鹿児島市等、他の日本の交流都市を含む世界各国から代表団が参集しました。 奈良市では1974年の友好都市提携の数年前から当時の鍵田忠三郎市長のリーダーシップにより先の大戦で悪化した日中関係改善に向けたやり取りが始まりました。何はさておき当時の長安(現在の西安)を参考に平城京が築造されたご縁が大きく、阿倍仲麻呂を初め多くの人的交流が日本の礎となっている事が象徴です。 一方、昨年度の内閣府の「外交に関する世論調査」によれば、 1)中国に親しみを感じるか聞いたところ、「親しみを感じる」とする者の割合が12.7%(「親しみを感じる」の割合2.1%と「どちらかというと親しみを感じる」の割合10.7%との合計) 2)現在の日本と中国との関係は全体として見ると良好だと思うか聞いたところ、「良好だと思う」とする者の割合が5.6%(「良好だと思う」の割合0.5%と「まあ良好だと思う」の割合5.2%との合計 と、いずれも前回調査より悪化しています。しかしながら、あらゆる分野において両国が密接に繋がり互いに無関係ではいられない以上、うまく付き合うしかない事は多くの日本人も気付いており、これは逆も然りだと思います。 一部では偏った情報が流れる事もありますが(これはお互い様)、両国民同士が直接ふれあい、一次情報として互いの文化や価値観を背景も含めて知る事、また深い歴史文化から今日を生き抜く知恵を学び取る事で、少しずつでも距離を縮めるべきと私は考えます。その為にもビザ無し訪問の早期再会が一つのきっかけになると、楊会長との対談でも話し合いました。引き続き今日よりも良好な両国関係を実現すべく努力したいと思います。 〈授賞にあたっての市長のコメント〉 西安市と奈良市がともに歩んできた友好の足跡がこのような形で結実したことを、心から喜ばしく思いますとともに、本市をご推薦頂いた西安市に感謝申し上げます。 両市は昨年度、友好都市提携 50 年を迎えましたが、先日も本市の高校生達が西安市を訪れ、次代を担う若者同志が交流するなど、日中関係が厳しい社会情勢にあっても、両市の友好関係には些かの揺らぎもなく、その絆はますます強固なものになっています。 今回の中国国際友好都市大会のテーマは「分かちあい、ともに未来を創る」です。多様な価値観を互いに認め合い、安定的で持続可能な社会をアジアから共に創り出す為に、両国のルーツでもある我々の交流が一助となることを願ってやみません。

    2024年11月20日

  • 市内の小学校一年生の女の子が下校途中に誘拐され殺害されるという非常に痛ましい事件から17日で20年を迎えました。奈良市では毎月17日を「子ども安全の日」と定め、毎年11月17日には「子ども安全の日の集い」を開催するなど、事件の風化を防ぐと共に我々大人は勿論のこと、子ども達自身も自らの命や安全を守るために何が出来るのかを考える取り組みを、学校・保護者・地域・警察・行政が連携して積み重ねてきました。 10年前には子ども達が主体となって「なら子ども安全宣言」を策定し、小学生から高校生までがそれぞれの成長段階に応じ、一人ひとりの命と心を守る為に、自分や周囲を巻き込んだ取り組みや意識改革を掲げています。 そして今回、20年目となる日曜日に行われた集いでは、有山楓さんのご冥福を改めて祈ると共に、20年という時の経過を踏まえ如何にこれからの継続的な取り組みに繋げるか、と言う大きな課題について話し合いました。 当時見守り活動を中心となって推進されていた地域の方も高齢化によりお亡くなりになったり、またこれまでは専業主婦率日本一と言われてきた奈良市でも、女性の社会進出が加速しており(これ自体は良い事)、PTAや様々な地域活動の担い手が変化せざるを得ない社会情勢の中、いろんな意味でこれまでと同じやり方を求めても限界があります。 毎年ご講演を頂く奈良学園大学の松井典夫教授(元大教大附属池田小学校教員)からは、「犯罪者を無くすことは出来ないが、犯罪機会を減らす事は出来る」「子どもが1人になる空白域を無くす」そしてこれが一番難しいのですが「高齢者に頼らない事を前提に少数で有効な方法」を実施する事が提案されました。 このような痛ましい事件を二度と起こさせない為に、日々献身的にお取り組み頂いている関係者の皆さんに感謝申し上げると共に、自分達の街を自分達で守り支え合う地域づくりに向けて、子どものいる方もそうでない方も、地域の子どもは全て街の宝、という精神で次の10年も一人ひとりの出来る取り組みを寄せ合い大きな力を生み出していきましょう。

    2024年11月19日

  • 全国1718市区町村のうち630自治体が加盟する、同種の陳情団体としては最大規模の全国史跡整備市町村協議会(以下、全史協)の臨時大会と要望活動が行われ出席しました。先日多賀城市で行われた総会で採択された決議案を踏まえ、史跡整備関連予算の拡充を求める内容です。 史跡整備関連としては国全体で約200億円と、国家予算からすれば極めて限定的ですが、近年は人件費や建設コストの上昇もあり、同じ予算で実施できる事業量が限られており、また城郭など一件で多額の費用を要する事業も増えており、予算総額の拡充が必須です。 全史協の要望活動は基本的に史跡の用地買い上げとその後の整備に要する予算確保が目的ですので、各社寺が個別に受ける補助金は含まれませんが、こちらも物価高の影響が直撃しており文化財予算全体の拡充が求められます。 ちなみに現在、市内で行われている世界遺産の国宝興福寺五重塔保存修理事に際しても総事業費57億円のうち国費を70%(県市は4%ずつ、残る22%は所有者負担)を見込んでいますので、このレベルの事業が毎年全国で数件発生すれば、たちまち予算が逼迫します。また近年は予算があっても専門技術を有する事業者が掴まらない、檜皮などの材料調達の目処が立たない等、様々な要因が重なり文化財の安定的な保存修理が厳しい状況にあります。 首里城の火災等、突発的な要因を除けば国内の木造文化財(特に大事業)はその性質上、定期的な修繕を必要としますので、例えば今後100年間に実施すべき保存修理事業を予めリスト化(年次計画化)し、高度な技術を持つ職人の雇用や安定受注に繋げるのも一案です。昔の宮大工は仕事がない時期は農業で生活を維持した、と言う話もありますが、より魅力的な生業とする意味でも計画的な保存修理事業はプラスに働くと思います。また財源についても現在のように毎年毎年の不安定な財源ではなく、例えば「世界遺産宝くじ」や「文化財宝くじ」のような特定財源による予算確保や基金化が出来れば中長期の見通しが立て易くなります。 ちなみに奈良市の来年度に向けた予算要望としては、長年取り組んでいる大安寺の旧境内地の買い上げ(公有地化)があります。2030年頃に開業を予定している大安寺のJR新駅と京奈和自動車道奈良ICに向けて、先日陳情した国交省予算と共に文化庁予算についてもしっかりと確保出来るよう全力を尽くして参ります。

    2024年11月18日

  • 昨日は立命館大学の奈良県校友会に出席、ゲストでお越しになった元阪神監督の吉田義男さんとお話する機会を頂きました。御歳91歳とは思えない軽快な身動きとお話に誰もが驚きました。 私の父が近所で生まれ育った事もあり、ご実家の炭屋の話や衣笠球場の話で盛り上がりました。ちなみに吉田監督も卒業された山城高校の卒業生に山城新伍さんがおられ、芸名を母校から付けられた逸話を父からよく聞かされていました。今でも毎週ゴルフに行かれるとの事、末永くお元気で!

    2024年11月17日

  • 昨日は財務省及び国交省に対する予算要望に伺いました。財務省では加藤勝信財務大臣に県内首長の皆さんと共に京奈和自動車道の早期全線開通や今年度補正も含めた道路予算の確保を訴えました。 奈良市からは現在進めているJR新駅周辺のまちづくりに伴うアクセス道路等の面的整備の重要性を述べると共に、発掘費用が事業者の大きな負担となっている事にも触れました。 また国交省では吉岡幹夫次官をはじめ、内田欽也都市局長、橋本雅道審議官等、幹部の皆さんに奈良市の課題や要望を直接訴える機会を頂く事が出来ました。地元の小林茂樹衆議院議員及び佐藤啓参議院議員・堀井巌参議院議員には各省庁との調整にお骨折りを頂き大変お世話になりました。

    2024年11月15日

  • おはようございます。奈良市では現在ひとり親家庭や子育て中の生活困窮家庭の応援に力を入れています。昨日は本年9月に市役所近くに開業された「ノボテル奈良」の戒田総支配と共同会見を行い、12月10日に実施する子ども食堂(招待ビュッフェ)とバックヤードツアーについて発表しました。 ノボテルはフランスを拠点に世界展開をされているアコーグループの系列で、毎年12月にソリダリティウィークと呼ばれる地域貢献活動に取り組まれており、今回の事業はその一環となります。 申込み対象者はひとり親家庭・準要保護世帯・18歳までのお子さんのいる生活保護受給世帯で、市のフードバンクLINE上で申込み受付と抽選を行います。今回は40名という限定ですが、ノボテルさんからは春休みや夏休みにも開催していきたい、との嬉しいお話も頂いています。 一度子どもにお腹いっぱい食べさせてあげたい、周りの家庭がクリスマスで盛り上がっている時にウチはいつも寂しい思いをさせている、というご家庭にとって、暖かいクリスマスプレゼントになればと思います。 また今回は特別にホテルの裏側見学ツアーも組み込んで頂いており、普段馴染みのないホテルのお仕事にも興味を持ってもらえれば、将来、奈良の観光産業を支える人材確保にも繋がるかも知れません。いろんな意味で今後に繋がる一歩になれば、と期待しています。 今日は朝から陳情で東京へ向かいます。

    2024年11月14日

  • おはようございます。今年もふるさと納税の年末商戦がやって参りましたが、奈良市役所でも年末恒例のプロジェクトチームを結成し、職員一丸となって連日頑張ってくれています。 昨日は、今年度新たに返礼品に採用した新商品や、最近急増している宿泊施設での「ふるさと納税払い」(いわゆる旅ナカ決済)を広く発信する為のプレスツアーを実施。オープニングセッションの会場となった若草山のラ・テラスさんで皆さんをお迎えしました。 修学旅行以来久しぶりに奈良に来た、と言う方が多いと思いきや、「最近も来たばかり」という方や「昔は京都にばかり行っていたが、人が多過ぎて嫌になった。最近は落ち着いた奈良の雰囲気にハマっている」等のお声も頂き嬉しい反応。 ラ・テラスやANDO HOTELを手がける出口哲也さんと、奈良由来の薬草コスメで飛ぶ鳥を落とす勢いのTHERA(テラ)橋本真季さんと3人で、いま改めて伝えたい奈良の魅力をトークセッションで語りました。 お2人とも、「若い頃は奈良が嫌で仕方なかった」と仰いますが、歳を重ねるにつれその良さを実感。今は奈良の観光大使や奈良を代表する観光事業者になっておられます。かく言う私もお2人とはほぼ同世代で、一度奈良を離れた人間ですので非常に共感します。 まだまだ十分に伝わりきっていない、もう一歩踏み込んだ奈良の魅力を、ふるさと納税というツールを活用して発信する機会になれば、と思います。

    2024年11月13日

  • おはようございます。昨日は国際ロータリー2650地区のインターアクトクラブ地区大会が奈良女子大学で開催され来賓として祝辞と激励に伺いました。 2650地区とは奈良・京都・滋賀・福井の4府県を指しますが、平城京・平安京・大津京を抱え、福井には奈良時代から東大寺の荘園が多数あり、また奈良市の姉妹都市である小浜市からは東大寺二月堂のお水取りに欠かせない「お水送り」のご縁もあり、日本のルーツが集積しているような地区です。 今回行われたインターアクトとは、インターナショナルとローカルアクションの造語で12歳から18歳(主には高校生)が取り組む奉仕活動です。今回のテーマは「大きな災害と小さなわたし」でしたので、私からの挨拶では「災害のようなピンチにこそ、新しいリーダーが生まれる。私が33歳で市長に就任した15年前も同じような環境だった。今日この場での出会いが何十年先に振り返った時に貴重な経験や人脈になると思うので、思う存分行動して欲しい」と伝えました。 高校生は「大人でもない、かと言って子どもでもない」という、ある意味複雑な立ち位置かもしれませんが、好奇心と正義感、そして無尽蔵の行動力でどんどん社会を変えていってもらいたいと思います。その為には過度に遠慮せず、周りの大人は資源だと思って使いまくるぐらいの厚かましさがあって良いと思います。期待しています!

    2024年11月11日

  • この季節は暑い時期を避けて市内各所で敬老会が開催されています。現在市内の百歳以上の方は302名、うち女性が265名となっています。平城地区ではこども園の遊戯や小学生のダンスに続き中学校の吹奏楽部の迫力ある演奏✨ 挨拶の中で、市内中学校の吹奏楽部の楽器修理の予算をふるさと納税で募っている話をさせ頂きました。現在奈良市では市民の方の奈良市へのふるさと納税もオススメしています。 返礼品はもらえませんが、寄付したお金の使い道を自分で決まられるのが魅力です。今年度は約350万円を支援する事が出来ました。学生時代に吹奏楽をやってたよと言う方、家庭環境に関わらず皆が楽器に触れられる機会を共につくって下さる方、大募集中です! ちなみに本日の演目はユニゾン・スクエア・ガーデンの「シュガーソングとビターステップ」、「管楽器と打楽器のためのセレブレーション」、東京スカパラダイスオーケストラの「Paradise Has No Border」など。感動しました! ◼️コメント欄に「吹奏楽部の活動応援」を掲載しました。ポータルサイトごとに若干表記は異なりますが、「お礼の品なしの寄付」や「寄付のみの方はこちら」等を選んで下さい。 なお、市外在住の方でも、「もう返礼品は要らないよ」という方も、是非、返礼品無しのふるさと納税をご利用下さい。

    2024年11月10日

  • おはようございます。奈良市では先日、隣接する伊賀市と包括協定を締結しました。位置関係としては奈良市の北東部、旧月ヶ瀬村が隣接しており、大和高原の東隣が伊賀市にあたります。県境は跨ぎますが生活圏域としては共通する部分も多く、今後は観光・交通・防災等幅広い分野で協定し合っていきたいと思います。 これからは自治体間連携や施設サービス、場合によっては人材のシェアリングがさらに加速する時代になります。その意味で伊賀市との連携は将来に渡り様々な可能性を秘めていると思います。ちなみに奈良市が近隣自治体と連携協定を結ぶのは木津川市に次いで2例目となります。 先日の定例会見でも質問が出ましたが、今回の衆院選の結果が地方自治体にどのような影響を与えるか、また与えるべきかという問いに対し、会見での質疑内容を概要版で記しておきます。なお会見当日のやり取りをベースに、一部口語体の置き換えや、読み易くする為の文言の追記等、若干の編集をしていますのでご了承下さい。 Q 今回の選挙が地方自治に与える影響や期待することについて どんな政策を目指すのが大事。横ぐしを指す力が政治力ではなく、政策ベースで協力してほしい。今回の選挙では地方創生がそれほど争点にはならなかった。地方とどう向き合っていくのか。我々も、地方の努力を支えてくれる政権を望んでいる。 期待することのひとつは「自治体間連携の促進に対する国の支援」。少子化、人口減少の時代に地方自治体がフルセットのサービスを有するのは不可能で、公共施設やサービスのシェアリングが不可避。先日奈良市では伊賀市の包括連携協定を結んだ。市境のみならず県境すら超える連携の話が進んでいる。木津川市との図書館や消防ハシゴ車の共同運用消防等の連携が既に進んでいるが、大和郡山市とはごみ処理の広域化が進まない等、現時点では自治体や首長毎の関心(熱意)や判断に依る部分が多く、順調とは言えない状況もある。これは非常に勿体無いし、次世代に大きな負担を先送りする事にもなる。 これからは自治体の垣根を取り払い、あらゆる市町村が連携や共有化を図らなければならない。定住自立圏構想等、一部の取り組みは始まっているが、広がりは限定的でありさらに加速させる仕組みはない。現場に一番近い自治体がもっと連携して、組織力や公共サービスの実行力・持続力を高めるシェアリングへの支援を国として進めてほしい。 意思決定の場(国)に地方の声が届いていない。地方六団体(全国知事会、全国市長会、全国町村会、全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会)の各会長6名と国との協議ぐらいしかない。世界を見ると、地方の首長が国会議員を兼ねている所もある。地方が直接意思決定に参画できる仕組みを構築する必要がる。今回、政治問題、政治対立をしている政党は伸びなかったように感じる。提案を掲げて対話ができる政党が伸びた印象がある。 Q 投票率について 投票率は当初思っていた程には低下しなかった印象。全体として関心の高さを感じた。特に無関心世代の票の掘り起こしにインターネットが与えた影響はこれまで以上に大きかったように思う。その一方で、「今回は誰に入れていいかわからない」「どうせ変わらないだろう」等の理由で(これまでは必ず投票に行っていた方でも)今回は行かなかったという意見もいくつか聞いた。その意味では2009年の政権交代時のような熱狂は感じなかった。今後その要因の評価分析をしていく必要がある。 Q 政権の枠組みは不透明だが、自治体→国(政権)とのやり取りで不安に思うことは 予算の配分には(一定の)コネクションも重要ではありながら、政権与党に近ければ予算がもらえるという時代ではない。必要な要望を上げ、しっかりと国と協議・連携していく。仮に今回の選挙で与野党が入れ替わる事になったとしても、政権交代で地方の声が届きにくくなる、という事はあってはならない。社会課題の多くが地方に存在している事を鑑みれば、むしろ加速すべき。 市長は4年間というまとまった期間仕事をさせてもらえるが、衆議院の場合いつ解散するか分からず、また大臣等も頻繁に交代する為、支える側の霞ヶ関の人達も中長期的な視点に立ってじっくり仕事に取り組める環境には中々無くて、仕事がやりにくいのではないかと思う。最近は霞ヶ関の人気が低下しているが、日本の再生にはまず、霞が関が再生することが大事だと思う。国が安定する事で自治体も国に対して継続的に、そして対等に声をあげていける。 その意味で参議院の地方院化は以前から提案しているアイデア。国が企画立案した政策の多くが地方自治体で実務を担う形となるが、現場の実情やニーズを知らない人達だけで良い仕組みが生まれるとは思わない。フランスでも地方の首長が国会議員を兼ねている例もあり、例えば衆議院は国レベルでどうあるべきかを議論し、地方院では実際に現場にフィットする政策かどうかを議論する。そうすればこれまで以上に国と地方が一体的でスムーズな仕組みづくりが出来るのではないか。 いつもこの話をすると(マスコミ含め)誰も取り合ってくれないが(笑)、やってもみないで諦めるのでなく、この国にとって本当に必要な事は何かを考えて行動していくべき時代ではないか。 Q 学校給食の無償化等、国民生活に密着した細かい施策が街頭では聞こえなかった。中央政権が弱体化しているときこそ、中核市市長会等から声をあげていくチャンスでもあるのでは。 おっしゃるとおりである。国政が国民生活から遠く(選挙戦でも)概念的な話が多く、ギャップを感じる。住民に一番身近で最もよく課題を把握している1700の自治体が、いかに政策ベースで結束して国に要望を挙げていくか。そしてその自治体側の声をキャッチできる政党のアップデートに期待している。 一方で来年には参議院選を控えており、目先のパフォーマンス合戦に陥る可能性もある。どの政党も健全な批判は大事だが、「じゃあ、どうする」という提案がない。最後は政権与党が尻を吹いてくれるだろうと思って、批判ばっかりしている。無責任な批判の為の批判に明け暮れる政治には有権者も辟易としており、そういう構造も見直す時に来ている。

    2024年11月6日

  • 文化の日の3日、奈良市では市役所正庁において奈良市表彰式を挙行致しました。 常日頃より、世の為人の為にご自身の知識や経験を惜しみなくご提供下さる方々の存在が、今日までの奈良市を支えている事を改めて実感します。我々はともすれば自己の利益を優先しがちですが、このように利他の精神が大きな輪となって蓄積している本市の市民文化を誇りに思います。 この表彰式は昭和33年から始まり、今年で67年目。今年の受賞者は有功特別表彰1名、有功表彰16名、功労表彰84名、善行表彰2名15団体の計103名15団体でした。 自治会長として長年に渡り地域課題の解決に取り組まれた方々、民生委員児童委員として住民の悩みと向き合う福祉活動に取り組まれた方々、危険を顧みず市民の生命と財産を守って下さる消防団の方々、市の様々な政策を決める各種審議会の委員等、いずれもそれぞれの分野で市政の発展・充実にご尽力頂いた方々ばかりです。 また近年は市民活動の多様化に伴い、公園ボランティアや女性防災クラブ等、新たな担い手として地域で地道な活動を長年実践されている方や団体も表彰対象となっています。 式辞の中で、この夏から新しい一万円札の顔となった渋沢栄一翁が、明治から大正にかけて平城宮跡の保存活動に奔走した棚田嘉十郎の要請を受け、奈良大極殿阯保存会の設立にも携わり、評議員となり金500円を寄付したとの記録がある事に触れました。 金曜日は奈良時代からご縁のある多賀城市の創建1300年記念式典に、土曜日は福島県郡山市の市政100周年式典に出席しましたが、どちらの街も歴史的な大きな区切りを迎えた中で、やはりエネルギーの向かう先は未来であり子ども若者です。 多くの先人達の努力と、今を支える人々の思いが重なり、改めて次世代に良い背中を見せていきたいと思いました。授賞された皆様、本当におめでとうございました!

    2024年11月4日

  • 不登校の児童生徒が11年連続で増加し34万6482名となりました。特に近年の増加率は著しく、少子化にありながらこの2年間で約10万人増えています。このような状況を踏まえ、本日の中核市市長会議で私から緊急提言を出させて頂きました。 大急ぎで作った資料ですので表中の数値はいずれも昨年公表された2022年度のデータになりますが、直近の2023年度では小学校で2.14%、中学校で6.71%が不登校ですので、クラスに2-3人は不登校の子どもがいる計算になります。 そもそも不登校が問題なのではなく、登校・不登校に関わらず学びが保証される多様な教育環境が重要な訳ですが、現状、国からの支援や制度は極めて脆弱(来年度の文教関係予算案4兆3883億円のうち不登校いじめ対策費は僅か109億円)であり、奈良市が取り組む施策も大半が市の単独財源になります(約1.1億円のうち国費は僅か500万円) 特に問題なのは、円グラフにもあるように、相談や指導を受けられていない子ども達が約4割に達する事です。発達に支援を要する子ども達も含まれている状況を考えると、進学や就職、その後の社会生活までを見通した、福祉的な視点も含めた国レベルでの対応強化が極めて重要です。 現下の状況に対し、奈良市では独自に公設フリースクール3カ所を始め、校内フリースクール等を順次開設しています。昨今は経済的に厳しい家庭も多い時代ですので、公的サービスとして受け皿を作る事を意識しています。またスクールカウンセラーやソーシャルスクールワーカー等、一部国の補助のある事業もありますが、配置基準や時間数、単価等が不十分な為、市の単費を追加して取り組まざるを得ない現状があります。 ここまで不登校が広がりを見せる背景には、一斉授業型の学びが既に時代に合わない事の表れでもあります。以前は学校に通う事が正解かのような社会認識がありましたが、これからは無理して学校に戻す事にエネルギーを割くのではなく、子ども達が自分らしく学べる環境をいち早く用意する事に注力すべきと考えます。 つくば市の五十嵐立青市長や岐阜市の柴橋正直市長など、先駆的な取り組みをガンガン進めている自治体もありますが、全体としてはまだまだ少数派です。子ども達が産まれた場所によって受けられる支援に格差が生じないよう、中核市市長会を始め様々な枠組みと連携して現場の声を挙げて行きたいと思います。

    2024年11月1日

  • 現在奈良市では企業誘致に力を入れていますが、この度「ボープランJapan株式会社(中尾正 代表取締役)」というベルギーにルーツを持つ企業が新たに仲間に加わりました。 先日、市役所で立地協定を締結した際には本国より創業者のザビエ・ラモン社長もお越し下さいました。同社は工場等のセーフティバリアで独自の技術を有し、今後奈良本社を拠点に日本市場を積極的に開拓していきたいと意気込みを語られました。 何よりすごいのは、今年の6月に日本での営業拠点を探して本市の産業政策課に相談を頂いてから僅か4ヶ月で進出を決めて頂いた事と、チャンスを逃さず奈良市内での本社開設を勝ち取った担当職員の粘り腰です。ラモン社長から「ベルギーには3つの有名なものがある。ビールとチョコと、、」と振られたので、皆で声を揃えて「ボープラン!」と発声(笑)これから奈良とベルギーの橋渡しも期待しています。 奈良市の企業誘致の取り組みについて、コメント欄にリンクを貼りました。企業立地コンシェルジュがフルサポート致しますので、ご興味おありの企業の方は是非ご連絡下さい。

    2024年10月25日

  • 鼓阪小学校の過少規模化に伴い進めている若草中学校区での新小学校開校準備委員会が先日開催されましたので、教育長や担当部局の職員と共に出席し、9月議会で新校舎建設予算が否決された経緯等について説明や意見交換を行いました。この委員会は統合する鼓阪・佐保両地域の住民・保護者・学校関係者26名によって構成されており、既に昨年度から両地域で計8回開催した学校規模適正化検討協議会での議論を踏まえ、今年の8月から立ち上がった両地域合同の委員会です。 今回統合対象となっている2つの小学校は、どちらも市内有数の歴史を持つ伝統校であり、これまで長年に渡り地域の方々から多大な支援を受け発展してきました。一方で少子化の影響により特に鼓阪小学校については今年4月の児童数が全校で74名、新しい統合校の開校を予定している再来年には63名となり、さらにその翌年には51名と、複式学級になる規模まで減少する見込みです。 子ども達が学び育つ環境として、果たしてどれぐらいの規模が望ましいかについては、市教委ではよく「クラス替え可能な規模」と言われています。少人数には少人数の良さがあると言う意見もありますが、子ども達が近い将来、より大きなステージで活躍する事を考えると、一定規模の集団の中で多様な仲間と切磋琢磨して刺激を受ける事は、勉強だけでなく人格形成上も大きな意味があると思います。 奈良市内でも東部の中山間地域では、一定規模に統合しようにも物理的距離が遠く叶わない地域が大半ですが、今回の両校は通学可能な距離に位置する事から、老朽化した校舎の建替えも含めて、良い教育環境を提供する目的で取り組んでいます。 新小学校の建設予算については既に本年3月議会において51億1450万円の予算が認められていましたが、昨今の急激な建設資材や人件費の高騰の影響でその後の入札が不落となり、改めて9月議会に増額した予算案(63億3850万円)を提出していました。通常、補正予算は本会議に上程された後、議長を除く全議員が委員となる予算(決算)委員会で審議されますが、今回は一部の議員のみで構成される「行革」の特別委員会で審議され、委員会・本会議共に否決されました。 準備委員会の出席者からは「否決した議員自らがしっかりと理由を説明すべき」との声もありましたが、今のところそのような動きは見受けられませんので、今回は議会で出された意見を市からお伝えしました。その上で今後の対応をどうするかですが、市や市教委としても、既に一部工事が進んでいる状況の中で、このまま放置する事はできませんので、早急に金額を精査した上で改めて補正予算を提出する予定であることをお伝えしました。 子ども達にとっては新小学校の開校が遅れることの影響は非常に大きく、私もこれまで「子どもにとっての一年は、大人の一年とは重みが違う」と述べてきた通り、大人の都合で子どもたちのかけがえのない時間や貴重な学びの機会を奪うことは最大限避けなければならないと考えています。 保護者の方からは、「工事中に使用できない運動場を(工事の合間の)短期間でも開放してもらえないか」という声も寄せられました。市教委ではこれまでにも保護者の声を受け、当初予定には無かった通学バスを用意する等、可能な限り子どもや保護者の現実的な悩みや課題に応えてきました。より良い教育環境の実現に向けて、引き続き市教委と共に取り組んで参ります。

    2024年10月25日

  • 今年で40回を数える日清食品カップ「全国小学生陸上競技交流大会」男女混合4×100mリレーで見事優勝した三碓陸上クラブの選手と指導者の皆さんがお越し下さいました。早く走るだけでも難しいのに、バトンを3回もパスしたながらフィールドを駆け抜ける子ども達に尊敬の念すら抱きます。本当におめでとう! 驚いたのは全国大会(しかも国立競技場)の舞台に立っても緊張しなかった、と言うコメント。技術と精神、どちらもバランス良く育つようご指導された監督やコーチのご努力にも敬服します。ちなみにチームメンバーのお一人は岡本せいし市議のご子息でした。岡本議員も長年陸上競技に携わって来られたので感慨もひとしおかと。 若者の活躍と言う意味では先日、奈良市内の7大学の学生が集い平城宮跡で合同学園祭をやりたい、と熱心な学生さん達が表敬訪問に来てくれました。お話を伺うと、市内の大学は学祭の日程が被る事が多くお互いの祭りに参加し辛いそう。今回は各大学の学祭で出された発表や展示を一堂に集めて、これから大学進学を目指す高校生達にも身近に触れてもらいたいと意欲を語っていました。私も高校時代は文化祭一色でしたので、つい身を乗り出して話を聞いてしまいました。是非成功を祈っています。 野菜が高くて毎日大変ですが、地元産の小松菜が手頃な値段で売っていましたので久しぶりに「葉っぱ炊いたん」を作りました。いつもの「まるさん」の出汁パックと薄揚げ、そして小松菜だけで体に優しい家庭の味が。家族は誰も食べてくれないので専ら私の常備菜です。

    2024年10月19日

  • 実りの秋、市内平坦地ではそろそろ稲刈りシーズン。この連休は毎年お誘い頂く秋祭りや運動会等にお邪魔しました。コロナ禍が明け、再び今までのような行事が開ける事の喜びを皆さん実感されています。私からは、行事を通じた日常の繋がりがいざと言う時のセイフティネットになる、と会場毎にお話しています。 また、私の体調を気遣うお声がけも各所で頂き、恐縮すると共に本当に有難い事だと、じーんときます。中には「実は私も大病をして、、」というお声がけも意外に多く、痛みが分かり合える繋がりを感じます。これは健康や体力にだけは人一倍自信があった以前の私には理解できない感覚でした。まさにキャンサーギフト。お陰様で現在はどこも悪くなく経過は極めて良好です。まだまだ図太く生き抜いて参ります! ちなみに右列2番目の写真は奈良市役所職員で構成するバサラチーム「八重櫻」のメンバー。高の原イオンのストリートピアノ設置から一年半を記念して行われたイベントに出演してくれました。普段はそれぞれの部署で市民サービスに従事し、休日は書類を捨ててボランティアに変身。市内の様々な場所で本当に良く出会します(笑)彼らのこのような姿が、市役所に対する地域からの信頼に繋がっているように感じます。いつも有難う!

    2024年10月14日

  • おはようございます。昨日は明治安田生命保険相互会社様より「私の地元応援募金」を通して107万600円のご寄附を頂きました。同社では全国1352自治体に対して約8億8000万円の寄附をされており、奈良市へのご寄附は今年で6年連続となります。 今年は「中高生の海外夢応援プロジェクト」をご支援頂ける事になりました。 本事業はトビタテ留学JAPANの奈良市版後継事業で、地元企業と行政が連携して若者のチャレンジを応援するもの。今年は17名の応募者から4名が選ばれ、自分が計画した活動や学びを実践する為、ザンビア・エストニア・インド・アメリカに飛び立って行きました。 庁内では通称「現代の仲麻呂プロジェクト」と呼んでおり、文字通り日本と世界に貢献出来る人材育成に繋げていきたいと思います。

    2024年10月12日

  • 今日は奈良公園内で能登半島災害への「復興支援チャリティレストラン」が開催されました。県内各地から有名店が勢揃いして、普段は予約が取れないお店の味もハシゴで楽しめる。それが被災地の応援にもなる素敵な取り組みです。いざと言う時に結束できるシェフがこれだけいる奈良は凄いです。 出展して下さった各店舗に御礼と激励に伺いましたが、奈良市のこれまでの被災地支援をご存知の方もおられ、活動報告した奈良市消防局共々、今後も息の長い支援活動を続けて行こうと決意した次第です。

    2024年10月6日

  • 爽やかな秋晴れの下、市内各所で運動会や秋祭りが開かれています。ご準備頂いた地域の皆さん、学校関係者の方々に感謝です。 従来は夏に開催されてた祭りを、秋にシフトするパターンもいくつかあるようです。昨日は西登美ヶ丘のNOMURA祭りで、書のパフォーマンスに背中をお貸したり(真っ白なTシャツを来た私が色紙になる構図)子ども達に風車制作を指導してもらったりと、普段経験できない素敵な時間を過ごしました。 風車作りはスカウト活動の一環として、能登半島災害へのチャリティを目的に子ども達が企画したようです。1つ100円の制作体験ですが、ニュースで観た惨状に心を痛めた奈良の子ども達の思いやりに感心します。

    2024年10月6日

  • 奈良市ではこの度、市内に3店舗を構える大和信用金庫様より企業版ふるさと納税を通して100万円のご寄付を頂戴しました。今回のご寄付は本年5月に締結した「脱炭素社会の実現に向けた連携に関する協定」に基づくもので、市内民間事業者が取り組む脱炭素事業への補助に充てられます。今年度はこれで7社目となります。ちなみに昨年度は18社から1億3094万円、一昨年は16社から約9178万円を頂きました。ご協力に感謝申し上げます!

    2024年10月3日

  • おはようございます。1日から全国一斉に赤い羽根共同募金が始まりました。今年で78年目を迎える支え合い活動です。昨日は近鉄奈良駅前でオープニングが行われ、社会福祉協議会や民生児童委員協議会、自治会など民の立場で公を支える方々と、日頃より福祉活動に熱心なボランティアが力を合わせて行き交う人に呼び掛けました。 寄せられたご寄付は地域福祉やまちづくり事業に充てられています。毎年の使途についてもHPで詳しく公開されていますので、是非ご覧下さい。

    2024年10月2日

  • おはようございます。昨日9月21日は「世界アルツハイマーデー」を記念して市役所南庭で啓発イベントが行われました。 主催された「認知症の人と家族の会奈良県支部」の皆さんには、市役所での認知症相談窓口(月曜日は本庁舎・木曜日は西部会館午前10時~午後3時)も担って頂いています。 今年の1月には「認知症基本法」が施行されましたが、取材に来たマスコミの方もご存知無い程、まだ認知が広がっていない現状です。法の中では「認知症の人も、そうでない人も、その能力と個性を発揮し、ともに支え合う共生社会の実現」と謳われており、社会全体の関わりが求められています。 奈良市観光大使のシンガーソングライター氷置晋さんの楽曲に、認知症啓発をテーマにした「オレンジに染まる街」という曲があるのですが、昨日は当事者やその家族、行政や福祉団体など様々な立場で認知症に関わる人達が心を一つにして共に歌い上げ、今後も引き続き啓発活動に力を入れていく事を確かめ合いました。 また現在奈良市内では、2年に一度開かれる「なら国際映画祭」が開催されています。金曜日の開幕式に伺いましたが、古都奈良に歴史文化ではなく映像文化の灯が、前段の2008年から数えると16年間に渡り続いている事に敬意を表します。 市からは文化振興補助金(公募)とふるさと納税による支援を続けていますが、何よりもこの大きな行事を陰ながら支えておられるボランティアの皆さんに感謝したいと思います。 今日もならまちセンター等で一日中、いろんな作品が観られるようですので、是非お出掛け下さい!

    2024年9月22日

  • おはようございます。まだまだ暑い日が続きますが、中秋の名月の昨日は恒例の采女祭りが開催され、采女さんの出身地である姉妹都市の福島県郡山市から品川萬里市長を始めとする親善使節団がお越しになりました。 近年は特に海外からのお客様が多く、JR奈良駅から猿沢池までの練り歩きにたまたま遭遇した観光客にも大変喜んで頂きました。また毎年少しずつ改良される猿沢池の演出も、今年は篠笛奏者の佐藤和哉さんの演奏が素晴らしく幻想的でした。個人的にはこの15年で一番完成度が高いと感じました。ご尽力頂いた采女祭り保存会の皆様やボランティアの方々に感謝申し上げます。 また昨日は来月開幕するバンビシャス奈良の2024-25シーズンに向けて、加藤真治代表・小野秀二ヘッドコーチと共に大塚勇人選手と古牧昌也選手が市役所を訪れてくれました。来季は9名が残留し新たに3名が加入するとの事。プレーオフ進出と平均来場者数2000名超えの目標に向かって、頑張って下さい!

    2024年9月18日

  • おはようございます。奈良市の令和5年度決算が纏まりましたのでお伝えします。 概要としては 一般会計の形式収支は45億9958万円4000円の黒字となりました。翌年度への繰越分を除いた実質収支としては37億4795万3000円の黒字です。この黒字額のうち20億円を財政調整基金に積み立てました。 財政調整基金はいざと言う時に機動的に使える手元資金で、不測の事態が生じた際に活用するものです。奈良市の財調は平成以降、毎年の財源不足を補うため取り崩す一方の経営が続いていました。私が就任した平成21年度には前任者から約14億の残高で引き継ぎましたが、毎年少しずつ経営改善を図り今回の積立で初めて70億を突破しました。 ちなみに本来ならあと40億円ありまして、合わせて110億になるはずでしたが、別の基金から借りていた借金を一昨年度に返済した為、70億となっています。分かりやすく言えば、「将来の為に」と子どもから預かったお年玉貯金から、親が一時的に借りていたようなもので、奈良市全体(家族全体)の借金にはカウントされませんが、本質的には借金と同じ意味合いです。 このような市民には見えない形での借金や財政問題は他にもあり、私が就任直後に解散した土地開発公社の約200億円の含み損も同じです。これは奈良市の会計とは表向き別会計の、奈良市土地開発公社が金融機関から借入れしていたもので、いわゆる塩漬け土地の購入の際に生じた借金とその利息です。 これらの「簿外債務」も就任直後に解消(市の会計で引取り、建替え返済)した為、平成24年度には一時的に市債残高が膨らみましたが、現在はピーク時の2944億円が623億円減り2321億円に、また後年度に全額国から返ってくる臨時財政対策債(本来は地方交付税で措置する財源を一時的に市が立替借金しているもの)を除いた、いわゆる市の責任分では、ピーク時の2489億円が799億円減り1690億円になりました。 ちなみにピーク時と比較する理由は、私が就任した平成21年度の数値には先ほど述べた簿外債務が含まれていないからです。 気を許すとあっという間にリバウンドしかねませんので引き続き、気を引き締めて徹底的な行革を進めていきたいと思います。併せて、教育投資や生活インフラの整備等、真に市民生活に必要と考える施策に対しては積極的に予算を投じ、中長期的な視点で奈良市の未来価値最大化に取り組んで参ります。 この他の話題としては 歳入面では税収が前年度比約4.6億円増となりました。内訳としては個人市民税が約4.3億増、法人市民税が約3.6億減、株式等譲渡所得割交付金が約3.5億増などが特徴です。なお市税については3年連続で徴収率が向上しており、令和5年度は現年分が99.4%、過年度の滞納繰越分が26.4%で計97.8%となります。これは国税OBの徴収指導員を含め担当職員の努力の現れと、監査委員からも評価頂きました。 なお、 歳出では最大の割合を占める扶助費(福祉関係予算)が359億円となりました。私が就任した平成21年度は208億でしたので、この15年間で1.7倍に急増しています。 令和5年度決算については現在開会中の9月定例市議会で審査されていますので、是非議会中継等もご覧頂ければと思います。

    2024年9月10日

  • おはようございます。この週末は全国の首長仲間と共に松本市で開催されたG1地域会議に参加。私は「地域とアート」の分科会に登壇の機会を頂き、モデレーターとして素晴らしいパネリストの皆さんと共に議論を深めました。 パネリスト 大樋 年雄さん(美術家・陶芸家) 臥雲 義尚さん(松本市長) 藤本 玲さん(全国邦楽合奏協会理事長) 吉本 光宏さん(長野県文化振興事業団理事長) モデレーター 仲川 げん 今回のテーマは「地域とアート 〜アートが地域にもたらす影響力を考える〜」 「近年、アートによる地域活性化や観光振興が注目を集めている。各地域では、その地独自の特色を活かしながら、いかなる取り組みが行われ、どのような影響を地域に与えているのか。アートが切り開く地域のこれからを考える。」 となっています。 最近の文化庁調査では、この一年で文化芸術体験の経験があると答えた人が僅か52%、しかも頻度は「年に一回」が最多というデータもあります。また体験した芸術としては映画鑑賞が26%で最多、オーケストラは10%、邦楽を含む伝統芸能は僅か3%と言う状況もあり、中々厳しい現状があります。 また、奈良市もピアニストで指揮者の反田恭平さんが社長を務める株式会社立のオーケストラJNOの活動拠点がある事から様々な形で応援をしていますが、反田さんを含む世界の名だたる指揮者を育てて来られたウィーン国立音大の指揮指導者湯浅勇治さん(残念ながら2年前にご逝去)によれば、今後急速にオーケストラ市場が縮小し、既にその兆候が現れ出しているとの事。「このままでは30年後にほぼ消滅してしまう危機にある」とも述べています。 一方、戦後の音楽教育が西洋音楽中心だった事で、日本人なのに和楽器に触れた経験の無い方も多く、ようやく2002年から指導要領が改定され伝統的な邦楽に触れる機会が増えてきた、と現状を語る藤本さんは、お家元を中心とする業界の構造を打ち破り、「ワールド尺八フェスティバル」を開催するなど柔道のように国内以上に海外のプレイヤーが急速に増えている事を日本人自身が知らない、と指摘されます。 鳴門市在住の藤本さんは、阿波踊りは「生の和楽器」と表現され、今年6月には瀬戸内海を望む廃校を活用した「となる」という施設を開業。阿波踊りとフィッシングとキャンプが楽しめる、珍しくも魅力的な取り組みをされています。 臥雲市長以外は初めてお目に掛かる方ばかりでしたが、今から約30年前にサイトウキネンオーケストラの誘致で奈良が松本と共に候補に挙がっていた話や、アートと社会課題を掛け合わせた取り組みを支援するアーツカウンシルの事例等、文化行政を預かる身として学びに溢れた時間でした。ここで得た刺激や学びを奈良にも活かしたいと思います。 会議の様子(動画)は後日、インターネットでも公開されますので、アップされたらまたご紹介します。

    2024年9月9日

  • 昨日は起業家支援プログラム「NARA STAR PROJECT」8期生のキックオフがあり、開講の挨拶で激励してきました。この事業は2017年に立ち上げ、これまでに37名の卒業生を輩出。今年は過去最多の申込みがあり、厳しい選考の結果、以下の7名が選ばれました。 堀井彬孝さん(やまとびと株式会社) 影石崇さん(国広産業株式会社) 和田拓也さん(株式会社吉川電機製作所) 竹本清香さん(株式会社Chamikodo) 今井駿一さん(株式会社Tale Navi) 山田良一さん(plus1株式会社) 辻之所恒久さん(株式会社HARUHINO) 4名が起業組、3名が後継組とバランスも良く、やる気に溢れたメンバーが集まってくれました。今年から県も共催に加わり、これまで以上に奈良を盛り上げていきたいと思います。 事業運営にあたっては世界的起業家ネットワークであるEOの皆さんにご協力頂いています。奈良でチャプター(支部)が立ち上がるのも時間の問題。 起業家が次の起業家を支援する街の実現に向けて市も全力で応援します!

    2024年9月7日

  • 以下、本日の定例会見で発表した「なら農業マネジメントアカデミー」の取り組みです。(HPから紹介文を抜粋しながらコメントを加えます) 「本市では、農業者数や経営耕地面積が年々減少し、農村地域の衰退が危惧されています。地域の食生活を支える産地を次代に守り継いでいくためには、担い手の確保とともに、所得向上や営農環境の改善による地域農業の振興が必要です。」 →特に顕著なのは農業の担い手のうち65歳以上の割合が15年前と比べて43.9%→66.2%に急増している点です。 →また、農業所得については販売農家のうち年間100万円未満の農家が43.3%(全国平均は30.7%)と多く、1000万円以上が2.2%と全国平均の三分の一に留まっています。 →一方、労働時間については年間2000時間超えが9割を超える状況で、非常に負担の大きい産業となっています。 「そこで、農業者向けセミナー「なら農業マネジメントアカデミー」を開講、2つのコース(経営改善・販路拡大)を設け、実践を重視した少人数制講座を実施します。」 →販路拡大コースについては一昨年からスタートしており今年で3年目となります。新たに設ける経営改善コースと二本立てで「アカデミー」として新たに立ち上げました。 →講義の中では、実際に奈良市内で就農された若手農家のうち、経営基盤をしっかりと確立されている「スター農家」を訪ねたり、受講者同士の学び合いを促すなど、様々な角度でやる気に溢れた農業者を応援していきます。 詳しくはコメント欄のリンク先をご参照下さい。

    2024年8月29日

  • おはようございます。福井県小浜市と奈良市は「お水送り・お水取り」のご縁で1971年に姉妹都市提携しています。昨日は伝統の「親善学童軟式野球大会」が行われ開会挨拶と始球式に参加。 コロナ禍の中断を超えて昨年は小浜で、今年は奈良で開催する事が出来ました。両市とも普段は異なるチームに所属するメンバーが2つの選抜チームに合流して、互いに切磋琢磨しながら白球を追いかける姿に観ている側も感動します。 小浜市の有名なご当地キャラクター「さばトラななちゃん」も今年で16歳ですので、今回出場した選手たち(小学生)はさらに次の世代となります。様々な社会情勢の変化はありますが、両市の子ども達が自分の生まれ育った街に誇と愛着を持って、これから益々成長していってくれる事を期待して止みません。 私も普段から「さばトラななちゃん」のマグカップでコーヒーを飲みながら日々小浜に想いを馳せていますが、特に毎年3月に行われる小浜の「お水送り」神事は非常に素晴らしくオススメですので、まだ行かれた事の無い方は是非!

    2024年8月25日

  • おはようございます。昨日は市役所正庁でパブリックビューイングを実施、陸上男子100mに出場した本市出身の東田旺洋(あきひろ)選手を市民の皆さんと共に応援しました。 結果は惜しくも予選敗退とはなりましたが、選手のご家族や出身校である市立一条高校陸上部の現役メンバー、また地元大宮地区の皆さんらと心一つにエールを送る事が出来ました。文字通り「奈良から世界へ」を目の当たりにする感動の時間を有難うございました! また、つくば市にある所属先の関彰商事からも、広報部長の田中さんがお越しになり、普段の東田選手のお仕事(人事部局で社員の健康管理等に従事されているとの事)や練習とのバランスの取り方、社としてアスリート社員を雇用する意義(陸上以外にも柔道等14名が所属)や効果等についてもお話を伺う事が出来ました。遠方より有難うございました。 次は8日の男子4×100mリレーへの出場可能性が残っていますので、これからも市を挙げて応援したいと思います。 最近は毎週末、市内各所で夏祭りが開かれており、昨日も何ヶ所か回らせて頂きました。昨日は14時44分に今年一番の38.4度を記録するなど、厳しい暑さが続いています。引き続き熱中症対策にもご留意下さい!

    2024年8月4日

  • 奈良市の2023年(1月〜12月)の観光入込客数は1219万9000人となりました。この数字は前年比で31.3%増、コロナ禍前の2019年比で7割の戻り具合となります。中でも宿泊客数は前年比26.8%増の174万8000人となり、コロナ前の2019年を1万人上回る回復状況です。 よく言われるように、来訪者がいくら増えても、地域により大きな経済効果をもたらす宿泊客が増えなければ効果は限定的です。 これまで宿泊施設が足りないと言われ続けてきた奈良ですが、昨年末時点で市内には153施設・5316室の宿泊施設があり、これは同じ基準で統計が比較出来る8年前(2016年)と比べると施設数が107→153、客室数が4063室→5316室と着実に増加しています。 また、奈良市を訪れる観光客のうち宿泊する人の割合は14.3%となり、10年前の11%からは改善しています。まだまだ他の観光都市に比べると比率が低いのが現状ではありますが、データで確認できる変化が表れているのは喜ばしい事です。 今後はナイトエコノミーや近隣市町村との連携による周遊型観光による宿泊目的の醸成に力を入れていきたいと思います。(その一環として先日22日に観光協会の新たなサイト「奈良Go Round」を開設しましたのでコメント欄に貼付します) 一方、外国人観光客に関しては、昨年は184万5000人となり対前年比では大幅に回復したものの、2019年比では55%の戻り具合となっています。この点に関しては本年1月〜6月の訪日外国人観光客が過去最多の1778万人を記録していますので、今年はコロナ禍前の9割程度まで回復が予想されます。 また昨年は奈良市版の産業連関表を作成し、併せて観光産業における経済波及効果を初めて算定しました。 数値としては観光客に提供される商品やサービスのうち奈良市内で調達される金額(直接効果)が648億円、その商品やサービスの原材料などへの需要を満たす為に奈良市内の産業で新たに発生する生産額が118億円(第一次間接効果)、またそれらの産業で働く人達の収入のうち消費に当てられ奈良市内の産業で新たに発生する生産額が92億円(第二次間接効果)、合計で857億円となりました。 宿泊や飲食・土産物の購買等の直接的な単価を上げる努力と共に、同じ落ちたお金が域内できちんと循環する形を実現する事で、本当の意味での基幹産業に成長させていけると考えています。

    2024年8月2日

  • おはようございます。連日のオリンピック中継で世界の国々との距離がグッと縮まっていますが、先日は青年海外協力隊としてラオスに赴任される大加弘さんが、奈良JICAボランティア応援団の横井雄一理事らと共に出発前の表敬訪問にお越し下さいました。 大加さんはこれまで日本の小学校で教員として活躍して来られましたが、今回は現地の教員養成校で指導にあたられるとの事。 私もタイやベトナムは訪問した事がありますが、ラオスについては全く知識がなく、伺うお話全てが興味深いものでした。今回赴任されるルアンパバーンという街は奈良市と同じ世界遺産を有する歴史都市で、多くの仏教遺跡を訪れる観光客も多いそうです。 ラオス政府では現在、算数教育に力を入れているとの事で、豊富な現場経験を持つ大加さんの活躍が期待されます。

    2024年8月1日

  • 今日は朝から「奈良市子ども会議」。2015年に制定した「子どもにやさしいまちづくり条例」に基づき毎年夏休みに開催しており、今年で10年目を迎えます。今年も名物ファシリテーターの萩原有紀さんにご協力頂き、市内各所から集まった小中高校生22名が5回に渡りワークショップ形式で市側への提案をまとめてくれます。 挨拶でもお話しましたが、「子どもにやさしい街」とは「子どもにだけやさしい街」ではなく、年代や個性を問わず、皆が暮らしやすい街を子どもの視点で描き大人を巻き込んで実現していこうとするものです。 思えば私自身、今から22年前に名著「子どもの参画」著者のロジャーハートさんとの出会いがきっかけとなり、その後のNPO・行政での子ども若者の社会参画に向けた実践がスタートしました。 今こそ奈良市はユニセフが1996年から世界各国で取り組む「子どもにやさしいまちづくり事業」(CFCI=Child Friendly Cities and Communities Initiative)の国内初の実践自治体に選ばれる等、具体的な取り組みが積み上がってきましたが、ロジャー氏が提唱する「参画の梯子」の最上段「子どもが主体的に取り掛かり、大人と一緒に決定する」を実現する事の難しさを常に感じています。 一方、政府では昨年4月に「こども基本法」が施行され、国や地方公共団体が子ども施策を策定するにあたり、子どもの意見の反映に係る措置を講ずる事が義務付けられています。民主主義や自治を学ぶ意味でも有効なプロセスだと思いますので、将来に影響を与える重要な意思決定に際しては、未来の当事者である子ども達の声にこれまで以上に耳を傾けたいと思います。 また本日は今年度からスタートした「奈良市中学生高校生等海外夢応援プロジェクト」の出発式を開催しました。この事業は以前に実施していた大学生対象の「トビタテ!留学JAPAN」の後継事業で、対象を引き下げて市内在住の中高生の海外での探求学習(活動)に対し、一件あたり上限30万円を支援するものです。 記念すべき第一号に選ばれた4名のうち、既に出発した森田真子さん(奈良女子大学附属中等教育学校)を除く3名が出席、それぞれに海外チャレンジに向けた熱い思いを述べてくれました。 鬼追桜子さん(立命館宇治高校)は途上国の医療体制や課題を自身で見聞きする為、8月1日からザンビアへ2週間渡航。 杉田光優さん(京都教育大学附属高校)はSDG's教育の取り組みが進むエストニアに8月17日から1週間出発。 高橋佑奈さん(大教大附属天王寺学舎)はインドに渡り日本と他国の関係性を向上させるヒントを探りに飛び立ちます。 テーマの設定や行き先の選定が非常に良く考えられており、北谷雅人教育長と共に思わずため息をついてしまいました。 まさにこの事業が掲げる目標「現代の阿倍仲麻呂」を体現する4名です。私からは激励と共に、「周囲の期待を背負い込みすぎず、失敗や方針転換も含めてドッシリ構えてチャレンジしてきて欲しい」と伝えました。 意欲あふれる若者達に触れ、くだらない大人世界の鍔迫り合いや足の引っ張り合いに情け無い思いがすると同時に、未来世代が着実に育っている事を頼もしく感じました。

    2024年7月24日

  • おはようございます。昨日はTopSportsCity奈良の応援ポロシャツ受け渡し式や関西広域連合と市町村との意見交換会が行われました。 TopSportsCity奈良は、奈良市内に本拠地を置くサッカー(奈良クラブ)・バスケットボール(バンビシャス奈良)・バレーボール(奈良ドリーマーズ)・ホッケー(南都銀行SHOOTING STARS)の4チームを盛り上げる取り組みです。 奈良市ではスポーツ振興計画の中で、自身が実践するスポーツ以外に、「みるスポーツ」と「支えるスポーツ」という関わり方も提案しています。パリのオリパラもいよいよ始まりますので、様々な形で市民がスポーツを身近に感じられるまちづくりを展開していきたいと思います。 午後から大阪で開かれた関西広域連合との意見交換には、近畿市長会の副会長の立場で出席。県内からは他にも小紫雅史生駒市長や阿古和彦葛城市長、西本安博安堵町長が参加されました。 持ち時間が極めて限られていましたので、私からは観光案内所の共同運用、休暇分散化、最低賃金の統一化の3点提案を提案しました。 観光案内所については来年の関西万博を期に国内外から多くの観光客の来訪が予想される中、いかに広域かつ周遊型の滞在に繋げるかが成功のカギとなっています。これまであまり観光客が来なかった街にとっても観光客を呼び込むチャンスになりますが、一方で各自治体が有人の案内所をそれぞれ設置し運営するのは中々負担が大きいという悩みがあります。 また各自治体が設置した場合どうしても「おらが村」の良さを推しがちで、他地域への送客や案内が薄まりがちな印象があります。奈良市でも今年度からリモートやAIを活用した次世代型の案内所を模索していますが、関西広域連合が主体となって、どの街を訪れてもモニター越しで質の高い広域観光案内が出来ると利便性も運営効率も両立出来ると、提案しました。 また、観光産業の致命的な問題としてピークの集中による混雑や価格高騰と、施設やサービス従事者の逼迫がかねてより課題となっています。星野リゾートの星野社長もよく指摘されていますが、日本の観光産業では「年間100日のオーバーツーリズムと年間265日のアンダーツーリズムが起こっている」と言われるように、上手くピークカットする事で年間を通した安定的な観光地経営が実現します。今回はゴールデンウィークを関西の府県が一週ずつズラして取る事を提案しました。 具体的には昭和の日・憲法記念日・みどりの日・子どもの日の4日間の祝日を、土日・土日で挟む形でこの際9連休とし、各府県が交代で取得すれば良いのではないかと考えます。勿論、様々な反対意見や出来ない理由は想定されますが、固定観念を取り払って「オモロい事」をやるのが関西の良さでもあると思いますので、是非実現を期待したいと思います。 最後は観光産業を含む全ての職場の課題として、人手不足対策を挙げました。奈良県を始め関西のベッドタウン住民の多くは大阪を中心とした都市部へ越境通勤している訳ですが、その理由の一つに賃金水準の格差があります。先日奈良市が奈良女子大と行った共同研究でも、特に女性の労働者は居住地の賃金水準が上がればわざわざ市外県外に働きに行かない傾向が見て取れます。勿論各企業がより高い賃金を支払う自由はありますので、最低賃金だけでも関西で揃える事が出来れば、大阪一極集中の是正にも繋がると考えます。引き続き関西を一つの圏域として具体的な連携やシェアリングにより成長が加速するよう期待しています。

    2024年7月19日

  • 1日遅れの投稿となりますが、三連休最終日は、夏の佐保川・菰(こも)川・菩提川清掃で地域の方々と一緒に汗を流した後、奈良青年会議所がホストを努める近畿地区大会に出席。 ご存知の通り青年会議所(JC)活動は40歳までの青年経済人による社会活動団体ですが、奈良でもこれまで様々な地域活動や活性化イベント等を手掛けてこられました。今も多くのOBOGが多方面で活躍されています。 私も48歳になりましたので世代的には少し上になってしまいましたが、熱量の高い若者達が地域や未来の為に何が出来るのかと、がむしゃらに議論し行動する姿に共感します。写真は奈良JCの名物理事長だった森本勝也さんと今年度の胎中謙吾理事長を囲んで一枚。 私と同い年の森本さんは、東日本大震災の際に全国のJCメンバーと共に被災地支援に携わり、その後全国組織である日本青年会議所の副会頭にも就任。その後は選挙に出たりといろいろありましたが、近年は刑務所や少年院を出所した若者の社会復帰を支える団体を立ち上げる等、精力的に取り組まれています。セクターや所属を超えて、利他の精神で活躍する方々の姿に大いに刺激を頂きます。 子ども達は来週からいよいよ夏休みです。気が付くと蝉の声が聞こえる季節となりました。今週も頑張っていきましょう。

    2024年7月16日

  • 今日は早朝から奈良市武道土用稽古。私も寝坊しないように(笑)、4時半に起きて会場に向かいました。剣道・柔道・弓道・薙刀・宝蔵院流槍術と坐禅に分かれ、熱心に稽古されている姿にこちらも背筋が伸びます。 イタリアの世界選手権から帰国したばかりの松田勇人さん(剣道範士八段)とも再会し、海外の武道ブームや剣道がオリンピック種目を目指さない理由等、興味深いお話を伺いました。分かり易さやポイントゲットに注力し過ぎ、肝心の精神性が薄れる事への懸念を述べておられました。 各団体とも少子化の影響を受けていますが、昨年は奈良を訪れたインバウンド客向け弓道体験がスポーツ文化ツーリズムアワード2023を受賞する等、新しいチャレンジも起きています。 武道を通して奈良から日本の精神性を発信するチャンスでもあり、市としても道場のトイレ改修やエアコン設置等これからも環境整備に力を入れて参ります。

    2024年7月15日

  • 昨日は県選出国会議員への来年度予算要望の機会があり、奈良市からは全国一律の給食無償化への国の対応を求めました。直近の文科省調査でも約3割の自治体が既に実施しているとありましたが、将来に渡って多額の財源を毎年単費で出し続けるのは困難な事、またそもそも生まれた街によって受けられる支援やサービスに格差が生じる状況は望ましくない事から、保育料・子ども医療費と共に3点セットをナショナルミニマムで実現すべきと考えます。ちなみに奈良市の場合、小中学校の給食無償化で必要となる財源は毎年約12億円、全国では約5000億円になります。

    2024年7月12日

  • 昨日は建設部長らと国交省及び内閣府への陳情活動を実施、本市が取り組む道路整備やまちづくり事業について、その必要性や進捗をお伝えすると共に、今年度予算配当への御礼と引き続きのご支援をお願いしました。 特に、京奈和自動車道の奈良ICとJR新駅が整備される八条大安寺地区での約25haの新産業創造拠点整備に伴うアクセス道路(六条奈良阪線東西工区及び西九条佐保線南進区間)や、今春に商工会議所が移転して今後副都心としての機能が期待される大和西大寺駅周辺の街路整備(西大寺東線)等、いくつかの重要事業に絞り込んで陳情しています。 先月には大和中央道(敷島工区)も開通し、「道が悪い」と長年言われ続けてきた奈良市の道路事情も着実に改善しています。今後も引き続き時間軸をしっかり持って整備にあたりたいと思います。

    2024年7月11日

  • いよいよ始まるパリオリンピックの女子陸上ホッケー日本代表に選ばれた「南都銀行シューティングスターズ」の鳥山麻衣選手と島田あみる選手がお越しになりました。 鳥山選手(FW)は東京五輪に続き2度目の出場、島田選手(MF)は初出場ですがチームの副主将として活躍が期待できます。ちなみに普段はお2人共、南都銀行の行員さんとしてお仕事をされながら練習に励んでおられます。 陸上ホッケーは英国王室ゆかりの競技という事もあり五輪の競技種目に毎回選ばれる事から、強豪チームを抱える奈良県としては最もオリンピックに近い道と言えます。 28日の初戦は世界3位のドイツと戦う事になりますが、以前の練習試合では相手の猛攻を振り切り引き分けに持ち込んだそうですので、今回も期待出来ます。 予想以上に激しい競技で、ハマる方も続出の陸上ホッケーに是非ご注目下さい!

    2024年7月10日

  • おはようございます。昨日は自治連合会主催の自治会長研修に出席。全国的な自治会加入率の低下に加えて、持ち回りで毎年会長が代わられる地域も増えている一方、防災や福祉、また住民主体のまちづくり等、住民自治に対するニーズが日々高まりつつある中、今回は主に新任自治会長を対象に自治会の役割や市の重要課題である新クリーンセンターや避難行動要支援者問題について、解説や意見交換が行われました。 私も今年、元々は一年交代だった自治会役員の2年目をお引き受けしている事に触れ、行政では手の届かない住民自治の可能性や重要性をお伝えしました。 当初は約270名の参加と聞いていましたが、用意した320席がほぼ満席でしたので、連合会未加入の単位自治会からもかなりの参加があったようです。 今後も引き続き、地域を支えるイコールパートナーとして、自治会・自治連合会と連携協力を果たしていきたいと思います。 夕方からは第20節となるJ3奈良クラブのホームゲームが行われているロートフィールドへ。昨日は「奈良市民デー」でしたので、市や関係団体からも消防や防災、観光やふるさと納税、里親支援等さまざまな広報ブースを出展していました。 キックインセレモニーでは奈良市観光大使の大西桃香さんが登場。見事なキックでリーグ後半戦に向けた勢いを盛り上げて頂きました。お忙しい中日帰りでご参加下さったそうで、有難うございました。 試合の方は前半冒頭に2得点を挙げた奈良クラブが優勢かと思われましたが、その後Y.S.C.C横浜に同点に追い付かれ引き分けに。今後の奮起に期待したいと思います。今年から新たに設置した照明設備によりナイターゲームが出来るようになりましたので、夕涼みも兼ねて是非応援にお越し下さい!

    2024年7月8日

  • 3期12年間に渡り奈良市企業局長を務めた池田修局長が今月末を以って退任する事となり、昨日は退任式を執り行いました。 池田さんは鹿児島のご出身で、大学卒業後、厚労省で長年水道事業に携わり、世界銀行への出向等も経験した後、平成5年に退官。福岡県での広域水道企業団の経験や、ヴェオリア・ウォーター・ジャパンでの民間経験を経て、平成24年に奈良市水道局の水道事業管理者(局長)に就任されました。 その後、平成25年には旧都祁・月ヶ瀬村から引き継いだ簡易水道を移管、また同26年には長年の課題であった下水道事業(当時は市長部局にありました)との統合を実現、年間約8億円の赤字を5億円の黒字に転換する等、経営改善に取り組まれました。 就任当時は全国でも民間出身の企業局長は珍しく、大津市と奈良市にしか居なかった時代。そんな中、これまで欠けていた経営の視点を上下水道事業に取り入れ、DX化によるスリム化を実現した功績は大きなものがあります。 また最近の話題としては、県による県域水道広域化の議論に際しても、投資と料金のバランスに留意した検討を中心になって担われ、これにより最終的に奈良市が広域化に参加しない判断へと繋がりました。(広域化自体はこれからの時代に重要な取り組みではありますが、当時の県による経営プランは投資レベルの維持拡大に重点が置かれており、奈良市やいくつかの自治体にとっては参加メリットが生じない内容となっていました) 一般的に市町村が県のプランに物申す事は稀ですが(奈良市は言い過ぎ、とよく指摘されますがw)、明確なビジョンと正確なデータを元に冷静客観に分析・議論する事の大切さを池田局長は自ら示してくれたと思います。 最終登庁日となった昨日も、まだまだやりたい事がある、と意欲的に仰っていましたので、今後のご活躍に期待したいと思います。12年間、本当にお疲れ様でした!

    2024年6月29日

  • 昨日は火曜日から市内で開催されていた大阪・関西万博の国際参加者会議の開催地レセプションに参加。161ヶ国9機関と主催者である協会関係者、地元首長や議員・経済界から多数参加がありました。 万博に関する報道は依然としてネガティブなものが続いていますが、開催まで300日を切り、今秋から各パビリオンの観覧予約が始まるのに併せて具体的な展示内容も明らかになってきますので、「中身がよく分からないのに予算だけが増えている」という今の雰囲気は徐々に変化してくると思います。 ご存知の通り、大阪・関西万博は正式には「2025年日本国際博覧会」であり、日本という国家が世界に対して開催を約束した事業です。 仮に途中で放棄するような事があれば、国際社会から大きく信任を失うと共に、「日本は万博すら開催出来ない国になったのか」と、日本の衰退イメージに一層拍車を掛ける懸念もあります。勿論、無駄遣いは論外ですので責任ある予算執行には努めてもらいたいですが、あらゆる分野で価格が高騰している状況は周知の事ですから、万博だけをターゲットにした批判は少し偏っているように感じます。 先日も関西のスタートアップ企業の皆さんと、万博を日本の成長機会としてどう活かすか?について議論する会合を開きましたが、プロデューサーやクリエイターの方々からは、現代社会や人類が抱える様々な課題を万博という仕掛けの中で、世界の人々とどのように向き合い共に解決に向けて協力し合えるかを考えると言う、本来の万博の目的が中々伝わっていない現状へのもどかしさを感じました。 ちなみに万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、この3月に発表されたタグラインは「ぜんぶのいのちと、ワクワクする未来へ」です。 我々人間の命はもちろん、生きとし生けるもの全てを包含し、共に生きる共生社会を目指すと言うコンセプトは、奈良時代に聖武天皇が大仏造立の詔で掲げた「動植ことごとく栄えんことを欲す」に通じるもので、奈良や日本は1300年の昔から現代に通じる社会構想を持っていた事は世界に誇れる事です。 奈良市としては世界からお越しになる方々に、万博を通してこのような普遍的なテーマやそれに人類が如何に向き合ってきたかを、今に伝わる豊富な歴史文化の蓄積を通して感じ考えてもらいたいと願っています。それが結果として観光や経済効果に繋がるのであり、逆では無いと思います。 「関西は一つ、されど一つひとつ(バラバラ)」という主旨の言葉があります。個性的で歴史豊かさな関西の自治体が、万博を機に結束し、批判ばかりの今の日本の停滞した風潮に爽やかな風穴を開けるべく、奈良からも行動していきたいと思います。

    2024年6月27日

  • おはようございます。今朝04:24の奈良県南部を震源とするM3.8の地震につきまして、市内では月ヶ瀬行政センターで震度1を観測した他は、市役所本庁舎・都祁行政センターでは観測なし、でした。また警察・消防とも被害に係る通報はありません。 昨日は中町で県が取り組む道の駅「クロスウェイ中町」の工事現場を視察しました。先日の報道でもありましたように年内の開業を予定しているとの事。また隣接する富雄丸山古墳や、本市が今後整備していく新たな埋蔵文化財センター(老朽化した大安寺の現施設の建替え)との連携可能性についても県の担当者といろいろ話が出来ました。 このエリアでは、数年前に民間商業施設がオープンし、また県道を挟んだ東側にある市の西部生涯スポーツセンターでも大規模な改修工事を行っている等、今後西南部地域の拠点ゾーンとして期待されています。(奈良県総合医療センターも比較的近くに位置しています) 道の駅に関しては観光案内所や直売所、カフェ等のテナントが確定し、目下完成に向けて急ピッチで工事が進んでいますが、目的地として遠方からお越し頂くための工夫や発信に期待したいと思います。また先日の市議会でも路線バスの計画が無い事が課題として挙げられました。今後市としても連携を図りながら、エリア全体の活性化に繋げたいと考えています。

    2024年6月19日

  • おはようございます。昨日は25年掛かりの奈良市の基幹道路「大和中央道 敷島工区」がようやく開通し、議会や地元の皆様と開通式を執り行いました。 この道路は秋篠町から西大寺赤田町までの831m区間ですが、開通によりいわゆる「押熊の交差点(正式には神功5丁目交差点)」から「あやめ池の奈良自動車学校のキリン堂」までが通行可能となりました。 この道路は昭和41年10月11日に都市計画決定されて以来、3度の計画変更を経ており、当該区間は平成11年3月19日に事業認可を得ています。その後用地買収や工事を進めて来ましたが、アップダウンのきつい地形への対応や、「赤田横穴墓群」と呼ばれる古墳時代から飛鳥時代にかけての巨大遺跡が見つかる等、様々な課題を乗り越えて、ようやく完成致しました。 私が就任した当時、この道路は正直申し上げて、「やや後回し」になっていた時期でした。しかし何年経っても「工事中」で、中々共用されない中途半端な姿を長年見せられてきた住民や、いち早く用地協力を申し出てくれた地権者に対し、これでは申し訳ないとの思いから、 「やり始めたからには短期間でしっかり形を見せよう」と、道路部局の職員と何度もやり合いながら、ここ7-8年、急ピッチで事業を進めてきました。職員も本当によく頑張ったと思います。 後は、多くの方が指摘されているように、阪奈道路(宝来)まで如何に繋ぐか、です。 いわゆる若葉台工区の実現には近鉄線を越えるという難問がありますが、同工区内は車が対向出来ない箇所も多く、事業ニーズとしては極めて高いものがあると認識しています。また大和中央道が阪奈道路まで抜ければ、大和西大寺駅周辺への通過交通の流入抑制にも寄与する事から、今後具体化を検討したいと考えています。

    2024年6月17日

  • 昨日は奈良公園での第95回メーデー奈良地方大会に続き、月ヶ瀬フェスティバルへ。これまで取り組んで来た共助型買い物サービスや大和高原直送便に加え、今年から新たにコミュニティバスの運行や再生資源の回収業務をローカルコープ事業の一環としてスタートしています。 昨日は住民が持ち込んだ生ごみを発酵させてメタンガスと液体肥料に再生させるプラントをご提供頂いたアミタホールディングス株式会社の熊野栄介会長にもご登壇頂き、Local Coop大和高原の林篤志代表理事と共に、これからの中山間地域の未来像についてトークセッションを行いました。 デジタル化・住民参加・域外交流(観光)、そしてパブリックサービスの最適化による地域への再投資等、様々なキーワードが出ました。公共=行政(村役場)へのお任せ主義から共助力を活かした自立運営に転換する事で、もっと自分達らしいまちづくりが出来るのではないか、と提起しました。 休日と言うこともあり、小さな子どもや家族連れの姿も多く、月ヶ瀬の未来に一筋の光明を感じられるような一日になりました。 詳しい資料はコメント欄をご参照下さい。そして新緑の心地よい月ヶ瀬に是非お越し下さい。

    2024年4月28日

  • 新しい年度の始まりは監査委員(新任)や教育委員・CIO(再任)等の発令に続き、4月から新たに部長に着任した総務部長・健康医療部長・教育部長に期待と激励の言葉を掛けました。 そしてこの春、市役所の門をくぐり私たちの仲間となる49名の職員1人ひとりに辞令を渡し、訓示しました。(この他に13名の消防職員が入庁しましたが、消防学校での研修がある為、別行動となっています) 訓示の中では私自身の社会人一年目を振り返り、如何にろくでもない新入社員だったかを披歴した上で(笑)、 やはり同期入庁の縁は一生ものである事、日本の国づくりの原点である奈良で公務員になる事の意味を感じて欲しいと言う事、服務の宣誓義務にある「民主的かつ能率的」の実践について良く考えよう、等など、限られた時間ではありましたが、やや暑苦し目にメッセージを贈りました。 最後に、最終ゴールはあくまで皆さんの自己実現であり、願わくば市役所での職務を通じてそれが実現される事を期待している、と伝えました(その逆ではない)。 今年の新入職員の多くは大学入学と同時にコロナ禍が始まった世代ですので、とても辛い学生生活を送ってきました。そんな経験も公務員として市民に寄り添う際の力になると期待しています!

    2024年4月1日

  • 寒さも和らぎ心地よい季節になりました。昨日は第47回奈良ライオンズクラブ杯奈良市学童軟式野球大会の開会式、二名地域ふれあい会館竣工式に出席しました。 ライオンズクラブ杯は県大会にも繋がる大会という事もあり入場行進から子ども達も気合いが入っていました。選手宣誓で「給食のカレーよりも、お母さんの唐揚げよりも大好きな野球を、仲間と共に出来る喜びを噛み締めて頑張る」という言葉があり、大人たちもほっこり。まだコロナ禍が明けて一年も経っていない事を実感しました。 あいにく次の公務の予定があり、久しぶりの始球式には登板出来ませんでしたが、いつやってくるか分からない次の機会に備え、息子と練習しておきたいと思います(笑) 二名地域ふれあい会館は、開館から約半世紀が経ち、今にも床が抜けそうな状態でしたが、地域の生涯学習や地域活動の拠点として高い稼働率を誇っていました。今回建替に際しては高齢化対応としてホームエレベーターの設置と、防災対策としてソーラー発電と蓄電池(10kwh)を設置。いざと言う時に地域の防災拠点としても機能する施設です。

    2024年3月31日

  • 皆さんに大変ご心配をお掛けしましたが、当初の日程通り一昨日無事退院し、1週間ぶりに自宅に戻って参りました。 入院中は沢山のお見舞いメッセージや、また同じ病気を経験されたご家族等のお話も含めてご発信頂き誠に有難うございました。個々のお返事が叶わず失礼をお許し下さい。 入院中は、家族からは止めておけと言われたのですが、病室から市議会や国会審議の中継を傍聴しているうちに、不思議と職場復帰のエネルギーが湧いてくる等、「仕事を忘れてゆっくり静養」とはいきませんでしたが、多くの医療従事者の方々のお支えにより順調に回復しております。 昨日は朝から登庁し、議会への挨拶や決裁等を行いました。気が付けば市役所南庭の工事もゴールが見えてきたようです。春はすぐそこまで!

    2024年3月20日

  • 奈良市が計画している新クリーンセンターにつきまして、施設整備の基本計画の概要版がまとまりましたので先日公表致しました。 ビジョンは「ごみ=資源(宝)と捉え、限りある資源の循環を通して、私たちの暮らしや社会を将来にわたって持続維持可能なものにする」です。 奈良市のクリーンセンター問題については、まず現在の環境清美工場が大変古いという事、それからやはり過去の市政時代に締結をした公害調停という、大変複雑な仕組みがあることで、これまで候補地を求めて二転三転してきた状況があります。 一方、近年では、単にごみを焼却処分する施設から、ごみ発電によってエネルギーを生み出す「熱回収施設」として、より発展的な内容で、施設をとらえられる自治体が増えてきました。そのような状況の中、従来の「ごみ=汚い迷惑なもの」ではなく、「ごみ=資源(宝)」と価値感を転換して、循環型の社会を作っていくための拠点にしたいと考えています。 これまでクリーンセンター問題と言えば、どこに施設を設置するかが唯一と言える争点でしたが、技術の進歩や社会の変化により、どんな施設をめざすのか、についても同じぐらい重要な問題になっています。ごみ問題は、35万人の市民全員が利害関係者となる問題ですが、これまでは現在施設がある地域の方や、新しい施設の候補地周辺の方だけに関心や負担が集中していたところがあります。 私の思いとしては、今回の新クリーンセンターをどうするか=私たち奈良市民がどんな暮らしを選んでいくのか、という文脈で、市民の皆さんにぜひ「我が事」として考えて頂きたいと思っています。 以下、具体的な計画案をお示しします。まず炉の規模としては現在の480トンから大幅に縮小し290トンとなります。令和4年には年間約7万8000トンのごみを処理していますが、今後の人口減少を織り込み、計算しています。 次に焼却方式は他市でも採用実績の多いストーカ炉を予定しています。また炉数については2炉に分ける方法と3炉に分ける方法がありますが、3炉体制の場合、1炉が停止した場合でも残る2炉で一定規模の焼却が可能となるメリットがありますが、当然ながら炉数が増えることで設備投資額が増大します。この点については近隣自治体との連携により対応可能と判断しましたので2炉体制とする予定です。 外観としては煙突を目立たない形にしたデザインを検討しました。これは他市でも事例がありますが建物の中に煙突機能を組み込んでしまう事で、異物感のない自然に溶け込んだソフトな印象を与える建築物を想定しております。 事業費については土木建築で140億、設備関係で250億、その他で60億の計450億を見込んでいます。また敷地面積については約8ヘクタールを予定していますが、用地費については別途計上する予定です。 スケジュールについては令和6年度から測量調査・基本設計・環境影響評価に順次着手し、事業者の募集や都市計画決定を経た上で、用地を取得。その後に詳細設計や建設作業に入る予定ですので、完成は最速で令和14年ということになります。 奈良市が建設を予定している七条地区は平城京の域内に当たるわけですが、奈良時代はもちろん中世にもこの地域で取れる土から瓦や陶器を作っていた記録が残っています。中でも室町時代の「奈良火鉢」と呼ばれるものは当時、大和の名産品として全国に流通していたようです。 そういった意味では、自然の中から土という資源を取り出し、自らの創造性によって形あるものをつくり出してきた、その創造性が七条地区のアイデンティティだと感じます。現代の我々も、エネルギーやたい肥を生み出す「再生と創造の場」として、地域の方々にも受け入れられるより良い施設をこの場所から生み出していきたいと考えています。 七条地区が候補地として優れている点は、まず①支障となる立地規制がないこと、②収集運搬効率が優れている、つまり市内各所から集めやすい中心性を持っていること、③幹線道路(24号線)からの接続が良好であること、そして④半径300m以内に住宅がないこと、が挙げられます。 特に近隣住戸の数で言えば、現在の左京の環境清美工場は、煙突からわずか100mの距離に住宅地があり、300m以内では470戸が存在しており、その面から見ても七条地区の立地環境は大きな利点です。 新しい施設はごみを焼却する際に発生するエネルギーを、熱や電気に変えて利活用する「地域エネルギーセンター」としての機能と、生ごみのたい肥化等により資源循環型農業を実践する「資源循環ゾーン」で構成されています。 地域エネルギーセンターでは年間約4万MWhの電力が生み出され、そのうち自家消費分を除いた約2万8500MWhを売電することで大きな収益が見込めます。 ちなみに現在の環境清美工場では年間約4.3億円の電気を購入して操業していますが、新しい施設では自ら発電し、余剰電力も売却できますので差引年間8億円弱のプラスとなります。なお施設内で発電した電力の一部については近隣住戸に無償提供する予定です。 またゴミ収集車についても、今後はEV化を検討したいと考えており、CO2排出の削減はもちろん、災害時にも給油の必要なく収集体制を維持することが可能となります。 資源循環ゾーンでは、現在は焼却炉に投入している生ごみ(可燃ごみの約4割を占める)のなるべく多くの割合を燃やさずたい肥化し、敷地内の農園等で活用する計画です。農作物は直売や食として提供することで循環型社会を来場者に体感してもらいたいと考えています。 10Pの写真は昨年職員と共に視察に行った岡山県真庭市の先行事例です。平日にも関わらず多くの家族連れで賑わっていたのが印象的です。 この資源循環ゾーンは近隣住民の皆さんはもとより、奈良を訪れる方への魅力にもなります。特に奈良を訪れる修学旅行生のうち、奈良公園の訪問率は約84%ですが西ノ京エリアは約11%に留まっています。2030年頃に近隣の八条・大安寺地区で開業するJR新駅と京奈和自動車道奈良ICに合わせ、唐招提寺や薬師寺のある西ノ京エリアに人の流れを作る意味においても、七条地区で資源循環やSDGsについて体験型で学べる施設が出来ることは地域の発展にも資するものと考えています。 施設に搬入する車輛の道路アクセスにつきましては、24号線バイパスからアクセス道路を整備(施設の東側から川沿いにアクセス)することで、渋滞しやすい大和郡山斑鳩線(西ノ京病院の前の南北道)や京終停車場薬師寺線(柏木町交差点から西ノ京への東西道)に負担をかけず搬入させる計画です。 この他、地元説明会等で頂いた道路改良の要望についても具体的に検討する考えです。何より、当該施設の建設によって新たな渋滞を引き起こさない事が重要だと考えており、引き続き周辺住民の皆さんの理解と協力が得られるよう、努力してまいります。

    2024年3月4日

  • 奈良市から七尾市に派遣していた災害ごみ収集運搬支援の最終クール8名が本日、無事に帰庁しました。2月5日から5週間に渡り、毎週交代で被災地に駆け付けてくれた37名の職員を誇りに思います。そして留守の間、しっかりと地元奈良市の現場を守ってくれた周囲のサポートにも感謝です。本当に有難う!

    2024年3月1日

  • 奈良市とKDDIスマートドローン株式会社他二社は、市東部の中山間地域で無人航空機レベル3.5での医薬品配送の実証実験を始めました。 東部地域は50%を超える高齢化のため日常生活に通院や投薬が欠かせません。一方で東部出張所管内では調剤薬局が一ヶ所しかなく大変不便な現状があります。 今回のドローン配送が実現すれば、患者さんやご家族は勿論、毎日約3時間かけて平均5-10軒に薬を配達している調剤薬局の負担軽減にも繋がる取り組みです。 今回使用した機材は物流専用ドローンAirTruckで、5キロまでの荷物を最大時速30km程で運べます。今後も一日も早い社会実装に向け、様々な可能性を探って参ります。

    2024年2月29日

  • 来年度予算案を発表させて頂きました。2月29日から議会審議が始まります。今回の予算はこれまで取り組んできた子育て支援や奈良市独自の教育、またこれからのまちづくりに繋がる起業支援や新駅周辺のインフラ整備などを中心に編成しました。 また元日に発災した能登半島地震を受け、奈良市としての防災減災をさらに加速充実するための予算については特に重点的に予算措置しているのが特徴です。 予算規模は過去最大となりましたが、福祉関係予算である扶助費や、環境清美工場の大規模改修事業、また生駒市と共同運用している消防指令システムの更新など、市民生活に欠かせない事業が中心となっています。 いくつか特徴的な施策をご紹介します。 まず災害時を想定した取り組みとして、高の原地区にある北消防署に自家給油取扱所を設置します。これは地震などで街中のガソリンスタンドが機能しなくなる事態を想定し、非常時にも緊急車輌の給油を可能とする貯油施設を消防署内に設けるものです。既に消防本部のある柏木の南署と東署に設置していますが、エリアバランスを考え新たに北部地区の拠点である北署にも設置するものです。 また東西に幅広く、中山間地域と市街地でかなり気象環境が異なる奈良市の気象情報を、現在は一本で発令されているものを、今後東西に分けて発令するよう変更される事に伴う予算です。以前より「奈良市に警報が出たので休校になったが、空は晴れている」といったご意見を頂いており以前より気象庁に対応を要請していたものです。 学校関係では車椅子のお子さんが入学した際にエレベーターを付ける予算を計上しました。他都市では100%設置の所もありますが、これまで奈良県内は出遅れていました。また最近は保育園等でも医療的なケアを必要とするお子さんを積極的に受け入れる流れがありますので、奈良市としても今後順次整備する考えです。 子育て支援メニューとしては特に産後ケアに力を入れています。これまでのデイサービスとショートステイに加え、ご自宅を訪問し産後の母体と様々な悩みをケアするサービスを始めます。また出産までは定期的に検診を受けてきたのに、生まれた後は赤ちゃんの健診のみという現状に対し、新たに母親の産後健診事業を始めます。 また長年、地域から要望を頂いていたJR平城山駅のバリアフリー化や、あやめ新橋の耐震化などにも着手する予算を計上しています。 一度では書ききれませんので、今日はここまで。 市HPに概要と主な施策について詳しく掲載しましたので、ぜひご覧下さい。(コメント欄にリンクを貼っておきます)

    2024年2月23日

  • 昨日はロートフィールド奈良でナイター照明の点灯式を開催。記念行事として行われた奈良クラブとFC大阪のトレーニングマッチでは、多くの来賓やサポーターの皆さんと共に夜間照明下でのイベントを体験して頂きました。 この競技場は「わかくさ国体」に合わせて昭和58年3月に竣工し、県内唯一の第一種公認陸上競技場として長年市民の皆さんに愛されてきました。 築41年が経った現在は、老朽化に伴う改修工事やJリーグ基準を満たす為の様々な工事を順次行っていますが、ナイター照明は夏場の熱中症対策として昼間の試合や競技会を夜間にシフトする為に特に要望の多かったものです。 今回は40.60mの鉄塔を4基建設して1500ルクスの照度を生み出しています。整備費約6億円のうち半分を国からの交付金で賄いました。ご協力頂いた関係者の皆様に感謝申し上げます。 また昨夜は新斎苑での恒例のクラシックコンサートと施設見学会も行われ、今回も一般財団法人「100万人のクラシックライブ」さんにご協力頂き、ピアノの吉岡麻梨さんとヴァイオリンの正司円さんに素敵な演奏を披露して下さいました。 今回の選曲は エルガーの「愛のあいさつ」 パガニーニの「カンタービレ」 「シンドラーのリスト」のテーマ チャップリンの「エターナリー」「スマイル」 ブラームスの「歌うように」「間奏曲Op.118-2」 シューマンの「ロマンス」 モーツァルトの「ヴァイオリンソナタ」 でした! 100万人のクラシックライブによるアウトリーチコンサートは今後も市内の様々な公共空間で実施する予定です。 開設に至るまでは様々なネガティブなご意見も寄せられていた新斎苑も、今や市民に親しまれる施設として安定した運用が出来ています。一昨年春の開設から約2年が経ちましたが、旧東山霊園火葬場と比べ2倍以上の約1万件の火葬に対応し、うち2割が市外からのご利用です。 また計画段階から掲げた「森の中の美術館」というイメージを実現し、今回のようにクラシックコンサートが開かれるまでになり、いわゆる「迷惑施設」から「文化施設」へ、大きく価値観が転換しました。現在市が取り組んでいる新クリーンセンターについても、従来のNIMBYでなく、完成した暁には必ずや地域の方から喜んで頂けるものを目指して参ります。

    2024年2月18日

  • 来週末の2月24日(土)に開幕戦を迎える奈良クラブから田村亮介選手(奈良市出身)、鈴木大誠選手・下川陽太選手(生駒市出身)が昨日表敬訪問にお越し下さいました。 今シーズンはスペインやタイからも新選手を補強され益々活躍が期待されます。4月24日(水)のルヴァンカップではJ1のサンフレッチェ広島を迎えて初のナイター試合をロートフィールドで開催することになりました。皆で応援して盛り上がりましょう!

    2024年2月15日

  • 昨日は奈良市企業局の職員3名と、奈良市上下水道共同組合に加盟する工事業者三社から6名の社員さん(社長も)の官民合同チームを派遣しました。これから1週間、断水の続く能登町で漏水箇所の修繕作業に従事します。 これまでは職員単体でしたが、合同チームでの派遣は初となります。今後は多様な形態で息の長い被災地支援を模索して参ります。

    2024年2月12日

  • 第五陣までの被災地派遣職員から生の声をフィードバックしてもらいました。 88%の職員が「派遣に従事して良かった」と回答し、今後の派遣についても64パーセントの職員が「また派遣に従事したい」と回答。泣けてきます。 また回答の中には今後の改善に繋がるヒントが沢山ありました。今後の派遣や奈良市の防災計画にも反映したいと思います。今回は中間報告ですので、また全ての派遣活動が終結した段階で総括します。 以下、派遣職員からの声を転載します。詳しくはコメント欄のリンク先をご覧下さい ◼️寄せられた意見 •災害時の被災地支援という経験は人生において初めてであったが、実際に被災された方々に接することで、深刻な状況を知ることができ、また、それらに対する支援の重要性を直に体感することができた。 •被災者の方々からの感謝の声を頂くにつれ、参加してよかったと思えるようになり、被災地で日々の支援業務に取り組むことの意義の深さを知ることができた。 •被災地、避難所の現状を自分の目で見ることにより、発災初期の対応等、自治体職員としての心構え等を学ぶ貴重な経験ができた。 •現地では、被災者だけでなく、市職員も大きく疲弊しており、当該職員が担う業務の一助になれたことで、参加してよかったと感じられた。また、避難所の運営、被災後の市役所の状況、支援物資の届き方など、被災現場でしかわからない経験ができた点も、今後の業務遂行における新たな知見になった。 •小さい子どもがいる職員は子どもを実家に預けて業務にあたっておられた。 •派遣された避難所では手が足りていたため、交通誘導を行うのみだった。被災地側のニーズを拾っていくことが大切だと感じた。 ◼️消耗品、携行品や装備品で、あったらよかったと思うものはありますか •派遣職員用の飲料水や食料 •ガムテープや養生テープ、軍手、カイロ等が不足して困った。消耗品は日数+α必要である(※対応済み) •トラック等から支援物資を積み降ろしするフォークリフト(運転免許の取得) •利用する車両すべてにカーナビが必要 •長靴(派遣が決定し、自前で調達している職員が多くいた) •ビブス(釣り用ベストの様なもの)役割や職種のプレートにより身分を明示できるため。 ◼️現地での活動を行う上で、困ったことはありましたか •片道1時間半以上かけての通勤は拘束時間も長く、疲労も蓄積しやすい。 •他の自治体の応援職員と意見が違う時、強く自分の意志を押し通すことができなかった。 •災害現地で使用する車両について、商用タイプ(普通貨物車)ではなく、乗車人員が多い(ワンボックス)をタイプの車両を用意してほしかった。 •あまり深く運営に入り込み過ぎないようバランス感覚が必要と感じた。 •現地職員との関係構築に時間と気遣いを擁した。 •奈良市の職員としては1人で行動する日があり、やや不安があった。 •車両での移動の際、走破性が足りず、現地の方々に車両を押してもらった事態が発生した。 ◼️現地での活動を行う上で、学んだことはありましたか •災害発生から10日以上経過しても、被災地では断水が続いており、改めて水の大切さを学んだ。小中学校のプール残水の生活用水(飲料水を除く)への活用。 •悩む時間もなく、すぐに回答を出す決断力が必要と感じた。 •被災者が避難したところが避難所になると学びました。想定外の自主避難所がたくさんできると知りました。 •時間が経つとともに、被災者のニーズが変わっていくのだということを知りました。 •奈良市でこの規模の災害が起こった際には、高齢化や地域のつながりがその後の復興に非常に影響すると思います。業務を行う上でも平時からどのような準備が必要となるか、コミュニティの醸成と健康管理、危機管理をどのように融合させていけばよいかと考え、学ぶ機会となった。 ◼️奈良市の防災対策に反映すべきことはありますか •七尾市の避難所対応を見て、本市の避難所対応においても、シフトを散らせる必要があると感じました。現在、本市では、避難所配置職員が開設要員2名、交代要員2名の体制かと思いますが、配置職員に当たっていない職員は、避難所対応にあたる認識がないものと思われます。 •庁舎内の什器の固定、災害時を想定した室内のレイアウトをすぐにでも検討するべき。避難訓練もしていない現状では大きな人的被害が出ると思う。市役所の被害が大きいと、その後の住民への支援が十分にできないと知った。 •避難所によって、ネット環境が遮断され、ポータルサイトが見られないことによって、町役場本部からの決定事項を受け取ることができず、防災無線を聞いて初めて知る等の状況があった。本部と避難所間の伝達方法を複数準備しておく必要がある。 •被災した場合の支援の方法などあらかじめ対策できることをしておくこと。 •現地ニーズの情報分析、それを決定権のある上層部に正確に伝えられる能力。 •地震、余震が続く中、危険を感じる場面がありました。職員の安全確保の視点で、「やめ際、引き際の判断」が難しいなと思いました。 支援者が被害に遭わないようにすることは絶対だと思います。 •不慣れな土地での移動方法(他自治体では、タクシーを利用するなどしていた。) •宿泊先は極力被災していない地域から支援に入れた方が、体力的にも精神的にも休息ができる。派遣日数は7日以内(短すぎても活動が継続しにくいし、長すぎると疲弊するため)。 ◼️今後、被災地支援の要請・協力依頼があった場合、参加しようと思いますか • 参加したい 64% • どちらでもない 30% • 参加したくない 6% ○参加したい •断る理由がないです。自治体職員として積極的に参加したいです。 •今回の派遣のように、少しでも多くの職員が直接的・間接的に被災地支援に関わることによって、市としての防災意識や防災力が高まると思いました •被災地に赴き、被災者(七尾市職員含む)の人から「奈良からはるばる来てくれてありがとう」といった感謝の声を頂くにつれ、参加してよかったと思えるようになり、被災地で日々の支援業務に取り組むことの意義の深さを知ることができたため。 •今後奈良市でも同じような災害が起こった場合にどうすればよいかを考える良い機会になったので、今後も派遣等があれば、積極的に参加したいと思います。 ○どちらでもない •家庭の状況等によって、参加できるか否かは分からない。 •派遣時期等によって、通常業務に支障をきたすことがあるため。 •被災地での支援は、日常の業務では得られない、多くの知見を得ることができる機会であるため、同一の職員が行くより、未経験の職員こそ積極的に行くべきと思いました。 •ある程度準備期間があるのであれば参加したい。防寒具等の準備等についても、自己負担があるままだと派遣期間が長くなるほど参加が難しい。 ○参加したくない •派遣先において、余震や津波が発生した際の避難ルートが確保されていないことへの不安があった。トンネル内の渋滞中には恐怖を感じた。

    2024年2月10日

  • 2月3日には東大寺二月堂での節分豆まきに年男として参加。久しぶりにお会いする方も多く、通常モードでの季節の行事に多くの人出がありました。ちなみに752年は壬辰(みずのえたつ)である事から、大仏様も辰年生まれ、との事。これまで以上に親近感を感じます。 豆まきに際しての二月堂内での法要では、昨今の国内外での災いに対する祈りが込められました。 先日の若草山の山焼きに際する野上神社の祭典でも「数多の国を襲いたる天地の災いに今も苦しみたる民」に対する救いを神に求めるくだりがあり感銘を受けました。奈良の寺社の祈りが1300年前に留まっておらず、今も進行形で現代人の悩みや災いと向き合っている様を目の当たりにし、改めて奈良は祈りの街である事を実感します。 日曜日には能登半島地震に対する被災地支援の職員派遣第七陣が市役所を出発しました。前回から県による大口支援に合流しており、市としては七陣目、県単位では二陣目となります。引き続き穴水町で仮設住宅や住宅応急修理の申込、生活再建支援金の受付業務等に従事します。 発災から1ヶ月を過ぎ、住民の皆さんは勿論ですが、現地の自治体の職員も自ら被災者でありながら公務を継続されており、相当負担が蓄積している事と思います。同じ行政職員として少しでも寄り添いお支え出来ればと、元気に出発してくれました。無事に帰庁する事が最大の任務、と出発式で申し上げ激励しました。

    2024年2月5日

  • ついに奈良市の学校にも届きました!

    2024年1月24日

  • 奈良市が中国・西安市と友好都市(日本で言う姉妹都市)になって今年で50年を迎えるにあたり、北良晃議長、鍵田美智子観光文教委員長と共に西安市を訪問しました。 日中国交回復から間もない1969年、当時の市長が西安市(当時は西安市革命委員会)に親書を送り、その後数度のやり取りを経て1974年2月1日に正式に締結となりました。 日中の自治体間での姉妹都市提携については、まず神戸市・天津市間、次いで横浜市・上海市間が締結したのに次いで国内3番目となります。また西安市は現在40都市と締結していますが奈良市が最初の締結国となるようです。 叶牛平市長との会談に先立ち、空港周辺の再開発エリアを視察し、併せて商務局・投資局・工業情報化局とも意見交換しました。空港新城と呼ばれるこのエリアは144平方メートルの巨大な街で2011年に開発が始まるまでは農地が中心だったとの事。 ちなみにプロジェクト全体としては「西咸新区」と言い、今回訪問した空港新城以外に澧東新城、秦漢新城、澧西新城、涇河新城と、計5つの区域、計画面積882平方キロメートルでそれぞれ特徴的な開発が進んでいます。奈良市の面積が276平方キロメートルですので、如何に大規模かが分かります。 このうち空港新城では、空港関連の航空機修理や物流に加え医薬品関連や電子部品(サムソン関係が多いようです)にも力を入れており、中国西北部の内陸の拠点として国内都市はもとより中央アジア等へのハブ化を目指しています。 10年前に訪問した時も急速な発展に大変驚きましたが、今回感じたのは徹底したデジタル技術の社会実装と生活水準のさらなる向上です。コロナ前に他の中国の都市を訪れた際も電子決済の普及度合いに驚きましたが、当時はまだ現金も使えた記憶があります。 しかし僅か数年のうちに、現金はもちろんクレジットカードも空港等の一部を除けばほぼ使えず、QRと顔認証に決済手段が絞られており、アリペイとWeChatペイを持たない旅行者は事実上、支払いが出来ないような状況です。一般市民の間でも比較的安価にスマホが手に入るようで、高齢者もかなり使いこなしているとの事。 もう一つ驚いたのはこの10年での所得の伸び。業種や個人差はあると言う前提ですが、私が話を聞いた方は10年で給料が3倍になったと仰っていました。その一方で、昨年はボーナスが出なかった、と言う声も聞きましたので、景気後退の流れもあるように感じます。 今回の記念式典では半世紀に渡る交流の歴史を振り返りながら、これまで文化スポーツ分野が中心であった交流を、今後は特に経済交流にも力を入れて行こうと、MOUの中に経済・貿易分野における協力という項目を加えました。 中国は16年連続で日本の最大の貿易国相手国。また中国にとって日本も3番目の貿易相手国と、相互依存関係は非常に強いものがありますが、外交や政治の分野では良好な関係とは決して言い切れない複雑な現実があります。 時折顕になる、互いの国に対する極端な感情論には僻遠としますが、この先も日本と中国が共に地球上に存在する事は間違いありませんし、少なくとも隣人とうまく付き合うに越した事はない訳で、1300年の繋がりを持つ本市としても、建設的な対話と市民レベルの草の根交流に貢献する方策を探っています。 お互いの良い点に学びながら、常に相手の立場を理解し連携協力に努める事で、自然と信頼関係が生まれます。国家間ではギクシャクする時も、市民同士は尊敬し合い、理解し合えるのが姉妹都市外交の醍醐味です。千年を超える交流の歴史の中では、50年はまだ点のような存在ですが、次の50年に向けてより良いパートナーシップを一歩ずつ築いて参ります。

    2024年1月21日

  • 奈良市からの職員派遣第四陣10名が今朝9時過ぎに市役所を出発。夕方には宿泊先の羽咋市に到着し第三陣から引き継ぎを受け明日から穴水町で活動を開始します。 また現地からの要請を受け、本日飲料水9.6トンを七尾市に向け送りました。まだ暫く断水の解消に時間を要する状況との事、少しでもお役に立てればと思います。 また能登町に給水支援で派遣していた企業局職員2名(第二陣)が本日無事帰着しました。この活動は日本水道協会奈良県支部としての応急給水活動で、主に能登町矢波浄水場から、同町内宇出津総合病院の大型受水槽までの給水活動(1日9往復程度、約15tをピストン輸送)を行ってくれました。本当にご苦労様でした!

    2024年1月20日

  • 最近は被災地に赴任する職員、帰任する職員が一日に何度も入れ替わるのが珍しくない日が続いています。今日は朝から建物被害認定支援業務で穴水町に向かう資産税課の職員2名を激励。 夕方には給水業務で能登町から帰任した企業局職員2名と、被災建築物応急危険度判定業務で輪島市から帰任した建築指導課及び開発指導課の職員2名の帰着式を行いました。多くの職員が自発的に手を挙げてくれ頼もしい限りです。

    2024年1月18日

  • 被災地への職員派遣第3陣10名が本日より現地で活動を開始します。第二陣までは七尾市への派遣でしたが、奈良県の対口支援先が穴水町に決まりましたので、本市の応援派遣も穴水を中心に展開します。 なお今回は保健師3名を加え、避難所等での衛生環境の改善や避難者の健康維持業務に従事します。県を通じた全国的な派遣調整では奈良市からの保健師派遣は2月以降の順番になっていますが、現地の市町村長からの切実な支援要請を受けて市独自に実施するものです。 この辺りの調整が非常に難しいのですが、基本的には対口支援の枠組みを大事にしながらも、十分ではない場合には、現地の市町村と綿密に調整の上、独自の支援活動を展開する形になります。 派遣メンバー全員が元気に帰庁してくれる事を祈ります。

    2024年1月16日

  • 朝夕はめっきり冷え込むな、と思ったら、それもそのはず、20日からは大寒です。 ちなみに今は小寒の「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」とされており、大寒前の厳しい寒さの中でも、氷の下の水は動き始めているとの事。一歩ずつ春は近づいて来ています。 気候変動で昔とは少し異なる部分もありますが、二十四節気七十二候は本当によく出来ていると、いつも感心します。 このピンと張り詰めた空気の中で、ロート奈良武道場では武道寒稽古が行われました。今年で52回を数えます。沢山の子ども達の割れんばかりの元気な掛け声に観ている側も元気をもらいます。 土曜日にロートパークで予定していた消防出初式については、参加を予定していた消防局職員や車輌が被災地に出ている事から物理的に開催が難しいと判断し、消防本部で表彰式のみ実施する形を取りました。 式典には奈良県から湯山副知事にもご臨席頂き、団員の長年の活動に労いの言葉を頂きました。有難うございます。

    2024年1月14日

  • 本日、一般職員派遣の二次隊10名が七尾市に向けて出発しました。 奈良市からはこれまでに緊急消防援助隊26隊94名、企業局2名、一般職21名の計117名が被災地支援に赴きました。自ら名乗りを上げる職員も少なくなく頼もしい限りです。 今回のチームは新入職員から再任用(定年後雇用)職員まで、実に幅広い年代で構成しています。第一陣は消防出身の参事が先遣隊長として乗り込みましたが、第二陣では警察から市役所に割愛されている参事がリーダーを務めてくれています。多様な経験を持つ人材が現地でしっかりと貢献してくれる事と思います。 被災地支援では、最前線の職員に光が当たりがちですが、派遣元部署においても人員減となる留守中、皆で協力し合ってピンチを乗り切ってくれています。 なお、七尾市では京都市や名古屋市等の大都市からのカウンターパート体制が機能し始めたようですので、奈良市からの職員派遣については、次隊以降、穴水町(奈良県の対口支援先)に支援先をシフトする予定です。

    2024年1月10日

  • 避難所が寒くて眠れない方がおられると伺い、床断熱資材(スタイロフォーム)とダンボールベッド、防寒用アルミシートを集められるだけ集めて、今晩七尾市に向け発送しました。明朝には到着する予定です。 毛布や寝袋も沢山届いているようですが、しんしんと冷え込む体育館では、さぞ底冷えがお辛い事かと考え、根本的な環境改善として、床断熱材を体育館に敷設する為、今回の物資提供に至りました。 近隣で手に入る資材と、市で備蓄していたダンボールベッド(これも床から直接の冷えを遮る)にアルミ断熱シートを組み合わせたものを送りました。 今夜は0度まで冷え込むとの事。どれだけお役に立つか分かりませんが、出来る限りの事をやり切ります。 また本日18時40分に、緊急消防援助隊の第4陣が奈良市消防局を出発しました。当初は取り急ぎ第3陣までを想定していましたが、当然ながらまだまだ支援が必要な状況ですので、引き続き隊員派遣を継続します。 そのような状況の中、常時20数名の消防職員が被災地に派遣中であり、また子どもさん達が毎年楽しみにしている特殊車輌の車列行進も、車輌自体が被災地に出払っている状態ですので、消防団の皆さんとも相談した結果、1月13日に予定していた「消防出初式」は中止とさせて頂きます。 基本的には、社会全体が自粛ムードになる事は望ましく無いと考えていますが、今回は物理的に実施が困難という理由ですのでご了承賜ればと思います。

    2024年1月7日

  • 1月3日から始めた街頭募金が、4日間で500万円を突破しました。日を追うごとに多くのご支援が集まっており、心から感謝申し上げます。なお街頭募金は明日8日まで、近鉄奈良駅の行基広場と、奈良ファミリー地階フードコートで11時から15時まで実施しています。

    2024年1月7日

  • 奈良市では1月3日に、かほく市に約9トンの飲料水を発送しましたが、今回は七尾市にお送りしました。「全国から送られてくる物資を仕分けする職員が足りない」という現地の声を受け、2名の職員も一緒に派遣しました。明日にはさらにまとまった数の職員を派遣します。

    2024年1月5日

  • 緊急消防援助隊奈良県大隊は悪天候によりヘリ隊は空路での進入を変更し、自衛隊の小型船舶に乗り換えて海路にて輪島市内に進出した、と報告がありました。 また陸上部隊は13時前に輪島消防署に到着し活動を開始したとの事。なお輪島市には大雨(土砂災害)警報が発令されており、地震で緩んだ地盤のリスクが心配です。被災地住民の皆さんと救援に駆け付けた隊員の無事を祈ります。 また本日は近鉄奈良駅行基前と奈良ファミリーで街頭募金を行なっています。三が日の最終日という事もあり人通りも多く、反響も大きかったです。街頭募金は取り急ぎ8日まで毎日11時から15時まで実際する予定です。 その後市役所では、要請のあった「かほく市」さんに向けて飲料水約9トンを発送しました。どちらの現場も市と市社協の職員が多数出てくれました。今後も気持ちを一つに、被災地支援に取り組んで参ります。

    2024年1月3日

  • 石川県での大地震に対し、県下3消防で構成する緊急消防援助隊奈良県大隊が本市消防本部に一旦集結し、先ほど21時45分に現地に向けて出発しました。 今回出発したのは既に出発している先遣隊10隊41名に続く23隊81名です。 北局長を始め市消防局幹部と、県の担当課長と共に無事を祈りながら見送りました。なお、全国からは487隊1710名が派遣される見込み。派遣日程は現時点では3日間の予定となっています。 今回の大隊には隊員の寝食をサポートする支援車(ホテルバスのようなもの)3台(奈良市消防局1台・広域消防2台)や、燃料車も含まれています。 道中や現地のガソリンスタンドが稼働していないケースも想定される事から同行していますが、積載容量990Lに対し救助工作車1台で100L(支援車なら300L)を使用しますので、中々十分とは言えない状況があります。現在県内では奈良市消防に1台あるのみ、ですので、今後は県単位でもう1台配置する等、検討が必要と考えます。 今はまず、目の前の被災地支援に全力を挙げながら、気付いた改善点を次に活かして参ります。

    2024年1月1日

  • 今年のふるさと納税はお済みでしょうか? 今月号のしみんだよりでも特集しましたが、昨年奈良市民の皆さんが市外にふるさと納税された総額は32億9400万円、それに対し市外から奈良市に入ってきた額は3億3000万円と約10倍の差があります。つまり超大幅な貿易赤字の状態。 減収分に対する交付税措置や返礼品の原価を考慮すると、最低でも10億円のふるさと納税寄付を集める必要があります。 一昨年が2億2400万円、昨年が3億3000万円と少しずつ着実に伸びてはいますが、今年度は目標額を10億とハードルを高めに設定して、全庁を挙げて営業活動に取り組んでいます。 市役所だけでは発信力に限りがある事から市に縁のある観光大使やYouTuberにもご協力頂き、職員もいろいろと知恵を絞りながら頑張ってくれています。 また新たな返礼品開発にも力を入れ、市内宿泊施設の宿泊券や昨年売上ランキング一位の「和ジェラート」に加え、人気のある植村牧場の牛乳を使った「贅沢ミルクジェラート」をリリースする等、奈良の良さが伝わる商品開発にも取り組んできました。 また昨日は高の原イオンをお借りして、年内最後の追い込みイベントを決行(笑)県境と言う事もあり、市外在住の方も多くかなりの方に直接お声掛けさせて頂く事が出来ました。 また意外に知られていないのが、奈良市民でも奈良市にふるさと納税出来る、と言う事。総務省のルールで返礼品こそ貰えませんが、税制優遇は受けられ、自分が寄付したお金の使途を決められるのは同じです。意思を持った納税という観点で、ある意味本来のふるさと納税の趣旨にも合う取り組みだと思います。 ちなみに奈良市のふるさと納税の使い道は以下、19通りご用意しています。詳しくはコメント欄をご参照下さい。 01.文化財の保存および活用事業 02.観光振興事業 03.子育て事業 04.教育事業・学校図書の充実 05.自然環境事業 06.なら国際映画祭への支援 07.バンビシャス奈良への支援 08.奈良クラブへの支援 09.児童相談所応援 10.犬猫殺処分ZEROプロジェクト 11.一条高等学校及び附属中学校応援 12.ひとり親家庭等支援事業 13.吹奏楽部の活動応援 14.Japan National Orchestraへの支援 15.暮らしに芸術の感動を届けるプロジェクト 16.奈良ドリーマーズへの支援 17.キッズパークで子どもの笑顔を増やす事業 18.若手伝統工芸作家育成支援事業 19.その他の奈良の魅力を高める事業 掲載写真は奈良市ふるさと納税公式X(ツイッター)@naracity_furuより。こちらのフォローも是非お願いします。

    2023年12月31日

  • 第888回春日若宮おん祭、本日は12時よりお渡り式が行われます。コロナ禍や雨等により、実に4年ぶりの完全復活との事。平安時代から続く大和の伝統行事を支え守り継いで下さる方々に感謝です。 私は今年も保存会の名誉会長のお役を頂いております。安定のこの姿。やはり生まれた時代を間違えた事を実感致します(笑)

    2023年12月17日

  • 4年ぶりに完全復活した奈良マラソン。無事にフルマラソンの部がスタートしました。私は毎年恒例の10kmの部のスターターと表彰式のプレゼンターを務めさせて頂きます。大会を支えて下さる多くのボランティアや交通規制にご理解頂いている地域の皆さんに感謝です。

    2023年12月10日

  • おはようございます。昨日は市立飛鳥小学校・市立鼓阪小学校の2校で創立150周年記念式典が執り行われました。どちらもほぼ同時間帯でしたので、短い滞在時間となりましたが、概ね以下のような話を交えて祝辞を述べました。 創立された明治初期には現代社会を構成する様々なスタートがあった事、そして私達の暮らす奈良は日本の始まりの地として1300年前に様々なチャレンジを重ねてきた事、この2つの歴史的事実を踏まえ、日本が新たなターニングポイントを迎えている今、変化を恐れず想像的に未来を切り拓いていって欲しい、と、子ども達にメッセージを伝えました。 午後から春日大社で行われたシンポジウムでご一緒させて頂いた花山院宮司とKDDI創業者の千本倖生さんも、共に飛鳥小学校の卒業生と伺い多方面で活躍する卒業生のつながりも、大きな資産だと実感します。ちなみに鼓阪小学校の式典ではお祖母様が教員をされていたと言う八嶋智人さんからのビデオメッセージもありました。鼓阪は明石家さんまさんが卒業された事でも有名ですね。 今日は朝から、オランダから移住されたご夫妻にお話を伺うべく奈良市東部の中山間地にある須川町に向かっています。国内外から奈良に移住される方が年々増えており、今後の奈良市の成長戦略やまちづくりを考える上で参考にしたいと思います。

    2023年11月24日

  • 昨日は早朝より全国史跡整備市町村協議会の臨時大会に出席。日本全国の史跡の公有地化(買い上げ)や史跡整備、埋蔵文化財の発掘等に関する予算が極めて少ない現状に対し、県内市町村長と共に陳情活動を行いました。 奈良市では特に大安寺旧境内の公有地化に長年取り組んでいますが、全国の市町村が遺跡や文化財を活用したまちづくりや観光施策に取り組もうとする中で、今後も計画的な事業進捗を図るための安定的な予算確保を訴えています。 また富雄丸山古墳のように国民の財産ともいえる歴史的な発見があった際に、現在の仕組みでは柔軟かつスピーディーな財政支援が対応されていないことについて会長の三島市長にお伝えしたところ、冒頭の会長挨拶の中でも特に触れて頂く事ができました。 三島市長は静岡県庁職員時代に当時国から出向されていた堀井巌参議院議員と一緒に仕事をした経験もあると伺い、不思議なご縁に驚きました。引き続き文化財行政に対して、より一層の理解と支援が得られるよう、連携して取り組んで参ります。 その後は地元選出国会議員の事務所を順に周り、臨時大会での決議に対するバックアップをお願いに回りました。この時期は全国から陳情に来た首長と永田町や霞が関で頻繁に会う機会も多く、直近の政策課題についての情報交換も進みます。リモートの利便性も享受しながら、「ついで」の話やネットワークが広がるリアル活動の良さも実感します。 また先日は地元選出の小林茂樹衆議院議員・佐藤啓参議院議員にご尽力いただき、道路関係予算の予算要望にも回りました。国交省及び財務省への陳情には自民党市議団の皆さんにもご一緒頂き、奈良市の現状を直接訴えて頂きました。 また今週木曜日には近畿地方整備局にも同様の陳情に伺い、見坂茂範局長以下、各部長にも丁寧にご対応頂き、特に京奈和自動車道の奈良ICまでの早期実現と、奈良ICから奈良北ICまでの本体工事の着手について、陳情及び意見交換をさせて頂きました。 現在奈良市では奈良IC(ここにはJRの新駅も同時開業予定)周辺の約25haを新産業創造拠点として研究開発や生産拠点を誘致すべく取り組んでおり、今後の奈良市の発展のために極めて重要な道路となります。一方で京奈和道の整備を進める上で本市の取り組む新駅周辺のまちづくりは、道路開通による投資対効果を引き上げるプラス材料にもなりますので、この点については国交省とも利害が一致する立場です。

    2023年11月18日

  • 昨日は奈良市総合防災訓練を実施しました。朝9時30分に奈良盆地東縁断層帯地震が発生したとのシミュレーションで、市内62の避難所と福祉避難所(障害者施設1カ所・高齢者施設1ヶ所)や外国人専用避難所(猿沢イン)や災害ボランティアセンターを合わせて70会場で一斉に実施。 今回は受入時の混雑解消と各避難所の空満情報等を一元管理する為に、QRコードを用いた避難者情報の管理を初めて導入しました。スマホをお持ちの方はご自身で操作して頂き、高齢者には別途サポートする形を取りましたが、全体に占める利用率は約65%(速報値)でした。今後に向け課題を洗い出し改善につなげたいたいと思います。 今回の訓練では他にも初めての取り組みとして、災害時の応援協定を締結している京奈ドローンステーションさんと市消防団情報収集部隊による連携訓練、奈良医療センターでの停電により自宅療養が出来なくなった患者の受入訓練、市外から来て頂いた災害ボランティアを受け入れるセンターの立ち上げ、実際の民間福祉施設を利用した福祉避難所の開設、建設業界による瓦礫撤去出動訓練等、多くの関係機関の協力を得て様々な実証が出来た事が成果です。 挨拶でも申し上げましたが、防災訓練はあくまで「残高照会」。私たちの備えがどの程度十分か、また不十分な点があるかを、皆で確認し合う事が目的です。訓練で終わりにせず、訓練から次の行動をスタートさせる事が大切です。 ご参加頂いた皆様、有難うございました!

    2023年10月30日

  • 出張報告が遅くなりましたが、九里雄二副議長・横井雄一議運委員長と共に先週訪問したウズベキスタンは、古くは奈良時代から胡の国(ソグディアナ)と呼ばれ、胡桃や胡椒、胡瓜など「胡」の付くもののルーツとされます。鑑真和上と共に来日し、唐招提寺の造営に携わった安如宝も同地域の出身と言われています。 また第二次世界大戦でシベリアに抑留されていた日本兵が建設に従事した国立ナヴォイ劇場が1966年のタシケント大地震の際もびくともしなかった、という逸話がきっかけとなり、今日に至るまで強い親日感情が醸成されています。大学だけでなく小中学校での外国語選択においても日本語が一定の人気を維持している事は、先人の残してくれた財産とも言えます。 今回はお招き頂いたUNWTO総会への参加が主目的でしたが、ウマロフ市長とは奈良への介護人材の派遣や、第8学校(小中高)の日本語専攻クラスへの講師派遣(奈良→サマルカンド)等、具体的な取り組みについて協議を進める事が出来ました。 ウズベキスタンは合計特殊出生率が約3.0と、(日本は1.26、人口規模を維持する為には2.07が必要)人口が急速に増えている若い国です。 70年間の旧ソ連時代に染み付いた「ゆったりとした」部分(これはこれで魅力でもあるのですが)が徐々に変容し、シルクロード交易で培った交渉上手なキャラバンサライの血と、ウルグベク天文台に象徴される世界レベルの知的探求力が蘇ると、さらに大きく発展すると思います。 毎回訪問する度に感じますが、大臣や自治体幹部もかなり若く、民間からの登用もバンバンやっていて、国全体がスタートアップ企業のような勢いに溢れています。いつも親切に我々をもてなし、サポートしてくれるアジズ・アブドゥハキモフ大臣やタシケント市のムロッド部長、今回お会いした内閣府文化芸術発展基金の理事長等、私と同世代のリーダーが第一線で活躍の場を得ている姿にも刺激を受けました。 UNWTO総会では特に、平和産業としての観光の側面や地域社会の持続可能性の観点から奈良の持つ魅力や可能性を訴えると共に、2025年の関西万博についてもPRして参りました。(発言概要は一つ前の投稿をご参照下さい) 今回の訪問目的のもう一つの柱は奈良でのウズベク至宝展(正式名称は未定)への出展協力を取り付ける事です。 ウズベキスタンには紀元前2500年からの膨大かつ重層的な歴史遺産が存在しており、直近ではルーブル美術館、現在はベルリンのジェームズ・サイモン・ギャラリーで「ウズベキスタンの考古学的至宝展〜アレキサンダー大王からクシャン朝まで」が開催されていますが、学生時代に教科書で見たことのあるようなレベルの至宝が数多く展示されています。 奈良市ではサマルカンド市との姉妹都市提携をきっかけに、今後、歴史文化・観光・経済・教育・福祉を中心に具体的な連携事業を進めていきたいと考えています。豊富な観光資源はもちろん、治安も良く食文化も素晴らしいウズベキスタンに是非一度行ってみて下さい!

    2023年10月27日

  • 秋晴れと雨が交互に訪れる、変化の激しい週末の空模様。県内各市町村の自治会長表彰や日豪平和交流をテーマにした上映会、市内各所での運動会や反田恭平さん率いるジャパンナショナルオーケストラによるアウトリーチ音楽会等、多くの出会いと喜びに溢れる中、異国での惨事に思いを馳せた週末でした。

    2023年10月16日

  • 昨日は私の後援会組織の市政報告会を開催。お忙しい中多数のご来場を頂きありがとうございました。また長年の友人であり敬愛する同世代の政治家である鈴木英敬衆議院議員(前三重県知事)には、ご多忙の中ゲストとして奈良までお越し頂き感謝申し上げます。 私からは、先日ようやく和解が成立した新斎苑の経過報告と、この14年間で実現できた政策について報告させて頂き、英敬さんにバトンタッチ。英敬さんからは知事時代の取組みや今の時代に求められるリーダーシップ論をお話しいただきました。 二人のトークセッションでは2005年7月18日に愛知サマーセミナーで初めてお会いした話(これは正確には英敬さんが登壇した日付ですので、実際に初めて会ったのは前日17日の飲み会でした)、最近SNSでも話題になっている奈良市の犬猫殺処分ゼロの話、英敬さんが知事時代に取り組んだ児童相談所の充実(奈良県は昨年奈良市が開所するまでは人口130万人に対し2箇所の児相、三重県は170万人の人口に対して6つの児相)に至る経緯、また関西万博への思い等を語り合いました。率直に申し上げて、私が一番楽しんでいたように思います。有難うございます。 コロナ禍で対面型イベントの開催頻度や手順が完全に狂っていましたが、今回二年ぶりにリアルイベントを開催してみて、改めてその大切さを実感しました。懐かしい支援者のお姿も多く、有難い限りです。 お越し下さった皆さま、当日会場整理等に従事してくれたスタッフの皆さんに心から感謝申し上げます。

    2023年10月1日

  • 奈良時代の采女伝説にご縁を得て、福島県郡山市と半世紀に渡る姉妹都市交流を続けています。 昨日は4年ぶりの采女祭りフル開催となりましたが、見事な中秋の満月の下、コロナ前の水準まで回復した多くの観覧者に秋の夜を楽しんで頂きました。

    2023年9月29日

  • 昨日は自伐型林業に関する講演会&シンポジウムを開催した所、ややマニアックなテーマにも関わらず100名を超えるお申込みを頂き、関心の高さを実感しました。 基調講演を頂いた自伐型林業推進協会の中嶋健造代表理事、ご登壇頂きましたふくい美山きときとき隊の宮田香司代表理事、下北山村職員の北直紀様、清光林業株式会社の岡橋清隆元副代表、一般社団法人大和森林管理協会の伊藤典明専務理事には大変お世話になりました。 シンポジウムでも話が出ましたが、大量生産を前提に政府がこれまで推し進めてきた50年という短期間で皆伐する林業に対し、2割以下の間伐を100年200年単位で繰り返す多間伐施業を進めることは、林業の持続可能性を高めるだけでなく、土砂災害の発生リスクを大幅に低減することにつながります。 一昔前なら、山持と言えば豊かさの象徴でしたが、昭和の終わりごろから木材価格が下がったことで徐々に補助金依存度が高まり、大規模集約化や機械化を導入するも、それ自体にも大きなコストがかかり、ピーク時の四分の一程度の原木価格では太刀打ちできず経営として成り立たない現状があります。 一方、日本においては江戸時代に始まった吉野林業が有名で、多間伐施業発祥の地と呼ばれおり、皆伐ではなく「2割以下の弱度間伐が掟となっている」ほか、間伐材を搬出する作業道も使い捨てではなく何度も使い続けられる「壊れない作業道」の工夫がなされているそうです。(当日配布資料より) 会場からの質問でも、「実際に自伐型林業でどれぐらい稼げるか」という質問がありましたが、自伐だけで400~500万円は十分に到達できる、と実践者から回答がありました。これからの人口減少下では、一人が何役も役割を果たす時代になってきており、例えば林業と農業の兼業だけでなく、アーティストとの兼業、ドライバーとの兼業など、これまで林業とは無関係な人生を歩んで来られた方々も、担い手として期待されます。 奈良市でもこれまでは市の独自財源や森林環境譲与税を投じて間伐や林道整備の補助を行ってきましたが、市域面積の約半分が森林という事もあり(実は奈良県内では39市町村中8番目に森林面積が広い)、規模の割に投下する資源が限られており、正直申し上げて「焼け石に水」状態でした。これからは事業としても食べていける生業として、自伐型林業に挑戦する人たちを側面支援する形への転換が必要だと感じました。 奈良市では今年度、自伐型林業推進協会さんのご協力を頂き、体験研修も実施します。研修では「チェーンソー取扱技術の研修」から「災害に強く壊れない作業道開設の研修」まで、実践的な内容となっており、今後就業を希望する方への大きな支えとなるはずです。詳しくはコメント欄のリンクをご覧ください。

    2023年9月18日

  • おはようございます。昨日は奈良市が取り組む起業家支援事業「NARA STAR PROJECT」7期生のキックオフ。今回も個性的で情熱溢れたメンバーが選抜されました。業種もECから下着メーカーまで、いつもながらかなり幅広く、自ら起業した方・事業継承を受けた方・第二創業の方等、立場も年代も様々です。 このプロジェクトの最大の特徴は起業家が起業家を育てる事にあり、先輩や同期と公私に渡って深い繋がりが生まれる点。既に卒業生も30名となり、当初の事業目的である「起業家の生態系を創る」が着実に実現されています。 また、最近では大きく成長した卒業生が、再び奈良の起業家育成に携わってくれるようになり、主催者冥利に尽きます。昨日も年間売上が3000万円から5億円に成長した卒業生や、年商が 過去最大の20億円に到達出来たと喜ぶ卒業生の報告を聞いて、参加者も夢が膨らんだ様子でした。 また、自社の成長を自らに留めず、奈良の発展に繋げる事を強く意識しているメンバーが多いのもこの事業の特徴です。立ち上げ当初からご支援頂いているウィズオノウェアの尾上尚史会長も、コミュニティFMの「Fmはいほー」やプロバレーボールチーム「奈良ドリーマーズ」を支援・経営される等、社会的な活動を積極的に展開されています。 奈良出身の起業家は他にも沢山おられますが、大半が奈良を離れて事業を営んでおられる事もあり、スタプロのように自社の成長と奈良の成長を同時に実現していくアクティブなプレイヤーが続々と生まれ、互いに刺激し合って成長してくれる事を期待しています。

    2023年9月8日

  • 奈良市長賞争奪わかくさ杯ちびっ子野球大会が無事閉会。今日はKCNの中継が入っていた事もあってか、手に汗握る逆転劇。爽やかな子ども達の挨拶や表情にこちらまで清々しい気分になります。 若草国体を期にスタートしたこの大会も、今年で40回を数えます。当初参加していた子ども達はもう50歳前後、歴史を感じます。 しかし何よりこの猛暑の中、出場した子ども達は勿論、監督やコーチ、保護者の皆様もお疲れ様でした!(あまりの暑さにKCNのカメラは簾を被っていました。。)

    2023年9月3日

  • 昨年、現代美術家の会田大也さんによるコロガル公園として好評を博した市役所屋上公園が帰ってきました。今年は新たな木製遊具とトイレをご用意して、ちびっ子達の来場をお待ちしています。 市役所のある大宮地域はオフィス街とホテル飲食店が建ち並ぶ繁華街という事もあり、公園が少ない現状。一方で最近はマンション開発も多く、梅光軒さん(塩ラーメンが有名)の隣のパチンコ店跡も現在マンション建設が進んでいます。(その道を挟んだ向かいではフランス資本のノボテルが建設工事中) 今回再オープンする市役所屋上は、中央・東・西・北とある各庁舎棟のうち、二階建て(市役所正面から見て右手)の建物の屋上で、25mプールを縦に2つ繋いだぐらいの大きな空間です。昔は職員が昼休みにバレーボール等を楽しんでいた時代もあったようですが、近年は閉鎖され未活用のままでした。 現在、奈良市では行政手続きのオンライン化や職員のリモートワーク等に取り組んでいますが、このまま行けば近い将来、実際に市役所に足を運ぶ人は、市民も職員も急激すると予想されます。(その意味でも本庁舎を新築せずリノベで延命したのは正解だったと思います) その意味では、「用事を済ます場所」としての市役所は役目を終える流れにありますので、これからは「用事がなくても市民が寄り集まる」場を目指したいと考えています。その代表が子どもです。役所に用事のある子どもはあまり居ませんが、素敵な公園があれば自然と足を運んで来てくれます。 私を含め、市役所で働く者にとっても、日常的に子どもの声が響き渡り、良い意味で「見られている」意識があると、「そうだ、我々はこの子らの時代に、より良い奈良市を創ろうと頑張っているんだ」と、モチベーションも上がるもの。 実際に市長室のベランダからも、この屋上公園が良く見えますので、打ち合わせの際に職員と一緒に眺めたりしています。(公園から私の姿が見えたら是非手を振って下さいw) 今はまだ敷地全体の半分ぐらいしか活用できていませんが、いくつかの企業から、企業版ふるさと納税のご寄付も頂いており、今後順次新しい仕掛けを打ち出していく予定です。奈良市外に本社を置く企業の方で、応援してやろうという方がおられましたら、是非お声掛け下さい!皆の力で少しずつ成長する公園を実現しましょう。 屋上公園は毎週、金土日の0900-1700です。

    2023年9月2日

  • 昨日はピアニストの智内威雄さんと山口雅敏さんが9月23日の100年会館でのコンサートのお知らせにお越し下さいました。 智内さんは病気を機に左手だけの演奏に辿り着いたのですが、著者「ピアノ、その左手の響き」(2016年太郎次郎社エディタス社)の中でも、以前は10指を駆使した演奏に比べると「ちょっと劣るどこかかわいそうな音楽というニュアンス」を感じていましたが、「師匠のネックレベルク教授のすすめでスクリャービンの楽譜を見た瞬間、それまでとはまったくちがう音楽の可能性が聴こえてきた」と述べています。 今回は「3手デュオの世界・シリルスミスに捧ぐ」と題して、山口さんと共に二台三手で新しい響きを魅せてくれるそう。お2人共同じ76年生まれと伺い、さらに親近感が湧きました。お席にはまだ余裕があるようですので、是非オススメ致します。 詳細はコメント欄に。

    2023年8月31日

  • 本日は奈良市とサントリーホールディングス株式会社様・大栄環境株式会社様・豊田通商株式会社様の4者間で「ペットボトルの水平リサイクルに関する協定」を締結、記者発表を行いました。 現在奈良市では市民の皆さんから回収した使用済みペットボトルを再生資源化可能なものを選別し、圧縮した状態にして公益財団法人日本容器包装リサイクル協会を通じてフィルムやシート、繊維等にリサイクルしており、回収量としては年間約493トン、500ml入り換算で約2466万本になります。 水平リサイクルとは、「ペットボトルをペットボトルに再生する」という意味で、これまでのように別のものにリサイクルする場合と比べて、さらにもう一度、再生ペットボトル材料として循環できる事から、より持続的なリサイクルと言えます。 ちなみに、サントリーさんによると、バージンペットボトルと比べて再生ペットボトルではCO2排出量が60%削減出来るそうです。 今回の協定により、奈良市が収集・選別・圧縮した廃ペットボトルを大栄環境を通じて豊田通商が運営する滋賀県にあるボトルtoボトルのリサイクル工場で再生ペットボトル原料になります。これには不純物を取り除く技術を2011年にサントリーが開発した事で可能になったそうです。 サントリーでは既にグリーンダカラわやさしい麦茶やクラフトボスシリーズ等、国内使用量約14万2千トンのうち約6万5千トン(約46%)を再生ペットボトルを始めとしたサステナブル素材を使用しており、2030年には100%を目指しておられます。 ちなみにペットボトルの原料はパラキシレンとMEGの2種類あるそうですが、既にウッドチップからパラキシレンを作る技術が確立されているようで、またMEGに関してはアルコールが原料である為、(ある意味サントリーの本業の)様々な植物から醸造出来る事から、100%植物由来のペットボトルの時代も、すぐそこだと実感しました。 なお、市民の皆さんが空きペットボトルを排出される際には、今まで通りキャップやラベルを外した上で軽く濯いでお出し頂きたいと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

    2023年8月28日

  • 週末は市内各所の夏祭りや「バスケやろうぜ!バスケの日2023in奈良市」など、様々な行事を回りました。 コロナで3年間中止になり、4年ぶりに再開された地域が大半でしたが、子ども達の思い出と地域の繋がりづくりの為に何とか開催しようと、暑い中ご準備頂いた関係各位には頭が下がります。 また地域の夏祭りを回っていると、高校の同級生と再会したり、昔お世話になった元自治会長から声を掛けて頂いたりと、人と人とを繋ぐ場として祭りの効果は絶大だと実感します。 学園大和の夏祭りでは市の公園活性化事業にご協力頂いている観光大使のランディーズ高井さん(実は同い年)がプライベートで来場されるなど、楽しいハプニングも。 バスケの日、は丸一日ロートアリーナを貸し切って、文字通り朝から夕方までバスケ三昧にするイベントで、施設のネーミングライツやアリーナの大型ビジョンにもご協賛頂いているロート製薬さんの協力で実現しました。 私はフリースローでの始球式という、誤魔化しの効かない大役を与えられましたが、リングには当たるもののシュートは決まらず。。ロートさんからは「今年が盛況なら来年も考える」とのお言葉を頂きましたので、是非再起を図りたいと思います。 日中はまだまだ残暑が厳しいものの、蝉の声から虫の声に入れ替わり、夏の終わりを感じる場面も増えてきました。季節の変わり目、皆さんもくれぐれもご自愛下さい!

    2023年8月28日

  • 78回目の原爆の日。今朝は、新斎苑旅立ちの杜でのクラシックコンサートから静かに始まりました。 昨年4月に開所した旅立ちの杜は、大正5年開所の旧施設を1世紀ぶりに移転建替えした火葬場です。火葬場でクラシック?と思う方もおられるかもしれませんが、新斎苑は計画当初より従来のイメージの刷新を強く意識しており、「森の中の美術館」をコンセプトに整備を進めてきました。 ハード整備が完了した後もソフト面で多様な活用を模索しており、今回は一般社団法人「100万人のクラシックライブ」さんのご協力により、施設が開所する前の時間帯を活用し、ヴァイオリンの久津那綾香さんとピアノの白藤望さんによるミニライブと施設見学会を行いました。定員80名の所、150名のお申込みを頂き、反響の大きさに驚いています。 新斎苑では昨年度、旧施設の2倍以上にあたる年間5195件の火葬実績がありましたが、今回の参加者の8割以上が「初めて来た」と仰っていましたので、今後も年に数回程度は、業務に支障の無い範囲で見学会や文化イベントを開いていこうと考えています。 また奈良市では現在、ピアニストの反田恭平さん率いるジャパン・ナショナル・オーケストラさんも本拠地を構えて頂いておりますので、今後は文化ホールだけでなく、街中の様々な公共空間で文化芸術体験を提供していきたいと思います。 残念ながら私は冒頭の挨拶だけで退席し、市役所に戻って毎年恒例の「平和の鐘」の撞鐘に向かいました。以前は奈良市遺族会と奈良ユネスコ協会に加え、原爆被害者の会の方にもご参加頂いていましたが、最近はご高齢により辞退される事が増えてきました。 戦後78年、と言うものの、果たして本当の意味で戦争は終わったと言えるのか。また直接戦争体験を持つ方が少なくなった今、平和教育をどのように維持発展すれば良いかなど、銅鐘に参加された方々と語り合いました。 余談ではありますが、お昼に伺った蕎麦屋さんでも、ご主人が広島出身ということが分かり、平和談義に花が咲きました。9日の長崎の日、15日の終戦記念日と、共に平和を噛み締め、語り合う夏にしたいと思います。

    2023年8月6日

  • 新しいスローガンは「Old History,New Discovery」 著名なクリエイティブ・ディレクターの倉成英俊さん(実は同い年!)と、2015年に世界一に選ばれたコピーライターのキリーロバ・ナージャさんからお声掛け頂き、奈良市の英語スローガンを開発しようと、昨年から育ててきたプロジェクトがようやく陽の目を見ました。 奈良市の(奈良の)スローガンと言えば、長年「あなたとなら、大和路」。 私が小学生の頃から記憶に深く刷り込まれたコピーも、そろそろ昭和・平成・令和と三時代を超えアップデートするタイミングであること、また奈良は奥深い魅力に溢れていながらも長年「発信力不足」が課題であったことが今回のプロジェクトの動機になっています。 実際に観光客の調査データからも、「日帰り率の高さ(コロナ前の2019年は331万人の外国人観光客が来訪するも宿泊は44万人)、リピート率の低さ(奈良市を訪れた外国人観光客のうち初訪問が88%)」が明らかになっています。 これに対して、①デイトリップでは観光しきれない魅力がたくさんあること、②一方で昔ながらの有名スポット以外の認知が極めて限定的であること、③初訪者の9割近くが再訪を希望しており、継続的に鮮度の高い情報を発信することがリピート確保に必須であること、が考えられます。 その中では行政やメディアが低頻度でテンプレート型の情報を出すよりも、市民や来訪者の鮮度の高い感動や情報をテンポよく発信していくことが重要だと思います。 また英語スローガンは必ずしも英語圏のインバウンドだけを想定しているのではなく、日本人を含めた多言語ユーザーにも分かりやすい、平易な表現を意識してコピーの選定を行いました。 この点はアドバイス頂いたお二人のお力が大きかったと思います。(正式にスローガンとして採用する上では既に商法登録されていないか、等のチェックも併せて行って頂きました) 実はこの英語スローガンを作るプロジェクトはお隣の天理市さんでも数年前に取り組まれており、今回奈良市が実施する上で大変参考にさせて頂きました。 天理市には外国人留学生の多い天理大学があるため、大学生を中心に取り組まれたと伺っていますが、奈良市は少しアレンジして、昨年開校したばかりの一条附属中学の80名の生徒たちと挑戦しました。 昨年の8月にナージャさんから生徒たちに「ミッションムービー」が送付され、そこからすべてがスタート。 9月には2回に分けて中学生が考えるおススメスポットやその理由を掘り起こし、奈良の魅力を一単語で提案を募ります。集まったキーワードをファシリテーターチームでリスト化したものをスローガンとして使いやすい構文に変換。一人12本のスローガンを開発し、合計ではなんと1100本の素案が出来上がりました。 その後、奈良に観光で関わる外国人の方や市の観光部局も交え、侃々諤々の議論の上最後に残った7案の中から、ファシリテーターチームや職員と共に、最終案を選定しました。 選定の議論の中では、①奈良らしさや、奈良でしか言えない要素とは何か。②「伝えた」と「伝わった」の違いを意識して多言語の人々にシンプルに伝わる表現かどうか、と共に③行政が一方的に押し付ける、「やりっぱなしのスローガン」ではなく、自然発生的に広がっていく「余白」を残すことを大事にしました。 その意味では敢えてhistoryに「old」を付ける意味については相当議論しました。私たちが普段何気なく目にするコピーも、単純に見えて実はもの凄く練られたものなのだ、と実感した機会でもありました。 インスタやツイッターを利用されている方は是非、ハッシュタグにOld History,New Discoveryを短縮した「oldnewnara」をつけてどんどん発信してみてください!

    2023年7月30日

  • 先日岐阜市で開催された「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合」でご一緒させて頂いた岡山県真庭市の太田昇市長を訪問、市長をはじめ市役所の皆さんや地元の製材会社でCLTでも有名な銘建工業さんに視察のご対応頂きました。 今回の視察目的は年間約23億円と言われる木質バイオ発電について、市域の47%が森林である奈良市としても、今後の森林経営や森林資源を生かした中山間地支援をどのように展開すべきか、先行地域の実例に学ぶべく訪問した次第です。 市域の約半分が森、と言われると驚かれる方もおられるかもしれませんが、奈良市は西半分に総人口35万人のうち34万人が居住しており、山林の多い東半分には残る約1万がお住まいです。 今回視察した発電所では、製材の過程で出る端材や樹皮等を燃料に発電しており5000kwと1万kwの発電設備がそれぞれ1機ずつ稼働していました。また細かい木くずは別途、木質ペレットに加工しており、年間およそ2.5万トンを製造しています。現在木質バイオ発電所の多くが燃料となる木材不足で十分稼働できていない中、大規模な製材所と市が組んで展開していることの強みを感じます。 また従来は処分費を負担して処理していた剪定枝等の生木についても積極的に受け入れており、植林→CO2吸収→材木として利用・もしくは間伐や端材として発電燃料として利用→熱やエネルギーを地域で消費、という循環がうまく回っているように感じました。 また、真庭市では先日私も視察した南三陸町で取り組まれていた生ごみとし尿を発行させた「液体肥料工場」も行っておられ、併せて視察しました。 こちらは各家庭から排出される燃やせるごみのうち、バイオ化が可能な生ごみを分けて収集し、専用の発酵槽の中で35日間発酵させたものを液肥として農家等に無償配布、また発酵過程で生じたメタンガスを発電しています。現在は年間の液肥製造量が1500トンですが、これを8000トンにまで引き上げ、さらに液肥の散布効率を上げるために液肥濃縮プラントを新たに建設される予定です。 これらの取り組みにより、ごみの焼却処理コストやし尿の処理コストも大幅に低減が見込まれ、本市としても今後の環境政策を計画する上で非常に参考になる取り組みでした。 特に資源高の社会情勢では、肥料代が農家の経営を圧迫しており、また化学肥料からバイオに切り替えることで消費者への訴求力も上がると考えられます。 今回の視察では、この液肥を使った農場で採れた野菜を販売する直売レストラン(完全民営)も見せて頂きましたが、平日の日中にも関わらず多くのお客様で賑わっており、農村振興の未来が見えた気がします。同行した職員と共に得た学びをさっそく仕事に活かして参ります。

    2023年7月23日

  • 三連休は如何お過ごしでしょうか。蝉の声と抜けるような青い空、今年は夏の到来が遅い印象がありましたが、ようやく夏本番ですね。 土曜日は早朝より鴻ノ池道場で、武道土用稽古会及び参禅会に参加。今年で49年目を迎え、夏の土用と冬の寒稽古が恒例です。就学前と思しき可愛いちびっ子剣士からシニアの方まで元気よく稽古されていました。最近は外国人観光客に弓道体験が人気があり、日本文化の紹介にもご尽力頂いています。 中部公民館では川崎市子ども夢パークのドキュメンタリー映画「ゆめパのじかん」の上映会に。上映の後、施設の開設や運営に長年関わってこられた西野博之さん、映画監督の重江良樹さん、そして奈良での上映会を企画された皆さんともお話する企画を頂きました。 奈良市は平成27年から「子どもにやさしいまちづくり条例」を施行しており、国内初の「ユニセフ日本型子どもにやさしいまちづくり事業(CFCI)実践自治体」として承認されています。 NPO時代にお付き合いのあった「子どもの参画」著者のロジャーハートさんや訳者の木下勇先生、IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)等懐かしい話題もあり、市長職以前からの約20年間の取り組みが繋がっている事を実感しました。 その他この土日は今春増築した済美小学校のバンビーホーム(学童保育)の視察(坂本寿美会長・横井雄一議員、ご一緒頂き有難うございました)、またお隣の大和郡山市の新庁舎完成式典等にも出席。県内市町村長も多数参加されており、諸々意見交換させて頂きました。 急に蒸し暑い日が続いています。 熱中症による救急搬送は気温に単純比例するのではなく、急に気温が上がったタイミングで毎年急増します。身体が慣れて、対策も万全になると伸びが落ち着くのが特徴です。屋外の活動だけでなく屋内でも警戒が必要ですので、これからの季節は特にお気を付け下さい。

    2023年7月16日

  • 今日は朝から大和ハウス工業様から企業版ふるさと納税でご支援頂いている人材育成講座のキックオフ。2025年の関西万博に向けて官民連携で社会課題を解決していくプロジェクトです。 65名の応募者から選ばれた22名の皆さん、活躍を期待しています。 ◾️奈良市みらい価値共創プロジェクト研究 www.city.nara.lg.jp/site/press-release/172922.html

    2023年6月24日

  • 国の価格高騰対策予算を活用して、小中学校の給食無償化(二三学期)等を盛り込んだ予算案を6月議会に提出します。 今回は前回対象から外れた国立私立も対象とし、また不登校やアレルギーの関係で喫食できない生徒には相当額をギフトカードで配布します。 本来なら国で一律に取り組んで欲しい政策ですが、ちなみに全国で取り組んだ場合に必要となる予算は約5000億円。やる気になれば出せないはずは無い予算規模です。 自治体がそれぞれ単費で続けるにはハードルが高いですが、住む街によって子どもが受けられる支援に格差を設けないという観点でもナショナルミニマムとしてやるべきでしょう。 また、今回の補正予算案には妊婦検診の追加支援も盛り込みました。 現状1枚2500円のクーポンが綴りになっており10万円分まで利用できるのですが、お釣りが出ない為、例えば2600円の支払いの場合、2枚使わず100円を自腹で出すケースが多いと聞きます。 また初めのうちに使い過ぎると後で足りなくなる不安からクーポン利用をセーブし過ぎて、結局最後に余る、というケースも。 いずれにしても、ただでさえ何かと不安や負担の多い妊婦さんを余計な事で悩ませたくないという思いです。4月から分娩費用の一時金が50万円に上がり都市部を除けば実質無償化となりましたので、妊婦検診も自己負担ゼロを実現したいと思います。 この他、農業者への支援や、燃料高を契機に自転車利用を進める為の施策等も盛り込んでいます。 6月議会は来月5日開会です。

    2023年5月30日

  • 今年は3日始まりの新年度になりました。市では朝から教育長(再任)・消防長・危機管理監・CIO補佐官(教委担当)の新任発令に続き、警察からの割愛職員(産廃担当)や市から国交省等に割愛派遣していた職員の帰任発令を行いました。 その後、新任部長となる環境部長、観光経済部長、建設部長、女性活躍担当理事、クリーンセンター建設担当理事の5名に訓示。重要施策の新年度からの展開について認識合わせを致しました。 そしてこの春、奈良市役所の門をくぐってくれた新採職員への採用発令✨私の中で一年で最も熱がこもる式典です。今年は94名の新採のうち実に59名が女性となり、詳しいデータはありませんが、恐らく市政125年で最も女性比率が高い年になりました。 訓示の中では、①多様性を力に変える組織を以て市民ニーズの多様化に応えよう、②正解のない時代には年齢や立場に拘らず良いアイデアや実践を積極的に発信していこう、③社会を良くする仕事や困っている人を助ける事が生業になる公務員は天職になる、④社会の仕組みを「創る側」に立った事を意識して奈良の未来づくりを楽しんで、と期待の言葉を述べました。 そして最後は恒例の集合写真。自ら椅子を並べたり互いに声を掛け合って整列したり、能動的に動くのは、訓示の中で「研修中の評価で配属先を決める」と言ったからかも知れません(笑)それを抜きにしても、爽やかで情熱溢れる若者を見ているだけで、こちらも刺激を受けます。写真は「皆で良い奈良を創るぞ、オー!」のポーズ。 新年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

    2023年4月4日

  • この週末は引き続き肌寒いものの、日中は時折春の訪れを感じられる瞬間もあり、季節の移ろいが楽しみな時期になりました。コロナの落ち着きも相まって、市内のイベントや季節の行事も「3年振りの開催」と言う声がよく聞かれるようになりました。 特に土曜日はロートスタジアムで行われた奈良ライオンズクラブ杯の学童軟式野球大会、ミナーラで開かれている市の美術展「市展なら」の表彰式、再びロートアリーナに戻ってV2昇格を目指すパレーボールチーム「奈良ドリーマーズ」の応援、最後は新斎苑でのクラシックライブと盛り沢山でした。 火葬場でライブ?と思われるかも知れませんが、昨年4月に一世紀ぶりに移転新設した新斎苑は、約60年に渡り奈良市の最大の懸案事項であった訳ですが、私が就任した頃はまだ反対の声が根強く、その理由として老朽化した当時の火葬場の印象が非常に悪いものだったことが挙げられます。 私も当時、全国の先進的な火葬場を視察しましたが、その中で最も印象的だったのが岐阜県各務ヶ原市の斎苑でした。公園のような緑に囲まれた立地に、建築家の伊藤豊雄さんが設計された現代美術館と見間違うような美しい施設では、定期的に市民の方が音楽会まで開いておられると伺い、大きな衝撃を受けました。まさに隔世の感。ぜひ奈良市でも新しい時代にふさわしい、葬送の場をつくりたいと考え、「森の中の美術館」というコンセプトが生まれました。 その意味では今回のクラシックライブは時代の転換点ともいえる企画であり、柔和な表情で演奏を楽しんでくださっている施設周辺住民の皆さんの姿を見ていると、これまでの苦労が吹き飛ぶ思いです。 今回の演奏会では「一般財団法人100万人のクラシックライブ」(代表理事:蓑田秀策さん)からバイオリニストの高橋宗久さんとピアニストの高見秀太朗さんにご参加頂きました。お二人とも第一線で活躍するプロの演奏家でありながらトークも軽やかで、土曜日の夜にふさわしい、ゆったりとした時間を演出して下さいました。 今後も定期的にこのような楽しい企画を定期的に開催し、火葬以外の用途でも気軽にお越し頂ける施設をめざして参ります。

    2023年2月27日

  • 昨日、来年度の予算案を議会に内示しましたのでその概要をご紹介します。 まず予算規模としては一般会計が1499億8000万円(前年比8.2%増)、特別会計(国保会計や介護保険、後期高齢者医療等6会計)が823億3450万円(同2%増)、公営企業会計(上下水道及び市立病院の3会計)が278億420万円(同6.7%減)となり、全会計では2601億1870万円(同4.4%増)となりました。 子育て世代の転入増が昨年関西1位となるなど社会増が堅調なことや給与所得の増などにより個人市民税が13億円強の増、また企業活動に伴う法人市民税や固定資産税の償却資産分が堅調なことから税収全体では対前年比17億5000万円余りの増となりました。 申し上げるまでもなく、人口のボリュームゾーンが大量退職する中、自治体経営も「口を開けていれば自然とお金が入ってくる」時代が終わり(表現が悪くてすいません)、自ら考え行動しなければ自滅する状況に突入しています。これまで個人市民税に過度に依存してきた本市も、次の担い手の確保(人口増)と税収構造の多様化(企業誘致や起業促進)を図ることが急務です。 来年度の予算ではそれらの施策の連関性を意識して、シティプロモーションから定住移住、子育て支援から教育の充実、学生・若者の支援から就職・起業・企業誘致までを、一気通貫に展開して参りたいと思います。 会見でも申し上げましたが、コロナ禍の3年間は通年で状況の変化を見通すことが難しく、年に何度も大型の補正予算を組み、臨時議会を招集することも多々ありました。政策的な取り組みもやはり目の前の緊急対策が中心で、中長期の視点で街の成長発展につながる事業はどうしても後回しにせざるを得ない状況がありました。 いま、コロナの5類引き下げをはじめ社会全体がようやく「冬の時代」を乗り越え、これから雪解けの春を迎えようとしています。 その意味では2025年の大阪・関西万博や30年前後に予定しているJR新駅・奈良IC開業、31年の国民スポーツ大会、ひいては37年のリニア開通など、これから予定されている様々なビッグプロジェクトを軸に、少し目線を上げて奈良市の将来展望を見通した成長戦略を示したいと考え、総合的な予算を編成させて頂きました。 以下、ボリュームが多いので、数日に分けて予算案の概要や事業計画をご紹介します。 ■子育て・教育関係 まず、子育て関連予算ですが、2016年に初めて年間出生数が100万人を切ってから、わずか6年で約77万人と、正に緊急事態とも呼べる少子化の加速化状況に対し、奈良市としてもさらに踏み込んだ支援策を講じたいと思います。 具体的には0歳から2歳児の第2子以降の保育料の完全無償化(所得制限なし)と子ども医療費助成制度の高校生までの拡大(従来は中学生まで)を実施します。 子ども医療費助成制度に関しては長年の取り組みが実を結び、ようやく現物給付化(窓口での立替え不要)が実現します(県内初)。この問題はそもそもの国の制度に原因がありますので、国に対しても引き続き働きかけを継続します。なお、実施時期としては高校生の医療費助成は4月診療分から、小中学生の現物給付化は6月診療分からを予定しています。 またコロナ禍で始まったひとり親家庭への支援として、引き続き一世帯に年60kgのコメの提供を継続するとともに、新たな取り組みとして、これまで就学援助の対象とならなかった児童扶養手当の一部支給世帯にも対象を拡大します。これにより給食費や学用品、修学旅行に要する費用がカバーされるようになります。ちなみに従来は修学旅行の実費がすべてカバーされず補助上限を超えた額は自己負担となっていました(特に公共交通機関が脆弱な山間地域の学校)が、来年度からは実費ベースで清算するようにします。 また、大人に変わり家族の世話を日常的に負っているヤングケアラーを支えるため、専属のコーディネーターが相談に乗るとともに、市の費用で家事援助を派遣することとしました。 このほか、おたふくかぜの予防接種と新生児の聴覚検査に対し、新たに助成を行います。おたふくかぜに関しては合併症により障害が残る場合があることから要望の声が上がっていたものです。また聴覚検査については早期発見により適切な支援を行うことが重要とされており新たに支援メニューに追加しました。 教育に関しては先日の総合教育会議でもコロナ禍で急増している不登校問題(小中計377名→739名)が議論となりましたが、教育機会確保法の趣旨も踏まえ、奈良市では昨年青山地区に開設した公設フリースクール「HOP青山」に続き、旧あやめ池幼稚園跡に「HOPあやめ池」を新たに開校し西側エリアのニーズに応えます。 また新年度からは新たに学校内の空き教室を活用した「校内フリースクール」を2校でモデル的にスタートします。通いなれた学校内の方が利用しやすいか、もしくは少し離れた環境の方が良いか、また自力で通えるかどうか等、不登校の児童生徒にも一人ひとり違いがありますので、正直私たちも「トライ&エラー」の精神で取り組み考えです。 ちなみにこれまでの不登校対策の中では「適応指導」という名称がよく使われ、不登校の児童生徒は最終的に「学校に戻すことが正解」であるような考え方が根底にありました。しかし、そもそもみんなが同じ教室で一斉授業を受ける形だけが正解ではなく、これからは多様な学び方を尊重し保障する必要があることから、教育長とも十分議論の上、新年度からはこの名称を使用しないことにしました。(名称の出元は文科省) また特別な支援を必要とする子どもに対しては従来、市内の4小学校・2中学校を拠点として個別や小集団での指導を行ってきましたが、保護者の送迎の負担や対象児童の増加を受け、今後は自分の通っている学校内で対応する「自校通級」という形をめざします。既に令和4年度は12校で実施していますが来年度は16校、6年度には22校に順次拡大する計画です。この分野は一定の経験がなければ適切な指導が行えない事から、人材の確保と育成を図りながら順次広げていく考えです。

    2023年2月21日

  • 土曜日は2016年から市が取り組むアートイベント「古都祝奈良」で恒例となっている小山田徹先生の「グリーン・マウンテン・カレッジ」の特別編として美術家の藤浩志さんとの対談(&ならまち散歩)に参加。 今回のテーマである「緩やかに集まるということについて」を、まちづくりと文化芸術の切り口で参加者と共に掘り下げました。 日曜日は大阪・関西万博のキックオフシンポを開催、2年2ヶ月後に迫った万博に奈良市がどう向き合うかについて、万博EXPO共創プログラムディレクターでもある齋藤精一さん(パノラマティクス主宰)と、空飛ぶクルマの開発者で日本初の有人デモフライトを成功させた中村翼さん(有志団体Dream On代表)のお2人から基調講演を頂き、その後3つのテーマに分かれて議論を深めました。 セッション1、では「大学は地域をどう変えるか」について、 奈良市出身の起業家である秋山咲恵さん(株式会社サキコーポレーション創業者)、奈良女子大学学長の今岡春樹さん、奈良先端科学技術大学院大学学長の塩崎一裕さん、基調講演を頂いた中村翼さんが、 セッション2、では持続可能な社会モデル構築の挑戦」について 奈良県立大学名誉教授の伊藤忠通さん、アミタホールディングス会長の熊野英介さん、本市月ヶ瀬地区でローカルコープ事業を展開する林篤志さん(Next Commons Labファウンダー)と私が、 セッション3、では「万博は奈良市をどう変えるか」について、 基調講演を頂いた齋藤精一さん、私と同じ平群町出身で現在は宮崎県新富町を中心に活躍する起業家の齋藤潤一さん(一般財団法人こゆ地域づくり推進機構代表理事)、NPO法人新公益連盟代表理事の白井智子さん、葛城市出身で経産省から出向されている万博協会企画事業課長の羽端大さん、に それぞれご登壇頂きました。 私はセッション2に登壇していたため、他のテーマについてはクロージング総括の中で報告頂いた形ですが、 シンポジウム全体を通して、「奈良がなぜ万博に関わるのか?」という参加者からの疑問や「万博事務局が(もしくは誰かが)何を提供してくれるのか?」といった受け身の認識から、「奈良が万博という機会をどう活かせるか」という前向きなイメージに転換することができたように思います。 わずか2年、されど2年。1970年の大阪万博がそうであったように、日本社会の大きな転換点としての2025年に向け、奈良市の抱える課題や強みを次年度の事業の中でも引き続き棚卸していきたいと思います。 お忙しい中、ご登壇頂いたゲストの皆様に、心より感謝申し上げます。

    2023年2月20日

  • 小学生以上の医療費助成制度では窓口で一旦全額を支払い後日(概ね3カ月後)返金する償還払が原則となっており、これを立替不要の現物給付方式に自治体独自に変更すると国からペナルティ(奈良市では年間約2000万円)が課せられる、という制度が現存しており、事あるごとに国に改正を要望しています。 元々は「患者負担額が増えれば医療機関の受診率が下がる」という現象(長瀬効果)を捉え、逆に「患者負担額が低くなれば受診する人が増えて医療費増大に繋がる」という理屈で国から罰が与えられている訳です。 そもそもこの長瀬効果自体、1930年代の考え方であり、また高齢者と異なり、基本的に子どもは病院に行きたがらないものですので、窓口の立替が要らなくなっただけで飛躍的に受診率が上がるとは考えられません。 また数年前に就学前児童の現物給付化の際に市が行った調査でも、いわゆる「コンビニ受診」の傾向は確認されていません。 そのような既にロジックが崩壊している国の罰則制度は早急に見直すべきですが、既に全国の都道府県ではペナルティを甘んじて受け入れて、県単位で現物給付方式を導入している所が大半です。 一方、奈良県ではこれまで「国のペナルティ制度がある限り県として改正する考えは無い」の一点張りでした。 今回の奈良市の現物給付化は、従来の県下統一モデルから脱藩した形になりますが、そうでもしなければいつまでも重い扉は開かなかったと思います。今後は他の市町村でも順次導入する方向で議論が進んでいますので、期待したいと思います。 以下、引用記事 ■奈良市 子どもの医療費助成 高校生まで拡大|NHK 奈良県のニュース 奈良市は来年度から子どもたちの医療費の助成拡大に取り組むことを決めました。 医療費の一部を支払うだけで診療を受けることができる制度については、対象を現在の未就学児から中学生まで拡大し、高校生についても別の方法を活用して新たに助成対象とするとしています。 奈良市は現在、未就学児の医療費について、1か月の間に同じ病院に通った場合、医療費の一部を負担するだけで診療が受けられる、いわゆる「現物給付方式」を使って助成しています。 小学生から中学生については、1か月の間に同じ病院に通った場合、いったん医療費の一部を支払い、1000円を超えた金額はあとで市が返金する「自動償還払い」としていますが、市では、近年の経済情勢や物価高などで窓口での立て替えが難しくなっている世帯が増えていることから、来年度から小中学生についても「現物給付」の対象とすることを決めました。 ことし6月の診療分から助成の対象となり、これにより小中学生は同じ病院に通う場合、1か月あたり1000円を支払うだけで診療を受けることができるようになります。 また、これまでは市の助成対象外だった高校生についても新たに4月の診療分から1か月1000円を超えた金額を「自動償還払い」で返金する助成を行っていくということです。 市では「少子化が進んでいるなか、子育てにかかる負担を減らすことで、奈良市を子どもにやさしい町、子育てしやすい町にしていきたい」と話しています。

    2023年2月10日

  • 先日はフリーランスで働く子育てママさん達から直接生の声を聴く機会を頂きました。 通常、秘書課に市長アポが入る場合、何の疑いも無く市役所で面会する流れに(良くも悪くも)なるのですが、今回は「先方から場所のリクエストがありましたが、どうしましょう??」とやや狼狽気味に秘書課から相談があり、「もしかしたら小さなお子さん連れかもしれないので、先方がやり易い場所にこちらが伺いましょう」となりました。 指定された場所に行くと、最高に気持ちの良い空間が広がっていて、屋外の開放感も手伝って、フリーランスママの皆さんが抱える現実的な難問題や市へのご意見も忌憚なく、そしてマシンガンのように(笑)、ぶつけて頂きました。 具体的には、保育所入所に関わる手続きや毎年の書類作成をペーパレス&ワンスオンリーにできないか、非加入が増えているPTAの負担軽減や一部有償化の提案、子ども食堂と学校給食の連携について、夏休みのバンビーランチが衛生対策で冷やし過ぎてご飯がシャリシャリの件まで、短い時間でしたが貴重な声を聴く事ができました。 また、持ち帰って職員と共に議論・検討したいと思います。 また、土曜日には市が取り組む子ども若者支援の一環として、「つながりサポーター養成講座」に。不登校やひきこもりの若者に寄り添い、社会生活に繋げるサポーターをめざす方の中には、自身も当事者経験のある大学生等も参加してくれていて、嬉しい驚きでした。 また、鴻ノ池のボランティアセンターでは、社協が主催する「ぼらカフェ」が開催。毎回様々な分野で活動するボランティア団体の方がゲストに来られますが、今回は「あかるいみらい準備室」さんが3名のそれぞれ異なる障害をお持ちの当事者と共に登壇されました。ご本人が周りからどう接して欲しいと思っておられるのかや、外見的に理解されにくい障害についてのお話等、非常に学びの多い時間でした。(講師を務められた山口まゆみさんの活動レポートをコメント欄に掲載しておきます)

    2022年12月13日

  • 姉妹都市提携50周年を期に、議会と共にスペイン・トレド市を表敬訪問致しました。 トレド市はキリスト教を国教とする西ゴート王国(415〜711年)の首都でしたが、イベリア半島へのイスラム上陸により711年からはイスラム教国に変遷。その後1085年には再びキリスト教がいわゆる「トレド奪還」を行うなど、常に宗教的渦中にありながらも、他国と比べると排他的な動きは限定的で、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教の3つの宗教が常に共生する街として発展しました。 この風土は当時のアルフォンソ六世の治世によるところが多く、敗者であるイスラム側にも信仰や資産の保有を認め、ユダヤ教徒も含めて多宗教国家を目指したとされています。(詳しくお知りになりたいかたは芝修身著・「古都トレド異教徒異民族共存の街」をご参照下さい) もちろん時には対立もありましたが、街中にはモスクを再利用したキリスト教会やユダヤ教徒居住地がしっかり守られている様子が今も残っており、ともすればゼロサム調に走りがちな現代の私たちにとって、多宗教多民族が調和的に暮らしてきた事を学べる貴重で魅力的な街だと感じました。 市の中心部はタホ河に囲まれた城塞都市となっており、この地区に約1万人が居住、また地区外の比較的新しい地域に約7万人が住んでいます。奈良同様に文化財の密集している中心部は開発が困難で、しかもかなり起伏の激しい土地形状を毛細血管のように狭隘な道路が縫う構造になっており、市役所行政的には中々大変だろうと感じます。 市長のミラグロス・トロンさんは議員の中から選出された市長で、我々訪問団を暖かく迎え入れてくれました。市役所庁舎は1537年着工(竣工は不明)の文化財で、市長が市政を司る権限の拠り所を示す杖や紋章が今も継承される等、歴史的な営みと現代社会が断絶せずに活かされている姿が印象的です。 実は私が市長に就任してから13年余りが経ちますが、公式訪問は今回が初めてという事もあり、ある意味「不義理」な状態でしたので、現地を訪れるまでは、やや不安な気持ちもありましたが、実際に訪れてみると後述する「コレヒオ・ナラ」(スペイン語で奈良小学校の意味)や資料館等、あらゆる場面で奈良を身近に感じて下さっている様子がひしひしと伝わってきました。 市長との会談に際してもスペインの全国メディアが取材に来るなど(掲載記事をコメント欄に貼っておきます)、古都どうしの交流が日西交流にも繋がっているという実感を持ちました。 ちなみにスペインと日本は共にコメ食・魚食文化である点以外にも、先進国で最も少子化が進んでいるという共通点もあり、これから国レベルでも連携しながら課題解決をしていく余地もあるように感じました。 なお、スペインはアフリカ大陸と向き合っている事や、南米に宗教や言語を共にする国々が存在する事から少子化による労働力不足を移民政策により補っています。 奈良市でも今年の新成人約3500名に対し昨年の出生数は2000名を割り込む状況にあり、全国でも2016年に初めて100万人を切った出生数が今年は75万人程度と予測されるなど、僅か6年間で25%も急激しており、これは即ち20年後の新社会人が第二次ベビーブームの三分の一になる事が確定した事を意味しており、社会機能や産業を支える担い手の不在に直結します。 日本社会がこの問題を移民政策に踏み切るのか、DX等の無人化の加速で乗り越えるのか、もしくは両者を併用するのか、非常に重要な問題です。 少し脇道に逸れましたが、今回の会談では、2025年の関西万博に向けてトレド市としても奈良や日本に向け具体的な参画を図る用意がある事、そして引き続き両市民間の「家族付き合い」をこれまで以上に取り組んでいく事を確認し合いました。 翌日は姉妹都市提携10周年のタイミングて開校した地元の小学校「コレヒオ・ナラ」を朝から訪問、約450名の生徒たちから大歓迎を受けました。いくら姉妹都市と言えども、地元の公立小学校の正式名称の名前にしてしまうのは珍しいですし、PTA組織も「ナラの会」、校門には桜(残念ながら最近枯れてしまったようですが)、そして近隣には「奈良公園」まであるなど、まさに奈良尽し。 この他、今回の訪問では(2泊5日の強行軍でしたが)、在スペイン日本大使館やUNWTO本部、ジェトロマドリード事務所等を駆け足で訪問させて頂き、いずれも大変実りある意見交換をする事ができました。ご対応頂いた関係者の皆様に感謝申し上げます。

    2022年11月13日

  • 先週の木金は、豊田市で開催された中核市サミットに参加、首長会議やパネルディスカッションに出席・登壇しました。保健所をはじめ同じ業務と権限を持つ62人の首長が集まると、様々な経験や情報が共有でき、あっという間に時間が過ぎていきます。 特に今期で退任される尼崎の稲村和美市長は奈良市ご出身で同世代と言う事もあり、近隣の伏見隆枚方市長や石井登志郎西宮市長と共に何かと相談させて頂く間柄でしたので一抹の寂しさがありますが、今後のご活躍を期待したいと思います。 パネルディスカッションでは松江市の上定昭仁市長や姫路市の清元秀泰市長と共に「時代の変化にしなやかに適応する産業のミライ」というテーマで議論しました。奈良市からは20-25歳の人口流出を防ぐ為の企業誘致の取り組みや、これまでは大阪など市外に流出していた女性就労が地元回帰している状況について発表。 コーディネーターの中村翼さんからはスカイドライブ社の「空飛ぶクルマ」や「空飛ぶホウキ」のお話等、人類の夢の実現に向けたチャレンジについて紹介して頂きました。(翌日には研究開発中のデモ機も見せて頂きました) 奈良市では今春、日本で初めて女子大で工学部を開設した奈良女子大学と、奈良先端科学技術大学院大学・奈良高専の理系三校と連携協定を結び、学生の起業や産学連携を加速させる取り組みをスタートしました。 また、JR奈良駅前に本社を置かれたDMG森精機や大和ハウス工業「みらい価値共創センター コトクリエ」等、奈良ゆかりの企業との連携を進めています。 今月には新たに3Dモデリングに強みを持つスタートアップ企業が市内で新たに創業するなど、産業分野での動きが活発になってきました。今回のサミットでは豊田市の先進的な取り組みにも触れる事が出来、改めて地方都市の未来を切り拓くにはイノベーションしかない、と痛感した次第です。 これまで奈良市では産業政策と言っても実際には商店街支援等が中心で、税収も大阪勤めの個人市民税が屋台骨を支えていました。一方、現役世代の退職や、地元に魅力的な働く場がない事による若年層の流出等を鑑みると、これまでの政策を大きく転換しなければならないのは明らかです。 職員の奮闘により、前述のような新しい動きも芽が出てきていますので、引き続き産業構造の転換に取り組みます。

    2022年11月2日

  • J昇格を目前にした本日の奈良クラブの試合は、通常の数倍の来場が見込まれており、既に駐車場は満車になりました。 本日来場を予定されている方は、公共交通機関でお越し下さいますよう、くれぐれもよろしくお願いします。 ちなみに前回、来場者が5000名を超えた時には、会場周辺の著しい渋滞により結果的に観戦出来ない方も出てしまいました。チームの応援とスムーズな運営に皆さんのご協力を! なお、高の原駅からは12時45分の最終便まで15分間隔でシャトルバスを運行しています。今から会場に向かうならこれが一番スムーズで便利です。 改札を出て右手のロータリーで、奈良交通の社員さんが看板を掲げて案内していますので目印にして下さい。 近鉄さんも奈良駅構内に各所案内を掲出して下さっていて、オール奈良でご協力頂いている雰囲気がビシバシ伝わってきます。 今後、毎回1万人が来場してもスムーズに運営出来る体制を目指して、ホームスタジアムである「ロートフィールド奈良」の設置者としても、引き続き課題を洗い出し改善に努めていきます。

    2022年10月23日

  • 10月に入り、様々な地域行事が3年ぶりに再開される所が増えてきました。私も週末ごとに秋祭りや周年式典等、久しぶりに回らせて頂いています。 そんな中、一昨日の土曜日から新たにスタートした取り組みが市役所屋上での「コロガル公園テラス」 私自身、用事がなくても皆が行きたくなる市役所になれば良いなとずっと思っていましたが、この度現代アーティストの会田大也さんの作品として実現しました。 この作品(空間)は、それ自身がアート作品として札幌国際芸術祭や瀬戸内国際芸術祭でも展示してこられたものですが、何より子ども達が自由に遊び方を創造出来る、プレイフルな場となっています。 会場にはプレイリーダーも配置していますので、子どもだけでの参加もOK(未就学児は保護者同伴でお願いします) 市長室の窓を開けると、子ども達の賑やかな声が聞こえてきて、未来の市民と一緒にまちづくりに携わっているような感覚を覚えます。奈良市では既に「子どもにやさしいまちづくり条例」を施行していますが、これからも様々な形で社会参画の仕掛けを作って行きたいと思います。

    2022年10月17日

  • 既報の通り先日、県域水道一体化への参加を見送る方針を決定・公表致しました。 今回、結果として参加を見送ったポイントとしては、 ・市が単独経営を続ける場合と比べ、広域化に参加した場合、令和36年の供給単価が㎥あたり34円高くなること(県のシミュレーションでも12円の差) ・シミュレーションに対する様々な疑問点や、追加的に検討すべき事項として奈良市が提示した点について、ほぼゼロ回答であったこと ・市単独でも必要な更新投資は可能と判断できること(料金上昇を極力抑えながら年19億円を年26億円にまで投資規模を拡大) ・懇談会や議会での議論においても積極的に参加を求める声は非常に少なかったこと ・一旦、一体化に参加すると脱退するには全ての構成団体の議決が必要となり、方針転換が極めて難しいこと などが挙げられます。 まず、そもそも奈良市としては、今回テーマとなった「広域化」がこれからの時代には有効な経営手法の1つであるとの認識から、昨年には覚書を締結し、県下最大都市として中心的に議論に加わってきました。 人口減少の時代に、個々の自治体が公共インフラやサービスをフルセットで維持し続けるのは現実的でなく非効率ですので、例えば奈良市でも木津川市と高の原駅前の北部図書館を共同運用したり、相楽中部消防組合とはしご車を「割り勘」で購入したり、また生駒市とは消防指令業務を共同で運用するなど、既にいくつもの取り組むを進めています。 また最終的には成立しませんでしたが、新クリーンセンターの建設についても大和郡山市や斑鳩町等と広域型での整備を検討するなど、様々な可能性を探っています。 一方、どんな広域化でも良いという訳ではなく、極端に一部の自治体が負担を負うような案では、継続性が無く、その街の議会や市民の理解が得られないのは当然で、今回も端的に言えば原案に問題(見直すべき点)が多々あったと言えます。 奈良市では、当初から議会の関心も非常に高かった事から、市が設置した奈良市県域水道一体化取組事業懇談会(以下、懇談会)には、議会の全ての会派から代表者が委員として出席し、市民代表や有識者と共に密度の濃い議論を行いました。 回を重ねる毎に傍聴者も増え、最終的には計200名を越える方が固唾を飲んで議論の行方を見守った事からも、市民の関心の高さを感じました。 シミュレーションの問題点は様々ありますが、先行して広域化に取り組む自治体の実績に比べスケールメリットを明らかに過大な見込みをしている点(委託費10%減や建設費3%減など)や、本来織り込むべき薬品代(年間約3億円)等が未計上である点、 また議会からも指摘がありましたが、一体化に参加した場合は用水供給事業の内部留保金を約300億円取り崩して料金負担を下げる計画であるのに対し、各市町村が単独で経営した場合の試算にはその効果が含まれておらず、同じ条件で比較衡量が出来ないようになっていました。 もちろん、令和36年度までの長期のシミュレーションですので、予測不可能な部分も多く、不確実性が高いことは理解しています。 しかし、今回奈良市が指摘したように、現時点でも考えれば分かる事や、明らかに数値や計算にエラーがある場合には、それらに適時修正を加え、より良い案を目指せば良いだけの話なのですが、結果的には最後まで原案を絶対視して、これらの問題点を最後まで見直さず、中長期の経営判断ができない状態のまま、県が議論の幕引きを図ってしまったことは大変残念でした。 また奈良市としては、昨年1月の覚書締結時にも全体の協議会の場で「投資と料金のバランス」と「下水道事業についても一体的に議論すること」が参加にあたり重要であると表明しています。 投資と料金のバランスについては、各市町村や県が今後取り組みたい更新投資を積み上げた「需要ありき」ではなく、ある程度の料金上昇の範囲内で優先順をつけて投資は行うべきである、と繰り返し主張してきました。 これまでの協議会部会での議論の中では、更新率を何%確保せよ、という意見が出てきましたが、これは細い管(安い)から太い管(高い)までを推し並べて更新の進捗を問うもので、数字が独り歩きしている部分があります。 表現は良くないかもしれませんが、目先の更新率を単に上げるだけなら、工事単価の安い末端管路の更新を一気に進めれば数字は付いてきますので、現実的には、耐震化率や更新対象の管路や施設の重要性(壊れた時の影響の大きさ)を総合的に勘案し、予算の範囲内で優先順位をつけて計画的に投資する事が重要だと考えます。 また今回の議論の難しさは、市町村同士の連携や一体化に、奈良県自身が当事者として加わっている点にありました。 県は仮に供給単価を値上げしても顧客は市町村ですので直接県民から非難を受けることもありません。しかし目の前に有権者でもある住民を抱える市町村にとって安易な値上げは難しく、より慎重な判断と明確な根拠が求められます。 このような立場の異なるプレイヤーが同じテーブルで条件を調整するのは中々難しく、言葉では「県と市町村は対等」と言っても、実際には日ごろの関係性も含め、県がイニシアチブを握る構造になってしまいがちです。 ちなみに今回の投資計画では拡大投資分の概ね半額が、市町村ではなく県の施設を更新する為の費用になっており、これに対し「もう少し市町村側に配慮した計画にならないか」と繰り返し主張した所、県から146億円の追加支援(垂直補完)の提案がなされた事は、議論の成果であり評価すべき、と考えます。 最終的には、奈良市は冒頭のような理由で参加を見送りましたが、本市の態度表明が最後になった場合、全体の採算シミュレーションに与える影響が大きい事から、当初より早めに結論を出す必要があると判断し、このタイミングでの決定と致しました。 コメント欄に関連資料のリンクを貼っておきます。

    2022年10月9日

  • 週報です。 奈良市の新規陽性者は2054名と前週比18.2%減、県域では8192名と同22.1%減となりました。いずれも第七波ピークの45%相当まで減ってきました。 2番目のグラフをご覧頂くと分かりますが、数だけを見れば今の状況は第六波のピーク相当ですので、いかに七波の感染規模が大きかったかが分かります。 それでも昨日時点では県内病床使用率は26.8パーセント、重症病床使用率は11.1%に留まっており、感染規模に比べて医療負荷が掛からないオペレーションに社会が適応しつつある、と言えます。 また、3枚目の資料にあるように、人口では25.2%を占める70代以上が、全罹患者の僅か9.5%しか占めていない事から、重症化する事案が少なく済んでいるのが第七波の特徴です。 ちなみに4枚目は年代別のワクチン接種率ですが、65歳以上は9割以上が3回目まで接種済みですのでワクチンの効果は明らかだと言えます。逆に接種率がガクっと下がる40代以下は、人口割合よりも多く罹患しています。 これらは全て奈良市内だけのデータですが、国からも様々なデータが示されていますので、ぜひご自身で積極的に情報収集して頂き、ご判断頂ければ幸いです。

    2022年9月12日

  • 40年以内には90%の確率で発生が予想されている南海トラフ地震を想定した訓練を実施しました。 これまでの訓練との違いは、太平洋側の静岡や三重等10県が「重点受援県」に指定された事により、海の無い奈良県・奈良市には応援が来ず自立した災害対応が求められている、というシナリオを追加した点です。 各ご家庭でも改めて、災害時の避難経路やご家族との連絡手段、防災備蓄などの確認をお勧めします。

    2022年9月1日

  • 昨日は新たに開校した「ならやま小中学校」の開校式に出席。旧右京・神功小、平城西中が一体化し、校舎も小学校棟は建替、中学校棟は大規模改修して新たな歴史を歩みだしました。 職員室も明るく開放的で、子ども達からも好評なようです。統合にあたっては地域の皆さんにも大変お世話になりました。(本当はもっと魅力的な校舎なんですが私の写真ではうまく伝わらないのが残念です、、) 今年は平城相楽ニュータウンの街開きからちょうど50年にあたります。市では今後学校以外にも駅前や公園など様々な社会インフラのリノベーションに取り組んでいきます。

    2022年6月25日

  • 土曜日は久しぶりに鳥見へ。毎年恒例のあひる公園わくわくフェスタも今年で25回目との事。鳥見の皆さんとは前職時代からのお付き合いですが、当時小さなお子さん連れだった方が「孫が生まれました」と聞いて、時の流れの速さを感じます。 社協や地域包括支援センター、ガールスカウトや月ヶ瀬朝市などの出店もあり、とても良い雰囲気に癒されました。実は奈良市が取り組んでいる官民連携型の公園再生プロジェクト「Park Life Labo」も、この事業から発案しています。 いつもの「とりみんちカレー」の炊き出しの代わりに「ごずこん(胡麻・大豆・昆布)ご飯」を社協の皆さんがお配りになっており、有難く私も一つ頂戴しました。健康的でとても美味しかったです。

    2022年6月4日

  • 3年ぶりの天平行列。スーツより似合い過ぎ問題はさておき、奈良に暮らす喜びを多くの市民と再び共有出来たことに感謝します。やっぱり奈良は良い! 会場では思い掛けず沢山の知人友人に遭遇し、これも祭りの良き効能と、リアル接触の大切さを実感しました。コロナ情勢に一喜一憂しながらご準備頂いたボランティアの皆さんにも感謝申し上げます。 皆さんも良いGWを!

    2022年5月3日

  • おはようございます。今日から新年度がスタート、奈良市では中核市で4例目となる児童相談所を開所し、これまで県が担ってきた業務を引き継ぎます。 法的には1日の深夜0時からですが、深夜の引き続きは困難ですので今朝の8時半までは県に委託しており、それ以降の虐待通告や一時保護は奈良市が行います。 奈良市の児相では入所児童の意見表明権を確立する為、奈良弁護士会と協定を締結し「子どもアドボケイト」制度を導入します。 この制度は、小さな子どもや長年虐待を受けてきた子どもが、自分の気持ちや願いを伝えられるよう、専門的な研修を受けた弁護士が定期的又は臨時的に来所し代理人として子どもを支援する仕組み。 アドボケイト、というと政策提言を指す「アドボカシー」という単語が良く使われますが、知人に紹介してもらった入門書によれば、「子どもに渡すマイクのようなもの」と解説されています。 大人中心の集団の中で、ともすればかき消されてしまいがちな子どもの小さな声や声無き声に、そっとマイクを向けるイメージです。マイクですので、勝手に喋りだしたり、言いたくない事は言わなくても良い仕組みです。 まだ全国的には導入事例が少ないですが、施設の運営や存在が子どもの最善の利益に繋がるよう、市の取り組みへの外部監査的な位置付けとしても、有効だと考えます。 また市児相では、医師や弁護士についても専任で配置しており、今後の中核市児相の良き先例となるような取り組みを目指しています。

    2022年4月1日

  • 金曜日に落成式を迎えた奈良市新斎苑「旅立ちの杜」、土日月と3日間に渡り施設見学会を開催したところ、予想を大幅に上回る2057名のご参加を頂きました。お越し下さった皆さん、連日ご案内頂いた施設スタッフや職員に感謝したいと思います。 開業前の貴重な機会とは言え、そもそも火葬場を見学したいと言うニーズが一般的にはそれほど高くないと見込んでいましたが、初日早々に3日分の配布資料が底を尽くなど、スタート当初から嬉しい想定外がありました。 1日を3回の時間帯に分けて土日と平日で3日間、計9回の説明会を設けたのも、極力参加して頂き易い形を取らないと、下手をすればスタッフの方が多いという状況もあり得るか?と考えての事でしたが、良い意味で完全に予想が外れました。 特に驚いたのは、施設のご利用機会が多いご高齢の方ばかりではなく、親子連れの姿をよく見掛けた事です。火葬場を昔のように忌み嫌う場ではなく、今回のコンセプトである「森の中の美術館」のように、新しい公共施設として純粋に興味を持ってお越し頂けたのは企画者として冥利につきます。 私もいくつかの時間帯で案内させて頂きましたが、参加者からは最新の機能と快適な空間に驚きと歓びのお声を多数頂戴しました。参加者から頂いたご意見やご質問は改善に繋がる宝です。まずは1日からの運営開始に万全を期すと共に、市民の皆さんに末永く育てて頂ける施設を目指したいと思います。 ちなみに、施設エントランス(大和エリア側)では、奈良市の姉妹都市ベルサイユ市在住の画家、大石良太さんからご寄贈頂いた油絵の大作を飾っています。頂いた時には活用策は未定だったのですが、図らずも本物の「森の中の美術館」になりました。将来的には定期的な展示替えも行いたいと考えています。

    2022年3月28日

  • 新たにひとり親家庭の支援を使徒に追加しました。今年は地元企業から頂いたお米やふるさと納税で頂いた財源を活用し100トンのお米をお配りする事が出来ました。 来年も約3000世帯のひとり親家庭に月5キロのお米を送るには約7000万円の財源が必要です。皆さんの暖かいご支援をよろしくお願いします!

    2021年12月31日

  • 昨夜は年末特別警戒にあたって下さる消防団の皆さんを激励に回りました。特に柳生分団では先月の行方不明者捜索に多大な協力を頂いた事に感謝申し上げました。 市内の火災発生件数は63件と前年比3件の減ですが、火災リスクの高まるこの季節に特に警戒を強めています。 近年は学生や女性の参加も増え活動の幅が広がってきましたが、最年少が30代という団も珍しくなく、新規の団員確保が課題です。 HPでは女性団員による広報指導分団や学生消防団の取り組みについても紹介しています。火災だけでなく風水害時にも地域の大きな支えとなる消防団活動にご協力をお願いします。 ■奈良市消防団 - 奈良市ホームページ https://www.city.nara.lg.jp/site/shobo-kyukyu/9722.html

    2021年12月29日

  • 給食が無くなり余った食材を活用して、生活にお困りの子育て家庭にと、ブレーメンさんがパンを焼いて提供して下さいました。先日、奈良第一食糧さんからご提供頂いたお米(なんと10t!)と一緒に今日から配布させて頂いています。困った時に自然と助け合いが生まれる素敵な街です。

    2021年8月30日

  • 奈良市では災害時におけるドローンを活用した支援活動等に関する協定を、本日京奈ドローンステーション様(岡田充貴代表)と締結しました。 先進技術を活用した災害対策が注目されている中、被災状況の把握や被災者の捜索、物資の運搬や人材育成等にご協力頂く事になります。 ドローン技術の活用は今回協定を締結した災害時の活用のみならず、先日の東京五輪開会式のようなイベントや、中山間地での薬の配達等にも幅広い展開が期待されており、市としても様々な活用策を検討したいと思います。

    2021年8月16日

2025年6月26日

おはようございます。昨日は菅原天満宮で鷽替神事に初めて参加させて頂きました。菅原天満宮は土師氏の氏神との事で、縁の菅原道真公を祀っている事で知られています。「変えましょ、変えましょ」と参加者全員が鷽の置物を何度も交換する珍しい行事は、何でも独り占めしたり、逆に1人で抱え込むのでなく、皆で回し合い支え合う事の大切さを感じます。昨日は東京からお越しの方もおられましたが、私を含め奈良市民でも未だご存知無い方も多く、奈良の奥深さを実感しました。来年は皆さんも是非お越し下さい!

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2025年6月25日

おはようございます。昨日は久しぶりの学園前駅南口で駅頭活動をさせて頂きました。駅東側を阪南道路から登美ヶ丘まで南北に縦断する奥柳登美ヶ丘線の拡幅と、鶴舞橋の耐震補強工事についてお伝えしました。奥柳登美ヶ丘線はバスの交互通行や歩道の安全性に課題がありましたが、この工事でようやく解消します。本日も元気にお過ごし下さい!

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2025年6月23日

おはようございます。この週末は公務の合間を縫って市内各所で対話会を開催。どの会場でも「待ってました!」という定番のご質問から、「そうきたか!」という新しい視点まで、多様なご意見や提案を頂きます。改めて感じるのは市民の皆さんの議会に対する関心の低さ。市長だけでなく議会も責任ある代表の立場ですので、双方が活性化しなければ街の未来は拓けません。今週は梅雨の蒸し暑さが予想されます。くれぐれもご自愛下さい!

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2025年6月22日

おはようございます。昨日は奈良クラブが今季初ナイターゲームで見事勝利!観客数も目標を大きく上回る2623人が来場、こちらも嬉しいニュースです。日中の試合に比べ夕方からの試合は時折涼しい風が吹き、快適さが全然違います。他府県から移住してきた友人も家族連れで初観戦してハマったと喜んでいました。さぁ次節(6月30日(月)1900〜@東大阪市花園ラグビー場)は首位FC大阪との生駒山ダービー。二位の栃木に勝って一位に勝てない訳はない!奈良から最も近いアウェイ会場ですので、皆で応援に行きましょう!

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2025年6月21日

アルティメットというスポーツをご存知ですか?フライングディスクを用いた「走る・投げる・飛ぶ」の究極(アルティメット)の身体能力を必要とする競技と言われますが、この度、奈良市職員の今西叶莉さんが世界最高峰の国際大会に出場する事になり激励式を行いました。100m×37mのフィールドを7人の選手で攻守繰返す中々ハードなスポーツとの事。ご出身の大宮小や三笠中で将来「アルティメット部」が出来たら良いですね、と夢を語って頂きました。頑張って下さい!!

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2025年6月20日

おはようございます。昨日は県内の障害者施設の関係者が来庁。先日、知的障害をお持ちの方が奈良公園で遠足中に行方不明となられた際、捜索に当たってくれた本市消防局と消防団の皆さんにお礼にお越し下さいました。本件は最終的に大阪で無事発見され胸を撫で下ろしましたが、小さな子どもだけでなく障害や認知症をお持ちの方等、自身でヘルプを出せない人達をいち早く捜索・発見に繋げる仕組み作りを再検討するきっかけにもなりました。なお奈良市では現在市内に500台の防犯カメラを設置しており、犯罪捜査や捜索にも大きな力を発揮しています。引き続き警察と連携し増設に向け取り組みたいと思います。

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2025年6月19日

おはようございます。昨日は第37回奈良県スポーツ少年団軟式野球親善競技大会で見事に優勝した西大寺ドリームズの宮木監督をはじめ選手の皆さんが表敬訪問にお越し頂きました。チームとしてはもちろん、奈良市のチームとしても初の近畿大会出場との事。次々と手が挙がる爽やかで元気溢れる選手たちに私も気合いを入れられました!今日も一日頑張りましょう!

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2025年6月18日

おはようございます。昨日はJR奈良駅で朝の駅頭活動でした。6月定例会が開かれていた奈良市議会ですが、当初予定を前倒しして昨日閉会となりました。委員会は2日間行われる予定でしたが質問がほとんど無く、僅か半日で終了。3日間開かれた本会議では先日答申が出されたばかりの新クリーンセンターを取り上げた議員は僅か3名。。これまでも議会の要請で何度も議論が差し戻されてきましたが、難題こそ先送りせずしっかりと結論を出すべきだと繰り返し申し上げてきました。今夏改選を迎える市議選では4年前に皆さんが選んだ議員が、議会でどんな質問をしてきたのか、議案に対する賛否から中継録画まで全て公開されていますので、改めてご確認頂き信頼できる政治家をしっかり選ぶ事が重要です。勿論私も審判を受ける立場ですのでしっかりと説明責任を果たしたいと思います。

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2025年6月16日

今朝は塚本勝市議にもご一緒頂き、大和西大寺駅で駅頭活動を行いました。西大寺は一日乗降客数が近鉄奈良・学園前に次ぐ3番目の4.3万人ですが、近年は市内で最も人口が増えており最寄りの伏見小学校も市内最大の900名を超えるマンモス校に。完成した南北駅前広場や現在工事中の西大寺東線拡幅工事(駅北口から秋篠川までのボトルネック区間解消)など、インフラ整備にも力を入れています。今日は陽が昇るにつれジリジリと背中が焼けるような暑さでした。皆さんも体調管理に留意して健やかな1週間をお過ごし下さい。

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2025年6月14日

既に報道をご覧になった方も多いと思いますが、昨日記者会見を開き、今夏の市長選への挑戦を表明しました。これまで取り組んできた市政改革の継続と、目下最重要課題である新クリーンセンターの建設を是非とも進めたいと思います。市政改革を後戻りさせず、一人ひとりが「自分が市長ならどうするだろうか?」と街の未来について主体的に考え、行動してもらえる参加型の市政運営をめざして頑張って参ります。 以下、少し長めですがこれまでの経緯と出馬を判断した考えをお伝えします。 これまでの4期16年間では、特に財政再建や職場風土の改革、また新斎苑に代表される長年の市政課題の解決に取り組んできました。 思い起こせば2009年の市長就任後、最初の記者会見が職員による生活保護費着服事件の謝罪会見でした。続いて間髪入れず、前市長時代に提訴された談合事件(市役所内で堂々と談合する様子がメディアで報じられたことをきっかけに訴訟に発展)により、議員が経営する建設会社を含む201社に2年間の指名停止処分という前代未聞の意思決定をすることになります。 遡れば前市長時代から現業職員による職務放棄や暴力事件、不当要求、同和団体との不適切な関係など、全国的にも知られた事件が続いており、一部メディアから「不祥事のデパート」と揶揄されるほどモラルハザードが著しい状態が続いていました。また当時の有力者や議員が所有していた土地を異常な値段で購入し(有力市議から実勢価格の約17倍にあたる坪670万円で購入した土地も)、約188億円の債務超過に陥っていたいわゆる「塩漬け土地問題」など、枚挙にいとまがありません。また職員の人事異動に際しては議員からの「口利き」が横行し、採用から異動・昇進、退職後の天下りまで常に議員がイニシアチブをとる形で間接的に市政を動かしていた状態が明らかになりました。 これらの不祥事に対しては、個別の改善を図るだけでなく、長年にわたり不祥事を許してきた組織風土を根本から変える必要があると痛感。まずはこれまでタブー視されてきた様々な不祥事を白日の下に晒し、外部有識者で構成する調査委員会で徹底調査を行いました。幸い正義感溢れる弁護士や公認会計士の方々の協力もあり、闇に包まれていた不祥事の背景や、それを阻止できなかった市のガバナンス(統治)のエラーが明らかとなります。 その中では事件を起こす当事者に加え、「見て見ぬふり」や「問題解決の先送り」といった周囲の消極的非違行為が結果として問題を長引かせ、また再発を許してきた「モラルハザード・スパイラル」があったと断じられました。市長をはじめとする市の幹部にとっては、問題を公表すれば責任を問われるリスクがある事から、「パンドラの箱」を開ける事を長年躊躇してきたと考えられます。 その他にも長年の懸案であった「ごみ収集の民間委託化」を実現すると共に、最長254か月分に及ぶ市営住宅の滞納家賃問題については、債権回収と明け渡しを求める訴訟に着手。収入に応じた負担を求める「応能益制度」を導入するなど正常化に着手すると、反発はすさまじく、議場では二度に渡り血まみれのホルモンが投げ入れられたこともありました。 しかしそれらの恫喝に屈することなく、粛々と市長としての責務を全うする事が出来たのは、多くの心ある職員と市民の支えのお陰です。選挙のたびに示された市民の民意が、「正す」取り組みへの大きな後押しとなり、改革の原動力になってきました。今後も、当たり前のことが当たり前に行われる市役所を実現し、市民からの信頼に応え続けられる組織づくりを進めていきたいと思います。 財政問題については、市民から預かった貴重な財源を1円たりとも無駄にしない考えを徹底した結果、将来返済すべき市の借金は791億円縮減、財政調整基金は4億円台から88億円まで回復。長年懸案であった奈良県の財政重症警報や財務省の留意情報が解除されました。また就任時には90.94%だった税の徴収率も直近では97.78%にまで向上するなど、職員の資質と意識の改革が大きく進みました。 市民生活に関しては、歴代市長が60年以上に渡り解決できなかった新斎苑が3年前にオープンしましたが、新斎苑のような総論賛成・各論反対の難事業は政治的な争点にもなりやすく、やはり事業をやり遂げるには住民合意も含め一定の時間を必要とすることを痛感します。 現在の奈良市政において誰もが「最優先課題」とする新クリーンセンター事業も同様であり、地域や議会の様々な反対意見はありますが、「無難な先延ばし」は許されず、熟議によって答えを出し切ることが政治の責任です。(しかし、この6月議会でも新クリーンセンターについて質問で取り上げた議員は僅か3名でした。ちなみに議員定数は39名)これをやり遂げることが次の4年間の私の使命であり、市民の先頭に立って20年来の懸案に道筋をつけたいと思います。 プラスの変化としては、関西近郊のベッドタウンとして長年個人住民税に依存してきた財政構造を転換するため、起業家育成と企業誘致に注力した結果、法人関係税収は過去最高を達成。2030年まち開き予定のJR新駅周辺(八条大安寺地区)では市の副都心として25haに及ぶ新産業創造拠点の整備を進める等、働く街・稼ぐ街としてのポテンシャル最大化に取り組んでいます。 起業家育成事業「NARA STAR PROJECT」ではこれまでに35社が卒業、雇用・売上ともに大きく成長するなど今後の奈良市の屋台骨を背負って立つ人材が着実に育っており、また市内の創業者数279名(令和5年度)は中核市62市中7位であり、街の成長に大きく繋がっています。 子育て支援では第2子以降の保育料無償化や高校生までの医療費助成拡大及び現物給付化、中学校給食の開始や学童保育での夏休みの食事提供など、子育て世代の長年の悲願を着実に実現し、今年度からは中学校給食の無償化を本格的にスタート。 またひとり親家庭等、生活に困窮しながら子育てする世帯には年間60kgのコメの配送やフードバンク事業、就学援助制度の対象拡大などで徹底的に支援を行っています。また妊娠期からの切れ目ない支援や産後うつ対策の為、赤ちゃんと一緒に滞在できるショートステイやデイサービス、また家事援助の派遣などきめ細かな支援メニューを充実してきました。 これらの取組みにより2022年には「共働き子育てしやすい街ランキング」(日本経済新聞社・日経BP「日経xwoman」)で関西1位(全国6位)を獲得。また子育て世代の転入者数では明石市や箕面市を抑え関西1位に選ばれ、「子育てするなら奈良市」という認知が着実に定着しています。 教育面ではコロナ禍に全国最速で一人一台端末を導入、子ども一人ひとりの学習履歴を基に習熟度に応じた「個別最適学習」を展開するなど公教育の質の向上に注力。また地域人材が子どもたちの学びや体験を支える奈良市独自の「地域で決める学校予算」事業を長年展開するなど、社会全体で子どもを育む文化が定着しています。また「トビタテ!留学JAPAN」やこうけい「中学生・高校生海外夢応援プロジェクト」により、学校教育の枠を超えてモチベーションの高い子どもたちのチャレンジを応援しています。 一方、現在小中合わせて約900名いる不登校生に対しては、公設フリースクール「HOP」3校や校内フリースクール(10中学校)の整備、進路相談やカウンセリングなどきめ細かな取り組みを全国に先駆けて実施。登校か不登校かの二択ではなく、個々の特性に合った多様な学び方が選べる仕組みを提供しています。 特別支援教育についても従来の拠点校に通学する形を変え、自分の通う学校内で指導が受けられる「自校通級制度」を確立。またこれらは全国的な課題でもある為、「住む街によって子どもが受けられる支援に格差が生じないよう」、つくば市や岐阜市など全国の先進自治体と共に、国に対する予算確保や制度充実の声を挙げています。 まちづくりの面ではJR奈良駅東口や大和西大寺駅南北ロータリー、大和中央道敷島工区の開通など、長年悲願であった社会インフラの整備を実現すると共に、近年ではJR平城山駅をはじめとする市内主要駅のバリアフリー化や老朽化した高の原駅・新大宮駅・富雄駅の駅前広場の改修計画を進めています。 また抜本的な整備が必要な西ノ京駅ロータリーについては今年度調査を実施し、交通安全に配慮した駅周辺整備を進める予定です。一方で市道の管理を民間企業に包括委託したり、市民がスマホで損傷情報を通報できる仕組みを立ち上げるなど、職員と共に低コストで迅速な維持管理に知恵を絞っています。 行政のデジタル化に関しては、コロナ禍での脱ハンコの流れを受け、デジタル化やオンライン化による「来庁不要な市役所」を加速。直近で1083件ある行政手続きのうち84.8%のデジタル化が完了しており、今年度中の100%をめざしています。 次の4年間では全国に先駆けて取り組んでいる公務現場のDX化やAIを活用した生産性と利便性の向上をさらに加速させることで、奈良市は勿論のこと、全国の公務員の働き方と役割をアップデートに貢献したいと思います。 最後に「改革続行」と共に掲げたコンセプト「全員市長」についてですが、これまでの行政や地方政治では一部の声の大きな人や利害関係者の存在がともすれば中心となり、議会においても「反対の声があるから認めない」となりがちです。一方賛成の声やそもそも問題の存在を知らない市民の声は、結果としてかき消されてしまう傾向にあります。 そこで行政や政治とのつながりをこれまで持たなかった市民の皆さんにも幅広く市政を拓くため、直接民主主義の要素を政策立案の段階から導入したいと思います。それが「全員市長」というコンセプトです。具体的な手法は追って公表しますが、無関心層も含むサイレントマジョリティを主役に据えた「新たな市民対話」による民主主義のアップデートを図り、「誰もが市長・全員市長」となって重要な市政課題を万機公論に決する全員参加型市政をめざして参ります。ご注目下さい!

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2025年6月5日

日付は変わってしまいましたが、今日は年に一度の全国市長会。全国792市と東京23区の個性豊かで情熱溢れる首長が集まる貴重な機会です。今年は御所市の故東川裕前市長から急きょ副会長を引き継いだので役員側での出席となりましたが、毎年シャンシャンでは終わらず、必ずどこかの市長が威勢の良いご意見を仰るのが恒例です。昔は松阪の山中光茂市長の「議長!」が定番で、「来るぞ来るぞ」と楽しみにしていたものです。写真は普段から交流させて頂いている熊本の大西一史市長と松山の野志克仁市長とパチリ。 また全国から多くの市長が集まる機会を捉えて様々な会合や総会が開かれ、今日は朝から矯正施設所在自治体会議に出席。奈良市は平成30年に同会議が発足した際の設立発起人でもあり、また令和3年には更生支援に関する条例も制定するなど立ち直り支援や再犯防止に力を入れています。近年は保護司会や更生保護女性会に加え職親プロジェクトなど民間の活動も活発になってきました。引き続き社会全体で取り組みを進めていきます。今日は奈良市がウズベク議連でもお世話になっている鈴木馨祐法相も出席されました。 会長(持ち回り)を務めさせて頂いている国際特別都市建設連盟の総会では、別府市の長野恭紘市長や芦屋市の高島崚輔市長など、普段から首長勉強会で一緒の仲間や、私が就任した時からご指導頂いている先輩市長の熱海市の齊藤栄市長にも久しぶりにお目に掛かれました。同会は全国の国際文化観光都市10市町で構成していますが、共通する課題や連携可能性などについて短時間でしたが今後に向けた具体的な議論が出来ました。ご参加頂いた皆さん有難うございました。 クタクタで自宅に帰ったら、最近料理にハマっている次男が自作のパンをお裾分けしてくれました。一瞬で疲れが吹き飛ぶ美味しさです(笑)

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2025年5月29日

おはようございます。昨日は一昨日の石破総理との意見交換会に引き続き東京に残り、日頃お世話になっている国交省と内閣府を訪問。国交省の山本巧道路局長や内田欽也都市局長、また内閣府の安楽岡武審議官を始め関係部署の皆さんに今年度の予算措置に対する御礼と今後のお願いに上がりました。 市内では現在継続中の八条大安寺地区の新駅周辺まちづくりや今年度から工事着手する高の原駅前再整備に加え、今後取り組む針テラスの再整備(駐車場やトイレ等は国交省が所有)や市内各駅のバリアフリー化等多数の事業を抱えており、各種補助メニューを所管する方々に事業の必要性や地域事情を普段からご理解頂いておく事が極めて重要です。 昨日は今年度初めて予算化した西ノ京駅前ロータリーの整備や大和中央道若葉台工区についても意見交換する事ができ大変有意義でした。本日は地整局にも伺います。

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2025年5月28日

5月20日の天理市での目撃事例に続き、昨日山添村にて1 歳程度の小熊の目撃情報がありました。場所は県道山添桔梗が丘線沿いとの事。これまで県内では吉野川以南、とされていたツキノワグマが生息域外で相次ぎ発見されている状況に注意が必要です。 本市でも注意喚起を図るため、学校・こども園・自治会等に注意喚起を図ると共に、隣接する月ヶ瀬地区でのパトロールを駐在所へ依頼。また東部地区の自主防災組織や奈良県猟友会 月ヶ瀬支部・柳生支部とも情報共有のうえ、関連情報の収集にあたっています。

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2025年5月23日

昨日は自民党政務調査会の正式機関である「教育・人材力強化調査会」の「不登校対策プロジェクトチーム」(座長:永岡桂子議員 事務局長:鈴木英敬議員)に出席し、私と北谷雅人教育長から不登校の現状と奈良市の取組を紹介。増加傾向が続く不登校児童生徒の現状に対し、圧倒的に不足している国の支援や制度の拡充を求めました。 ご存じの通り令和5年度の全国の小中学校の不登校児童生徒数は34万6000人と奈良市の人口と同じ規模。東京では新宿区や北区規模の数になります。奈良市でも21756人の小中学生のうち約900人、最も多いクラスでは40人のうち9人が不登校という教室もあります。 これらの状況に対し、奈良市ではこれまで「学校内の学びの充実(校内フリースクールの開設やスクールカウンセラーの配置)」や「学校外の学びの充実(公設フリースクール)」、「保護者支援(保護者支援や進路相談会の開催)」など、子どもたち一人ひとりのニーズに応じた多様な学びの場づくりに取り組んでいます。 奈良市としても年々支援の充実に努めてはいるものの、900名のうち約25%しかサポートできておらず、また必要経費1億4851万円のうち国からの支援はわずか16%に留まり、大半が市費を投じて何とか継続している現状があることから、多様な学びの選択肢を継続して提供するためには、国における予算拡充やカウンセラー等の人材育成が急務であると訴えました。 具体的には全国で27500校に対し2000校に留まる支援員の配置が圧倒的に不足していること、奈良市のHOPのような学校外のフリースクールに関しては施設の改修や整備に対する補助制度が無いこと等を指摘すると共に、不登校生を適正に評価する内申制度が確立していないことによって、不登校生徒の多くが結果として公立高校を進学先に選択できない現状があることを指摘。(公立中学生全体では公立高校への進学が62%、一方不登校生は僅か14%)登校できる生徒を前提とした従来の仕組みが時代に合っていないことを踏まえ、多様な学びを前提とした成績評価システムを国において確立することを求めました。 今日も中核市市長会で「子どもの学びの環境充実に向けた取組検討プロジェクト」に出席し、全国で不登校支援に取り組む仲間と共に地方から大きな声を上げていきたいと思います。様々な調整にご尽力頂いた鈴木英敬議員、また地元選出の小林茂樹議員を始めお忙しい中ご出席頂いた国会議員の皆様に感謝申し上げます。

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2025年5月19日

おはようございます。この週末は大和ハウス工業奈良工場開設60周年感謝祭からスタート。大和ハウスさんは先日の決算発表でもありました通り売上高が5兆6000億円の巨大企業ですが、奈良県川上村ご出身の石橋信夫さんが戦後の住宅不足の解消を目的に立ち上げられた会社で今年で創業70周年を迎えられます。社名の「大和」は奈良に由来しており、工場の老朽化に伴う社内の再編統合議論に際しても、「創業の地」を強く意識された結果、奈良工場を廃止せず全面建て替えを決断されたと伺いました。ちなみにこの工場だけで奈良市の工業品出荷額の2割を超える規模を誇ります。式典には歴代工場長も出席されており、特に地元の消防団が小型ポンプ操法大会に出場するにあたり練習場所をお貸し頂いたエピソード等、懐かしく振り返っていました。今後も地域密着で大和=奈良の看板を世界に発信して頂きたいと願っています。続いて全国介護事業者連盟(通称:介事連)奈良支部の障害福祉部会設立総会に出席。奈良市でも障害者手帳取得者数が年々伸び基調で、直近では全市民の約6%に相当する21000名を超えました。これまでは高齢化に伴う身体障害が全体の伸びをけん引していましたが、令和に入ってからは知的障害の伸びが約2割、精神障害が約1.5倍の伸びとなっており福祉に対するニーズの多様化を示しています。祝辞の中でも述べましたが、高齢者福祉よりも比較的参入障壁が低いと言われる障害福祉分野では、現在奈良市内だけでも1000近い事業者がサービスを提供しており、真に利用者にとって望ましい福祉を提供する為には、質の向上にも業界団体として取り組んで欲しいと申し上げました。なお現下の人手不足問題など様々な課題を解決するために、この度介事連として初めて国政に候補者を送り込む決断をされました。立候補予定者の斉藤正行さんは一条高校ご出身で立命の2学年下のご卒業。私が市長に就任した直後から定期的にコミュニケーションさせて頂いている非常に政策感度の高い方です。自分のために努力する人は多いですが、介護の立場から社会を支える仲間(業界全体)の為に長年汗をかいてきた姿を見てきた者としては是非頑張ってほしいと思います。この他、秋の全国大会に奈良県代表として出場する奈良市消防団広報指導分団の訓練始め式や、閉園した富雄第三幼稚園跡を活用した「帝塚山地域ふれあい会館」のオープニングイベント、万博会場で開催されたウズベキスタン芸術文化開発財団主催の同国国立交響楽団コンサート等々の行事に奔走しました。今週も頑張りましょう!

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2025年5月18日

今週は万博会場で「EXPO2025大阪・関西万博 健康寿命の延伸に向けたトランスフォームケア」というイベントに登壇。保健所を持つ中核市の市長としてNCDs(非感染性疾患、具体的には不健康な食事や運動不足、喫煙、過度の飲酒、大気汚染で引き起こされる、がん・糖尿病・循環器疾患・呼吸器疾患・メンタルヘルスをはじめとする慢性疾患の総称)の予防、特に過去に喫煙歴のある方に顕著なCOPD(慢性閉塞性肺疾患)対策にどのように取り組んでいるか、をお話しました。COPDは一般的に発見が遅れがちで、症状を自覚して受診した時にはかなり進行していることが多い事。また呼吸が困難になる事で日常生活の多くの場面に支障が出てQOLが圧倒的に下がる事。また循環器疾患をお持ちの方には特に増悪傾向があるようですので、過去に喫煙歴(受動喫煙を含む)があり、循環器にリスクを抱えている方は早期受診が有効である事が指摘されています。またいきなり劇的な症状が出る訳でなく、例えば階段を上る際に息が切れる方でも、自分でペースを落としたりエレベーターに乗り換えたりと「対策行動」をとってしまう事で、結果として「しんどくない」状態が維持されてしまい医療機関の受診が遅れるケースが良くあるそうです。奈良市ではこれまでも全国に先駆けて国保・後期高齢・協会けんぽの医療ビッグデータを基に糖尿病性腎症の重症化予防プログラムとCOPDの啓発事業に取り組んできました。中でもCOPD対策としては疾患への認知度向上に力を入れており、平成28年には50%を切っていた認知度(喫煙歴有の対象者)が、直近では約60%に達するなど一定の成果は見えてきました。しかし疾患の認知が挙がっても実際に受診行動に繋がらなければ意味がありません。昨日は本シンポジウムを仕掛けられたアストラゼネカ社と本市の間で連携協定も締結しましたが、幸い奈良にはこの分野の権威である奈良県立医大の室繁郎教授もいらっしゃいますので、今後様々なアカデミアの先生方の力もお借りして、データに基づくCOPD対策により健康寿命の延伸に取り組んで参ります。具体的には、喫煙歴と循環器リスクのある「ハイリスクグループ」への優先的アプローチと共に、今は症状のない予備軍への「ポピュレーションアプローチ」を並走させていきたいと思います。データによれば30年前の30代男性の喫煙率は約60%であり、この方々が現在60代になっていますので、そろそろ対策が必要なタイミングです。心当たりのある方はまずはCOPDへの関心を持つことからスタートしてみては如何でしょうか。ちなみに直近の30代男性の喫煙率は30%を切りました。この30年間で実に半減しているという事に時代の変化を感じます。引き続きご注目下さい。

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2025年5月13日

AIを活用した相談対応事業の実証実験を開始【市長会見】(令和7年5月13日発表) - 報道・プレスリリース - 奈良市ホームページ(秘書広報課)奈良市は認定NPO法人フローレンス・つながりAI株式会社と共に、生成AIによる24時間365日対応と専門職員の有人相談による「AIと⼈のハイブリッド⼦育て相談」の実証実験を5月13日から開始します。事業背景として、現在奈良市では様々な子育てに関する相談窓口を用意していますが、平日の日中を中心とした体制では相談者のニーズに合わず、緊急通報を除けば夜間や土日等の悩みを受け止める窓口がありませんでした。まず今は行政に繋がっていない「潜在的な相談ニーズを掘り起こす事」が第一目的です。またいきなり児相等の有人相談にアクセスするのは心理的ハードルが高いと逡巡される方もおられる事から、まずはAIを活用したLINE相談を気軽にご利用頂けたらと考えています。第二に、とは言え年間8000件を超える子育て相談を受けている現状に対し、人的資源の制約がより厳しくなる時代にいつまで生身の職員が対応し続けられるか?という課題もあります。今回の実証実験では相談の入り口部分をAIの力を借りる事によって、より深刻で専門性が求められる支援に職員が特化出来る体制を目指します。支援度合いの高い相談者にはケースに応じた専門支援機関をお繋ぎし、また緊急時には市が運営するホットラインに繋ぐ事でいざと言う時のバックアップ体制も担保しています。より敷居の低い相談サービスを通して、早い段階で子育て家庭の悩みや孤立化を防いでいきたいと思います。

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2025年5月11日

ここ数年、西大寺駅周辺整備や大和中央道敷島工区の供用開始など、市内各所で道路や駅前ロータリー等の再整備等が進んでいます。その中でも最も大きなプロジェクトが八条・大安寺地区のまちづくりです。本事業は京奈和自動車道の奈良IC(仮称)開設と、JR新駅(名称は未定)の設置という、2つの大動脈を結節させるものですが、この結節点に市が約25haの「新産業創造拠点」という企業集積を進めよういう計画です。先日は地元の大安寺地区の皆様とお話する機会がありましたが、奈良市出身で現在は総理補佐官をお務めの森昌文さんが国交技監時代に、当該地区の今後のまちづくりについてご相談に上がったことを思い出します。以来、国交省からは三代にわたって職員を派遣して頂いており、お陰様で大きく事業が進展していることを住民の皆様にもご披露申し上げました。改めて多くの方々のご支援によって事業を進めることが出来ていることに感謝します。今年度は国においても京奈和自動車道(大和北道路)のうち奈良IC~郡山下ツ道JCT間(6.3km)に約50億円、また平成30年に事業化された奈良IC~奈良北IC間(6.1km)にも5億円弱の予算が配分されており、現在市が取り組んでいるアクセス道路「六条奈良阪線東西道路(やすらぎの道の岡谷病院アンダーから南進し旧陸運局で西に90度曲がり桂木団地を抜けて旧24号線に至る逆L字型路線)」と「西九条佐保線南進部分(奈良IC~ダイワハウス奈良工場東側付近までの区間」、そして県市で取り組んでいる「西九条佐保線(奈良IC~大宮小学校までの区間)など、令和11年度のまちびらきに向け文字通り急ピッチで工事が進んでいます。文化財埋蔵地の多い本市は、これまで大規模な企業集積には不適とのイメージがありましたが、名阪沿いの山間部以外での企業集積が実現すれば市の産業構造の転換にもつながります。教育水準が高い本市の強みを活かし、令和4年には奈良先端科学技術大学院大学・奈良高専・奈良女子大学の三者とそれぞれ、産業振興に関する連携協定を締結、市内事業者と研究者の共同研究や技術開発の支援、また学生の起業支援など、卒業後も市内で活躍する若者を応援する体制を構築しています。大安寺は奈良時代には「大官大寺」と呼ばれ、当時最も大きなお寺だったと言われています。また国内外から700名以上の学問僧が集い最先端の研究を行っていたことも知られています。そのようなチャレンジングな場所で奈良の次の産業拠点が花開く日が待ち遠しい限りです。今後も引き続き事業進捗をお伝えして参ります。

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2025年5月8日

長い休み明けで調子を取り戻すのに一苦労という方も多いと思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。連休中は私も平城宮跡を抜けて徒歩で通勤してみたり、前から気になっていたお店にお邪魔したりと普段とは違う時間の流れを感じながら、奈良の魅力を再認識していました。また遠方から奈良を訪ねてくれる友人も多く、「大人になって再訪すると印象が全然違う」という反応が返ってくると、つい嬉しくなりますね。平城宮跡では2010年に完成した第一次大極殿や2022年に完成した大極門(南門)に続き、東楼の建設工事が進んでいます。現地でガイドをされている平城宮跡サポートネットワークの方に伺うと、今年度に東楼が完成した後、約600トンの素屋根(覆屋)は地上に敷設したレールを使ってそのまま西楼の建設現場へ83mスライドして再利用されるとのこと。伝統的な宮大工の技術と最新の建築技術が融合した工事計画をお聞きしながら、CADも重機も無い1300年前にどうやって都を造営したのか、不思議でなりません。ゆっくりと流れる時間と、豊かな自然(今の季節はツツジがきれいです)、そして足元に眠る先人たちの叡智や息吹。改めて豊かな場所に暮らしている事を実感します。行き交う方々とお話していると中々目的地に着かないのが玉に瑕ではありますが(笑)これから奈良を訪れる方には是非、予定の3倍は時間を取ってお越し頂ければと思います。(ガイドさんによれば「平城宮跡だけで4時間は欲しい」とのこと)そのペースだと市内だけでも2泊3日、飛鳥や吉野を含めれば4泊5日ぐらいかけてじっくり回るのがおススメです。毎年、もしくは年に何度も再訪されるコアなファンもいらっしゃいますが、まずは「修学旅行以来」という方には是非、前回来訪時からのご自身の変化によって奈良の印象がどう変わるかを楽しんで頂ければ幸いです。

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2025年5月5日

報道にもありますように先日2日に第70回となるクリーンセンター建設計画策定委員会が開かれ、市内全域から絞り込んでだ7つの候補地に対して、土地の利用制約や経済性等11項目により点数評価を行った結果がまとまりました。どのような基準で候補地の候補を抽出するか、またどのような指標が望ましいのか、そしてそれぞれの指標に何点の重み付けが妥当か等、一つひとつ丁寧に議論を尽くし決定して頂きました。中川幾郎委員長をはじめ熱心にご議論頂いた委員の皆さんに心から感謝申し上げます。今回の審議については、令和元年に近隣自治体と共に検討していた広域化を視野に選定した候補地に対し、奈良市単独でも優位性がある事から、引き続き候補地とした事に対し、議会から「選定のプロセスに問題がある」等の指摘を受け、改めて第三者で構成する策定委員会において市内全域から洗い出したものです。以下、資料をご覧頂ければ検討の経緯が詳細に分かります。

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2025年5月1日

新緑の清々しい季節になりました。今週は曜日感覚が失われつつありますが、先週末より第96回メーデー奈良地方大会や地域の戦没者慰霊祭、また奈良大学の創立100周年記念式典等々、様々な行事に連日お邪魔しています。 そんな中、地元の奈良育英中高チアダンス部の皆さんが嬉しい報告にお越し下さいました。同部は創部3年目にも関わらず幕張メッセで行われた「USAスクール・カレッジネーションズ2025」で見事4位入賞を果たされました。近年はダンスブームの影響もあり幼少期からチアダンスに取り組むお子さんもおられるそう。 私も不勉強だったのですが、大学の応援団などで見かける、天井高く飛ぶアクロバットな競技はチアリーディングで、チアダンスはチーム一体となって音楽に合わせて踊る競技だと教えて頂きました。既に奈良クラブの公式戦でのパフォーマンスにも出演されるなど、多方面で活躍されています。今後はさらなる高みを目指して奈良から世界に羽ばたいていくことを期待しています!

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2025年4月25日

少し日が経ちましたが先日の日曜日に「月ケ瀬フェスティバル2025」が開催され、同地区で取り組むローカルコープ事業の紹介と共に、全国の自治体と持続可能な地域経営に取り組む三ッ輪ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区・代表取締役:尾日向竹信)様と一般社団法人ローカルコープ大和高原(以下LCY)・奈良市との三者協定を締結しました。 また同社から企業版ふるさと納税を活用してご寄付頂いたセルフビルド型住宅(滞在施設)4棟と、住民と共に450本の多様な木を植えた庭のお披露目も併せて行われました。元々学校の運動場だったことから、踏み固めた固い地盤であったところを一部掘り返し水捌けの良い構造に土壌改良を行った結果、人や生き物が豊かに暮らせる空間が見事に完成しました。 滞在拠点は「無印良品の家」で有名な建築家の土屋貞雄さんが北海道から住み込みで指導して下さり、月ヶ瀬の地域おこし協力隊や地元の大工さんと一緒にわずか2ヶ月程で完成。最後の仕上げはプロの大工さんに何日か手伝ってもらいますが、基本的にプラモデルのように誰でも作れる簡単な設計になっており、住宅建築の新しい手法を眼前で見せて頂きました。 費用は約四畳半の建物一棟で200万円台。これにソーラー発電とスターリンクがあれば、低コストで何処にでも住めると言う優れものです。災害復興時にもプロの手を借りずに必要な棟数を必要な場所で自分達で建設でき有効です。今後10棟程を目標に追加整備する予定と伺いました。 また同日にはLCYの新体制も発表され、ファウンダーの林篤志さんから地元の紙谷光郎さんに代表が交代、それに伴い組織運営にも地元の皆さんがより積極的に関わって下さることになりました。民の立場で公を担うという先例のない取り組みをここまで先導して頂いた林さんには心から感謝申し上げます。引き続きアドバイスを頂きながら徐々に「月ケ瀬風」に発展していく事を期待しています。

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2025年4月19日

奈良市と姉妹都市サマルカンドを昨日訪問、ウマロフ市長を表敬訪問した後、現地企業とのビジネスマッチングを開催。業種ごとのテーブルでは予定時間を超えて新たな投資や協業の提案が盛り上がりました。また大統領肝入りでウズベク政府が取り組む郊外の新都市「シリン」の開発事務所を訪れ、約650haに及ぶ壮大な開発計画を伺いました。これを僅か7年で完成させる計画と伺い、成長著しいウズベクのスピード感を実感させられました。 本日は早朝5時の電車で首都タシケントに戻り、クドゥラトフ・ラジズ投資貿易産業大臣に面会。1981年生まれで日本留学経験もある大臣(就任3年目)からウズベク政府が取り組むITパークや100万人のIT専門家育成事業、またホテル事業者の誘致等を伺いました。中央アジア最大の人口を誇り、かつ出生率が3.0を超えて急成長している同国の成長戦略に触れる事ができ非常に刺激的です。 午後からは羽鳥隆大使のお力添えを頂きタシケントでもビジネスマッチングを開催。またその後に訪問したジャパンセンターでも同センターの経営カリキュラムを卒業した起業家の皆さんと対話。日本企業と一緒にこんなビジネスが出来ないか?またこんな物を日本に輸出出来ないか?等、民民の商談が次々と行われました。 とは言え、まだまだ日本人や日本企業のウズベキスタンに対する関心は限定的ですので、今後も日本で唯一ウズベキスタンと姉妹都市を持つ奈良市として両国の発展に寄与したいと思います。 今回のミッションでは2日間で計3回、60名を超える現地経営者とのビジネスマッチングが実現、今後の日ウズ経済交流に一歩踏み出す事が出来たと考えています。なお今回の訪問に際しては市内事業者に加え今後ウズベクとの事業に関心のある市外の経営者も参加された事から、市税を投じず私も含め全員自己負担で参加している事を申し添えます。また職員の同行は伴わない事から政務秘書を帯同させる形でサポート体制を担保しています。

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2025年4月14日

大阪・関西万博がついに開幕しました。戦後日本の成長(前回)と成熟(今回)の象徴である東京五輪→大阪万博の流れを受け、半世紀ぶりの開催であるにもかかわらず、前向きな情報と盛り上がりに欠ける状態がこの間ずっと続いていました。契約上の都合で具体的な内容が直前まで示されない中、建設費の高騰やメタンガス問題など耳目を引くネガティブなニュースが先行する状態に対し、関係者の皆さんの心労も如何ばかりであったかと察します。 数字や勝敗を争う五輪に比べて、テーマやそれを具体的に示すパビリオンで魅せる万博は、分かりやすさと言う点ではハンデがあるのは事実です。しかし国家的行事(国際的でもある)のいわば「体育会系」と「文化系」はやはり両方あった方が良いというのが私の個人的感想です。 学生時代に文化祭の魅力に取りつかれ、一年生でタージマハルを、二年生で巨大壁画を、三年生では実行委員長を務める等、興味のない友人からは全く理解されない「文化祭漬け」の高校生だった私としては、無駄と言われれば反論の余地がない「祭り」にこそ、情熱を傾ける価値があるとさえ思えます。 万博プロデューサーの小橋賢児さんがXの中で「真のまつりとは、命と命のぶつかり合いだ。生きるとは、命をむき出しにして情熱を燃やすことだ」という岡本太郎さんの言葉を紹介されていました。私の友人知人の中にも(何の得も無いのに)猛烈な批判に晒されながら、最後まで建設的な思考を失わず万博の実現に向けて力を尽くしてきた人もいます。 行かずに批判するより、まずは自身の五感で体感し、その上で建設的な議論が出来ればうれしく思います。それぞれの価値観が多様な中で一つの納得解を見出すことが如何に難しいかは、みんなが気付いている事だと思います。万博のコンセプトである、未来社会の「実験場」の中で、バラバラの人や価値観や技術や文化が何か一点でも合致し、これから人類が向かうべき方向性を指し示すことが出来たなら、私は大成功だと思っています。半世紀後に振り返った時に、今回の万博がどのような歴史として認知されるのか、今から楽しみです。 開会初日の昨日は、本市の姉妹都市サマルカンドがあるウズベキスタン共和国のパビリオンにお邪魔して、アブドゥラフモノフ大使と、同国の文化事業を司る文化芸術発展基金のガヤネ理事長自らご案内頂きました。ガヤネ理事長は奈良市で2027年に開催を予定している「奈良サマルカンド特別展」のウズベク側の窓口としてお力添え頂いています。 ウズベク館は「知識の庭」をテーマに中央アジア最大の人口を持つ成長著しい同国が取り組む持続可能な発展に向けた様々なチャレンジと、深い歴史と豊かな自然を持つシルクロードのオアシス都市としての魅力が感じられる内容です。 粘土やレンガ、木材などの自然素材を活かしたパビリオンは今回のコンセプトに合致し、中央アジアの伝統的な護符トゥマールから着想を得た三角形の平面デザインとなっています。ミニショップでは伝統織物のスザニや焼き物などもあり、私も素敵なデザインのスザニを購入させて頂きました。是非万博ウズベク館へ、そして本物のサマルカンドへお出かけ下さい。

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2025年4月11日

昨日の市内での落雷事故を受け、「令和7年4月10日落雷被災事案に関する緊急対策会議」を開催。学校や公共施設等の落雷対策や雷接近時の対応状況について市教委・子ども未来部・市民部等の施設所管部と救急搬送に従事した消防局、危機管理監などが出席しました。また会議に先駆けて気象台長とも今回の落雷事故について意見徴収を致しました。 私も改めて認識しましたが、建築基準法第33条では20m以上の建築物には避雷設備の設置が義務付けられていますが、それ以下の高さの施設やグラウンドには基本的に避雷設備は無いと言う事。 市の公共施設では、鴻ノ池の陸上競技場と野球場、都祁月ヶ瀬のグラウンドの4箇所のみ。学校では全65小中高のうち17校については校舎の高さが基準を超えている為設置していますがその他は非設置という状況である事が分かりました。 但し、グラウンドのような広い空間を全てカバー出来る避雷設備は現実的に無く、今回学校園に周知した文科省のマニュアルにあるように落雷の可能性を察知したら即安全な空間に避難する事が現実的に取り得る対策である、と気象台からもアドバイスを頂きました。この点については学校行事だけでなく社会体育で校庭開放する際等にも徹底するよう指示しました。 改めて被害に遭われた方にお見舞い申し上げると共に、一日も早い回復を心からお祈りします。

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2025年4月6日

今日は国際ロータリー第2650地区の地区大会で来賓挨拶。100歳を超えて今なおご壮健でいらっしゃる千玄室パストガバナーの特別講話も伺いたかったのですが、その後すぐに興福寺五重塔の令和大修理起工式に参列すべくやむなく中座致しました。 興福寺五重塔は730年に創建され、その後幾度の落雷や兵火に遭いながら現在の塔は室町時代(1426年)に再建されたものになります。前回の解体修理は明治時代の1900年ですので、実に125年ぶり、六度目の再建となります。 資料によれば過去五回の火災は1060年の失火と1180年の平重衡の南都焼き討ちを除けば、1017年・1356年・1411年の火災はいずれも落雷が原因との事。前回の明治の大修理のすぐ後にも四重目に落雷があったようで、その後避雷針が1909年に設置されたと記録にあります。避雷針が発明されるまでは各階の窓部に雷除けの護符を打ち付けられたそうで、当時の人々の切なる願いを感じます。 興福寺五重塔は文化財的価値はもとより、古都奈良の景観を構成する重要な資産でもあります。市内には五重塔(50.8m)より高い建築物は無く、朝昼夕と毎日響く鐘の音は奈良で暮らす私たちの音風景にもなっています。 今回の令和の大修理では物価高騰により一度入札が不落となり、予算・工期ともに見直しを余儀なくされており、本日満を持しての起工式となりました。ちなみに総事業費は約65億円、国70%と県市がそれぞれ4%を補助した残りは所有者である興福寺さんの負担となります。全ての社寺が財源調達に長けている訳でもなく、また文化財的価値と観光資源としての価値(収入に繋がるかどうか)は必ずしも一致しませんので、やはり安定した特定財源が必要です。(私は予てより「世界遺産宝くじ」を提案していますが現状力及ばす、です) 森谷英俊貫主は挨拶の中で、多くの人が未だ竪穴式住居に暮らしていた当時、興福寺だけでなく元興寺の五重塔や、大安寺や東大寺の七重塔が狭い範囲にひしめき合っていた奈良時代は、超の付く近代都市でありそれだけ国造りの熱気に溢れていた、と仰っていました。 歴史を省み、未来を想起する。そんな起点に今我々は立っているという重みとダイナミズムを感じます。関係者の皆様のご尽力に敬意を表すると共に感謝申し上げます。

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2025年4月5日

大阪駅から新大阪駅経由で奈良まで直通運行する臨時列車「特急まほろば」が本日より定期運行を開始するにあたり、朝から大阪駅での出発式が行われました。 車体は正倉院宝物を彷彿とさせる上品な色合い、紅牙撥鏤尺のようなロゴもよく見ると大和野菜や金魚の姿があり、観る人を楽しませてくれます。またデッキギャラリーでは聖林寺の国宝「十一面観音立像」の右手の原寸大レプリカも飾られており、奈良に着くまでの時間を盛り上げてくれます。 特急まほろばは当面の間、土休日に二往復の予定です。

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2025年4月2日

今春、奈良市役所では56名の新たな仲間を迎えました。新規採用職員の発令式では以下のような激励をしました。 今の時代、希望すれば様々な就職先がある中で公務現場を選んだこと、そして数ある自治体の中で奈良市を選んだ事の意義や面白さを是非感じて欲しい。 もしかしたら「市役所に就職する」と周囲に伝えた際、「堅実な職を選んだね」と言われた人もいるかもしれない。しかしこれからは(これまでの公務員に求められていた)定型的かつミスのない仕事、というものは、AIをはじめとするテクノロジーに置き換わる時代。皆さんにはより創造的な仕事をしてもらいたい。 その為には市民の暮らしを肌で感じる感性や、声なき声を汲み上げる力が大切になってくる。時にして「聞くべき声と、聞くべきでない声」を峻別する事も求められる。 その意味で、皆さん一人ひとりの気付きが、今と未来の市民の幸せに直結するイメージを持って臨んで欲しい。 奈良は1300年前にゼロからコトを起こすエネルギーに溢れていた日本の始まりの地。公務現場は変革余地の非常に大きなセクターなので、是非皆さんの力で市役所の伸びしろを最大限引き出して欲しい。共に頑張りましょう。

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2025年3月23日

昨日は奈良市に拠点を置くJapan National Orchestraメンバーによるアウトリーチコンサートと楽器クリニック@なら100年会館でした。 普段は海外で活躍されている若手の一流アーティストが今回は「ならやま小中学校」の吹奏楽部とコラボ。小編成ながら迫力ある演奏が素敵でした!途中から教頭先生がフルートで参加したりと、文字通り出演者全員が音楽を心から楽しんでいる様子に会場からも拍手が鳴り止みませんでした。 続いてJNOからはバイオリン岡本誠司さん、ビオラ長田健志さん、チェロ佐々木賢ニさん、フルート河野葉月さんが登場、モーツァルトのフルートカルテットを全楽章、ドボルザークのカルテット第12番「アメリカ」はフルートも交えた珍しいバージョンで。またフルートの魅力が伝わるサン・サーンスの動物の謝肉祭より「鳥かご」、こちらは楽団のオーディションでよく課題になる曲と河野さんの解説がありました。 最後はフルートカルテットで最も有名なモーツァルトのフルートカルテットKV285で締め括り。楽器クリニックでは小さな音楽家が緊張しながらも目をキラキラさせながらスーパースターの指導を受けていました。彼らの人生が変わる瞬間になったら良いな、と思いながら私も側で観ていました。 JNOの皆さん、素晴らしい機会を奈良の子ども達に提供して頂き本当に有難うございました! 番外編として。 客席に見たことある人がいるな👀と思ったら、なんとJNOのファゴット古谷拳一さんでした!ホールと練習場、住居がコンパクトにまとまった奈良はめちゃくちゃ活動し易い、とお褒めの言葉を頂き嬉しい限りです。いつの間にか楽器も変わってるし、、(笑)JNOの魅力はこの人間性ですね

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2025年3月22日

昨日は2017年から取り組む「NARA STAR PROJECT」8期生の資金調達会が開かれました。金融機関からは過去最多の13社が参加、関心の高さが伺えます。半年に及ぶプログラムがこれで終了となります。 スタプロでは今回の8期生を含めると、これまでに計41名の起業家を輩出してきましたが、監修頂いているEO大阪の先輩起業家の指導もあり、事業だけでなく人間力も磨かれ、私も参加者が成長する姿を毎回楽しみに見ています。また過去の卒業生がメンター等の形で毎回運営に携わってくれており、「起業家が次の起業家を育てる街」の実現に大きく繋がっています。 ちなみに先日ヒアリングをさせて頂いた卒業生13社だけをとっても、受講前に比べ雇用が350名、売上が約49億円の増となっており成長が実感出来ます。奈良市では国の創業支援等事業計画に基づく創業支援数も中核市62市中7位と高水準、法人市民税を納める事業所もこの3年間で603社増えているなど、脱ベッドタウン経済の流れがようやく見えてきました。引き続き産業振興に注力して参ります。

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2025年3月17日

お水取りが終わると奈良に春がやってくる、と言われますがまだまだ寒い日が続いています。今年も満行の記として本日、東大寺様より「宝牘」(おふだ)を頂戴しました。 今年は私も職員を誘って7日と14日に聴聞に伺いましたが、堂内で厳修される気配を五感で感じながら練行衆と共に祈る時間は何物にも代えがたく、奈良に生きる大きな意義であると毎年感じます。 仏教を信じる人もそうでない人も、日本も世界も、人間も全ての動植物も、皆が安心して暮らせるようにとの願いは(僭越ながら)私たち政治家も同じ思いです。 己の至らなさを恥じ、力の及ばざるを痛感し、もっと出来ることがあったのではないかと自らを省みる時間はとても重く、貴重です。2週間に及ぶ行法の中で、私を含む県知事や総理を含む国務大臣等の名前を読み上げられるのは、「もっと頑張って世の為に尽くせ」と叱咤激励されているのだと、毎年満行後にお届け下さる宝牘を手に取る度に感じます。 奈良が世界から尊敬される宗教都市である所以は、その祈りが宗教者だけに閉じたものでなく極めて懐深く門戸が開かれている事にあります。多様性や包摂性に逆行する風向きが世界にはありますが、千年を超えて守り継いできた大切な価値観を微動だにせず、涼しい顔で粛々と日々重ねる我が街を誇りに思います。

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2025年3月16日

昨日は奈良市中町の道の駅を運営する株式会社ネクスト・アクシスさんと連携協定を締結。また企業版ふるさと納税を活用したご寄付100万円を本市に頂戴しました。 市では南側隣接地に富雄丸山古墳を軸にした埋蔵文化財センターを整備する計画がある事から、今後イベント等でも連携しエリア全体を盛り上げていきたいと思います。寒の戻りでもの凄く寒い中、パフォーマンスをしてくれた一条中高のダンス部と吹奏楽部の皆さん、有難うございました!

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2025年3月14日

依存症の人や犯罪を犯した人の立ち直りを社会全体で支える更生保護活動に民間の立場で取り組んでいる(一社)Be Rebornと日本財団職親プロジェクトの共催によるセミナーが開かれ、アルコール依存症を乗り越え社会復帰を果たされた山口達也さんが講演されました。 様々なきっかけで一度道を踏み外した人が再び立ち上がるには周囲の支えが必要と、社会の為に奔走する森本勝也代表理事(同い年)の熱意に共感します。また奈良市でも令和3年に「奈良市更生支援に関する条例」を制定、翌年には「奈良市再犯防止推進計画」制定し更生支援に取り組んでいます。

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2025年3月11日

今日は東大寺大仏殿で執り行われた東日本大震災物故者慰霊法要に出席。参列者と共に犠牲になられた方々に鎮魂の祈りを捧げました。 14年前の今日は3月議会の最中で、友好都市の多賀城市の様子が気になり何度も連絡を取るも被害状況は掴めず。本当に大きな災害になれば事態の把握すら困難になる事を知りました。 家族同然の方々が寒空の下で泣いている姿を思い何とか救援物資を届けたいと、片っ端から運送会社に連絡するも安全確保が出来るまで走れないと全て断られて落胆する中、何とか知り合いのツテを辿り現地まで走ってくれるトラックを確保。翌12日の朝から職員総出で救援物資を積み込んだ事を思い出します。 交通事情も不確かな中、危機管理課の職員と警察から割愛で来ていた参事の2人がトラックを先導する形で現地に向かってくれました。途中通行出来ない道は住民の方が瓦礫を避けてくれる等して翌13日に無事多賀城に着いたと聞いた時は思わず涙が出ました。 その後の復興までの道のりがいかに厳しいものであったかはご案内の通りですが、一自治体の長として災害時の対応に全てが現れると身をもって感じました。 しかしどこまで備えても万全ではありません。一人ひとりが出来る事、皆で支え合える事、公が為すべき事をそれぞれの持ち場で積み重ねるしかありません。現在開会中の3月議会でも多くの防災減災事業を提案していますので、皆さんにも是非関心を持って頂けたらと思います。

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2025年3月6日

本日は来年度予算案の2つ目の柱である「子育て・教育」についてご紹介します。 まず、後の物価高騰対策の項目でも触れますが、現下の物価高騰により、特に育ち盛りの子どもがおられるご家庭の負担は大きいと考えられること、また文科省の「子どもの学習費調査」によればこの10年間で子どもの学習費総額が公立小学校で年間3万円(9.8%)増、公立中学校では年間9.2万円(20.4%)増加しており、特に中学生家庭での家計負担が増していることから新年度ではまず、中学校給食の無償化を実施します。所要額としては約4.5億円を計上しています。 一方で教育分野への投資については給付型の取組みだけでなく、教育の質を改善することが極めて重要ですので、これまで取り組んできた不登校・特別支援・教員の負担軽減の3本柱に特に重点を置いた予算としています。 まず不登校対策に関しては、直近で市内小中学校の不登校が819名と近年大幅な増加傾向にある事から、今年度4校で試行した「校内フリースクール」を10校に拡大。学校までは来れるが教室に入れない生徒の居場所を創設します。 実際に現場からも「学校の中に少しでも自分らしい時間が過ごせる居場所があれば、また教室に戻れる」という声もよく聞きますので、「登校か不登校か」の二択ではなく、一斉授業が少ししんどくなったら、校内フリースクールで自分を取り戻し、再び集団に合流するようなフレキシブルな形が採れれば、不登校生のみならず年間30日未満欠席の予備軍の子ども達にとっても、学校に通い易い場所になると思います。所要経費としては約2000万円を計上しています。 一方、学校に通うこと自体が困難な生徒には、公設フリースクールであるHOP(ホップ)を利用してもらうことで、よりきめ細やかな不登校対策を実施します。現在HOPははぐくみセンター・青山・あやめ池のリアルHOP3か所と、オンライン上のバーチャルHOPで展開していますが、近年の不登校増加傾向や低学年化に伴い利用が急増しています。一昔前は中学生、中でも中2生が目立って多かったのですが、最近は小学生の低学年まで不登校傾向が広がっている状況があり、今後もHOPの増設も含め気細かな対応を検討していかなければならないと感じています。 なお奈良市及び市教委では不登校生を学校(教室)に戻すことを正解とするのではなく、生徒一人ひとりの個性や学び方を尊重しサポートする考えに基づき、従来の「適応指導」という呼称は使用していません。 一方、不登校と共に増加傾向が著しいのが発達支援の子どもたちです。奈良市ではこれまで特別な支援を必要とする子どもをサポートする「特別支援教育支援員」の増員に力を入れてきましたが、新たに来年度からは配置時間数を週12時間から15時間に拡大し、人員も166名に増員します。 急に教室を飛び出す子どもや個別のサポートを必要とする生徒が今やどの学校にも居られますが、担任や校長教頭などが毎回対応するには物理的限界がありますので、この支援員の存在は極めて重要だと感じています。予算としては前年比約3100万円増の1.1億円を計上しました。 次に昨今課題となっている「教員の働き方改革」ですが、部活動の地域移行をさらに進めるため「部活動指導員」の配置時間数を前年比2030時間増やし年間約2万時間に拡充します。既に神戸市では令和8年度からの完全移行を掲げていますが、どのようなあり方が教員・生徒双方にとって望ましいのかは、100点満点の正解がない問題です。そこで来年度は順次進めている部活動の地域移行をさらに進めながらも、再来年度からの本格実施に向け議論するシンポジウムを開催します。予算としては約4500万円を計上しています。 また学校施設の改善につきましては、階段での移動が困難な生徒に対応する為のエレベーターを新たに小学校5校(伏見小・鳥見小・東登美ケ丘小・済美南小・佐保川小)、中学校2校(春日中・若草中)に設置します。予算としては約8.5億円になります。 ボリュームが多くなりましたので、子育て支援については次号でお伝えします。

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2025年3月5日

今回の予算案は「防災・減災」「子育て・教育」「暮らしの質の向上」「まちの魅力向上」「物価高騰対策」の5つの柱を中心に構成しました。 「防災・減災対策の強化」としては昨年の能登半島地震への職員派遣の経験も踏まえ、ロート奈良鴻ノ池パークを新たに1.5次避難所と位置づけ、観光客を含む帰宅困難者や広域避難者の受入れが可能な防災拠点として機能強化を図ります。 本市ではこれまで地域住民対象の避難所はありましたが、国内外から多数の観光客が訪れる観光都市という特性を踏まえ、一時的に避難を必要とする方々を受け入れたり、また広域災害で近隣自治体から溢れてしまった避難者を受け入れる役割を果たせるよう、新たに整備するものです。 具体的には中央第二体育館及び中央第二武道場を緊急時の避難所として使えるよう整備する費用として1.23億円を計上しました。鴻ノ池の整備につきましては敷地面積が約30万平米と広大ですので、今後も防災井戸の掘削や自家発電設備の整備等、年次計画で順次整備していく考えです。 この他にも防災対策としては、現在防災倉庫の無い指定避難所27か所に新たに倉庫を設置する予算、また全ての一次避難所に仮設トイレや発電機・投光器・避難所用テレビ等を整備する予算として約1億円を措置。また昨年奈良市で実施した奈良県防災総合訓練でも展示したバリアフリー対応型トイレカーの導入や組み立て式の仮設給水槽の整備にも取り組みます。 ちなみにテレビについてはスマホ主流の時代と言われながらも、我々も実際に災害対策本部を運営する中で依然としてテレビ放送から得られる情報が必要な場面があります。避難所に避難されてきた方の中でも特に高齢者にとっては安心感にも繋がると考えました。最近はテレビも随分手頃になりましたので、予算としては価格.comを参考に(笑)、55インチで一台7万円(+架台やアンテナ設置費)と見積っています。 また減災対策事業としては、学園前駅から登美ヶ丘方面に伸びる市道奥柳登美ヶ丘線の「鶴舞橋」の耐震補強工事を国土交通省と連携して実施するほか、あやめ池小学校の通学路でもある蛙股池に架かる「あやめ新橋」の架け替えや、近鉄高の原駅に架かる「高の原橋」の長寿命化等についても優先度をもって取り組む為、約15.5億円を計上しています。 また昨年の12月議会に設計費用を計上した小中学校体育館への空調設置につきましては、議会から「設計の前にまず調査を」とご意見を頂きましたので、今年度は調査事業に留まり、来年度事業で設計を行うべく1.86億円を措置しました。なお空調設置につきましては早期の実施を求める声もある事から、設計作業完了後、すみやかに工事費を計上し令和7・8年度の2カ年で完了させたいと考えています。

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2025年3月4日

28日に開会した3月定例会に提出した令和7年度の予算案についてご説明申し上げます。以下、議会での提案説明を一部抜粋してお伝えします。 いまだ記憶に新しい阪神・淡路大震災が発生してから、先月17日で早くも30年が経ちました。また昨年一月に発生した能登半島地震発生からも既に1年余りが経過したところでございます。石川県内においても、応急仮設住宅の完成や自宅の修理・再建により、輪島市の避難所も3か所のみの開設状況となっており、復興に向けて少しずつ前進している状況が見受けられます。一方、本市におきましても今後30年以内に80%の確率で発生すると言われている南海トラフ地震や、本市を縦断する内陸型の奈良盆地東縁断層帯地震の脅威が迫っています。 他方、我が国の昨年の出生数が過去最少の約72万人であったと昨日発表がありました。10年前の出生数が約100万人でしたので、この10年間で出生数が実に3割も減少していることになります。国立社会保障・人口問題研究所の当初の推計よりも、15年前倒しで少子化が急速に進展しているという報道に、多くの皆さんが強い危機感を感じられたことと存じます。 災害・人口減少・働き手不足に加え、国際情勢も極めて流動的であり、今の日本はまさに先行き不透明な状況と言えます。しかし、忘れてはならないのは、我々には未来を切り拓く力があるということです。日本の礎を築いた奈良時代の先人のごとく、我々もまた困難を乗り越え、不確実な未来を、勇気をもって切り拓き、さらなる繁栄を築く潜在力を有しています。 事実、直近の経済指標では、令和6年度の名目GDPが初めて600兆円の大台を突破し、3四半期連続のプラス成長となるなど、明るいニュースも出てきています。今こそ、長らく続いた低成長の時代を着実に乗り越え、一人ひとりが真に豊かさを実感できる成長社会を築いていこうではありませんか。 そのような現状認識のもと、編成致しました令和7年度当初予算案につきましては、歳出では児童手当の制度拡充等により扶助費が大幅な増加となり、また歳入では市税が合併以降、過去最大となる等の要因により、予算規模自体は大きくなりましたが、緊急の課題である物価高騰への対策と、防災・減災対策の強化を最優先に据えながらも、奈良市の成長ポテンシャルを引き上げるための投資や、次代を担う人々の育成に力を注ぐものとなっており、人口減少下でも成長可能な社会づくりをめざす予算案としました。 一般会計の歳入面では、歳入の根幹をなす市税において、給与所得の増により個人市民税が約28億の増の約245億円、また安定した企業収益により法人市民税が約4億円増の約35億円を見込んでいます。固定資産税については、家屋の新築増築等により約3億円増の210億円を見込んでおり、市税全体では前年度比約36億円増の約561億円を計上しました。 これは現在の奈良市になってから過去最高額となります。また税収以外でも株式市場の景況により株式等譲渡所得割交付金が5.5億円の増、配当割交付金が1.5億円の増となるなど堅調です。なお、地方交付税は前年度比10.5億円増の233億円の見込みとなっています。 歳出面では、福祉関係経費である扶助費が約28億円増の約410億円と大きな伸びとなっています。 要因としては昨年10月から制度が拡充された児童手当経費の増や、障害者自立支援サービス給付費や障害児通所支援給付費等が大幅に伸びている事が挙げられます。人件費については、定年延長に伴い退職手当が減少する一方で、人事院勧告を踏まえた給与改定等の影響で約7.8億円増の約278億円を計上しており、一般会計総額では1,680億円となりました。 この他、国民健康保険特別会計をはじめとする5特別会計では約846億円を、公営企業会計では病院事業で約11億円、水道事業で約137億円、下水道事業で約124億円を計上した結果、全会計合計では約2,798億円となりました。 具体的な事業については追ってご紹介致します。

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2025年3月2日

今日は大和川一斉清掃の日という事で大安寺西地区の「佐保川・菰川・菩提川清掃」に参加してきました。雨がパラつく空模様でしたので、挨拶もそこそこに参加者全員で川掃除。以前に比べるとポイ捨ても減ったとは言え何点か大物もあり集積所は山積みに。皆で頑張って川が綺麗になると達成感があります。佐保川の桜が楽しみですね!

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2025年3月1日

毎年3月1日は市立一条高校の卒業式へ。今年は7組268名の卒業生が巣立っていきました。1950年に開校した同校は現在、校舎建替工事の真っ最中ですが、来年で卒業生が3万人の大台に乗る見込みです。私からは以下のような祝辞を述べました。卒業生の皆さん、おめでとうございます! 猛烈な「最強寒波」の2月が過ぎ、今日から弥生・三月。春めいた柔らかな光が、みなさんの門出を祝っているようです。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。奈良市民35万人を代表して心よりお祝い申し上げます。 皆さんが学んだこの奈良という地は、悠久の歴史の中で、数々の挑戦者たちを育んできました。今から1300年以上前、この奈良の地に都が築かれたとき、日本はまだ未成熟な国でした。世界の先進的な文化や技術を貪欲に吸収し、試行錯誤を繰り返しながら、新しい時代を切り拓こうとしていました。その最前線に立っていたのは、若者たちでした。 皆さんもご存じの阿倍仲麻呂は遣唐使として19歳で唐に渡ったと言われています。地球が丸いことすら知られていない時代に、大海原を越え、大陸で学び、やがて唐の皇帝に仕えるまで活躍した彼の心には、常に故郷・奈良の空がありました。帰国を願いながらも叶わず、再び祖国の土を踏むことはありませんでしたが、彼の得た知識や経験は、その後の日本へと受け継がれていきました。 唐招提寺を作った鑑真大和上もまた、度重なる危険な航海を経て日本にたどり着き、我が国に確かな仏教の礎を築きました。彼の決意と信念は、その後の日本文化に深い影響を与え、今も私たちの暮らしに息づいています。 皆さんは、こうした「挑戦者たち」のDNAを引き継いでいます。彼らは、見たことのない世界に踏み出し、未知の未来を恐れず、自分の信じる道を進みました。今日、AIやテクノロジーが急速に進化し、社会が大きく変わりつつある中で、皆さんがこれから進む道もまた、前例のない挑戦に満ちていることでしょう。しかし、そんな時こそ、奈良の先人たちが示した「創造する力」と「挑む勇気」を思い出して欲しいと思います。 皆さんが、これまでの延長線上ではない「圧倒的な未来」を創るためには、圧倒的に汗をかき、圧倒的に構想し、圧倒的に行動する事が重要です。そしていつの日か、より大きく成長した皆さんが、再び奈良の地を訪れ、その挑戦の成果を語ってくれることを、楽しみにしています。 本日はご卒業、おめでとうございます。

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2025年2月28日

3月8日の「国際女性デー」に合わせて今年もフォトスポットを設置します。リニューアルした市役所前広場やカフェもありますので、是非お越し下さい! ■トピックス(詳細はコメント欄のリンクへ) 1975年に国連が定めた「国際女性デー」(2025年は制定50年)にあわせて、奈良市独自の取り組みとして、奈良市役所でのフォトスポット展示や、映画上映を開催。 あらゆる分野での女性活躍を目指し、国際的にも女性率の低い「理系」分野への進学を選択してもらうため、理系進路講座「理系の進路は楽しい!?その魅力を知ろう」を開催。 市民や市内事業者への啓発に加え、市職員の女性活躍促進にも取り組んだ結果、女性管理職率は、過去10年で22.7%(平成27年度)から35.9%(令和6年度)に上昇。最も高い比率となった。 政策決定の場への女性の参画(委員会・附属機関・その他審議会等の女性比率)は33.8%(令和元年度)から38.1%(令和6年度) に上昇。 ■ミモザのフォトスポットを市役所に設置 国際女性デーのシンボルであるミモザの花。もともとイタリアでは3月8日の女性の日に、ミモザの花を男性から女性に贈る習慣があり、いまでは世界中でミモザの花が国際女性デーのシンボルとなっています。 今回、その生花を使ったフォトスポットを設置。設置による来庁者へのPRだけではなく、撮影者が写真をSNSなどで投稿することで、国際女性デーを広く普及することを狙いとしています。

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2025年2月27日

今日は副市長と共に奈良市米谷町にある南部土地改良清美事業の現場を視察。この事業は奈良市民が排出したごみを焼却した後の焼却灰と、不燃ごみを破砕したもの(こちらは昨年10月から持ち込み停止)を埋め立てるものです。昭和51年に事業が開始され半世紀を迎えます。 近年のごみ量の減少や分別・リサイクル意識の向上等もあり一定の役割を終えようとしています。この間、地元の皆さんとは何度となく協議させて頂き、時には厳しいご意見も頂戴しながら地域の未来に繋がる「出口」を模索している状況です。 今回の視察は過去の協議でご意見を頂いた第一工区(既に埋め立て事業は完了)の跡活用に向けた方向性、また現在稼働中の第二工区の現状と今後の利活用について、現場の職員と意見交換して参りました。10年単位の地元との協定が来年度で50年の区切りを迎えることから、市としては公有地化と焼却灰の持ち込み停止の方向性を示しています。これまでの地元の協力に敬意を払いながら、将来の市民負担も踏まえた責任ある結論を見出すべく議論しています。

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2025年2月23日

奈良市では平成17年に合併した人口千人余りの旧月ヶ瀬村エリアで、人口減少下でも住民サービスが維持可能な社会づくりにチャレンジしています。 そんな未来志向のチャレンジを下敷きに、大阪・関西万博をどのような機会と捉えるか、皆さんと議論を深めるイベントを開催します。その名も「奈良会議」 地名としての奈良というより、歴史上果たして来た役割・立ち位置としての「奈良」に、現代を読み解くヒントを見い出そうと、錚々たるメンバーにお集まり頂きました。是非3月16日(日)の午後は今から空けておいて下さい! 先日のJB pressのインタビューでも今後職員数を4分の1にするという構想をお伝えましたが、既に奈良市役所を始め公務現場でも以前に比べて採用が起こせない状況が急速に進展しています。実際に奈良市でも昨年度は大卒事務職に関しては予定数の半数しか採れていません。(応募は10倍以上ありますが質も含めてセレクションする必要があります) また、毎年成人の日に開催している「二十歳を祝う会」の対象者と直近の出生数を比べると、20年間で概ね半減している現状があります。(直近で比較可能な2022年データでは二十歳が3482名に対して出生数は1963名)当然20年後の二十歳の数は確定してしまっていますので、まずはこの現実を正しく認識した上で現実的な対策を打つ必要があります。 つまり、人口減少・労働力不足に受け身でジリジリ耐え続けるのか、限られた資源で「回せる」オペレーションにいち早く変態(トランスフォーメーション)するかが問われている訳です。 冒頭で紹介した月ヶ瀬のローカルコープでは、一定の人口規模を前提とした従来の社会構造を乗り越える手段として、「ローカルコープ大和高原」という団体を立ち上げ、住民主体のまちづくりの一環として、これまで行政が担っていたコミュニティバスの運営やゴミ回収等の公共事業を代替し、イオンや日本郵政との連携で過疎地域でも市街地と同じネットスーパーサービスが得られる仕組みを立ち上げています。 住民密着サービスを行政が何でも担える時代ではなくなり、民間でも人口減少(市場規模の縮小)によってサービスを撤退する流れが迫ってくる中、そもそも論に立ち戻り、もっと昔は誰がどうやって担っていたのか?を考える事から、日本の再興は始まります。つまり国の始まりに立ち戻り、発想する。それが奈良会議です。 課題山積で先行き不透明と悩む暇があれば、何も無かった1300年前に立ち戻り、従来の常識を疑い、自律的な発想で再構築する事で新しい道が拓ける。科学技術の祭典ではなく、社会課題解決の知恵や技術を世界から持ち寄り来場者と共に考える(共創する)「未来社会の実験場」を掲げる大阪・関西万博はこの趣旨に極めて近いものがあると我々は考えました。 長々と能書を申し上げましたが、早い話3月16日に皆さんにお会いしたいと言う事です(笑)詳細はリンク先をご覧下さい!

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2025年2月20日

おはようございます。昨日は議会の全員協議会の後、ダイワハウスの素晴らしい研修施設「コトクリエ」で奈良女子大学附属中等教育学校と奈良女子高校の高校2年末生より、新しいクリーンセンターのプレゼンテーションがありました。 テーマは「住まいと共存するエネルギーセンターを核としたまちを考えよう」で、具体的には「近くにあることでメリットが感じられる施設にするアイデアを出し合い、住まいと共存できるエネルギーセンターのコンセプトやゾーニング」についてグループワーク。次にそこで出たコンセプトを具現化するために、エネルギーセンターに欲しい機能を考え図面や模型等にまとめて発表してくれました。 全8班のうち、私は4班分のプレゼンと質疑に参加しましたが、街のど真ん中に立地させたり商業施設と複合施設化したりと、若さ溢れる柔軟な提案が相次ぎました。私からは立地場所の選定にあたって、どのような基準や考え方で選定したのか?また景観への配慮として外観や煙突のデザインをどう工夫したか?など、実務を担う立場から質問させて頂きました。 結びの挨拶では、概ね10年先となる新クリーンセンター計画には、その時代を生きる若者が中心となって議論に参画して欲しいと伝えました。参加した市の担当者にとっても良い刺激になったと思います。ご準備頂いた関係者の皆さん、参加してくれた学生達に感謝申し上げます。

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2025年2月17日

週末は少し暖かい時間帯が増え、空調を止めていた市長室でもついに梅の花が咲き始めました。暫くは馥郁たる香りに包まれて仕事ができるのが楽しみです。 昨日開催された大宮地区での防災訓練では、地元の大宮ロータリークラブが中心となり地域の各種団体や住民と協働で訓練や啓発活動を実施されました。 設定としては8時45分に奈良市を震源地とする震度5強の地震が発生、次々と避難所に避難してきた住民を受け付け誘導するものです。 挨拶でも申し上げましたが、奈良市で想定される大規模地震としては内陸型の「奈良盆地東縁断層帯地震」と内陸型の「南海トラフ地震」の2つがあり、東縁断層帯地震はマグニチュード7.4の地震が30年以内に0-5%の確率で発生すると言われています。 5%と聞くと低い印象があるかもしれませんが、阪神淡路大震災も直前の発生確率が0.02-8%だったと言われていますので5%は決して低くありません。 また南海トラフに関しては昨夏、「巨大地震注意」が発表されましたが、30年以内に80%の確率でマグニチュード8-9クラスの大地震が発生すると言われています。「奈良は海がないので安心」と思われがちですが、沿岸部が壊滅的な被害を受ければ当然ながら奈良県内の生活や経済活動にも大きな影響が生じます。 しかし奈良県は南海トラフの重点受援県(沿岸部等、特に大きな被害が想定される10県)には入っていませんので外部からの支援はあまり期待できず自力で何とかしなければなりません。 その意味でも日頃からの自助・共助が大切ですが最近は自治会加入率も低下しており、いざという時に支えあえる「顔の見える関係」が重要です。 今回は大宮ロータリーさんから30分で100食分の炊飯が可能な「レスキューキッチン」のご寄贈を頂きました。これは電気やガスが止まった際に灯油で稼働し、通常の鍋に比べ圧力がかかる分短時間でお湯を沸かすことが出来る優れもの。市消防局でも能登半島地震に伴う派遣の際に隊員の食事に使用した実績があります。今後も住民自治組織とロータリークラブのような奉仕団体による新たな協働を広げていきたいと思います。

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2025年2月15日

埼玉県八潮市の道路陥没事故を受け、奈良市でも口径2,000mm以上の大口径管路を対象に、マンホール内に調査員が入り土砂の堆積状況や管路の状況などを目視で確認する緊急の「潜行目視点検」を実施しました。その結果管路に異状は確認されませんでした。今後も引き続き計画的な点検・調査を実施して参ります。

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2025年2月11日

おはようございます。昨日は南都銀行の新本店がオープンし、内覧とお祝いに伺いました。来賓は日銀の神山一成大阪支店長、近畿財務局の関禎一郎局長と奈良商工会議所の小山新造会長、大宮地区自治協議会の吉岡正志会長、知事・市長でした。ちなみに神山支店長は奈良市が生んだスーパースター中室牧子さんの日銀時代に一緒にお仕事をされたご経験があるとの事、また関局長は以前奈良県に出向されていた財務省の一松旬審議官と同期との事で、図らずも奈良にご縁の方々とご一緒させて頂き楽しい時間となりました。 歴史を紐解くと、南都銀行は1934年(昭和9年)に4つの銀行(六十八銀行・吉野銀行・八木銀行・御所銀行)が合併して設立、昨年90周年を迎えられました。東向きにあるレトロな旧本店は今後観光など地域活性化の為に再活用されるようです。 私が子どもの頃は、「3時に三和銀行が閉まるまでに急いで行かなきゃ」と母親に手を引かれて(しかも電車に乗って)銀行に行ったものですが、時代は変わり銀行の姿や働き方も大きく変化しました。 橋本頭取は2015年の就任以来、不採算店舗の共同店舗化や週2日営業に変える等、これまでの「銀行の当たり前」を見直す事で、低金利下でも利益が出る体質を目指して大ナタを振るってこられました。これから「金利のある世界」が戻ってくる中ではより安定した経営が期待されます。 挨拶でも申し上げましたが、このような改革は利用者はもとより行内でも相当な反発があったと思いますが、目先の反発より将来の利益を選び取るお考えに私も共感し、市役所出張所の移転集約に際しては異論を申し上げる事なく賛成した経緯があります。 店舗は存置したまま、人員だけ例えば月水金と火木に分けて巡回配置すれば半分のコストで2店舗が運営出来ます。もちろん、いつでも好きな時に利用できるに越した事はありませんが、そのオペレーションコストは回り回ってユーザーにのしかかって来る訳ですので、長期的に考えれば採るべき針路は明らかです。 そのような難事業に目処をつけられ、4月からは全国61地銀で最年少の50歳で石田頭取にバトンを渡されると先日発表がありました。当初は恐らく様々な抵抗や反発もあろうかと思いますが、同世代の方が奮闘される姿を私も陰ながら応援しています。日本で最も古い街が一番新しい事にチャレンジするダイナミズムに期待しましょう。

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2025年2月8日

昨日より市内社寺で茶祖村田珠光を顕彰した「珠光茶会」が開かれています。室町時代に奈良に生まれた珠光によってつくりだされた「わび茶」は、その後千利休によって大成され今日に伝わる茶の湯の基礎となりました。11回目となる今年も7流派8社寺のご協力により無事開催する事が出来ました。関係者の皆様に感謝申し上げます。

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2025年2月5日

八潮市での下水道管路に起因した道路陥没事故を受け、国土交通省より下水道管理者に下水道管路の緊急点検の要請がありました。点検対象は晴天時1日最大汚水量30万m3以上で口径2,000mm以上の下水道管路で、本市の施設はこの条件に該当する管路はありません。一方奈良市では2,000mm以上の大きな口径の管路を保有していることから、この度市独自の取組として緊急点検を行います。

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2025年2月5日

めちゃくちゃ寒い日に何ですが、月ヶ瀬観光協会の皆様が春の訪れを告げる盆梅をお持ち下さいました。これは「思いのまま」という品種で、一本の木から紅・白・紅白交じりの3種類の花が咲くそうです。空調の下だと一気に咲いてしまうので、暫く市長室は暖房無しで頑張ります。。 月ヶ瀬梅祭りは2月9日から

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2025年2月5日

整理作業に少し時間がかかりましたが、先日開催した第68回のクリーンセンター建設計画策定委員会の概要報告です。詳しい資料は市HPに掲載されていますので関心おありの方は併せてご覧下さい。 まず前回・前々回に決定した新クリーンセンター候補地の条件及びその確認事項が次の通りである事を確認しました。 条件 1として10ha程度の空き地を抽出する。具体的な確認事項としては①空き地に点在する倉庫や駐車場・工場は空き地とみなすこと。②住宅、ため池ゴルフ場は、空き地としないこと。③宅地開発、商業施設などは、開発予定を含めて空き地としないこと。 条件 2 として、学校・幼稚園・保育園及び病院等の300m以内を除外エリアとする。具体的な確認事項としては、①学校、幼稚園とは、学校教育法第1条、第124条、並びに第134条に規定される学校とすること。②保育園とは、児童福祉法に規定される保育所及び認定子供園法に規定されるこども園とすること。③病院等とは、医療法に定められる病院、診療所、これに類する施設として介護老人保健施設、介護老人福祉施設とすること。④廃止が公表されている施設は対象施設から除外すること⑤300mの考え方は敷地境界から基本とするが、各施設の駐車場を除いて考える。 条件3では、自然環境を保全するため、自然公園地域、風致地区環境保全地区等を除外する。具体的な確認事項としては、歴史的風土特別保存地区、歴史的風土保存区域、風致地区、自然公園地域環境保全地区、鳥獣保護区、水道水源特定保護区域を除外する。 条件4としては、将来にわたって土地利用が決まっている地区を除外する。具体的な確認事項としては、都市公園、国営総合農地開発事業地区、ほ場整備事業地区を除外する。 条件5としては、ごみの収集運搬効率がよい便利な場所を選ぶ為に、収集運搬コストが高いエリアを除外する。具体的な確認事項としては、過去の策定委員会で検討された収集運搬コスト算出モデルを用い、現工場と比較して、収集運搬コストが1.2倍以上となるエリアを除外する。 条件6としては、新斎苑覚書に記載された小学校区を除く。具体的な確認事項としては、鹿野園町域(飛び地を含む)・東市小学校区・飛鳥小学校区・旧精華小学校区・田原小学校区を除外する。 これらの条件を地図上に重ね合わせた上で、10ha程度の空き地を抽出したものが「すべての条件の重ね合わせ(図5)になります。 少し見づらいかもしれませんが、〇や色塗りされているエリアは先ほどの条件設定により除外されたエリアとなり、残ったのは左下に□で囲んだ3つのエリアです。リストとしては「候補地の選定の結果」という資料になります。 これら3エリア4か所が前回までの議論で決定した条件によって絞り込んだ候補地となります。 この説明に対して、議会選出の委員からは「反対の請願が議会で採択された立場からして、七条町を候補地にすることについては反対である」との意見、「洪水浸水想定区域はコストが高くなるので除外してはどうか」との意見がありました。 これに対し他の委員からは「前回の委員会で明確にこの基準に従って、まず絞りましょうということを決めたはずでは?」「自然災害については浸水害だけではなく、砂防や土砂災害、活断層の位置、また液状化リスク等、総合的に災害全般を考えないといけない。その点については今後点数評価をしていく中で個別詳細にコストと比較しながら検討していく必要がある」などの意見が出ました。 また別の観点からは「候補地が絞られ過ぎではないか。学校から300mという基準は公害調停で決まっているから誰からも文句言えないが、収集運搬効率が1.2倍以上のエリアを除外するという基準は、1.18倍はOKで1.3倍はダメなのか」というの意見がありました。 これに対しては私の方から、(その意見自体に異を唱えるという事ではなく、あくまでも客観的な情報提供として)、現在の環境清美工場(収集運搬効率1.0)に市内全域からごみを集積するためにかかっている費用は年間約20億円(令和4年度ベース)ですので、1.2となれば年間で4億円運搬費が増え、30年間では120億円のコスト増になること。これが仮に1.3となれば180億円のコスト増になりますので0.1の差は割と大きい、という話を出しました。 この点については、最終的に委員長からもう少し幅を持たせて提案するよう要請がありましたので次回に提案することになりました。 次に第67回策定委員会において各委員より意見のあった事項について「追加の検討項目」という形で整理し、議論しました。 まず意見1として、文化財のエリアを確認すべきとのご意見については、埋蔵文化財について①記念物のうち重要なものとして「史跡」、②平城京跡内で特に重要な箇所として定められた「重点地区」、③上記以外の埋蔵文化財包蔵地とし「その他の埋蔵前の包蔵地」の3点に分けて地図上に表示することに。 意見2として、世界遺産のあるエリアを確認すべきとの意見については、世界遺産リストに登録されている古都奈良の文化財のうち、①遺産そのものである「遺産」、②遺産の周辺環境を直接保護するための区域として「緩衝地帯(バッファゾーン)、③環境保全と都市開発の調和を図るための区域として「歴史的環境調整区域(ハーモニーゾーン)の3点に分けて地図上に表示することに。 意見3として、既存の住宅地から100m以内の範囲を確認すべきとの意見については、過去の策定委員会の資料を参考に、候補地の区域に最も近い既存の住宅地から100m以内の円を地図上に表示することに。 意見4として、災害リスクのエリアを確認すべきではないかとの意見については、クリーンセンター建設にあたり想定される活断層・洪水浸水・土砂災害について確認することとし、活断層については奈良市地域防災計画に記載される活断層を、洪水浸水についてはハザードマップに記載される洪水浸水想定区域を、土砂災害については土砂災害(特別)警戒区域・砂防指定地・急傾斜地崩落危険区域・地すべり防止区域・山地災害危険地区を地図上に表示することになりました。 これら4つの意見をまとめた表が「意見1~4のまとめ」であり、地図上にプロットした地図を候補地ごとにお示ししています。 地図をご覧いただければわかるように、いずれの地域も文化財や災害リスク等については大小あるものの何かしらひっかかるのが現状です。また災害リスクについては活断層が真横を縦断している候補地もあれば区域の大半が砂防指定地に指定されている候補地もあります。洪水浸水想定区域については「0.5mまで」から「5-10m」までと4区分で示されており、程度によって求められる対策が異なる(対策コストに差がある)と考えられます。あとは何を重視するかという優先順位とコストも含めた総合評価になります。 事務局からの説明に対し、議会選出の委員からは「七条地区からは反対の請願が出ているので候補地に加えるのはおかしい」「隣接する大和郡山市のクリーンセンターが近いという事は評点の1つに加えるべき」という意見がありました。 これに対し、まず請願の有無への対応として、 「請願の有無をそのままポイントに入れてしまうと、今は出ていない他の3か所の地元からも請願が出た場合にややこしくなる。(もしくはポイントが下がる=候補地として選定されにくくなるなら請願を出そうという動きを招きかねない)。あくまでも請願の中身に示された具体的な懸念を評点とするべきではないか」という意見、 「請願の中には災害に対して心配する意見もあるが、災害の評価と請願の評価と、どちらも評点にしてしまうとダブルカウントになってしまう。そのあたりは請願に示された具体的な中身で評価していくべき」という意見、 「住民からの意見である請願をないがしろにしてはいけない。先ほどから議論が出ているように、請願に示された内容をしっかりと検討して評価項目に入れるべき」等の意見が出ました。 それを受けて委員長からは「住民からの意見及び請願の項目を追加することとし、その中身としては重点眺望景観に該当する場合はマイナス1点、また埋蔵文化財エリアを避けた施設建設が不可能であればマイナス1点として評価すること」と意見集約がありました。 また隣接地に他市のクリーンセンターが立地している点をどう評価するか、については他の委員から提案者に質問があり、請願の有無ではなく「景観とか、そういった中身に対して評価点を加えるべきとの趣旨か?」と提案者に質問があり、提案者からはその通りである旨回答があったことから、委員長より「他市のクリーンセンターが隣接することに関しては、景観評価という項目の中に含まれるので、当然ポイントとして入っているものと考える」と意見集約がありました。 以上が主な論点です。あくまでも議論の経過を網羅する目的ではなく、主な論点を私が走り書きしたものと捉えて頂ければ幸いです。 なお今年度の策定委員会については、年度当初に議会側が予算を減額修正したことにより、今年度はこれ以上開催する予算が無い状態となりましたので、基本的には次回は次年度になる予定です。 しかし会議終了後に一部の委員が「無報酬でも構わないから是非継続した議論をやろう」と声を掛けて下さいました。市としては大変ありがたいお申し出だと思いますが、この提案の取り扱いについては委員長の差配に委ねたいと思います。

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2025年2月4日

市が管理している交差点付近の植栽が、どれだけ大型バスの死角になっているかを実際に体験する実験を昨日行いました。今回は奈良交通さんに全面的にご協力頂き、普段バスや大型車輌の運転免許講習をされている「奈良交通自動車教習所」を会場に、道路部局の職員と一緒に体験する事に。普段は普通自動車しか運転経験の無い私でも、教習所内ですので「無免許」で大型車輌が運転できます! 高校時代は学園前駅から毎日バスで通っていましたし、大学も西院から205号に(毎日は行かなかったw)乗っていましたので、バスの運転がいかに難易度が高いかを側で見てきた立場としては地味に嬉しい企画です。最近は自動運転技術が進歩していますが、今暫くは人力に頼る部分が残りますので私たちの生活の現場を支える運転手さんは貴重な存在です。 今回はコース上に配置された高さの違う植栽の陰に、実際に人に立って頂き視認性を確認。「そこにいる」と事前に教えてもらっていても、身を乗り出して覗き込まないと見つけられない箇所が多く、ヒヤっとしました。特に身長の低い子ども(今回の実験では身長110cmの人形を使いました)の飛び出しや、夜間や雨天時にはさらに視認性が下がる事が容易に予想されます。 既に一部のバス乗降場や交差点では植栽を剪定したり抜根する等の対策を講じていますが、今後はさらに一歩踏み込んで、より安全な道路をめざして整備していきたいと思います。

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2025年2月2日

昨日は奈良商工会議所青年部(奈良YEG)が主催する「地域未来プロジェクトならism」に参加。様々な職種の若手経営者が高校生と共に学び合う取り組みで、今年で6回目を迎えます。 普段からYEGメンバーと市役所の若手職員は「風会議」という枠組みを設けて、政策提言や意見交換を行なっていますが、熱量の高い高校生が入る事でさらに密度の濃い議論が繰り広げられました。 地域課題解決や新商品の開発、奈良の人材育成・確保策など様々な難問に明るく前向きにアイデアをぶつける若い力に無限の可能性を感じると共に私も大いに刺激を受けました。YEGの皆さん、お疲れ様でした!

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2025年2月1日

奈良市では県内の周遊観光を目指して吉野町・明日香村・田原本町と連携した観光振興に取り組んでいます。2021年度から自転車で4都市を巡る「ライドアラウンドin奈良」を、また4都市の食材を活用したグルメイベントは22年度から始まり今年で3年目になります。 毎回ユニークで美味しい食材を見事にメニュー化してくれる「カフェエトランジェ ナラッド」のシェフには感謝しかありませんが、今回も聞いただけでお腹が空きそうな地産食材のイタリアンをご提供頂きます。 昨日のメディア発表及び試食会では、4首長のトークが弾みすぎて、つい箸が止まっていたのですが、明日香村の森川村長をふと見ると既に完食の模様!首長あるある、です(笑) 奈良にお越し頂いた方々に、奈良の優れた食材と出会う喜びをお届けする「NARAD EAT FESTIVAL 2025」に是非お運び下さい。場所は三条通りの観光センター「ナラニクル」内のカフェレストラン「カフェエトランジェ ナラッド」です。明日2月2日から3月31日まで! ◼️今回のメニュー 田原本町産ほうれん草と大鉄砲豆富のキッシュ(田原本町) 大和ポークと大鉄砲豆乳、豊祝酒粕のラグー(奈良市・田原本町) 明日香村産自然薯と田原本町産ほうれん草のニョッキ(田原本町・明日香村) 吉野 MICA 卵と奈良県産しいたけ大和肉鶏のビスマルク(吉野町) 古都華と豊祝酒粕のオペラ仕立て(奈良市)

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2025年1月28日

本日の定例会見で奈良市消防団に全国8例目となる「重機対応部隊」の発足を発表しました。火災だけでなく地震や風水害による瓦礫や土砂により緊急車輌の現場到着や救助に多大な時間を要する事から、日頃から重機操作を生業とされている消防団員を中心に7名で編成、いざと言う時に駆け付ける仕組みです。 消防局によれば、従来も団員が個人的に所有する重機をお借りして活動してもらう事があったようですが、制度的に不安定で改善の必要性が指摘されていました。今回はトラックとバックホウ(ショベル)をお借りすると一回の出動につき3万円(+燃料費)をお支払いする事で安心して機材を提供してもらえるようになります。市としては使用頻度の低い機材を買い揃える必要がなく、操縦に慣れた方の力をお借りできるのは非常に有難いと感じます。 昨年7月に松山市で起きた土砂崩れでも同市の機動重機消防団が活動されたように、今後全国的に取り組みが進んでいくと思います。なお、奈良市消防団では2年前にドローンを活用した「情報収集部隊」を創設するなど、常に新しい取り組みを展開されています。引き続き団員の募集も行っていますのでよろしくお願いします!

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2025年1月26日

昨日の山焼き、皆さんが投稿された美しい写真を楽しませて頂いています。花火もきれいですが、私は色彩豊かに暮れ行く西向きの空が好きです。最後の花火の動画はクライマックスの一番盛り上がる場面です。珍しく上手く撮れましたのでご笑覧下さい。 今年は「奈良のトビラ」の生駒あさみさんのお店でこんなもの見つけてしまい、つい購入。一つひとつ手作りだそうです。奈良らしいお土産がまた誕生しました。

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2025年1月25日

伝統の若草山焼きは本日です!良いお天気でよく燃え広がりそうですね。奈良市消防団から276団員、奈良市消防局から51名、計327名が警戒に当たってくれています。たまたま本部前を通りかかった塚本勝市議も今日は団員の立場でご奉仕頂いています。(他にも多数の議員が消防団活動に従事されている事を申し添えます) 一方、市内では火災が相次いぎ発生しています。昨年一年間で90件のところ、今年は既に18件と異常なスピード。昨日も2件の火災が発生し、残念ながらお一人が亡くなられています。一昨日は市内の小学校で子どもがトイレットペーパーに火をつける悪戯があったとの報告も。 家庭や地域で今一度、火災予防の声掛けと対策をお願いします!

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2025年1月21日

おはようございます。昨日は奈良市立春日中学校の夜間学級で学ばれた西畑保さんの実話を元に市内で撮影された映画「35年目のラブレター」の試写会を100年会館大ホールで開催しました。ご協力頂いた東映さんに感謝申し上げます。 定員1000名に対して応募は実に13,446名!恐らく市役所始まって以来の競争倍率だと思います。主演は笑福亭鶴瓶さんと原田知世さん。様々な事情で学ぶ機会を失ったまま社会に出た主人公が、識字が無い苦労やコンプレックスを乗り越え、不器用ながら愛と思いやりに溢れた家庭を築いていくストーリー。 随所に見覚えのある奈良の風景が現れますので奈良好きの方には違った楽しみ方もあるでしょう。モデルとなった西畑さんは鶴瓶さんの兄弟かと思うぐらい明るく人間味に溢れた人柄で、「また市役所行くわ」とニコニコ話して下さいました。劇場公開は3月7日から。秦基博さんの主題歌が感動を何倍にも増幅してくれます。是非劇場にお運び下さい! 35th-loveletter.com

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2025年1月20日

週末は比較的暖かでしたが暦の上では今日から大寒。暫くは寒さ対策と体調管理に注意が必要ですね。 昨日は市立北部図書館の開館20周年行事として歴史小説家の澤田瞳子さんの講演会を開催しました。定員の倍以上の申込みがありさすがです。 奈良市の図書館は三館しかありませんが、就学前のお子さんがいるご家庭や障害・介護で外出が難しいご家庭には無料郵送サービスがあり、また最近では学園前と西大寺の駅にネットで申し込んだ図書が受け取れる「図書受取ロッカー」を設置する等、職員の工夫でサービス向上に努めています。 また高の原駅前にある北部図書館はお隣の木津川市と利用割合に応じた「割り勘」で運用する等、新しい発想で図書文化の振興に取り組んでいます。澤田先生、有難うございました!

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2025年1月18日

今朝は毎年恒例の武道寒稽古。今年で53回を迎えます。一年で最も寒いと言われる大寒を前に鴻ノ池に元気な声が響き渡りました。近年は外国人観光客向け武道体験が人気で、昨年は約300名が弓道体験を楽しんだと伺いました。まだまだ寒い日が続きますが体調管理に努めて春を迎えましょう。

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2025年1月13日

今年の二十歳を祝う会のゲストは奈良県出身の起業家吉藤オリィさんでした!実は毎年事務局と何度も議論して選んでいるゲスト。間違いなく市の行事で一番時間を掛けて検討しています。 今日は自らの不登校経験や数多の挫折のお話から、「変態になれ」という若者へのメッセージまで、非常に熱量とスピード感溢れる素晴らしいお話を頂きました。 障害をお持ちの方だけでなく子育て中の方や一人暮らしの高齢者、また外国人観光客等、幅広いニーズに活用できる技術やサービスが次から次へと湧き上がってくる発想力とそれを実現する行動力に、二十歳をとうに過ぎた私たちまで心を揺さぶられました。 市でも化学物質過敏症の生徒の教室参加やコロナ禍のリモートワーク等でもオリヒメを活用していただけに感慨もひとしおです。ご講演有難うございます!

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2025年1月13日

奈良市では3235名の方が二十歳を迎えられました。本当におめでとうございます! 先が見えないとか混迷とかいろいろ言われる時代ですが、22世紀まで繋がる人生をどう楽しむかは皆さん次第。思う存分納得行くまで大暴れして下さい!38年前、斜に構えて行きたいくせに成人式に行かなかった大人より(笑) 注)28年前の計算間違いでした。お詫びして訂正します。ご指摘頂いた皆さん有難うございます! 午後の部(1330から)もYouTubeでライブ中継があります。ゲストのお話も素晴らしいので二十歳の方もそれ以外の方も是非ご視聴下さい。 https://m.youtube.com/watch?v=6M3Re-d978A

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2025年1月1日

新年最初の公務は毎年恒例、年賀郵便の配達出発式で早朝の奈良中央郵便局へ。今年は奈良県全体で707万通、奈良中央からは82万通が発送されます。 年賀状じまいやネットへの移行など社会環境の変化は大きいものの、わざわざ連絡するほどの緊急性は無いけれど、ご縁のある方がどうされているかを知る「年に一度の気配り」は控えめな主張を美徳とする日本人らしい通信手段だと思います。 奈良市と日本郵便は郵便局の持つユニバーサルサービス網を活用した中山間地域での買い物支援事業等でも連携しており、昨年は自見はなこ地方創生担当大臣も現地月ヶ瀬へ視察にお越し頂く等、全国から注目されています。(コメント欄に関連記事を紹介しておきます) 今日は寒空の下、元気に出発する配達員さんを激励すると共に道中の無事を祈念して挨拶をさせて頂きました。私が毎年この出発式に参加する理由の一つは、より多くの市民に現場を支える人々の存在を感じてもらいたいからです。 実は毎年配達員の中から代表の方が一名、「出発宣言」をされるのですが、今年は特に気合いが入っていたように感じましたので後から局長に伺うと、どうやら本来は昨年宣言をする予定だった方が急きょ体調不良で休まざるを得なくなり、悔しい思いを乗り越えて今年は満を持して再挑戦されたとの事。 会場で赤ちゃんの泣き声が聞こえたのは、お父さんの勇姿を一目見ようと駆け付けたご家族の姿だったようです。これほどまでに高い使命感と情熱を持った方が私達の暮らしを支えて頂いていると知り、胸が熱くなった新年最初の公務でした。 本年も社会の隅々に光を当てる政治をめざし頑張って参りますので、皆さんからのコメントやご提言をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2024年12月31日

今年を振り返って、先日の仕事納め式で職員に向けて話した内容を要約してお伝えしたいと思います。 まずは今年も創造的に、そして献身的に仕事に取り組んで頂き心から感謝する。今年は長い年末年始なので心身ともにリフレッシュして新年を迎えて欲しい。 今年は元旦の能登半島地震で始まったが、奈良市から実に299名もの職員が被災地へ赴き、困っている方々に寄り添う支援を行ってくれた。災害現場に赴くのは大変だが前向きに一歩踏み出した事は本当に素晴らしい。皆さんも「こういう時にこそ我々の真価が問われる」と実感した瞬間だったのではないか。これからいつ何時、我々の街が被災するか分からない時代だが、その際は全国の仲間に助けてもらうことになる。これは回り回って「恩送り」になる。是非これからもこの輪を広げていこう。 今年の市政に関する出来事としては、 2月にロートフィールドの夜間照明が完成し、念願のナイター試合が出来るようになった。同じロードパークではランニングステーションが4月にオープン。継続的に整備しているランニングコースと共にこれまで以上に市民に愛される施設になると思う。 また6月には大和中央道の敷島工区が開通した。この道路は完成までに実に25年間を要した訳だが、今皆さんが携わっている仕事の中には自分の代では完成せず、未来の担当者が陽の目を見るものもあるだろう。連綿と続く時間軸の中で、どこまで仕事を進めて前任者から引き継いだバトンを次の走者に渡せるかが問われている。 また10月に開設した大和西大寺駅と学園前駅の図書受取ロッカーが盛況だが、通勤・通学時間が長いと言われる奈良市民の移動時間を豊かにする良い取り組みである。また12月に発表した気象区分の二分割化については、日頃の業務で感じた矛盾や課題を諦めるのではなく、「変化を信じる事で社会は必ず変えられる、change is possible」と信じて行動した職員の成果だ。これからも「仕組みを作る側」に立つ我々が良い変化を街にもたらすことが出来るよう、努力していこう。 本年も大変お世話になりました!

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2024年12月31日

インフルエンザ等の感染拡大で休日夜間応急診療所の混雑が続いています。一昨日は昼368名・夜103名の計471名、昨日も昼309名・夜131の計440名でした。 既に医師会の協力で増強した医療職(応急診療所は市医師会に運営を委託しています)に加え、事務職で代われるものは市からの応援職員が引き取る等、出来るだけの対応をしています。 また救急出動も増加傾向にあり昨日は110件。今年の累計が約2500件ですので一日あたりとしては普段の1.5倍程度にあたります。救急車については通常の11隊に加え非常用救急車を配備している3署も出動体制を整え14隊体制で臨んでくれています。 昨晩は歳末警戒にあたって下さっている消防団の激励に。今年は火災件数が80件と、既に昨年より5件の増。尊い命が3名も失われています。空気が乾燥し火災が起きやすい季節ですのでくれぐれもお気を付け下さい。 寒空の下、世の為人の為に尽くす人々の情熱と責任感に胸を打たれると共に、共感の輪がもっともっと市民の間に広がればと思います。年末年始も社会を支える全ての皆さんに心から感謝します。

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2024年12月31日

昨日お知らせした休日夜間応急診療所以外にも、奈良市には31日まで稼働している現場があります。環境清美工場では毎年年末に特別体制を取り、最終日まで収集にあたってくれています。 パッカー車で回る通常収集に加え昨日は約800台の市民の持ち込みごみもあり、普段の1.5倍近い300トン程が搬入されました。年明け最初の収集も相当な規模ですので、現場を支える職員には感謝しかありません。身体が硬くなりがちな季節ですので怪我に注意して頑張って欲しいと激励し、私や副市長も一緒にラジオ体操!本当にラジオ体操って良く出来ていますね。 工場には新たに導入した生ごみ処理機が設置されていましたのでさっそく見学。一日3トンの生ごみが堆肥に出来ます。奈良市の学校給食の残渣が年間約400トンですので、それら全てを処理してまだ余力があります。築40年の遺産級の焼却炉を少しでも長持ちさせる為、従来は炉に入れていた生ごみや破砕可燃物(不燃ごみのうち可燃性のもの)を極力投入しない対策を講じています。 ごみと無関係な市民はいませんので、新しいクリーンセンター問題についても、全市民が当事者として前向きな議論に参画する新年にしたいと願っています。

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2024年12月29日

奈良市のふるさと納税が過去最高額となり、昨日までに約7億1500万円のご寄付を頂きました!皆さんのご協力に感謝申し上げます。 とは言え、とは言え(敢えて繰り返すw)奈良市民の皆さんが市外に寄付したふるさと納税は昨年なんと36億円!減収分の75%が国から補填されるとは言え中々影響は大きいです。。特に返礼品の元となる一次産業に乏しいベッドタウンは全国的に苦戦を強いられています。 しかし、関西No. 1の泉佐野市にも「泉佐野牛」や「泉佐野マグロ」が居る訳ではありませんので、ここは最早知恵比べの世界です。奈良市でも今年は専属の「ふるさと納税室」を立ち上げ、輸入肉を市内店舗で加工する泉佐野方式にも着手するなど、これまで市内で肥育した大和牛だけだった牛肉のラインナップを大幅に強化するなど寄付者に訴求する商品開発に取り組んできました。 また、従来通り(と言うか本来はこちらが王道)の市内で生産された返礼品に関しても常にアンテナを張って開拓してきた結果、現在は昨年の2倍以上となる1200アイテムを用意する事が出来ました。また広報面では観光大使の皆さんにもご協力頂きSNSや動画配信等にも力を入れてくれています。 あとは寄付金の使途ごとのPRです。本来のふるさと納税の趣旨からすれば当たり前の話ですが、返礼品に何がもらえるかよりも、寄付金が何に使われるかが本来大事ですので、5年連続で実現している犬猫殺処分ゼロや学校図書の充実、フードバンクの支援や市内に拠点を置くプロスポーツチームの応援等、具体的な使途をしっかりお伝えするようにしています。 昨日もバレーボールの奈良ドリーマーズとバスケットボールのバンビシャス奈良のホームゲームで来場者に「ふるさと納税でチームの応援を!」と直接訴えてきました。 とは言え、これだけやっても納税者の8割以上が未だ制度をご利用でないのも事実。市民生活を支え豊かにする為の貴重な財源を確保する為に、31日まで皆さんのお申込みをお待ちしています! ◼️奈良市ふるさと納税サイト https://furusato-nara.jp

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2024年12月17日

一年で一番しっくりくる瞬間です(笑) 春日若宮おん祭りは今年で889回目を迎え、五穀豊穣と万民安楽を願う大和一国を挙げた伝統行事です。 ちなみに装束はおん祭りが始まった平安時代の差貫と呼ばれるもの。年に一度の私には身動きが極めて取り難く、ロボットのような動きになってしまいます。12時からのお渡り式は県庁前を出発し油坂交差点・JR奈良駅前を通過して表参道を春日さんまで上がります。

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2024年12月2日

今日12月2日は1998年に古都奈良の文化財が世界遺産された日です。毎年この日に合わせて様々なイベントを開催していますが、昨日は奈良市観光協会主催で世界遺産シンポジウムが行われました。 今年は奈文研の馬場基さんの基調講演「発掘現場から紐解く奈良時代の都市政策」と六社寺によるパネルトーク。私は馬場先生と共にパネルのモデレーターを務める事になったのですが、ただでさえ知識の宝庫のような六社寺の僧侶と宮司ですし、日頃から鍛えたトークの腕をお持ちですので極めて「やりにくい」現場でした(笑) ちなみに東大寺からは橋村公英別当、興福寺からは森谷英俊貫首、春日大社からは花山院弘匡宮司、元興寺からは辻村泰善住職、薬師寺からは安田奘基執事、唐招提寺からは岡本元興長老にご登壇頂きました。 パネルでは第一部の馬場先生のお話を踏まえ、各社寺が古いものを古いままに保存維持してきたのではなく、随時時点修正で「改造」してきた歴史と、現下の国際情勢を踏まえ「奈良の宗教界が世界平和にどう貢献するか」について熱く語って頂きました。 なるほど、と頷くエピソードや登壇者の皆さんの超が付くほどのユニークな個性溢れるお話に何ども沸きましたが、特に唯一世界遺産登録時からご住職をお務めの元興寺の辻村泰善さんから、当時世界遺産登録を望まなかった社寺がいくつかあった経緯に触れ「ワシらは死んでない(遺産ちゃう)。今を生きてるんや」との反対理由があった事を披露されたのが印象的でした。 26年前の世界遺産登録時から住職を務めておられるのが辻村さんお一人と言う事もあり、普段は聞けないエピソードに興味津々であると共に、「世界遺産だから凄い」のではなく、元々「世界遺産級」の価値があった所に後から看板が付いだだけ、と言う認識が如何にも奈良らしいお話でした。 ちなみに当時は春日大社が葉室賴昭宮司、興福寺が多川俊映貫首、東大寺が守屋弘斎管長、薬師寺が松久保秀胤管主、唐招提寺が川井戒本長老、元興寺が辻村泰善住職でした。 現代社会が抱える課題と未来を切り拓く為の叡智に溢れる奈良の価値を再認識する機会となりました。当日の様子は後日、奈良新聞が特集記事を掲載されるようですのでお楽しみに。

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2024年11月30日

今日は奈良市立大安寺小学校の150周年式典に出席。校長室には現在、山添村長を務める野村栄作第37代校長のお写真も。100周年の際に文部大臣だった地元選出の奥野誠亮議員の書も大切に飾ってありました。 大安寺は奈良時代には一番大きな寺院で大官大寺とも呼ばれ、海外からの留学僧をはじめ700人以上が学ぶ学問寺だったそう。当地では2030年頃開業予定の京奈和自動車道奈良ICとJR新駅により約25haの新産業創造拠点がまちぴらき予定です。 新しいものと古いもの、どちらも強みに活かせる人材をめざそう!と祝辞を述べました。150周年、おめでとうございます!

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2024年11月20日

おはようございます。本年2月に友好都市提携50年を迎えた奈良市と西安市の友好都市関係が優れたものであるとして、この度表彰を受ける事となり、森岡弘之議長と共に昆明市で開催された中国国際友好都市大会に出席しました。 中国国際友好都市大会は、中国の国際友好都市間の交流を促進することを目的として、中国人民対外友好協会 、中国国際友好都市連合会・開催地地方政府の3者共催によって2年に1度開催されています。 今回、奈良市としては18日の首長シンポジウムで「都市の歴史文化の保存と継承」をテーマにプレゼンテーションを行った他、中国人民対外友好協会の楊万明会長とのバイ会談を行いました。また19日には友好都市パートナー賞の表彰が行われ、神戸市や藤沢市や鹿児島市等、他の日本の交流都市を含む世界各国から代表団が参集しました。 奈良市では1974年の友好都市提携の数年前から当時の鍵田忠三郎市長のリーダーシップにより先の大戦で悪化した日中関係改善に向けたやり取りが始まりました。何はさておき当時の長安(現在の西安)を参考に平城京が築造されたご縁が大きく、阿倍仲麻呂を初め多くの人的交流が日本の礎となっている事が象徴です。 一方、昨年度の内閣府の「外交に関する世論調査」によれば、 1)中国に親しみを感じるか聞いたところ、「親しみを感じる」とする者の割合が12.7%(「親しみを感じる」の割合2.1%と「どちらかというと親しみを感じる」の割合10.7%との合計) 2)現在の日本と中国との関係は全体として見ると良好だと思うか聞いたところ、「良好だと思う」とする者の割合が5.6%(「良好だと思う」の割合0.5%と「まあ良好だと思う」の割合5.2%との合計 と、いずれも前回調査より悪化しています。しかしながら、あらゆる分野において両国が密接に繋がり互いに無関係ではいられない以上、うまく付き合うしかない事は多くの日本人も気付いており、これは逆も然りだと思います。 一部では偏った情報が流れる事もありますが(これはお互い様)、両国民同士が直接ふれあい、一次情報として互いの文化や価値観を背景も含めて知る事、また深い歴史文化から今日を生き抜く知恵を学び取る事で、少しずつでも距離を縮めるべきと私は考えます。その為にもビザ無し訪問の早期再会が一つのきっかけになると、楊会長との対談でも話し合いました。引き続き今日よりも良好な両国関係を実現すべく努力したいと思います。 〈授賞にあたっての市長のコメント〉 西安市と奈良市がともに歩んできた友好の足跡がこのような形で結実したことを、心から喜ばしく思いますとともに、本市をご推薦頂いた西安市に感謝申し上げます。 両市は昨年度、友好都市提携 50 年を迎えましたが、先日も本市の高校生達が西安市を訪れ、次代を担う若者同志が交流するなど、日中関係が厳しい社会情勢にあっても、両市の友好関係には些かの揺らぎもなく、その絆はますます強固なものになっています。 今回の中国国際友好都市大会のテーマは「分かちあい、ともに未来を創る」です。多様な価値観を互いに認め合い、安定的で持続可能な社会をアジアから共に創り出す為に、両国のルーツでもある我々の交流が一助となることを願ってやみません。

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2024年11月19日

市内の小学校一年生の女の子が下校途中に誘拐され殺害されるという非常に痛ましい事件から17日で20年を迎えました。奈良市では毎月17日を「子ども安全の日」と定め、毎年11月17日には「子ども安全の日の集い」を開催するなど、事件の風化を防ぐと共に我々大人は勿論のこと、子ども達自身も自らの命や安全を守るために何が出来るのかを考える取り組みを、学校・保護者・地域・警察・行政が連携して積み重ねてきました。 10年前には子ども達が主体となって「なら子ども安全宣言」を策定し、小学生から高校生までがそれぞれの成長段階に応じ、一人ひとりの命と心を守る為に、自分や周囲を巻き込んだ取り組みや意識改革を掲げています。 そして今回、20年目となる日曜日に行われた集いでは、有山楓さんのご冥福を改めて祈ると共に、20年という時の経過を踏まえ如何にこれからの継続的な取り組みに繋げるか、と言う大きな課題について話し合いました。 当時見守り活動を中心となって推進されていた地域の方も高齢化によりお亡くなりになったり、またこれまでは専業主婦率日本一と言われてきた奈良市でも、女性の社会進出が加速しており(これ自体は良い事)、PTAや様々な地域活動の担い手が変化せざるを得ない社会情勢の中、いろんな意味でこれまでと同じやり方を求めても限界があります。 毎年ご講演を頂く奈良学園大学の松井典夫教授(元大教大附属池田小学校教員)からは、「犯罪者を無くすことは出来ないが、犯罪機会を減らす事は出来る」「子どもが1人になる空白域を無くす」そしてこれが一番難しいのですが「高齢者に頼らない事を前提に少数で有効な方法」を実施する事が提案されました。 このような痛ましい事件を二度と起こさせない為に、日々献身的にお取り組み頂いている関係者の皆さんに感謝申し上げると共に、自分達の街を自分達で守り支え合う地域づくりに向けて、子どものいる方もそうでない方も、地域の子どもは全て街の宝、という精神で次の10年も一人ひとりの出来る取り組みを寄せ合い大きな力を生み出していきましょう。

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2024年11月18日

全国1718市区町村のうち630自治体が加盟する、同種の陳情団体としては最大規模の全国史跡整備市町村協議会(以下、全史協)の臨時大会と要望活動が行われ出席しました。先日多賀城市で行われた総会で採択された決議案を踏まえ、史跡整備関連予算の拡充を求める内容です。 史跡整備関連としては国全体で約200億円と、国家予算からすれば極めて限定的ですが、近年は人件費や建設コストの上昇もあり、同じ予算で実施できる事業量が限られており、また城郭など一件で多額の費用を要する事業も増えており、予算総額の拡充が必須です。 全史協の要望活動は基本的に史跡の用地買い上げとその後の整備に要する予算確保が目的ですので、各社寺が個別に受ける補助金は含まれませんが、こちらも物価高の影響が直撃しており文化財予算全体の拡充が求められます。 ちなみに現在、市内で行われている世界遺産の国宝興福寺五重塔保存修理事に際しても総事業費57億円のうち国費を70%(県市は4%ずつ、残る22%は所有者負担)を見込んでいますので、このレベルの事業が毎年全国で数件発生すれば、たちまち予算が逼迫します。また近年は予算があっても専門技術を有する事業者が掴まらない、檜皮などの材料調達の目処が立たない等、様々な要因が重なり文化財の安定的な保存修理が厳しい状況にあります。 首里城の火災等、突発的な要因を除けば国内の木造文化財(特に大事業)はその性質上、定期的な修繕を必要としますので、例えば今後100年間に実施すべき保存修理事業を予めリスト化(年次計画化)し、高度な技術を持つ職人の雇用や安定受注に繋げるのも一案です。昔の宮大工は仕事がない時期は農業で生活を維持した、と言う話もありますが、より魅力的な生業とする意味でも計画的な保存修理事業はプラスに働くと思います。また財源についても現在のように毎年毎年の不安定な財源ではなく、例えば「世界遺産宝くじ」や「文化財宝くじ」のような特定財源による予算確保や基金化が出来れば中長期の見通しが立て易くなります。 ちなみに奈良市の来年度に向けた予算要望としては、長年取り組んでいる大安寺の旧境内地の買い上げ(公有地化)があります。2030年頃に開業を予定している大安寺のJR新駅と京奈和自動車道奈良ICに向けて、先日陳情した国交省予算と共に文化庁予算についてもしっかりと確保出来るよう全力を尽くして参ります。

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2024年11月17日

昨日は立命館大学の奈良県校友会に出席、ゲストでお越しになった元阪神監督の吉田義男さんとお話する機会を頂きました。御歳91歳とは思えない軽快な身動きとお話に誰もが驚きました。 私の父が近所で生まれ育った事もあり、ご実家の炭屋の話や衣笠球場の話で盛り上がりました。ちなみに吉田監督も卒業された山城高校の卒業生に山城新伍さんがおられ、芸名を母校から付けられた逸話を父からよく聞かされていました。今でも毎週ゴルフに行かれるとの事、末永くお元気で!

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2024年11月15日

昨日は財務省及び国交省に対する予算要望に伺いました。財務省では加藤勝信財務大臣に県内首長の皆さんと共に京奈和自動車道の早期全線開通や今年度補正も含めた道路予算の確保を訴えました。 奈良市からは現在進めているJR新駅周辺のまちづくりに伴うアクセス道路等の面的整備の重要性を述べると共に、発掘費用が事業者の大きな負担となっている事にも触れました。 また国交省では吉岡幹夫次官をはじめ、内田欽也都市局長、橋本雅道審議官等、幹部の皆さんに奈良市の課題や要望を直接訴える機会を頂く事が出来ました。地元の小林茂樹衆議院議員及び佐藤啓参議院議員・堀井巌参議院議員には各省庁との調整にお骨折りを頂き大変お世話になりました。

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2024年11月14日

おはようございます。奈良市では現在ひとり親家庭や子育て中の生活困窮家庭の応援に力を入れています。昨日は本年9月に市役所近くに開業された「ノボテル奈良」の戒田総支配と共同会見を行い、12月10日に実施する子ども食堂(招待ビュッフェ)とバックヤードツアーについて発表しました。 ノボテルはフランスを拠点に世界展開をされているアコーグループの系列で、毎年12月にソリダリティウィークと呼ばれる地域貢献活動に取り組まれており、今回の事業はその一環となります。 申込み対象者はひとり親家庭・準要保護世帯・18歳までのお子さんのいる生活保護受給世帯で、市のフードバンクLINE上で申込み受付と抽選を行います。今回は40名という限定ですが、ノボテルさんからは春休みや夏休みにも開催していきたい、との嬉しいお話も頂いています。 一度子どもにお腹いっぱい食べさせてあげたい、周りの家庭がクリスマスで盛り上がっている時にウチはいつも寂しい思いをさせている、というご家庭にとって、暖かいクリスマスプレゼントになればと思います。 また今回は特別にホテルの裏側見学ツアーも組み込んで頂いており、普段馴染みのないホテルのお仕事にも興味を持ってもらえれば、将来、奈良の観光産業を支える人材確保にも繋がるかも知れません。いろんな意味で今後に繋がる一歩になれば、と期待しています。 今日は朝から陳情で東京へ向かいます。

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2024年11月13日

おはようございます。今年もふるさと納税の年末商戦がやって参りましたが、奈良市役所でも年末恒例のプロジェクトチームを結成し、職員一丸となって連日頑張ってくれています。 昨日は、今年度新たに返礼品に採用した新商品や、最近急増している宿泊施設での「ふるさと納税払い」(いわゆる旅ナカ決済)を広く発信する為のプレスツアーを実施。オープニングセッションの会場となった若草山のラ・テラスさんで皆さんをお迎えしました。 修学旅行以来久しぶりに奈良に来た、と言う方が多いと思いきや、「最近も来たばかり」という方や「昔は京都にばかり行っていたが、人が多過ぎて嫌になった。最近は落ち着いた奈良の雰囲気にハマっている」等のお声も頂き嬉しい反応。 ラ・テラスやANDO HOTELを手がける出口哲也さんと、奈良由来の薬草コスメで飛ぶ鳥を落とす勢いのTHERA(テラ)橋本真季さんと3人で、いま改めて伝えたい奈良の魅力をトークセッションで語りました。 お2人とも、「若い頃は奈良が嫌で仕方なかった」と仰いますが、歳を重ねるにつれその良さを実感。今は奈良の観光大使や奈良を代表する観光事業者になっておられます。かく言う私もお2人とはほぼ同世代で、一度奈良を離れた人間ですので非常に共感します。 まだまだ十分に伝わりきっていない、もう一歩踏み込んだ奈良の魅力を、ふるさと納税というツールを活用して発信する機会になれば、と思います。

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2024年11月11日

おはようございます。昨日は国際ロータリー2650地区のインターアクトクラブ地区大会が奈良女子大学で開催され来賓として祝辞と激励に伺いました。 2650地区とは奈良・京都・滋賀・福井の4府県を指しますが、平城京・平安京・大津京を抱え、福井には奈良時代から東大寺の荘園が多数あり、また奈良市の姉妹都市である小浜市からは東大寺二月堂のお水取りに欠かせない「お水送り」のご縁もあり、日本のルーツが集積しているような地区です。 今回行われたインターアクトとは、インターナショナルとローカルアクションの造語で12歳から18歳(主には高校生)が取り組む奉仕活動です。今回のテーマは「大きな災害と小さなわたし」でしたので、私からの挨拶では「災害のようなピンチにこそ、新しいリーダーが生まれる。私が33歳で市長に就任した15年前も同じような環境だった。今日この場での出会いが何十年先に振り返った時に貴重な経験や人脈になると思うので、思う存分行動して欲しい」と伝えました。 高校生は「大人でもない、かと言って子どもでもない」という、ある意味複雑な立ち位置かもしれませんが、好奇心と正義感、そして無尽蔵の行動力でどんどん社会を変えていってもらいたいと思います。その為には過度に遠慮せず、周りの大人は資源だと思って使いまくるぐらいの厚かましさがあって良いと思います。期待しています!

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2024年11月10日

この季節は暑い時期を避けて市内各所で敬老会が開催されています。現在市内の百歳以上の方は302名、うち女性が265名となっています。平城地区ではこども園の遊戯や小学生のダンスに続き中学校の吹奏楽部の迫力ある演奏✨ 挨拶の中で、市内中学校の吹奏楽部の楽器修理の予算をふるさと納税で募っている話をさせ頂きました。現在奈良市では市民の方の奈良市へのふるさと納税もオススメしています。 返礼品はもらえませんが、寄付したお金の使い道を自分で決まられるのが魅力です。今年度は約350万円を支援する事が出来ました。学生時代に吹奏楽をやってたよと言う方、家庭環境に関わらず皆が楽器に触れられる機会を共につくって下さる方、大募集中です! ちなみに本日の演目はユニゾン・スクエア・ガーデンの「シュガーソングとビターステップ」、「管楽器と打楽器のためのセレブレーション」、東京スカパラダイスオーケストラの「Paradise Has No Border」など。感動しました! ◼️コメント欄に「吹奏楽部の活動応援」を掲載しました。ポータルサイトごとに若干表記は異なりますが、「お礼の品なしの寄付」や「寄付のみの方はこちら」等を選んで下さい。 なお、市外在住の方でも、「もう返礼品は要らないよ」という方も、是非、返礼品無しのふるさと納税をご利用下さい。

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2024年11月6日

おはようございます。奈良市では先日、隣接する伊賀市と包括協定を締結しました。位置関係としては奈良市の北東部、旧月ヶ瀬村が隣接しており、大和高原の東隣が伊賀市にあたります。県境は跨ぎますが生活圏域としては共通する部分も多く、今後は観光・交通・防災等幅広い分野で協定し合っていきたいと思います。 これからは自治体間連携や施設サービス、場合によっては人材のシェアリングがさらに加速する時代になります。その意味で伊賀市との連携は将来に渡り様々な可能性を秘めていると思います。ちなみに奈良市が近隣自治体と連携協定を結ぶのは木津川市に次いで2例目となります。 先日の定例会見でも質問が出ましたが、今回の衆院選の結果が地方自治体にどのような影響を与えるか、また与えるべきかという問いに対し、会見での質疑内容を概要版で記しておきます。なお会見当日のやり取りをベースに、一部口語体の置き換えや、読み易くする為の文言の追記等、若干の編集をしていますのでご了承下さい。 Q 今回の選挙が地方自治に与える影響や期待することについて どんな政策を目指すのが大事。横ぐしを指す力が政治力ではなく、政策ベースで協力してほしい。今回の選挙では地方創生がそれほど争点にはならなかった。地方とどう向き合っていくのか。我々も、地方の努力を支えてくれる政権を望んでいる。 期待することのひとつは「自治体間連携の促進に対する国の支援」。少子化、人口減少の時代に地方自治体がフルセットのサービスを有するのは不可能で、公共施設やサービスのシェアリングが不可避。先日奈良市では伊賀市の包括連携協定を結んだ。市境のみならず県境すら超える連携の話が進んでいる。木津川市との図書館や消防ハシゴ車の共同運用消防等の連携が既に進んでいるが、大和郡山市とはごみ処理の広域化が進まない等、現時点では自治体や首長毎の関心(熱意)や判断に依る部分が多く、順調とは言えない状況もある。これは非常に勿体無いし、次世代に大きな負担を先送りする事にもなる。 これからは自治体の垣根を取り払い、あらゆる市町村が連携や共有化を図らなければならない。定住自立圏構想等、一部の取り組みは始まっているが、広がりは限定的でありさらに加速させる仕組みはない。現場に一番近い自治体がもっと連携して、組織力や公共サービスの実行力・持続力を高めるシェアリングへの支援を国として進めてほしい。 意思決定の場(国)に地方の声が届いていない。地方六団体(全国知事会、全国市長会、全国町村会、全国都道府県議会議長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会)の各会長6名と国との協議ぐらいしかない。世界を見ると、地方の首長が国会議員を兼ねている所もある。地方が直接意思決定に参画できる仕組みを構築する必要がる。今回、政治問題、政治対立をしている政党は伸びなかったように感じる。提案を掲げて対話ができる政党が伸びた印象がある。 Q 投票率について 投票率は当初思っていた程には低下しなかった印象。全体として関心の高さを感じた。特に無関心世代の票の掘り起こしにインターネットが与えた影響はこれまで以上に大きかったように思う。その一方で、「今回は誰に入れていいかわからない」「どうせ変わらないだろう」等の理由で(これまでは必ず投票に行っていた方でも)今回は行かなかったという意見もいくつか聞いた。その意味では2009年の政権交代時のような熱狂は感じなかった。今後その要因の評価分析をしていく必要がある。 Q 政権の枠組みは不透明だが、自治体→国(政権)とのやり取りで不安に思うことは 予算の配分には(一定の)コネクションも重要ではありながら、政権与党に近ければ予算がもらえるという時代ではない。必要な要望を上げ、しっかりと国と協議・連携していく。仮に今回の選挙で与野党が入れ替わる事になったとしても、政権交代で地方の声が届きにくくなる、という事はあってはならない。社会課題の多くが地方に存在している事を鑑みれば、むしろ加速すべき。 市長は4年間というまとまった期間仕事をさせてもらえるが、衆議院の場合いつ解散するか分からず、また大臣等も頻繁に交代する為、支える側の霞ヶ関の人達も中長期的な視点に立ってじっくり仕事に取り組める環境には中々無くて、仕事がやりにくいのではないかと思う。最近は霞ヶ関の人気が低下しているが、日本の再生にはまず、霞が関が再生することが大事だと思う。国が安定する事で自治体も国に対して継続的に、そして対等に声をあげていける。 その意味で参議院の地方院化は以前から提案しているアイデア。国が企画立案した政策の多くが地方自治体で実務を担う形となるが、現場の実情やニーズを知らない人達だけで良い仕組みが生まれるとは思わない。フランスでも地方の首長が国会議員を兼ねている例もあり、例えば衆議院は国レベルでどうあるべきかを議論し、地方院では実際に現場にフィットする政策かどうかを議論する。そうすればこれまで以上に国と地方が一体的でスムーズな仕組みづくりが出来るのではないか。 いつもこの話をすると(マスコミ含め)誰も取り合ってくれないが(笑)、やってもみないで諦めるのでなく、この国にとって本当に必要な事は何かを考えて行動していくべき時代ではないか。 Q 学校給食の無償化等、国民生活に密着した細かい施策が街頭では聞こえなかった。中央政権が弱体化しているときこそ、中核市市長会等から声をあげていくチャンスでもあるのでは。 おっしゃるとおりである。国政が国民生活から遠く(選挙戦でも)概念的な話が多く、ギャップを感じる。住民に一番身近で最もよく課題を把握している1700の自治体が、いかに政策ベースで結束して国に要望を挙げていくか。そしてその自治体側の声をキャッチできる政党のアップデートに期待している。 一方で来年には参議院選を控えており、目先のパフォーマンス合戦に陥る可能性もある。どの政党も健全な批判は大事だが、「じゃあ、どうする」という提案がない。最後は政権与党が尻を吹いてくれるだろうと思って、批判ばっかりしている。無責任な批判の為の批判に明け暮れる政治には有権者も辟易としており、そういう構造も見直す時に来ている。

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2024年11月4日

文化の日の3日、奈良市では市役所正庁において奈良市表彰式を挙行致しました。 常日頃より、世の為人の為にご自身の知識や経験を惜しみなくご提供下さる方々の存在が、今日までの奈良市を支えている事を改めて実感します。我々はともすれば自己の利益を優先しがちですが、このように利他の精神が大きな輪となって蓄積している本市の市民文化を誇りに思います。 この表彰式は昭和33年から始まり、今年で67年目。今年の受賞者は有功特別表彰1名、有功表彰16名、功労表彰84名、善行表彰2名15団体の計103名15団体でした。 自治会長として長年に渡り地域課題の解決に取り組まれた方々、民生委員児童委員として住民の悩みと向き合う福祉活動に取り組まれた方々、危険を顧みず市民の生命と財産を守って下さる消防団の方々、市の様々な政策を決める各種審議会の委員等、いずれもそれぞれの分野で市政の発展・充実にご尽力頂いた方々ばかりです。 また近年は市民活動の多様化に伴い、公園ボランティアや女性防災クラブ等、新たな担い手として地域で地道な活動を長年実践されている方や団体も表彰対象となっています。 式辞の中で、この夏から新しい一万円札の顔となった渋沢栄一翁が、明治から大正にかけて平城宮跡の保存活動に奔走した棚田嘉十郎の要請を受け、奈良大極殿阯保存会の設立にも携わり、評議員となり金500円を寄付したとの記録がある事に触れました。 金曜日は奈良時代からご縁のある多賀城市の創建1300年記念式典に、土曜日は福島県郡山市の市政100周年式典に出席しましたが、どちらの街も歴史的な大きな区切りを迎えた中で、やはりエネルギーの向かう先は未来であり子ども若者です。 多くの先人達の努力と、今を支える人々の思いが重なり、改めて次世代に良い背中を見せていきたいと思いました。授賞された皆様、本当におめでとうございました!

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2024年11月1日

不登校の児童生徒が11年連続で増加し34万6482名となりました。特に近年の増加率は著しく、少子化にありながらこの2年間で約10万人増えています。このような状況を踏まえ、本日の中核市市長会議で私から緊急提言を出させて頂きました。 大急ぎで作った資料ですので表中の数値はいずれも昨年公表された2022年度のデータになりますが、直近の2023年度では小学校で2.14%、中学校で6.71%が不登校ですので、クラスに2-3人は不登校の子どもがいる計算になります。 そもそも不登校が問題なのではなく、登校・不登校に関わらず学びが保証される多様な教育環境が重要な訳ですが、現状、国からの支援や制度は極めて脆弱(来年度の文教関係予算案4兆3883億円のうち不登校いじめ対策費は僅か109億円)であり、奈良市が取り組む施策も大半が市の単独財源になります(約1.1億円のうち国費は僅か500万円) 特に問題なのは、円グラフにもあるように、相談や指導を受けられていない子ども達が約4割に達する事です。発達に支援を要する子ども達も含まれている状況を考えると、進学や就職、その後の社会生活までを見通した、福祉的な視点も含めた国レベルでの対応強化が極めて重要です。 現下の状況に対し、奈良市では独自に公設フリースクール3カ所を始め、校内フリースクール等を順次開設しています。昨今は経済的に厳しい家庭も多い時代ですので、公的サービスとして受け皿を作る事を意識しています。またスクールカウンセラーやソーシャルスクールワーカー等、一部国の補助のある事業もありますが、配置基準や時間数、単価等が不十分な為、市の単費を追加して取り組まざるを得ない現状があります。 ここまで不登校が広がりを見せる背景には、一斉授業型の学びが既に時代に合わない事の表れでもあります。以前は学校に通う事が正解かのような社会認識がありましたが、これからは無理して学校に戻す事にエネルギーを割くのではなく、子ども達が自分らしく学べる環境をいち早く用意する事に注力すべきと考えます。 つくば市の五十嵐立青市長や岐阜市の柴橋正直市長など、先駆的な取り組みをガンガン進めている自治体もありますが、全体としてはまだまだ少数派です。子ども達が産まれた場所によって受けられる支援に格差が生じないよう、中核市市長会を始め様々な枠組みと連携して現場の声を挙げて行きたいと思います。

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2024年10月25日

現在奈良市では企業誘致に力を入れていますが、この度「ボープランJapan株式会社(中尾正 代表取締役)」というベルギーにルーツを持つ企業が新たに仲間に加わりました。 先日、市役所で立地協定を締結した際には本国より創業者のザビエ・ラモン社長もお越し下さいました。同社は工場等のセーフティバリアで独自の技術を有し、今後奈良本社を拠点に日本市場を積極的に開拓していきたいと意気込みを語られました。 何よりすごいのは、今年の6月に日本での営業拠点を探して本市の産業政策課に相談を頂いてから僅か4ヶ月で進出を決めて頂いた事と、チャンスを逃さず奈良市内での本社開設を勝ち取った担当職員の粘り腰です。ラモン社長から「ベルギーには3つの有名なものがある。ビールとチョコと、、」と振られたので、皆で声を揃えて「ボープラン!」と発声(笑)これから奈良とベルギーの橋渡しも期待しています。 奈良市の企業誘致の取り組みについて、コメント欄にリンクを貼りました。企業立地コンシェルジュがフルサポート致しますので、ご興味おありの企業の方は是非ご連絡下さい。

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2024年10月25日

鼓阪小学校の過少規模化に伴い進めている若草中学校区での新小学校開校準備委員会が先日開催されましたので、教育長や担当部局の職員と共に出席し、9月議会で新校舎建設予算が否決された経緯等について説明や意見交換を行いました。この委員会は統合する鼓阪・佐保両地域の住民・保護者・学校関係者26名によって構成されており、既に昨年度から両地域で計8回開催した学校規模適正化検討協議会での議論を踏まえ、今年の8月から立ち上がった両地域合同の委員会です。 今回統合対象となっている2つの小学校は、どちらも市内有数の歴史を持つ伝統校であり、これまで長年に渡り地域の方々から多大な支援を受け発展してきました。一方で少子化の影響により特に鼓阪小学校については今年4月の児童数が全校で74名、新しい統合校の開校を予定している再来年には63名となり、さらにその翌年には51名と、複式学級になる規模まで減少する見込みです。 子ども達が学び育つ環境として、果たしてどれぐらいの規模が望ましいかについては、市教委ではよく「クラス替え可能な規模」と言われています。少人数には少人数の良さがあると言う意見もありますが、子ども達が近い将来、より大きなステージで活躍する事を考えると、一定規模の集団の中で多様な仲間と切磋琢磨して刺激を受ける事は、勉強だけでなく人格形成上も大きな意味があると思います。 奈良市内でも東部の中山間地域では、一定規模に統合しようにも物理的距離が遠く叶わない地域が大半ですが、今回の両校は通学可能な距離に位置する事から、老朽化した校舎の建替えも含めて、良い教育環境を提供する目的で取り組んでいます。 新小学校の建設予算については既に本年3月議会において51億1450万円の予算が認められていましたが、昨今の急激な建設資材や人件費の高騰の影響でその後の入札が不落となり、改めて9月議会に増額した予算案(63億3850万円)を提出していました。通常、補正予算は本会議に上程された後、議長を除く全議員が委員となる予算(決算)委員会で審議されますが、今回は一部の議員のみで構成される「行革」の特別委員会で審議され、委員会・本会議共に否決されました。 準備委員会の出席者からは「否決した議員自らがしっかりと理由を説明すべき」との声もありましたが、今のところそのような動きは見受けられませんので、今回は議会で出された意見を市からお伝えしました。その上で今後の対応をどうするかですが、市や市教委としても、既に一部工事が進んでいる状況の中で、このまま放置する事はできませんので、早急に金額を精査した上で改めて補正予算を提出する予定であることをお伝えしました。 子ども達にとっては新小学校の開校が遅れることの影響は非常に大きく、私もこれまで「子どもにとっての一年は、大人の一年とは重みが違う」と述べてきた通り、大人の都合で子どもたちのかけがえのない時間や貴重な学びの機会を奪うことは最大限避けなければならないと考えています。 保護者の方からは、「工事中に使用できない運動場を(工事の合間の)短期間でも開放してもらえないか」という声も寄せられました。市教委ではこれまでにも保護者の声を受け、当初予定には無かった通学バスを用意する等、可能な限り子どもや保護者の現実的な悩みや課題に応えてきました。より良い教育環境の実現に向けて、引き続き市教委と共に取り組んで参ります。

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2024年10月19日

今年で40回を数える日清食品カップ「全国小学生陸上競技交流大会」男女混合4×100mリレーで見事優勝した三碓陸上クラブの選手と指導者の皆さんがお越し下さいました。早く走るだけでも難しいのに、バトンを3回もパスしたながらフィールドを駆け抜ける子ども達に尊敬の念すら抱きます。本当におめでとう! 驚いたのは全国大会(しかも国立競技場)の舞台に立っても緊張しなかった、と言うコメント。技術と精神、どちらもバランス良く育つようご指導された監督やコーチのご努力にも敬服します。ちなみにチームメンバーのお一人は岡本せいし市議のご子息でした。岡本議員も長年陸上競技に携わって来られたので感慨もひとしおかと。 若者の活躍と言う意味では先日、奈良市内の7大学の学生が集い平城宮跡で合同学園祭をやりたい、と熱心な学生さん達が表敬訪問に来てくれました。お話を伺うと、市内の大学は学祭の日程が被る事が多くお互いの祭りに参加し辛いそう。今回は各大学の学祭で出された発表や展示を一堂に集めて、これから大学進学を目指す高校生達にも身近に触れてもらいたいと意欲を語っていました。私も高校時代は文化祭一色でしたので、つい身を乗り出して話を聞いてしまいました。是非成功を祈っています。 野菜が高くて毎日大変ですが、地元産の小松菜が手頃な値段で売っていましたので久しぶりに「葉っぱ炊いたん」を作りました。いつもの「まるさん」の出汁パックと薄揚げ、そして小松菜だけで体に優しい家庭の味が。家族は誰も食べてくれないので専ら私の常備菜です。

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2024年10月14日

実りの秋、市内平坦地ではそろそろ稲刈りシーズン。この連休は毎年お誘い頂く秋祭りや運動会等にお邪魔しました。コロナ禍が明け、再び今までのような行事が開ける事の喜びを皆さん実感されています。私からは、行事を通じた日常の繋がりがいざと言う時のセイフティネットになる、と会場毎にお話しています。 また、私の体調を気遣うお声がけも各所で頂き、恐縮すると共に本当に有難い事だと、じーんときます。中には「実は私も大病をして、、」というお声がけも意外に多く、痛みが分かり合える繋がりを感じます。これは健康や体力にだけは人一倍自信があった以前の私には理解できない感覚でした。まさにキャンサーギフト。お陰様で現在はどこも悪くなく経過は極めて良好です。まだまだ図太く生き抜いて参ります! ちなみに右列2番目の写真は奈良市役所職員で構成するバサラチーム「八重櫻」のメンバー。高の原イオンのストリートピアノ設置から一年半を記念して行われたイベントに出演してくれました。普段はそれぞれの部署で市民サービスに従事し、休日は書類を捨ててボランティアに変身。市内の様々な場所で本当に良く出会します(笑)彼らのこのような姿が、市役所に対する地域からの信頼に繋がっているように感じます。いつも有難う!

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2024年10月12日

おはようございます。昨日は明治安田生命保険相互会社様より「私の地元応援募金」を通して107万600円のご寄附を頂きました。同社では全国1352自治体に対して約8億8000万円の寄附をされており、奈良市へのご寄附は今年で6年連続となります。 今年は「中高生の海外夢応援プロジェクト」をご支援頂ける事になりました。 本事業はトビタテ留学JAPANの奈良市版後継事業で、地元企業と行政が連携して若者のチャレンジを応援するもの。今年は17名の応募者から4名が選ばれ、自分が計画した活動や学びを実践する為、ザンビア・エストニア・インド・アメリカに飛び立って行きました。 庁内では通称「現代の仲麻呂プロジェクト」と呼んでおり、文字通り日本と世界に貢献出来る人材育成に繋げていきたいと思います。

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2024年10月6日

今日は奈良公園内で能登半島災害への「復興支援チャリティレストラン」が開催されました。県内各地から有名店が勢揃いして、普段は予約が取れないお店の味もハシゴで楽しめる。それが被災地の応援にもなる素敵な取り組みです。いざと言う時に結束できるシェフがこれだけいる奈良は凄いです。 出展して下さった各店舗に御礼と激励に伺いましたが、奈良市のこれまでの被災地支援をご存知の方もおられ、活動報告した奈良市消防局共々、今後も息の長い支援活動を続けて行こうと決意した次第です。

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2024年10月6日

爽やかな秋晴れの下、市内各所で運動会や秋祭りが開かれています。ご準備頂いた地域の皆さん、学校関係者の方々に感謝です。 従来は夏に開催されてた祭りを、秋にシフトするパターンもいくつかあるようです。昨日は西登美ヶ丘のNOMURA祭りで、書のパフォーマンスに背中をお貸したり(真っ白なTシャツを来た私が色紙になる構図)子ども達に風車制作を指導してもらったりと、普段経験できない素敵な時間を過ごしました。 風車作りはスカウト活動の一環として、能登半島災害へのチャリティを目的に子ども達が企画したようです。1つ100円の制作体験ですが、ニュースで観た惨状に心を痛めた奈良の子ども達の思いやりに感心します。

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2024年10月3日

奈良市ではこの度、市内に3店舗を構える大和信用金庫様より企業版ふるさと納税を通して100万円のご寄付を頂戴しました。今回のご寄付は本年5月に締結した「脱炭素社会の実現に向けた連携に関する協定」に基づくもので、市内民間事業者が取り組む脱炭素事業への補助に充てられます。今年度はこれで7社目となります。ちなみに昨年度は18社から1億3094万円、一昨年は16社から約9178万円を頂きました。ご協力に感謝申し上げます!

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2024年10月2日

おはようございます。1日から全国一斉に赤い羽根共同募金が始まりました。今年で78年目を迎える支え合い活動です。昨日は近鉄奈良駅前でオープニングが行われ、社会福祉協議会や民生児童委員協議会、自治会など民の立場で公を支える方々と、日頃より福祉活動に熱心なボランティアが力を合わせて行き交う人に呼び掛けました。 寄せられたご寄付は地域福祉やまちづくり事業に充てられています。毎年の使途についてもHPで詳しく公開されていますので、是非ご覧下さい。

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2024年9月22日

おはようございます。昨日9月21日は「世界アルツハイマーデー」を記念して市役所南庭で啓発イベントが行われました。 主催された「認知症の人と家族の会奈良県支部」の皆さんには、市役所での認知症相談窓口(月曜日は本庁舎・木曜日は西部会館午前10時~午後3時)も担って頂いています。 今年の1月には「認知症基本法」が施行されましたが、取材に来たマスコミの方もご存知無い程、まだ認知が広がっていない現状です。法の中では「認知症の人も、そうでない人も、その能力と個性を発揮し、ともに支え合う共生社会の実現」と謳われており、社会全体の関わりが求められています。 奈良市観光大使のシンガーソングライター氷置晋さんの楽曲に、認知症啓発をテーマにした「オレンジに染まる街」という曲があるのですが、昨日は当事者やその家族、行政や福祉団体など様々な立場で認知症に関わる人達が心を一つにして共に歌い上げ、今後も引き続き啓発活動に力を入れていく事を確かめ合いました。 また現在奈良市内では、2年に一度開かれる「なら国際映画祭」が開催されています。金曜日の開幕式に伺いましたが、古都奈良に歴史文化ではなく映像文化の灯が、前段の2008年から数えると16年間に渡り続いている事に敬意を表します。 市からは文化振興補助金(公募)とふるさと納税による支援を続けていますが、何よりもこの大きな行事を陰ながら支えておられるボランティアの皆さんに感謝したいと思います。 今日もならまちセンター等で一日中、いろんな作品が観られるようですので、是非お出掛け下さい!

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2024年9月18日

おはようございます。まだまだ暑い日が続きますが、中秋の名月の昨日は恒例の采女祭りが開催され、采女さんの出身地である姉妹都市の福島県郡山市から品川萬里市長を始めとする親善使節団がお越しになりました。 近年は特に海外からのお客様が多く、JR奈良駅から猿沢池までの練り歩きにたまたま遭遇した観光客にも大変喜んで頂きました。また毎年少しずつ改良される猿沢池の演出も、今年は篠笛奏者の佐藤和哉さんの演奏が素晴らしく幻想的でした。個人的にはこの15年で一番完成度が高いと感じました。ご尽力頂いた采女祭り保存会の皆様やボランティアの方々に感謝申し上げます。 また昨日は来月開幕するバンビシャス奈良の2024-25シーズンに向けて、加藤真治代表・小野秀二ヘッドコーチと共に大塚勇人選手と古牧昌也選手が市役所を訪れてくれました。来季は9名が残留し新たに3名が加入するとの事。プレーオフ進出と平均来場者数2000名超えの目標に向かって、頑張って下さい!

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2024年9月10日

おはようございます。奈良市の令和5年度決算が纏まりましたのでお伝えします。 概要としては 一般会計の形式収支は45億9958万円4000円の黒字となりました。翌年度への繰越分を除いた実質収支としては37億4795万3000円の黒字です。この黒字額のうち20億円を財政調整基金に積み立てました。 財政調整基金はいざと言う時に機動的に使える手元資金で、不測の事態が生じた際に活用するものです。奈良市の財調は平成以降、毎年の財源不足を補うため取り崩す一方の経営が続いていました。私が就任した平成21年度には前任者から約14億の残高で引き継ぎましたが、毎年少しずつ経営改善を図り今回の積立で初めて70億を突破しました。 ちなみに本来ならあと40億円ありまして、合わせて110億になるはずでしたが、別の基金から借りていた借金を一昨年度に返済した為、70億となっています。分かりやすく言えば、「将来の為に」と子どもから預かったお年玉貯金から、親が一時的に借りていたようなもので、奈良市全体(家族全体)の借金にはカウントされませんが、本質的には借金と同じ意味合いです。 このような市民には見えない形での借金や財政問題は他にもあり、私が就任直後に解散した土地開発公社の約200億円の含み損も同じです。これは奈良市の会計とは表向き別会計の、奈良市土地開発公社が金融機関から借入れしていたもので、いわゆる塩漬け土地の購入の際に生じた借金とその利息です。 これらの「簿外債務」も就任直後に解消(市の会計で引取り、建替え返済)した為、平成24年度には一時的に市債残高が膨らみましたが、現在はピーク時の2944億円が623億円減り2321億円に、また後年度に全額国から返ってくる臨時財政対策債(本来は地方交付税で措置する財源を一時的に市が立替借金しているもの)を除いた、いわゆる市の責任分では、ピーク時の2489億円が799億円減り1690億円になりました。 ちなみにピーク時と比較する理由は、私が就任した平成21年度の数値には先ほど述べた簿外債務が含まれていないからです。 気を許すとあっという間にリバウンドしかねませんので引き続き、気を引き締めて徹底的な行革を進めていきたいと思います。併せて、教育投資や生活インフラの整備等、真に市民生活に必要と考える施策に対しては積極的に予算を投じ、中長期的な視点で奈良市の未来価値最大化に取り組んで参ります。 この他の話題としては 歳入面では税収が前年度比約4.6億円増となりました。内訳としては個人市民税が約4.3億増、法人市民税が約3.6億減、株式等譲渡所得割交付金が約3.5億増などが特徴です。なお市税については3年連続で徴収率が向上しており、令和5年度は現年分が99.4%、過年度の滞納繰越分が26.4%で計97.8%となります。これは国税OBの徴収指導員を含め担当職員の努力の現れと、監査委員からも評価頂きました。 なお、 歳出では最大の割合を占める扶助費(福祉関係予算)が359億円となりました。私が就任した平成21年度は208億でしたので、この15年間で1.7倍に急増しています。 令和5年度決算については現在開会中の9月定例市議会で審査されていますので、是非議会中継等もご覧頂ければと思います。

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2024年9月9日

おはようございます。この週末は全国の首長仲間と共に松本市で開催されたG1地域会議に参加。私は「地域とアート」の分科会に登壇の機会を頂き、モデレーターとして素晴らしいパネリストの皆さんと共に議論を深めました。 パネリスト 大樋 年雄さん(美術家・陶芸家) 臥雲 義尚さん(松本市長) 藤本 玲さん(全国邦楽合奏協会理事長) 吉本 光宏さん(長野県文化振興事業団理事長) モデレーター 仲川 げん 今回のテーマは「地域とアート 〜アートが地域にもたらす影響力を考える〜」 「近年、アートによる地域活性化や観光振興が注目を集めている。各地域では、その地独自の特色を活かしながら、いかなる取り組みが行われ、どのような影響を地域に与えているのか。アートが切り開く地域のこれからを考える。」 となっています。 最近の文化庁調査では、この一年で文化芸術体験の経験があると答えた人が僅か52%、しかも頻度は「年に一回」が最多というデータもあります。また体験した芸術としては映画鑑賞が26%で最多、オーケストラは10%、邦楽を含む伝統芸能は僅か3%と言う状況もあり、中々厳しい現状があります。 また、奈良市もピアニストで指揮者の反田恭平さんが社長を務める株式会社立のオーケストラJNOの活動拠点がある事から様々な形で応援をしていますが、反田さんを含む世界の名だたる指揮者を育てて来られたウィーン国立音大の指揮指導者湯浅勇治さん(残念ながら2年前にご逝去)によれば、今後急速にオーケストラ市場が縮小し、既にその兆候が現れ出しているとの事。「このままでは30年後にほぼ消滅してしまう危機にある」とも述べています。 一方、戦後の音楽教育が西洋音楽中心だった事で、日本人なのに和楽器に触れた経験の無い方も多く、ようやく2002年から指導要領が改定され伝統的な邦楽に触れる機会が増えてきた、と現状を語る藤本さんは、お家元を中心とする業界の構造を打ち破り、「ワールド尺八フェスティバル」を開催するなど柔道のように国内以上に海外のプレイヤーが急速に増えている事を日本人自身が知らない、と指摘されます。 鳴門市在住の藤本さんは、阿波踊りは「生の和楽器」と表現され、今年6月には瀬戸内海を望む廃校を活用した「となる」という施設を開業。阿波踊りとフィッシングとキャンプが楽しめる、珍しくも魅力的な取り組みをされています。 臥雲市長以外は初めてお目に掛かる方ばかりでしたが、今から約30年前にサイトウキネンオーケストラの誘致で奈良が松本と共に候補に挙がっていた話や、アートと社会課題を掛け合わせた取り組みを支援するアーツカウンシルの事例等、文化行政を預かる身として学びに溢れた時間でした。ここで得た刺激や学びを奈良にも活かしたいと思います。 会議の様子(動画)は後日、インターネットでも公開されますので、アップされたらまたご紹介します。

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2024年9月7日

昨日は起業家支援プログラム「NARA STAR PROJECT」8期生のキックオフがあり、開講の挨拶で激励してきました。この事業は2017年に立ち上げ、これまでに37名の卒業生を輩出。今年は過去最多の申込みがあり、厳しい選考の結果、以下の7名が選ばれました。 堀井彬孝さん(やまとびと株式会社) 影石崇さん(国広産業株式会社) 和田拓也さん(株式会社吉川電機製作所) 竹本清香さん(株式会社Chamikodo) 今井駿一さん(株式会社Tale Navi) 山田良一さん(plus1株式会社) 辻之所恒久さん(株式会社HARUHINO) 4名が起業組、3名が後継組とバランスも良く、やる気に溢れたメンバーが集まってくれました。今年から県も共催に加わり、これまで以上に奈良を盛り上げていきたいと思います。 事業運営にあたっては世界的起業家ネットワークであるEOの皆さんにご協力頂いています。奈良でチャプター(支部)が立ち上がるのも時間の問題。 起業家が次の起業家を支援する街の実現に向けて市も全力で応援します!

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2024年8月29日

以下、本日の定例会見で発表した「なら農業マネジメントアカデミー」の取り組みです。(HPから紹介文を抜粋しながらコメントを加えます) 「本市では、農業者数や経営耕地面積が年々減少し、農村地域の衰退が危惧されています。地域の食生活を支える産地を次代に守り継いでいくためには、担い手の確保とともに、所得向上や営農環境の改善による地域農業の振興が必要です。」 →特に顕著なのは農業の担い手のうち65歳以上の割合が15年前と比べて43.9%→66.2%に急増している点です。 →また、農業所得については販売農家のうち年間100万円未満の農家が43.3%(全国平均は30.7%)と多く、1000万円以上が2.2%と全国平均の三分の一に留まっています。 →一方、労働時間については年間2000時間超えが9割を超える状況で、非常に負担の大きい産業となっています。 「そこで、農業者向けセミナー「なら農業マネジメントアカデミー」を開講、2つのコース(経営改善・販路拡大)を設け、実践を重視した少人数制講座を実施します。」 →販路拡大コースについては一昨年からスタートしており今年で3年目となります。新たに設ける経営改善コースと二本立てで「アカデミー」として新たに立ち上げました。 →講義の中では、実際に奈良市内で就農された若手農家のうち、経営基盤をしっかりと確立されている「スター農家」を訪ねたり、受講者同士の学び合いを促すなど、様々な角度でやる気に溢れた農業者を応援していきます。 詳しくはコメント欄のリンク先をご参照下さい。

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2024年8月25日

おはようございます。福井県小浜市と奈良市は「お水送り・お水取り」のご縁で1971年に姉妹都市提携しています。昨日は伝統の「親善学童軟式野球大会」が行われ開会挨拶と始球式に参加。 コロナ禍の中断を超えて昨年は小浜で、今年は奈良で開催する事が出来ました。両市とも普段は異なるチームに所属するメンバーが2つの選抜チームに合流して、互いに切磋琢磨しながら白球を追いかける姿に観ている側も感動します。 小浜市の有名なご当地キャラクター「さばトラななちゃん」も今年で16歳ですので、今回出場した選手たち(小学生)はさらに次の世代となります。様々な社会情勢の変化はありますが、両市の子ども達が自分の生まれ育った街に誇と愛着を持って、これから益々成長していってくれる事を期待して止みません。 私も普段から「さばトラななちゃん」のマグカップでコーヒーを飲みながら日々小浜に想いを馳せていますが、特に毎年3月に行われる小浜の「お水送り」神事は非常に素晴らしくオススメですので、まだ行かれた事の無い方は是非!

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2024年8月4日

おはようございます。昨日は市役所正庁でパブリックビューイングを実施、陸上男子100mに出場した本市出身の東田旺洋(あきひろ)選手を市民の皆さんと共に応援しました。 結果は惜しくも予選敗退とはなりましたが、選手のご家族や出身校である市立一条高校陸上部の現役メンバー、また地元大宮地区の皆さんらと心一つにエールを送る事が出来ました。文字通り「奈良から世界へ」を目の当たりにする感動の時間を有難うございました! また、つくば市にある所属先の関彰商事からも、広報部長の田中さんがお越しになり、普段の東田選手のお仕事(人事部局で社員の健康管理等に従事されているとの事)や練習とのバランスの取り方、社としてアスリート社員を雇用する意義(陸上以外にも柔道等14名が所属)や効果等についてもお話を伺う事が出来ました。遠方より有難うございました。 次は8日の男子4×100mリレーへの出場可能性が残っていますので、これからも市を挙げて応援したいと思います。 最近は毎週末、市内各所で夏祭りが開かれており、昨日も何ヶ所か回らせて頂きました。昨日は14時44分に今年一番の38.4度を記録するなど、厳しい暑さが続いています。引き続き熱中症対策にもご留意下さい!

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2024年8月2日

奈良市の2023年(1月〜12月)の観光入込客数は1219万9000人となりました。この数字は前年比で31.3%増、コロナ禍前の2019年比で7割の戻り具合となります。中でも宿泊客数は前年比26.8%増の174万8000人となり、コロナ前の2019年を1万人上回る回復状況です。 よく言われるように、来訪者がいくら増えても、地域により大きな経済効果をもたらす宿泊客が増えなければ効果は限定的です。 これまで宿泊施設が足りないと言われ続けてきた奈良ですが、昨年末時点で市内には153施設・5316室の宿泊施設があり、これは同じ基準で統計が比較出来る8年前(2016年)と比べると施設数が107→153、客室数が4063室→5316室と着実に増加しています。 また、奈良市を訪れる観光客のうち宿泊する人の割合は14.3%となり、10年前の11%からは改善しています。まだまだ他の観光都市に比べると比率が低いのが現状ではありますが、データで確認できる変化が表れているのは喜ばしい事です。 今後はナイトエコノミーや近隣市町村との連携による周遊型観光による宿泊目的の醸成に力を入れていきたいと思います。(その一環として先日22日に観光協会の新たなサイト「奈良Go Round」を開設しましたのでコメント欄に貼付します) 一方、外国人観光客に関しては、昨年は184万5000人となり対前年比では大幅に回復したものの、2019年比では55%の戻り具合となっています。この点に関しては本年1月〜6月の訪日外国人観光客が過去最多の1778万人を記録していますので、今年はコロナ禍前の9割程度まで回復が予想されます。 また昨年は奈良市版の産業連関表を作成し、併せて観光産業における経済波及効果を初めて算定しました。 数値としては観光客に提供される商品やサービスのうち奈良市内で調達される金額(直接効果)が648億円、その商品やサービスの原材料などへの需要を満たす為に奈良市内の産業で新たに発生する生産額が118億円(第一次間接効果)、またそれらの産業で働く人達の収入のうち消費に当てられ奈良市内の産業で新たに発生する生産額が92億円(第二次間接効果)、合計で857億円となりました。 宿泊や飲食・土産物の購買等の直接的な単価を上げる努力と共に、同じ落ちたお金が域内できちんと循環する形を実現する事で、本当の意味での基幹産業に成長させていけると考えています。

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2024年8月1日

おはようございます。連日のオリンピック中継で世界の国々との距離がグッと縮まっていますが、先日は青年海外協力隊としてラオスに赴任される大加弘さんが、奈良JICAボランティア応援団の横井雄一理事らと共に出発前の表敬訪問にお越し下さいました。 大加さんはこれまで日本の小学校で教員として活躍して来られましたが、今回は現地の教員養成校で指導にあたられるとの事。 私もタイやベトナムは訪問した事がありますが、ラオスについては全く知識がなく、伺うお話全てが興味深いものでした。今回赴任されるルアンパバーンという街は奈良市と同じ世界遺産を有する歴史都市で、多くの仏教遺跡を訪れる観光客も多いそうです。 ラオス政府では現在、算数教育に力を入れているとの事で、豊富な現場経験を持つ大加さんの活躍が期待されます。

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2024年7月24日

今日は朝から「奈良市子ども会議」。2015年に制定した「子どもにやさしいまちづくり条例」に基づき毎年夏休みに開催しており、今年で10年目を迎えます。今年も名物ファシリテーターの萩原有紀さんにご協力頂き、市内各所から集まった小中高校生22名が5回に渡りワークショップ形式で市側への提案をまとめてくれます。 挨拶でもお話しましたが、「子どもにやさしい街」とは「子どもにだけやさしい街」ではなく、年代や個性を問わず、皆が暮らしやすい街を子どもの視点で描き大人を巻き込んで実現していこうとするものです。 思えば私自身、今から22年前に名著「子どもの参画」著者のロジャーハートさんとの出会いがきっかけとなり、その後のNPO・行政での子ども若者の社会参画に向けた実践がスタートしました。 今こそ奈良市はユニセフが1996年から世界各国で取り組む「子どもにやさしいまちづくり事業」(CFCI=Child Friendly Cities and Communities Initiative)の国内初の実践自治体に選ばれる等、具体的な取り組みが積み上がってきましたが、ロジャー氏が提唱する「参画の梯子」の最上段「子どもが主体的に取り掛かり、大人と一緒に決定する」を実現する事の難しさを常に感じています。 一方、政府では昨年4月に「こども基本法」が施行され、国や地方公共団体が子ども施策を策定するにあたり、子どもの意見の反映に係る措置を講ずる事が義務付けられています。民主主義や自治を学ぶ意味でも有効なプロセスだと思いますので、将来に影響を与える重要な意思決定に際しては、未来の当事者である子ども達の声にこれまで以上に耳を傾けたいと思います。 また本日は今年度からスタートした「奈良市中学生高校生等海外夢応援プロジェクト」の出発式を開催しました。この事業は以前に実施していた大学生対象の「トビタテ!留学JAPAN」の後継事業で、対象を引き下げて市内在住の中高生の海外での探求学習(活動)に対し、一件あたり上限30万円を支援するものです。 記念すべき第一号に選ばれた4名のうち、既に出発した森田真子さん(奈良女子大学附属中等教育学校)を除く3名が出席、それぞれに海外チャレンジに向けた熱い思いを述べてくれました。 鬼追桜子さん(立命館宇治高校)は途上国の医療体制や課題を自身で見聞きする為、8月1日からザンビアへ2週間渡航。 杉田光優さん(京都教育大学附属高校)はSDG's教育の取り組みが進むエストニアに8月17日から1週間出発。 高橋佑奈さん(大教大附属天王寺学舎)はインドに渡り日本と他国の関係性を向上させるヒントを探りに飛び立ちます。 テーマの設定や行き先の選定が非常に良く考えられており、北谷雅人教育長と共に思わずため息をついてしまいました。 まさにこの事業が掲げる目標「現代の阿倍仲麻呂」を体現する4名です。私からは激励と共に、「周囲の期待を背負い込みすぎず、失敗や方針転換も含めてドッシリ構えてチャレンジしてきて欲しい」と伝えました。 意欲あふれる若者達に触れ、くだらない大人世界の鍔迫り合いや足の引っ張り合いに情け無い思いがすると同時に、未来世代が着実に育っている事を頼もしく感じました。

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2024年7月19日

おはようございます。昨日はTopSportsCity奈良の応援ポロシャツ受け渡し式や関西広域連合と市町村との意見交換会が行われました。 TopSportsCity奈良は、奈良市内に本拠地を置くサッカー(奈良クラブ)・バスケットボール(バンビシャス奈良)・バレーボール(奈良ドリーマーズ)・ホッケー(南都銀行SHOOTING STARS)の4チームを盛り上げる取り組みです。 奈良市ではスポーツ振興計画の中で、自身が実践するスポーツ以外に、「みるスポーツ」と「支えるスポーツ」という関わり方も提案しています。パリのオリパラもいよいよ始まりますので、様々な形で市民がスポーツを身近に感じられるまちづくりを展開していきたいと思います。 午後から大阪で開かれた関西広域連合との意見交換には、近畿市長会の副会長の立場で出席。県内からは他にも小紫雅史生駒市長や阿古和彦葛城市長、西本安博安堵町長が参加されました。 持ち時間が極めて限られていましたので、私からは観光案内所の共同運用、休暇分散化、最低賃金の統一化の3点提案を提案しました。 観光案内所については来年の関西万博を期に国内外から多くの観光客の来訪が予想される中、いかに広域かつ周遊型の滞在に繋げるかが成功のカギとなっています。これまであまり観光客が来なかった街にとっても観光客を呼び込むチャンスになりますが、一方で各自治体が有人の案内所をそれぞれ設置し運営するのは中々負担が大きいという悩みがあります。 また各自治体が設置した場合どうしても「おらが村」の良さを推しがちで、他地域への送客や案内が薄まりがちな印象があります。奈良市でも今年度からリモートやAIを活用した次世代型の案内所を模索していますが、関西広域連合が主体となって、どの街を訪れてもモニター越しで質の高い広域観光案内が出来ると利便性も運営効率も両立出来ると、提案しました。 また、観光産業の致命的な問題としてピークの集中による混雑や価格高騰と、施設やサービス従事者の逼迫がかねてより課題となっています。星野リゾートの星野社長もよく指摘されていますが、日本の観光産業では「年間100日のオーバーツーリズムと年間265日のアンダーツーリズムが起こっている」と言われるように、上手くピークカットする事で年間を通した安定的な観光地経営が実現します。今回はゴールデンウィークを関西の府県が一週ずつズラして取る事を提案しました。 具体的には昭和の日・憲法記念日・みどりの日・子どもの日の4日間の祝日を、土日・土日で挟む形でこの際9連休とし、各府県が交代で取得すれば良いのではないかと考えます。勿論、様々な反対意見や出来ない理由は想定されますが、固定観念を取り払って「オモロい事」をやるのが関西の良さでもあると思いますので、是非実現を期待したいと思います。 最後は観光産業を含む全ての職場の課題として、人手不足対策を挙げました。奈良県を始め関西のベッドタウン住民の多くは大阪を中心とした都市部へ越境通勤している訳ですが、その理由の一つに賃金水準の格差があります。先日奈良市が奈良女子大と行った共同研究でも、特に女性の労働者は居住地の賃金水準が上がればわざわざ市外県外に働きに行かない傾向が見て取れます。勿論各企業がより高い賃金を支払う自由はありますので、最低賃金だけでも関西で揃える事が出来れば、大阪一極集中の是正にも繋がると考えます。引き続き関西を一つの圏域として具体的な連携やシェアリングにより成長が加速するよう期待しています。

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2024年7月16日

1日遅れの投稿となりますが、三連休最終日は、夏の佐保川・菰(こも)川・菩提川清掃で地域の方々と一緒に汗を流した後、奈良青年会議所がホストを努める近畿地区大会に出席。 ご存知の通り青年会議所(JC)活動は40歳までの青年経済人による社会活動団体ですが、奈良でもこれまで様々な地域活動や活性化イベント等を手掛けてこられました。今も多くのOBOGが多方面で活躍されています。 私も48歳になりましたので世代的には少し上になってしまいましたが、熱量の高い若者達が地域や未来の為に何が出来るのかと、がむしゃらに議論し行動する姿に共感します。写真は奈良JCの名物理事長だった森本勝也さんと今年度の胎中謙吾理事長を囲んで一枚。 私と同い年の森本さんは、東日本大震災の際に全国のJCメンバーと共に被災地支援に携わり、その後全国組織である日本青年会議所の副会頭にも就任。その後は選挙に出たりといろいろありましたが、近年は刑務所や少年院を出所した若者の社会復帰を支える団体を立ち上げる等、精力的に取り組まれています。セクターや所属を超えて、利他の精神で活躍する方々の姿に大いに刺激を頂きます。 子ども達は来週からいよいよ夏休みです。気が付くと蝉の声が聞こえる季節となりました。今週も頑張っていきましょう。

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2024年7月15日

今日は早朝から奈良市武道土用稽古。私も寝坊しないように(笑)、4時半に起きて会場に向かいました。剣道・柔道・弓道・薙刀・宝蔵院流槍術と坐禅に分かれ、熱心に稽古されている姿にこちらも背筋が伸びます。 イタリアの世界選手権から帰国したばかりの松田勇人さん(剣道範士八段)とも再会し、海外の武道ブームや剣道がオリンピック種目を目指さない理由等、興味深いお話を伺いました。分かり易さやポイントゲットに注力し過ぎ、肝心の精神性が薄れる事への懸念を述べておられました。 各団体とも少子化の影響を受けていますが、昨年は奈良を訪れたインバウンド客向け弓道体験がスポーツ文化ツーリズムアワード2023を受賞する等、新しいチャレンジも起きています。 武道を通して奈良から日本の精神性を発信するチャンスでもあり、市としても道場のトイレ改修やエアコン設置等これからも環境整備に力を入れて参ります。

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2024年7月12日

昨日は県選出国会議員への来年度予算要望の機会があり、奈良市からは全国一律の給食無償化への国の対応を求めました。直近の文科省調査でも約3割の自治体が既に実施しているとありましたが、将来に渡って多額の財源を毎年単費で出し続けるのは困難な事、またそもそも生まれた街によって受けられる支援やサービスに格差が生じる状況は望ましくない事から、保育料・子ども医療費と共に3点セットをナショナルミニマムで実現すべきと考えます。ちなみに奈良市の場合、小中学校の給食無償化で必要となる財源は毎年約12億円、全国では約5000億円になります。

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2024年7月11日

昨日は建設部長らと国交省及び内閣府への陳情活動を実施、本市が取り組む道路整備やまちづくり事業について、その必要性や進捗をお伝えすると共に、今年度予算配当への御礼と引き続きのご支援をお願いしました。 特に、京奈和自動車道の奈良ICとJR新駅が整備される八条大安寺地区での約25haの新産業創造拠点整備に伴うアクセス道路(六条奈良阪線東西工区及び西九条佐保線南進区間)や、今春に商工会議所が移転して今後副都心としての機能が期待される大和西大寺駅周辺の街路整備(西大寺東線)等、いくつかの重要事業に絞り込んで陳情しています。 先月には大和中央道(敷島工区)も開通し、「道が悪い」と長年言われ続けてきた奈良市の道路事情も着実に改善しています。今後も引き続き時間軸をしっかり持って整備にあたりたいと思います。

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2024年7月10日

いよいよ始まるパリオリンピックの女子陸上ホッケー日本代表に選ばれた「南都銀行シューティングスターズ」の鳥山麻衣選手と島田あみる選手がお越しになりました。 鳥山選手(FW)は東京五輪に続き2度目の出場、島田選手(MF)は初出場ですがチームの副主将として活躍が期待できます。ちなみに普段はお2人共、南都銀行の行員さんとしてお仕事をされながら練習に励んでおられます。 陸上ホッケーは英国王室ゆかりの競技という事もあり五輪の競技種目に毎回選ばれる事から、強豪チームを抱える奈良県としては最もオリンピックに近い道と言えます。 28日の初戦は世界3位のドイツと戦う事になりますが、以前の練習試合では相手の猛攻を振り切り引き分けに持ち込んだそうですので、今回も期待出来ます。 予想以上に激しい競技で、ハマる方も続出の陸上ホッケーに是非ご注目下さい!

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2024年7月8日

おはようございます。昨日は自治連合会主催の自治会長研修に出席。全国的な自治会加入率の低下に加えて、持ち回りで毎年会長が代わられる地域も増えている一方、防災や福祉、また住民主体のまちづくり等、住民自治に対するニーズが日々高まりつつある中、今回は主に新任自治会長を対象に自治会の役割や市の重要課題である新クリーンセンターや避難行動要支援者問題について、解説や意見交換が行われました。 私も今年、元々は一年交代だった自治会役員の2年目をお引き受けしている事に触れ、行政では手の届かない住民自治の可能性や重要性をお伝えしました。 当初は約270名の参加と聞いていましたが、用意した320席がほぼ満席でしたので、連合会未加入の単位自治会からもかなりの参加があったようです。 今後も引き続き、地域を支えるイコールパートナーとして、自治会・自治連合会と連携協力を果たしていきたいと思います。 夕方からは第20節となるJ3奈良クラブのホームゲームが行われているロートフィールドへ。昨日は「奈良市民デー」でしたので、市や関係団体からも消防や防災、観光やふるさと納税、里親支援等さまざまな広報ブースを出展していました。 キックインセレモニーでは奈良市観光大使の大西桃香さんが登場。見事なキックでリーグ後半戦に向けた勢いを盛り上げて頂きました。お忙しい中日帰りでご参加下さったそうで、有難うございました。 試合の方は前半冒頭に2得点を挙げた奈良クラブが優勢かと思われましたが、その後Y.S.C.C横浜に同点に追い付かれ引き分けに。今後の奮起に期待したいと思います。今年から新たに設置した照明設備によりナイターゲームが出来るようになりましたので、夕涼みも兼ねて是非応援にお越し下さい!

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2024年6月29日

3期12年間に渡り奈良市企業局長を務めた池田修局長が今月末を以って退任する事となり、昨日は退任式を執り行いました。 池田さんは鹿児島のご出身で、大学卒業後、厚労省で長年水道事業に携わり、世界銀行への出向等も経験した後、平成5年に退官。福岡県での広域水道企業団の経験や、ヴェオリア・ウォーター・ジャパンでの民間経験を経て、平成24年に奈良市水道局の水道事業管理者(局長)に就任されました。 その後、平成25年には旧都祁・月ヶ瀬村から引き継いだ簡易水道を移管、また同26年には長年の課題であった下水道事業(当時は市長部局にありました)との統合を実現、年間約8億円の赤字を5億円の黒字に転換する等、経営改善に取り組まれました。 就任当時は全国でも民間出身の企業局長は珍しく、大津市と奈良市にしか居なかった時代。そんな中、これまで欠けていた経営の視点を上下水道事業に取り入れ、DX化によるスリム化を実現した功績は大きなものがあります。 また最近の話題としては、県による県域水道広域化の議論に際しても、投資と料金のバランスに留意した検討を中心になって担われ、これにより最終的に奈良市が広域化に参加しない判断へと繋がりました。(広域化自体はこれからの時代に重要な取り組みではありますが、当時の県による経営プランは投資レベルの維持拡大に重点が置かれており、奈良市やいくつかの自治体にとっては参加メリットが生じない内容となっていました) 一般的に市町村が県のプランに物申す事は稀ですが(奈良市は言い過ぎ、とよく指摘されますがw)、明確なビジョンと正確なデータを元に冷静客観に分析・議論する事の大切さを池田局長は自ら示してくれたと思います。 最終登庁日となった昨日も、まだまだやりたい事がある、と意欲的に仰っていましたので、今後のご活躍に期待したいと思います。12年間、本当にお疲れ様でした!

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2024年6月27日

昨日は火曜日から市内で開催されていた大阪・関西万博の国際参加者会議の開催地レセプションに参加。161ヶ国9機関と主催者である協会関係者、地元首長や議員・経済界から多数参加がありました。 万博に関する報道は依然としてネガティブなものが続いていますが、開催まで300日を切り、今秋から各パビリオンの観覧予約が始まるのに併せて具体的な展示内容も明らかになってきますので、「中身がよく分からないのに予算だけが増えている」という今の雰囲気は徐々に変化してくると思います。 ご存知の通り、大阪・関西万博は正式には「2025年日本国際博覧会」であり、日本という国家が世界に対して開催を約束した事業です。 仮に途中で放棄するような事があれば、国際社会から大きく信任を失うと共に、「日本は万博すら開催出来ない国になったのか」と、日本の衰退イメージに一層拍車を掛ける懸念もあります。勿論、無駄遣いは論外ですので責任ある予算執行には努めてもらいたいですが、あらゆる分野で価格が高騰している状況は周知の事ですから、万博だけをターゲットにした批判は少し偏っているように感じます。 先日も関西のスタートアップ企業の皆さんと、万博を日本の成長機会としてどう活かすか?について議論する会合を開きましたが、プロデューサーやクリエイターの方々からは、現代社会や人類が抱える様々な課題を万博という仕掛けの中で、世界の人々とどのように向き合い共に解決に向けて協力し合えるかを考えると言う、本来の万博の目的が中々伝わっていない現状へのもどかしさを感じました。 ちなみに万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、この3月に発表されたタグラインは「ぜんぶのいのちと、ワクワクする未来へ」です。 我々人間の命はもちろん、生きとし生けるもの全てを包含し、共に生きる共生社会を目指すと言うコンセプトは、奈良時代に聖武天皇が大仏造立の詔で掲げた「動植ことごとく栄えんことを欲す」に通じるもので、奈良や日本は1300年の昔から現代に通じる社会構想を持っていた事は世界に誇れる事です。 奈良市としては世界からお越しになる方々に、万博を通してこのような普遍的なテーマやそれに人類が如何に向き合ってきたかを、今に伝わる豊富な歴史文化の蓄積を通して感じ考えてもらいたいと願っています。それが結果として観光や経済効果に繋がるのであり、逆では無いと思います。 「関西は一つ、されど一つひとつ(バラバラ)」という主旨の言葉があります。個性的で歴史豊かさな関西の自治体が、万博を機に結束し、批判ばかりの今の日本の停滞した風潮に爽やかな風穴を開けるべく、奈良からも行動していきたいと思います。

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2024年6月19日

おはようございます。今朝04:24の奈良県南部を震源とするM3.8の地震につきまして、市内では月ヶ瀬行政センターで震度1を観測した他は、市役所本庁舎・都祁行政センターでは観測なし、でした。また警察・消防とも被害に係る通報はありません。 昨日は中町で県が取り組む道の駅「クロスウェイ中町」の工事現場を視察しました。先日の報道でもありましたように年内の開業を予定しているとの事。また隣接する富雄丸山古墳や、本市が今後整備していく新たな埋蔵文化財センター(老朽化した大安寺の現施設の建替え)との連携可能性についても県の担当者といろいろ話が出来ました。 このエリアでは、数年前に民間商業施設がオープンし、また県道を挟んだ東側にある市の西部生涯スポーツセンターでも大規模な改修工事を行っている等、今後西南部地域の拠点ゾーンとして期待されています。(奈良県総合医療センターも比較的近くに位置しています) 道の駅に関しては観光案内所や直売所、カフェ等のテナントが確定し、目下完成に向けて急ピッチで工事が進んでいますが、目的地として遠方からお越し頂くための工夫や発信に期待したいと思います。また先日の市議会でも路線バスの計画が無い事が課題として挙げられました。今後市としても連携を図りながら、エリア全体の活性化に繋げたいと考えています。

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2024年6月17日

おはようございます。昨日は25年掛かりの奈良市の基幹道路「大和中央道 敷島工区」がようやく開通し、議会や地元の皆様と開通式を執り行いました。 この道路は秋篠町から西大寺赤田町までの831m区間ですが、開通によりいわゆる「押熊の交差点(正式には神功5丁目交差点)」から「あやめ池の奈良自動車学校のキリン堂」までが通行可能となりました。 この道路は昭和41年10月11日に都市計画決定されて以来、3度の計画変更を経ており、当該区間は平成11年3月19日に事業認可を得ています。その後用地買収や工事を進めて来ましたが、アップダウンのきつい地形への対応や、「赤田横穴墓群」と呼ばれる古墳時代から飛鳥時代にかけての巨大遺跡が見つかる等、様々な課題を乗り越えて、ようやく完成致しました。 私が就任した当時、この道路は正直申し上げて、「やや後回し」になっていた時期でした。しかし何年経っても「工事中」で、中々共用されない中途半端な姿を長年見せられてきた住民や、いち早く用地協力を申し出てくれた地権者に対し、これでは申し訳ないとの思いから、 「やり始めたからには短期間でしっかり形を見せよう」と、道路部局の職員と何度もやり合いながら、ここ7-8年、急ピッチで事業を進めてきました。職員も本当によく頑張ったと思います。 後は、多くの方が指摘されているように、阪奈道路(宝来)まで如何に繋ぐか、です。 いわゆる若葉台工区の実現には近鉄線を越えるという難問がありますが、同工区内は車が対向出来ない箇所も多く、事業ニーズとしては極めて高いものがあると認識しています。また大和中央道が阪奈道路まで抜ければ、大和西大寺駅周辺への通過交通の流入抑制にも寄与する事から、今後具体化を検討したいと考えています。

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2024年4月28日

昨日は奈良公園での第95回メーデー奈良地方大会に続き、月ヶ瀬フェスティバルへ。これまで取り組んで来た共助型買い物サービスや大和高原直送便に加え、今年から新たにコミュニティバスの運行や再生資源の回収業務をローカルコープ事業の一環としてスタートしています。 昨日は住民が持ち込んだ生ごみを発酵させてメタンガスと液体肥料に再生させるプラントをご提供頂いたアミタホールディングス株式会社の熊野栄介会長にもご登壇頂き、Local Coop大和高原の林篤志代表理事と共に、これからの中山間地域の未来像についてトークセッションを行いました。 デジタル化・住民参加・域外交流(観光)、そしてパブリックサービスの最適化による地域への再投資等、様々なキーワードが出ました。公共=行政(村役場)へのお任せ主義から共助力を活かした自立運営に転換する事で、もっと自分達らしいまちづくりが出来るのではないか、と提起しました。 休日と言うこともあり、小さな子どもや家族連れの姿も多く、月ヶ瀬の未来に一筋の光明を感じられるような一日になりました。 詳しい資料はコメント欄をご参照下さい。そして新緑の心地よい月ヶ瀬に是非お越し下さい。

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2024年4月1日

新しい年度の始まりは監査委員(新任)や教育委員・CIO(再任)等の発令に続き、4月から新たに部長に着任した総務部長・健康医療部長・教育部長に期待と激励の言葉を掛けました。 そしてこの春、市役所の門をくぐり私たちの仲間となる49名の職員1人ひとりに辞令を渡し、訓示しました。(この他に13名の消防職員が入庁しましたが、消防学校での研修がある為、別行動となっています) 訓示の中では私自身の社会人一年目を振り返り、如何にろくでもない新入社員だったかを披歴した上で(笑)、 やはり同期入庁の縁は一生ものである事、日本の国づくりの原点である奈良で公務員になる事の意味を感じて欲しいと言う事、服務の宣誓義務にある「民主的かつ能率的」の実践について良く考えよう、等など、限られた時間ではありましたが、やや暑苦し目にメッセージを贈りました。 最後に、最終ゴールはあくまで皆さんの自己実現であり、願わくば市役所での職務を通じてそれが実現される事を期待している、と伝えました(その逆ではない)。 今年の新入職員の多くは大学入学と同時にコロナ禍が始まった世代ですので、とても辛い学生生活を送ってきました。そんな経験も公務員として市民に寄り添う際の力になると期待しています!

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2024年3月31日

寒さも和らぎ心地よい季節になりました。昨日は第47回奈良ライオンズクラブ杯奈良市学童軟式野球大会の開会式、二名地域ふれあい会館竣工式に出席しました。 ライオンズクラブ杯は県大会にも繋がる大会という事もあり入場行進から子ども達も気合いが入っていました。選手宣誓で「給食のカレーよりも、お母さんの唐揚げよりも大好きな野球を、仲間と共に出来る喜びを噛み締めて頑張る」という言葉があり、大人たちもほっこり。まだコロナ禍が明けて一年も経っていない事を実感しました。 あいにく次の公務の予定があり、久しぶりの始球式には登板出来ませんでしたが、いつやってくるか分からない次の機会に備え、息子と練習しておきたいと思います(笑) 二名地域ふれあい会館は、開館から約半世紀が経ち、今にも床が抜けそうな状態でしたが、地域の生涯学習や地域活動の拠点として高い稼働率を誇っていました。今回建替に際しては高齢化対応としてホームエレベーターの設置と、防災対策としてソーラー発電と蓄電池(10kwh)を設置。いざと言う時に地域の防災拠点としても機能する施設です。

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2024年3月20日

皆さんに大変ご心配をお掛けしましたが、当初の日程通り一昨日無事退院し、1週間ぶりに自宅に戻って参りました。 入院中は沢山のお見舞いメッセージや、また同じ病気を経験されたご家族等のお話も含めてご発信頂き誠に有難うございました。個々のお返事が叶わず失礼をお許し下さい。 入院中は、家族からは止めておけと言われたのですが、病室から市議会や国会審議の中継を傍聴しているうちに、不思議と職場復帰のエネルギーが湧いてくる等、「仕事を忘れてゆっくり静養」とはいきませんでしたが、多くの医療従事者の方々のお支えにより順調に回復しております。 昨日は朝から登庁し、議会への挨拶や決裁等を行いました。気が付けば市役所南庭の工事もゴールが見えてきたようです。春はすぐそこまで!

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2024年3月4日

奈良市が計画している新クリーンセンターにつきまして、施設整備の基本計画の概要版がまとまりましたので先日公表致しました。 ビジョンは「ごみ=資源(宝)と捉え、限りある資源の循環を通して、私たちの暮らしや社会を将来にわたって持続維持可能なものにする」です。 奈良市のクリーンセンター問題については、まず現在の環境清美工場が大変古いという事、それからやはり過去の市政時代に締結をした公害調停という、大変複雑な仕組みがあることで、これまで候補地を求めて二転三転してきた状況があります。 一方、近年では、単にごみを焼却処分する施設から、ごみ発電によってエネルギーを生み出す「熱回収施設」として、より発展的な内容で、施設をとらえられる自治体が増えてきました。そのような状況の中、従来の「ごみ=汚い迷惑なもの」ではなく、「ごみ=資源(宝)」と価値感を転換して、循環型の社会を作っていくための拠点にしたいと考えています。 これまでクリーンセンター問題と言えば、どこに施設を設置するかが唯一と言える争点でしたが、技術の進歩や社会の変化により、どんな施設をめざすのか、についても同じぐらい重要な問題になっています。ごみ問題は、35万人の市民全員が利害関係者となる問題ですが、これまでは現在施設がある地域の方や、新しい施設の候補地周辺の方だけに関心や負担が集中していたところがあります。 私の思いとしては、今回の新クリーンセンターをどうするか=私たち奈良市民がどんな暮らしを選んでいくのか、という文脈で、市民の皆さんにぜひ「我が事」として考えて頂きたいと思っています。 以下、具体的な計画案をお示しします。まず炉の規模としては現在の480トンから大幅に縮小し290トンとなります。令和4年には年間約7万8000トンのごみを処理していますが、今後の人口減少を織り込み、計算しています。 次に焼却方式は他市でも採用実績の多いストーカ炉を予定しています。また炉数については2炉に分ける方法と3炉に分ける方法がありますが、3炉体制の場合、1炉が停止した場合でも残る2炉で一定規模の焼却が可能となるメリットがありますが、当然ながら炉数が増えることで設備投資額が増大します。この点については近隣自治体との連携により対応可能と判断しましたので2炉体制とする予定です。 外観としては煙突を目立たない形にしたデザインを検討しました。これは他市でも事例がありますが建物の中に煙突機能を組み込んでしまう事で、異物感のない自然に溶け込んだソフトな印象を与える建築物を想定しております。 事業費については土木建築で140億、設備関係で250億、その他で60億の計450億を見込んでいます。また敷地面積については約8ヘクタールを予定していますが、用地費については別途計上する予定です。 スケジュールについては令和6年度から測量調査・基本設計・環境影響評価に順次着手し、事業者の募集や都市計画決定を経た上で、用地を取得。その後に詳細設計や建設作業に入る予定ですので、完成は最速で令和14年ということになります。 奈良市が建設を予定している七条地区は平城京の域内に当たるわけですが、奈良時代はもちろん中世にもこの地域で取れる土から瓦や陶器を作っていた記録が残っています。中でも室町時代の「奈良火鉢」と呼ばれるものは当時、大和の名産品として全国に流通していたようです。 そういった意味では、自然の中から土という資源を取り出し、自らの創造性によって形あるものをつくり出してきた、その創造性が七条地区のアイデンティティだと感じます。現代の我々も、エネルギーやたい肥を生み出す「再生と創造の場」として、地域の方々にも受け入れられるより良い施設をこの場所から生み出していきたいと考えています。 七条地区が候補地として優れている点は、まず①支障となる立地規制がないこと、②収集運搬効率が優れている、つまり市内各所から集めやすい中心性を持っていること、③幹線道路(24号線)からの接続が良好であること、そして④半径300m以内に住宅がないこと、が挙げられます。 特に近隣住戸の数で言えば、現在の左京の環境清美工場は、煙突からわずか100mの距離に住宅地があり、300m以内では470戸が存在しており、その面から見ても七条地区の立地環境は大きな利点です。 新しい施設はごみを焼却する際に発生するエネルギーを、熱や電気に変えて利活用する「地域エネルギーセンター」としての機能と、生ごみのたい肥化等により資源循環型農業を実践する「資源循環ゾーン」で構成されています。 地域エネルギーセンターでは年間約4万MWhの電力が生み出され、そのうち自家消費分を除いた約2万8500MWhを売電することで大きな収益が見込めます。 ちなみに現在の環境清美工場では年間約4.3億円の電気を購入して操業していますが、新しい施設では自ら発電し、余剰電力も売却できますので差引年間8億円弱のプラスとなります。なお施設内で発電した電力の一部については近隣住戸に無償提供する予定です。 またゴミ収集車についても、今後はEV化を検討したいと考えており、CO2排出の削減はもちろん、災害時にも給油の必要なく収集体制を維持することが可能となります。 資源循環ゾーンでは、現在は焼却炉に投入している生ごみ(可燃ごみの約4割を占める)のなるべく多くの割合を燃やさずたい肥化し、敷地内の農園等で活用する計画です。農作物は直売や食として提供することで循環型社会を来場者に体感してもらいたいと考えています。 10Pの写真は昨年職員と共に視察に行った岡山県真庭市の先行事例です。平日にも関わらず多くの家族連れで賑わっていたのが印象的です。 この資源循環ゾーンは近隣住民の皆さんはもとより、奈良を訪れる方への魅力にもなります。特に奈良を訪れる修学旅行生のうち、奈良公園の訪問率は約84%ですが西ノ京エリアは約11%に留まっています。2030年頃に近隣の八条・大安寺地区で開業するJR新駅と京奈和自動車道奈良ICに合わせ、唐招提寺や薬師寺のある西ノ京エリアに人の流れを作る意味においても、七条地区で資源循環やSDGsについて体験型で学べる施設が出来ることは地域の発展にも資するものと考えています。 施設に搬入する車輛の道路アクセスにつきましては、24号線バイパスからアクセス道路を整備(施設の東側から川沿いにアクセス)することで、渋滞しやすい大和郡山斑鳩線(西ノ京病院の前の南北道)や京終停車場薬師寺線(柏木町交差点から西ノ京への東西道)に負担をかけず搬入させる計画です。 この他、地元説明会等で頂いた道路改良の要望についても具体的に検討する考えです。何より、当該施設の建設によって新たな渋滞を引き起こさない事が重要だと考えており、引き続き周辺住民の皆さんの理解と協力が得られるよう、努力してまいります。

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2024年3月1日

奈良市から七尾市に派遣していた災害ごみ収集運搬支援の最終クール8名が本日、無事に帰庁しました。2月5日から5週間に渡り、毎週交代で被災地に駆け付けてくれた37名の職員を誇りに思います。そして留守の間、しっかりと地元奈良市の現場を守ってくれた周囲のサポートにも感謝です。本当に有難う!

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2024年2月29日

奈良市とKDDIスマートドローン株式会社他二社は、市東部の中山間地域で無人航空機レベル3.5での医薬品配送の実証実験を始めました。 東部地域は50%を超える高齢化のため日常生活に通院や投薬が欠かせません。一方で東部出張所管内では調剤薬局が一ヶ所しかなく大変不便な現状があります。 今回のドローン配送が実現すれば、患者さんやご家族は勿論、毎日約3時間かけて平均5-10軒に薬を配達している調剤薬局の負担軽減にも繋がる取り組みです。 今回使用した機材は物流専用ドローンAirTruckで、5キロまでの荷物を最大時速30km程で運べます。今後も一日も早い社会実装に向け、様々な可能性を探って参ります。

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2024年2月23日

来年度予算案を発表させて頂きました。2月29日から議会審議が始まります。今回の予算はこれまで取り組んできた子育て支援や奈良市独自の教育、またこれからのまちづくりに繋がる起業支援や新駅周辺のインフラ整備などを中心に編成しました。 また元日に発災した能登半島地震を受け、奈良市としての防災減災をさらに加速充実するための予算については特に重点的に予算措置しているのが特徴です。 予算規模は過去最大となりましたが、福祉関係予算である扶助費や、環境清美工場の大規模改修事業、また生駒市と共同運用している消防指令システムの更新など、市民生活に欠かせない事業が中心となっています。 いくつか特徴的な施策をご紹介します。 まず災害時を想定した取り組みとして、高の原地区にある北消防署に自家給油取扱所を設置します。これは地震などで街中のガソリンスタンドが機能しなくなる事態を想定し、非常時にも緊急車輌の給油を可能とする貯油施設を消防署内に設けるものです。既に消防本部のある柏木の南署と東署に設置していますが、エリアバランスを考え新たに北部地区の拠点である北署にも設置するものです。 また東西に幅広く、中山間地域と市街地でかなり気象環境が異なる奈良市の気象情報を、現在は一本で発令されているものを、今後東西に分けて発令するよう変更される事に伴う予算です。以前より「奈良市に警報が出たので休校になったが、空は晴れている」といったご意見を頂いており以前より気象庁に対応を要請していたものです。 学校関係では車椅子のお子さんが入学した際にエレベーターを付ける予算を計上しました。他都市では100%設置の所もありますが、これまで奈良県内は出遅れていました。また最近は保育園等でも医療的なケアを必要とするお子さんを積極的に受け入れる流れがありますので、奈良市としても今後順次整備する考えです。 子育て支援メニューとしては特に産後ケアに力を入れています。これまでのデイサービスとショートステイに加え、ご自宅を訪問し産後の母体と様々な悩みをケアするサービスを始めます。また出産までは定期的に検診を受けてきたのに、生まれた後は赤ちゃんの健診のみという現状に対し、新たに母親の産後健診事業を始めます。 また長年、地域から要望を頂いていたJR平城山駅のバリアフリー化や、あやめ新橋の耐震化などにも着手する予算を計上しています。 一度では書ききれませんので、今日はここまで。 市HPに概要と主な施策について詳しく掲載しましたので、ぜひご覧下さい。(コメント欄にリンクを貼っておきます)

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2024年2月18日

昨日はロートフィールド奈良でナイター照明の点灯式を開催。記念行事として行われた奈良クラブとFC大阪のトレーニングマッチでは、多くの来賓やサポーターの皆さんと共に夜間照明下でのイベントを体験して頂きました。 この競技場は「わかくさ国体」に合わせて昭和58年3月に竣工し、県内唯一の第一種公認陸上競技場として長年市民の皆さんに愛されてきました。 築41年が経った現在は、老朽化に伴う改修工事やJリーグ基準を満たす為の様々な工事を順次行っていますが、ナイター照明は夏場の熱中症対策として昼間の試合や競技会を夜間にシフトする為に特に要望の多かったものです。 今回は40.60mの鉄塔を4基建設して1500ルクスの照度を生み出しています。整備費約6億円のうち半分を国からの交付金で賄いました。ご協力頂いた関係者の皆様に感謝申し上げます。 また昨夜は新斎苑での恒例のクラシックコンサートと施設見学会も行われ、今回も一般財団法人「100万人のクラシックライブ」さんにご協力頂き、ピアノの吉岡麻梨さんとヴァイオリンの正司円さんに素敵な演奏を披露して下さいました。 今回の選曲は エルガーの「愛のあいさつ」 パガニーニの「カンタービレ」 「シンドラーのリスト」のテーマ チャップリンの「エターナリー」「スマイル」 ブラームスの「歌うように」「間奏曲Op.118-2」 シューマンの「ロマンス」 モーツァルトの「ヴァイオリンソナタ」 でした! 100万人のクラシックライブによるアウトリーチコンサートは今後も市内の様々な公共空間で実施する予定です。 開設に至るまでは様々なネガティブなご意見も寄せられていた新斎苑も、今や市民に親しまれる施設として安定した運用が出来ています。一昨年春の開設から約2年が経ちましたが、旧東山霊園火葬場と比べ2倍以上の約1万件の火葬に対応し、うち2割が市外からのご利用です。 また計画段階から掲げた「森の中の美術館」というイメージを実現し、今回のようにクラシックコンサートが開かれるまでになり、いわゆる「迷惑施設」から「文化施設」へ、大きく価値観が転換しました。現在市が取り組んでいる新クリーンセンターについても、従来のNIMBYでなく、完成した暁には必ずや地域の方から喜んで頂けるものを目指して参ります。

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2024年2月15日

来週末の2月24日(土)に開幕戦を迎える奈良クラブから田村亮介選手(奈良市出身)、鈴木大誠選手・下川陽太選手(生駒市出身)が昨日表敬訪問にお越し下さいました。 今シーズンはスペインやタイからも新選手を補強され益々活躍が期待されます。4月24日(水)のルヴァンカップではJ1のサンフレッチェ広島を迎えて初のナイター試合をロートフィールドで開催することになりました。皆で応援して盛り上がりましょう!

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2024年2月12日

昨日は奈良市企業局の職員3名と、奈良市上下水道共同組合に加盟する工事業者三社から6名の社員さん(社長も)の官民合同チームを派遣しました。これから1週間、断水の続く能登町で漏水箇所の修繕作業に従事します。 これまでは職員単体でしたが、合同チームでの派遣は初となります。今後は多様な形態で息の長い被災地支援を模索して参ります。

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2024年2月10日

第五陣までの被災地派遣職員から生の声をフィードバックしてもらいました。 88%の職員が「派遣に従事して良かった」と回答し、今後の派遣についても64パーセントの職員が「また派遣に従事したい」と回答。泣けてきます。 また回答の中には今後の改善に繋がるヒントが沢山ありました。今後の派遣や奈良市の防災計画にも反映したいと思います。今回は中間報告ですので、また全ての派遣活動が終結した段階で総括します。 以下、派遣職員からの声を転載します。詳しくはコメント欄のリンク先をご覧下さい ◼️寄せられた意見 •災害時の被災地支援という経験は人生において初めてであったが、実際に被災された方々に接することで、深刻な状況を知ることができ、また、それらに対する支援の重要性を直に体感することができた。 •被災者の方々からの感謝の声を頂くにつれ、参加してよかったと思えるようになり、被災地で日々の支援業務に取り組むことの意義の深さを知ることができた。 •被災地、避難所の現状を自分の目で見ることにより、発災初期の対応等、自治体職員としての心構え等を学ぶ貴重な経験ができた。 •現地では、被災者だけでなく、市職員も大きく疲弊しており、当該職員が担う業務の一助になれたことで、参加してよかったと感じられた。また、避難所の運営、被災後の市役所の状況、支援物資の届き方など、被災現場でしかわからない経験ができた点も、今後の業務遂行における新たな知見になった。 •小さい子どもがいる職員は子どもを実家に預けて業務にあたっておられた。 •派遣された避難所では手が足りていたため、交通誘導を行うのみだった。被災地側のニーズを拾っていくことが大切だと感じた。 ◼️消耗品、携行品や装備品で、あったらよかったと思うものはありますか •派遣職員用の飲料水や食料 •ガムテープや養生テープ、軍手、カイロ等が不足して困った。消耗品は日数+α必要である(※対応済み) •トラック等から支援物資を積み降ろしするフォークリフト(運転免許の取得) •利用する車両すべてにカーナビが必要 •長靴(派遣が決定し、自前で調達している職員が多くいた) •ビブス(釣り用ベストの様なもの)役割や職種のプレートにより身分を明示できるため。 ◼️現地での活動を行う上で、困ったことはありましたか •片道1時間半以上かけての通勤は拘束時間も長く、疲労も蓄積しやすい。 •他の自治体の応援職員と意見が違う時、強く自分の意志を押し通すことができなかった。 •災害現地で使用する車両について、商用タイプ(普通貨物車)ではなく、乗車人員が多い(ワンボックス)をタイプの車両を用意してほしかった。 •あまり深く運営に入り込み過ぎないようバランス感覚が必要と感じた。 •現地職員との関係構築に時間と気遣いを擁した。 •奈良市の職員としては1人で行動する日があり、やや不安があった。 •車両での移動の際、走破性が足りず、現地の方々に車両を押してもらった事態が発生した。 ◼️現地での活動を行う上で、学んだことはありましたか •災害発生から10日以上経過しても、被災地では断水が続いており、改めて水の大切さを学んだ。小中学校のプール残水の生活用水(飲料水を除く)への活用。 •悩む時間もなく、すぐに回答を出す決断力が必要と感じた。 •被災者が避難したところが避難所になると学びました。想定外の自主避難所がたくさんできると知りました。 •時間が経つとともに、被災者のニーズが変わっていくのだということを知りました。 •奈良市でこの規模の災害が起こった際には、高齢化や地域のつながりがその後の復興に非常に影響すると思います。業務を行う上でも平時からどのような準備が必要となるか、コミュニティの醸成と健康管理、危機管理をどのように融合させていけばよいかと考え、学ぶ機会となった。 ◼️奈良市の防災対策に反映すべきことはありますか •七尾市の避難所対応を見て、本市の避難所対応においても、シフトを散らせる必要があると感じました。現在、本市では、避難所配置職員が開設要員2名、交代要員2名の体制かと思いますが、配置職員に当たっていない職員は、避難所対応にあたる認識がないものと思われます。 •庁舎内の什器の固定、災害時を想定した室内のレイアウトをすぐにでも検討するべき。避難訓練もしていない現状では大きな人的被害が出ると思う。市役所の被害が大きいと、その後の住民への支援が十分にできないと知った。 •避難所によって、ネット環境が遮断され、ポータルサイトが見られないことによって、町役場本部からの決定事項を受け取ることができず、防災無線を聞いて初めて知る等の状況があった。本部と避難所間の伝達方法を複数準備しておく必要がある。 •被災した場合の支援の方法などあらかじめ対策できることをしておくこと。 •現地ニーズの情報分析、それを決定権のある上層部に正確に伝えられる能力。 •地震、余震が続く中、危険を感じる場面がありました。職員の安全確保の視点で、「やめ際、引き際の判断」が難しいなと思いました。 支援者が被害に遭わないようにすることは絶対だと思います。 •不慣れな土地での移動方法(他自治体では、タクシーを利用するなどしていた。) •宿泊先は極力被災していない地域から支援に入れた方が、体力的にも精神的にも休息ができる。派遣日数は7日以内(短すぎても活動が継続しにくいし、長すぎると疲弊するため)。 ◼️今後、被災地支援の要請・協力依頼があった場合、参加しようと思いますか • 参加したい 64% • どちらでもない 30% • 参加したくない 6% ○参加したい •断る理由がないです。自治体職員として積極的に参加したいです。 •今回の派遣のように、少しでも多くの職員が直接的・間接的に被災地支援に関わることによって、市としての防災意識や防災力が高まると思いました •被災地に赴き、被災者(七尾市職員含む)の人から「奈良からはるばる来てくれてありがとう」といった感謝の声を頂くにつれ、参加してよかったと思えるようになり、被災地で日々の支援業務に取り組むことの意義の深さを知ることができたため。 •今後奈良市でも同じような災害が起こった場合にどうすればよいかを考える良い機会になったので、今後も派遣等があれば、積極的に参加したいと思います。 ○どちらでもない •家庭の状況等によって、参加できるか否かは分からない。 •派遣時期等によって、通常業務に支障をきたすことがあるため。 •被災地での支援は、日常の業務では得られない、多くの知見を得ることができる機会であるため、同一の職員が行くより、未経験の職員こそ積極的に行くべきと思いました。 •ある程度準備期間があるのであれば参加したい。防寒具等の準備等についても、自己負担があるままだと派遣期間が長くなるほど参加が難しい。 ○参加したくない •派遣先において、余震や津波が発生した際の避難ルートが確保されていないことへの不安があった。トンネル内の渋滞中には恐怖を感じた。

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2024年2月5日

2月3日には東大寺二月堂での節分豆まきに年男として参加。久しぶりにお会いする方も多く、通常モードでの季節の行事に多くの人出がありました。ちなみに752年は壬辰(みずのえたつ)である事から、大仏様も辰年生まれ、との事。これまで以上に親近感を感じます。 豆まきに際しての二月堂内での法要では、昨今の国内外での災いに対する祈りが込められました。 先日の若草山の山焼きに際する野上神社の祭典でも「数多の国を襲いたる天地の災いに今も苦しみたる民」に対する救いを神に求めるくだりがあり感銘を受けました。奈良の寺社の祈りが1300年前に留まっておらず、今も進行形で現代人の悩みや災いと向き合っている様を目の当たりにし、改めて奈良は祈りの街である事を実感します。 日曜日には能登半島地震に対する被災地支援の職員派遣第七陣が市役所を出発しました。前回から県による大口支援に合流しており、市としては七陣目、県単位では二陣目となります。引き続き穴水町で仮設住宅や住宅応急修理の申込、生活再建支援金の受付業務等に従事します。 発災から1ヶ月を過ぎ、住民の皆さんは勿論ですが、現地の自治体の職員も自ら被災者でありながら公務を継続されており、相当負担が蓄積している事と思います。同じ行政職員として少しでも寄り添いお支え出来ればと、元気に出発してくれました。無事に帰庁する事が最大の任務、と出発式で申し上げ激励しました。

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2024年1月24日

ついに奈良市の学校にも届きました!

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2024年1月21日

奈良市が中国・西安市と友好都市(日本で言う姉妹都市)になって今年で50年を迎えるにあたり、北良晃議長、鍵田美智子観光文教委員長と共に西安市を訪問しました。 日中国交回復から間もない1969年、当時の市長が西安市(当時は西安市革命委員会)に親書を送り、その後数度のやり取りを経て1974年2月1日に正式に締結となりました。 日中の自治体間での姉妹都市提携については、まず神戸市・天津市間、次いで横浜市・上海市間が締結したのに次いで国内3番目となります。また西安市は現在40都市と締結していますが奈良市が最初の締結国となるようです。 叶牛平市長との会談に先立ち、空港周辺の再開発エリアを視察し、併せて商務局・投資局・工業情報化局とも意見交換しました。空港新城と呼ばれるこのエリアは144平方メートルの巨大な街で2011年に開発が始まるまでは農地が中心だったとの事。 ちなみにプロジェクト全体としては「西咸新区」と言い、今回訪問した空港新城以外に澧東新城、秦漢新城、澧西新城、涇河新城と、計5つの区域、計画面積882平方キロメートルでそれぞれ特徴的な開発が進んでいます。奈良市の面積が276平方キロメートルですので、如何に大規模かが分かります。 このうち空港新城では、空港関連の航空機修理や物流に加え医薬品関連や電子部品(サムソン関係が多いようです)にも力を入れており、中国西北部の内陸の拠点として国内都市はもとより中央アジア等へのハブ化を目指しています。 10年前に訪問した時も急速な発展に大変驚きましたが、今回感じたのは徹底したデジタル技術の社会実装と生活水準のさらなる向上です。コロナ前に他の中国の都市を訪れた際も電子決済の普及度合いに驚きましたが、当時はまだ現金も使えた記憶があります。 しかし僅か数年のうちに、現金はもちろんクレジットカードも空港等の一部を除けばほぼ使えず、QRと顔認証に決済手段が絞られており、アリペイとWeChatペイを持たない旅行者は事実上、支払いが出来ないような状況です。一般市民の間でも比較的安価にスマホが手に入るようで、高齢者もかなり使いこなしているとの事。 もう一つ驚いたのはこの10年での所得の伸び。業種や個人差はあると言う前提ですが、私が話を聞いた方は10年で給料が3倍になったと仰っていました。その一方で、昨年はボーナスが出なかった、と言う声も聞きましたので、景気後退の流れもあるように感じます。 今回の記念式典では半世紀に渡る交流の歴史を振り返りながら、これまで文化スポーツ分野が中心であった交流を、今後は特に経済交流にも力を入れて行こうと、MOUの中に経済・貿易分野における協力という項目を加えました。 中国は16年連続で日本の最大の貿易国相手国。また中国にとって日本も3番目の貿易相手国と、相互依存関係は非常に強いものがありますが、外交や政治の分野では良好な関係とは決して言い切れない複雑な現実があります。 時折顕になる、互いの国に対する極端な感情論には僻遠としますが、この先も日本と中国が共に地球上に存在する事は間違いありませんし、少なくとも隣人とうまく付き合うに越した事はない訳で、1300年の繋がりを持つ本市としても、建設的な対話と市民レベルの草の根交流に貢献する方策を探っています。 お互いの良い点に学びながら、常に相手の立場を理解し連携協力に努める事で、自然と信頼関係が生まれます。国家間ではギクシャクする時も、市民同士は尊敬し合い、理解し合えるのが姉妹都市外交の醍醐味です。千年を超える交流の歴史の中では、50年はまだ点のような存在ですが、次の50年に向けてより良いパートナーシップを一歩ずつ築いて参ります。

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2024年1月20日

奈良市からの職員派遣第四陣10名が今朝9時過ぎに市役所を出発。夕方には宿泊先の羽咋市に到着し第三陣から引き継ぎを受け明日から穴水町で活動を開始します。 また現地からの要請を受け、本日飲料水9.6トンを七尾市に向け送りました。まだ暫く断水の解消に時間を要する状況との事、少しでもお役に立てればと思います。 また能登町に給水支援で派遣していた企業局職員2名(第二陣)が本日無事帰着しました。この活動は日本水道協会奈良県支部としての応急給水活動で、主に能登町矢波浄水場から、同町内宇出津総合病院の大型受水槽までの給水活動(1日9往復程度、約15tをピストン輸送)を行ってくれました。本当にご苦労様でした!

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2024年1月18日/p>

最近は被災地に赴任する職員、帰任する職員が一日に何度も入れ替わるのが珍しくない日が続いています。今日は朝から建物被害認定支援業務で穴水町に向かう資産税課の職員2名を激励。 夕方には給水業務で能登町から帰任した企業局職員2名と、被災建築物応急危険度判定業務で輪島市から帰任した建築指導課及び開発指導課の職員2名の帰着式を行いました。多くの職員が自発的に手を挙げてくれ頼もしい限りです。

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2024年1月16日

被災地への職員派遣第3陣10名が本日より現地で活動を開始します。第二陣までは七尾市への派遣でしたが、奈良県の対口支援先が穴水町に決まりましたので、本市の応援派遣も穴水を中心に展開します。 なお今回は保健師3名を加え、避難所等での衛生環境の改善や避難者の健康維持業務に従事します。県を通じた全国的な派遣調整では奈良市からの保健師派遣は2月以降の順番になっていますが、現地の市町村長からの切実な支援要請を受けて市独自に実施するものです。 この辺りの調整が非常に難しいのですが、基本的には対口支援の枠組みを大事にしながらも、十分ではない場合には、現地の市町村と綿密に調整の上、独自の支援活動を展開する形になります。 派遣メンバー全員が元気に帰庁してくれる事を祈ります。

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2024年1月14日

朝夕はめっきり冷え込むな、と思ったら、それもそのはず、20日からは大寒です。 ちなみに今は小寒の「水泉動(しみずあたたかをふくむ)」とされており、大寒前の厳しい寒さの中でも、氷の下の水は動き始めているとの事。一歩ずつ春は近づいて来ています。 気候変動で昔とは少し異なる部分もありますが、二十四節気七十二候は本当によく出来ていると、いつも感心します。 このピンと張り詰めた空気の中で、ロート奈良武道場では武道寒稽古が行われました。今年で52回を数えます。沢山の子ども達の割れんばかりの元気な掛け声に観ている側も元気をもらいます。 土曜日にロートパークで予定していた消防出初式については、参加を予定していた消防局職員や車輌が被災地に出ている事から物理的に開催が難しいと判断し、消防本部で表彰式のみ実施する形を取りました。 式典には奈良県から湯山副知事にもご臨席頂き、団員の長年の活動に労いの言葉を頂きました。有難うございます。

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2024年1月10日

本日、一般職員派遣の二次隊10名が七尾市に向けて出発しました。 奈良市からはこれまでに緊急消防援助隊26隊94名、企業局2名、一般職21名の計117名が被災地支援に赴きました。自ら名乗りを上げる職員も少なくなく頼もしい限りです。 今回のチームは新入職員から再任用(定年後雇用)職員まで、実に幅広い年代で構成しています。第一陣は消防出身の参事が先遣隊長として乗り込みましたが、第二陣では警察から市役所に割愛されている参事がリーダーを務めてくれています。多様な経験を持つ人材が現地でしっかりと貢献してくれる事と思います。 被災地支援では、最前線の職員に光が当たりがちですが、派遣元部署においても人員減となる留守中、皆で協力し合ってピンチを乗り切ってくれています。 なお、七尾市では京都市や名古屋市等の大都市からのカウンターパート体制が機能し始めたようですので、奈良市からの職員派遣については、次隊以降、穴水町(奈良県の対口支援先)に支援先をシフトする予定です。

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2024年1月7日

避難所が寒くて眠れない方がおられると伺い、床断熱資材(スタイロフォーム)とダンボールベッド、防寒用アルミシートを集められるだけ集めて、今晩七尾市に向け発送しました。明朝には到着する予定です。 毛布や寝袋も沢山届いているようですが、しんしんと冷え込む体育館では、さぞ底冷えがお辛い事かと考え、根本的な環境改善として、床断熱材を体育館に敷設する為、今回の物資提供に至りました。 近隣で手に入る資材と、市で備蓄していたダンボールベッド(これも床から直接の冷えを遮る)にアルミ断熱シートを組み合わせたものを送りました。 今夜は0度まで冷え込むとの事。どれだけお役に立つか分かりませんが、出来る限りの事をやり切ります。 また本日18時40分に、緊急消防援助隊の第4陣が奈良市消防局を出発しました。当初は取り急ぎ第3陣までを想定していましたが、当然ながらまだまだ支援が必要な状況ですので、引き続き隊員派遣を継続します。 そのような状況の中、常時20数名の消防職員が被災地に派遣中であり、また子どもさん達が毎年楽しみにしている特殊車輌の車列行進も、車輌自体が被災地に出払っている状態ですので、消防団の皆さんとも相談した結果、1月13日に予定していた「消防出初式」は中止とさせて頂きます。 基本的には、社会全体が自粛ムードになる事は望ましく無いと考えていますが、今回は物理的に実施が困難という理由ですのでご了承賜ればと思います。

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2024年1月7日

1月3日から始めた街頭募金が、4日間で500万円を突破しました。日を追うごとに多くのご支援が集まっており、心から感謝申し上げます。なお街頭募金は明日8日まで、近鉄奈良駅の行基広場と、奈良ファミリー地階フードコートで11時から15時まで実施しています。

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2024年1月5日

奈良市では1月3日に、かほく市に約9トンの飲料水を発送しましたが、今回は七尾市にお送りしました。「全国から送られてくる物資を仕分けする職員が足りない」という現地の声を受け、2名の職員も一緒に派遣しました。明日にはさらにまとまった数の職員を派遣します。

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2024年1月3日

緊急消防援助隊奈良県大隊は悪天候によりヘリ隊は空路での進入を変更し、自衛隊の小型船舶に乗り換えて海路にて輪島市内に進出した、と報告がありました。 また陸上部隊は13時前に輪島消防署に到着し活動を開始したとの事。なお輪島市には大雨(土砂災害)警報が発令されており、地震で緩んだ地盤のリスクが心配です。被災地住民の皆さんと救援に駆け付けた隊員の無事を祈ります。 また本日は近鉄奈良駅行基前と奈良ファミリーで街頭募金を行なっています。三が日の最終日という事もあり人通りも多く、反響も大きかったです。街頭募金は取り急ぎ8日まで毎日11時から15時まで実際する予定です。 その後市役所では、要請のあった「かほく市」さんに向けて飲料水約9トンを発送しました。どちらの現場も市と市社協の職員が多数出てくれました。今後も気持ちを一つに、被災地支援に取り組んで参ります。

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2024年1月1日

石川県での大地震に対し、県下3消防で構成する緊急消防援助隊奈良県大隊が本市消防本部に一旦集結し、先ほど21時45分に現地に向けて出発しました。 今回出発したのは既に出発している先遣隊10隊41名に続く23隊81名です。 北局長を始め市消防局幹部と、県の担当課長と共に無事を祈りながら見送りました。なお、全国からは487隊1710名が派遣される見込み。派遣日程は現時点では3日間の予定となっています。 今回の大隊には隊員の寝食をサポートする支援車(ホテルバスのようなもの)3台(奈良市消防局1台・広域消防2台)や、燃料車も含まれています。 道中や現地のガソリンスタンドが稼働していないケースも想定される事から同行していますが、積載容量990Lに対し救助工作車1台で100L(支援車なら300L)を使用しますので、中々十分とは言えない状況があります。現在県内では奈良市消防に1台あるのみ、ですので、今後は県単位でもう1台配置する等、検討が必要と考えます。 今はまず、目の前の被災地支援に全力を挙げながら、気付いた改善点を次に活かして参ります。

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2023年12月31日

今年のふるさと納税はお済みでしょうか? 今月号のしみんだよりでも特集しましたが、昨年奈良市民の皆さんが市外にふるさと納税された総額は32億9400万円、それに対し市外から奈良市に入ってきた額は3億3000万円と約10倍の差があります。つまり超大幅な貿易赤字の状態。 減収分に対する交付税措置や返礼品の原価を考慮すると、最低でも10億円のふるさと納税寄付を集める必要があります。 一昨年が2億2400万円、昨年が3億3000万円と少しずつ着実に伸びてはいますが、今年度は目標額を10億とハードルを高めに設定して、全庁を挙げて営業活動に取り組んでいます。 市役所だけでは発信力に限りがある事から市に縁のある観光大使やYouTuberにもご協力頂き、職員もいろいろと知恵を絞りながら頑張ってくれています。 また新たな返礼品開発にも力を入れ、市内宿泊施設の宿泊券や昨年売上ランキング一位の「和ジェラート」に加え、人気のある植村牧場の牛乳を使った「贅沢ミルクジェラート」をリリースする等、奈良の良さが伝わる商品開発にも取り組んできました。 また昨日は高の原イオンをお借りして、年内最後の追い込みイベントを決行(笑)県境と言う事もあり、市外在住の方も多くかなりの方に直接お声掛けさせて頂く事が出来ました。 また意外に知られていないのが、奈良市民でも奈良市にふるさと納税出来る、と言う事。総務省のルールで返礼品こそ貰えませんが、税制優遇は受けられ、自分が寄付したお金の使途を決められるのは同じです。意思を持った納税という観点で、ある意味本来のふるさと納税の趣旨にも合う取り組みだと思います。 ちなみに奈良市のふるさと納税の使い道は以下、19通りご用意しています。詳しくはコメント欄をご参照下さい。 01.文化財の保存および活用事業 02.観光振興事業 03.子育て事業 04.教育事業・学校図書の充実 05.自然環境事業 06.なら国際映画祭への支援 07.バンビシャス奈良への支援 08.奈良クラブへの支援 09.児童相談所応援 10.犬猫殺処分ZEROプロジェクト 11.一条高等学校及び附属中学校応援 12.ひとり親家庭等支援事業 13.吹奏楽部の活動応援 14.Japan National Orchestraへの支援 15.暮らしに芸術の感動を届けるプロジェクト 16.奈良ドリーマーズへの支援 17.キッズパークで子どもの笑顔を増やす事業 18.若手伝統工芸作家育成支援事業 19.その他の奈良の魅力を高める事業 掲載写真は奈良市ふるさと納税公式X(ツイッター)@naracity_furuより。こちらのフォローも是非お願いします。

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2023年12月17日

第888回春日若宮おん祭、本日は12時よりお渡り式が行われます。コロナ禍や雨等により、実に4年ぶりの完全復活との事。平安時代から続く大和の伝統行事を支え守り継いで下さる方々に感謝です。 私は今年も保存会の名誉会長のお役を頂いております。安定のこの姿。やはり生まれた時代を間違えた事を実感致します(笑)

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2023年12月10日

4年ぶりに完全復活した奈良マラソン。無事にフルマラソンの部がスタートしました。私は毎年恒例の10kmの部のスターターと表彰式のプレゼンターを務めさせて頂きます。大会を支えて下さる多くのボランティアや交通規制にご理解頂いている地域の皆さんに感謝です。

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2023年11月24日

おはようございます。昨日は市立飛鳥小学校・市立鼓阪小学校の2校で創立150周年記念式典が執り行われました。どちらもほぼ同時間帯でしたので、短い滞在時間となりましたが、概ね以下のような話を交えて祝辞を述べました。 創立された明治初期には現代社会を構成する様々なスタートがあった事、そして私達の暮らす奈良は日本の始まりの地として1300年前に様々なチャレンジを重ねてきた事、この2つの歴史的事実を踏まえ、日本が新たなターニングポイントを迎えている今、変化を恐れず想像的に未来を切り拓いていって欲しい、と、子ども達にメッセージを伝えました。 午後から春日大社で行われたシンポジウムでご一緒させて頂いた花山院宮司とKDDI創業者の千本倖生さんも、共に飛鳥小学校の卒業生と伺い多方面で活躍する卒業生のつながりも、大きな資産だと実感します。ちなみに鼓阪小学校の式典ではお祖母様が教員をされていたと言う八嶋智人さんからのビデオメッセージもありました。鼓阪は明石家さんまさんが卒業された事でも有名ですね。 今日は朝から、オランダから移住されたご夫妻にお話を伺うべく奈良市東部の中山間地にある須川町に向かっています。国内外から奈良に移住される方が年々増えており、今後の奈良市の成長戦略やまちづくりを考える上で参考にしたいと思います。

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2023年11月18日

昨日は早朝より全国史跡整備市町村協議会の臨時大会に出席。日本全国の史跡の公有地化(買い上げ)や史跡整備、埋蔵文化財の発掘等に関する予算が極めて少ない現状に対し、県内市町村長と共に陳情活動を行いました。 奈良市では特に大安寺旧境内の公有地化に長年取り組んでいますが、全国の市町村が遺跡や文化財を活用したまちづくりや観光施策に取り組もうとする中で、今後も計画的な事業進捗を図るための安定的な予算確保を訴えています。 また富雄丸山古墳のように国民の財産ともいえる歴史的な発見があった際に、現在の仕組みでは柔軟かつスピーディーな財政支援が対応されていないことについて会長の三島市長にお伝えしたところ、冒頭の会長挨拶の中でも特に触れて頂く事ができました。 三島市長は静岡県庁職員時代に当時国から出向されていた堀井巌参議院議員と一緒に仕事をした経験もあると伺い、不思議なご縁に驚きました。引き続き文化財行政に対して、より一層の理解と支援が得られるよう、連携して取り組んで参ります。 その後は地元選出国会議員の事務所を順に周り、臨時大会での決議に対するバックアップをお願いに回りました。この時期は全国から陳情に来た首長と永田町や霞が関で頻繁に会う機会も多く、直近の政策課題についての情報交換も進みます。リモートの利便性も享受しながら、「ついで」の話やネットワークが広がるリアル活動の良さも実感します。 また先日は地元選出の小林茂樹衆議院議員・佐藤啓参議院議員にご尽力いただき、道路関係予算の予算要望にも回りました。国交省及び財務省への陳情には自民党市議団の皆さんにもご一緒頂き、奈良市の現状を直接訴えて頂きました。 また今週木曜日には近畿地方整備局にも同様の陳情に伺い、見坂茂範局長以下、各部長にも丁寧にご対応頂き、特に京奈和自動車道の奈良ICまでの早期実現と、奈良ICから奈良北ICまでの本体工事の着手について、陳情及び意見交換をさせて頂きました。 現在奈良市では奈良IC(ここにはJRの新駅も同時開業予定)周辺の約25haを新産業創造拠点として研究開発や生産拠点を誘致すべく取り組んでおり、今後の奈良市の発展のために極めて重要な道路となります。一方で京奈和道の整備を進める上で本市の取り組む新駅周辺のまちづくりは、道路開通による投資対効果を引き上げるプラス材料にもなりますので、この点については国交省とも利害が一致する立場です。

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2023年10月30日

昨日は奈良市総合防災訓練を実施しました。朝9時30分に奈良盆地東縁断層帯地震が発生したとのシミュレーションで、市内62の避難所と福祉避難所(障害者施設1カ所・高齢者施設1ヶ所)や外国人専用避難所(猿沢イン)や災害ボランティアセンターを合わせて70会場で一斉に実施。 今回は受入時の混雑解消と各避難所の空満情報等を一元管理する為に、QRコードを用いた避難者情報の管理を初めて導入しました。スマホをお持ちの方はご自身で操作して頂き、高齢者には別途サポートする形を取りましたが、全体に占める利用率は約65%(速報値)でした。今後に向け課題を洗い出し改善につなげたいたいと思います。 今回の訓練では他にも初めての取り組みとして、災害時の応援協定を締結している京奈ドローンステーションさんと市消防団情報収集部隊による連携訓練、奈良医療センターでの停電により自宅療養が出来なくなった患者の受入訓練、市外から来て頂いた災害ボランティアを受け入れるセンターの立ち上げ、実際の民間福祉施設を利用した福祉避難所の開設、建設業界による瓦礫撤去出動訓練等、多くの関係機関の協力を得て様々な実証が出来た事が成果です。 挨拶でも申し上げましたが、防災訓練はあくまで「残高照会」。私たちの備えがどの程度十分か、また不十分な点があるかを、皆で確認し合う事が目的です。訓練で終わりにせず、訓練から次の行動をスタートさせる事が大切です。 ご参加頂いた皆様、有難うございました!

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2023年10月27日

出張報告が遅くなりましたが、九里雄二副議長・横井雄一議運委員長と共に先週訪問したウズベキスタンは、古くは奈良時代から胡の国(ソグディアナ)と呼ばれ、胡桃や胡椒、胡瓜など「胡」の付くもののルーツとされます。鑑真和上と共に来日し、唐招提寺の造営に携わった安如宝も同地域の出身と言われています。 また第二次世界大戦でシベリアに抑留されていた日本兵が建設に従事した国立ナヴォイ劇場が1966年のタシケント大地震の際もびくともしなかった、という逸話がきっかけとなり、今日に至るまで強い親日感情が醸成されています。大学だけでなく小中学校での外国語選択においても日本語が一定の人気を維持している事は、先人の残してくれた財産とも言えます。 今回はお招き頂いたUNWTO総会への参加が主目的でしたが、ウマロフ市長とは奈良への介護人材の派遣や、第8学校(小中高)の日本語専攻クラスへの講師派遣(奈良→サマルカンド)等、具体的な取り組みについて協議を進める事が出来ました。 ウズベキスタンは合計特殊出生率が約3.0と、(日本は1.26、人口規模を維持する為には2.07が必要)人口が急速に増えている若い国です。 70年間の旧ソ連時代に染み付いた「ゆったりとした」部分(これはこれで魅力でもあるのですが)が徐々に変容し、シルクロード交易で培った交渉上手なキャラバンサライの血と、ウルグベク天文台に象徴される世界レベルの知的探求力が蘇ると、さらに大きく発展すると思います。 毎回訪問する度に感じますが、大臣や自治体幹部もかなり若く、民間からの登用もバンバンやっていて、国全体がスタートアップ企業のような勢いに溢れています。いつも親切に我々をもてなし、サポートしてくれるアジズ・アブドゥハキモフ大臣やタシケント市のムロッド部長、今回お会いした内閣府文化芸術発展基金の理事長等、私と同世代のリーダーが第一線で活躍の場を得ている姿にも刺激を受けました。 UNWTO総会では特に、平和産業としての観光の側面や地域社会の持続可能性の観点から奈良の持つ魅力や可能性を訴えると共に、2025年の関西万博についてもPRして参りました。(発言概要は一つ前の投稿をご参照下さい) 今回の訪問目的のもう一つの柱は奈良でのウズベク至宝展(正式名称は未定)への出展協力を取り付ける事です。 ウズベキスタンには紀元前2500年からの膨大かつ重層的な歴史遺産が存在しており、直近ではルーブル美術館、現在はベルリンのジェームズ・サイモン・ギャラリーで「ウズベキスタンの考古学的至宝展〜アレキサンダー大王からクシャン朝まで」が開催されていますが、学生時代に教科書で見たことのあるようなレベルの至宝が数多く展示されています。 奈良市ではサマルカンド市との姉妹都市提携をきっかけに、今後、歴史文化・観光・経済・教育・福祉を中心に具体的な連携事業を進めていきたいと考えています。豊富な観光資源はもちろん、治安も良く食文化も素晴らしいウズベキスタンに是非一度行ってみて下さい!

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2023年10月16日

秋晴れと雨が交互に訪れる、変化の激しい週末の空模様。県内各市町村の自治会長表彰や日豪平和交流をテーマにした上映会、市内各所での運動会や反田恭平さん率いるジャパンナショナルオーケストラによるアウトリーチ音楽会等、多くの出会いと喜びに溢れる中、異国での惨事に思いを馳せた週末でした。

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2023年10月1日

昨日は私の後援会組織の市政報告会を開催。お忙しい中多数のご来場を頂きありがとうございました。また長年の友人であり敬愛する同世代の政治家である鈴木英敬衆議院議員(前三重県知事)には、ご多忙の中ゲストとして奈良までお越し頂き感謝申し上げます。 私からは、先日ようやく和解が成立した新斎苑の経過報告と、この14年間で実現できた政策について報告させて頂き、英敬さんにバトンタッチ。英敬さんからは知事時代の取組みや今の時代に求められるリーダーシップ論をお話しいただきました。 二人のトークセッションでは2005年7月18日に愛知サマーセミナーで初めてお会いした話(これは正確には英敬さんが登壇した日付ですので、実際に初めて会ったのは前日17日の飲み会でした)、最近SNSでも話題になっている奈良市の犬猫殺処分ゼロの話、英敬さんが知事時代に取り組んだ児童相談所の充実(奈良県は昨年奈良市が開所するまでは人口130万人に対し2箇所の児相、三重県は170万人の人口に対して6つの児相)に至る経緯、また関西万博への思い等を語り合いました。率直に申し上げて、私が一番楽しんでいたように思います。有難うございます。 コロナ禍で対面型イベントの開催頻度や手順が完全に狂っていましたが、今回二年ぶりにリアルイベントを開催してみて、改めてその大切さを実感しました。懐かしい支援者のお姿も多く、有難い限りです。 お越し下さった皆さま、当日会場整理等に従事してくれたスタッフの皆さんに心から感謝申し上げます。

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2023年9月29日

奈良時代の采女伝説にご縁を得て、福島県郡山市と半世紀に渡る姉妹都市交流を続けています。 昨日は4年ぶりの采女祭りフル開催となりましたが、見事な中秋の満月の下、コロナ前の水準まで回復した多くの観覧者に秋の夜を楽しんで頂きました。

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2023年9月18日

昨日は自伐型林業に関する講演会&シンポジウムを開催した所、ややマニアックなテーマにも関わらず100名を超えるお申込みを頂き、関心の高さを実感しました。 基調講演を頂いた自伐型林業推進協会の中嶋健造代表理事、ご登壇頂きましたふくい美山きときとき隊の宮田香司代表理事、下北山村職員の北直紀様、清光林業株式会社の岡橋清隆元副代表、一般社団法人大和森林管理協会の伊藤典明専務理事には大変お世話になりました。 シンポジウムでも話が出ましたが、大量生産を前提に政府がこれまで推し進めてきた50年という短期間で皆伐する林業に対し、2割以下の間伐を100年200年単位で繰り返す多間伐施業を進めることは、林業の持続可能性を高めるだけでなく、土砂災害の発生リスクを大幅に低減することにつながります。 一昔前なら、山持と言えば豊かさの象徴でしたが、昭和の終わりごろから木材価格が下がったことで徐々に補助金依存度が高まり、大規模集約化や機械化を導入するも、それ自体にも大きなコストがかかり、ピーク時の四分の一程度の原木価格では太刀打ちできず経営として成り立たない現状があります。 一方、日本においては江戸時代に始まった吉野林業が有名で、多間伐施業発祥の地と呼ばれおり、皆伐ではなく「2割以下の弱度間伐が掟となっている」ほか、間伐材を搬出する作業道も使い捨てではなく何度も使い続けられる「壊れない作業道」の工夫がなされているそうです。(当日配布資料より) 会場からの質問でも、「実際に自伐型林業でどれぐらい稼げるか」という質問がありましたが、自伐だけで400~500万円は十分に到達できる、と実践者から回答がありました。これからの人口減少下では、一人が何役も役割を果たす時代になってきており、例えば林業と農業の兼業だけでなく、アーティストとの兼業、ドライバーとの兼業など、これまで林業とは無関係な人生を歩んで来られた方々も、担い手として期待されます。 奈良市でもこれまでは市の独自財源や森林環境譲与税を投じて間伐や林道整備の補助を行ってきましたが、市域面積の約半分が森林という事もあり(実は奈良県内では39市町村中8番目に森林面積が広い)、規模の割に投下する資源が限られており、正直申し上げて「焼け石に水」状態でした。これからは事業としても食べていける生業として、自伐型林業に挑戦する人たちを側面支援する形への転換が必要だと感じました。 奈良市では今年度、自伐型林業推進協会さんのご協力を頂き、体験研修も実施します。研修では「チェーンソー取扱技術の研修」から「災害に強く壊れない作業道開設の研修」まで、実践的な内容となっており、今後就業を希望する方への大きな支えとなるはずです。詳しくはコメント欄のリンクをご覧ください。

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2023年9月8日

おはようございます。昨日は奈良市が取り組む起業家支援事業「NARA STAR PROJECT」7期生のキックオフ。今回も個性的で情熱溢れたメンバーが選抜されました。業種もECから下着メーカーまで、いつもながらかなり幅広く、自ら起業した方・事業継承を受けた方・第二創業の方等、立場も年代も様々です。 このプロジェクトの最大の特徴は起業家が起業家を育てる事にあり、先輩や同期と公私に渡って深い繋がりが生まれる点。既に卒業生も30名となり、当初の事業目的である「起業家の生態系を創る」が着実に実現されています。 また、最近では大きく成長した卒業生が、再び奈良の起業家育成に携わってくれるようになり、主催者冥利に尽きます。昨日も年間売上が3000万円から5億円に成長した卒業生や、年商が 過去最大の20億円に到達出来たと喜ぶ卒業生の報告を聞いて、参加者も夢が膨らんだ様子でした。 また、自社の成長を自らに留めず、奈良の発展に繋げる事を強く意識しているメンバーが多いのもこの事業の特徴です。立ち上げ当初からご支援頂いているウィズオノウェアの尾上尚史会長も、コミュニティFMの「Fmはいほー」やプロバレーボールチーム「奈良ドリーマーズ」を支援・経営される等、社会的な活動を積極的に展開されています。 奈良出身の起業家は他にも沢山おられますが、大半が奈良を離れて事業を営んでおられる事もあり、スタプロのように自社の成長と奈良の成長を同時に実現していくアクティブなプレイヤーが続々と生まれ、互いに刺激し合って成長してくれる事を期待しています。

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2023年9月3日

奈良市長賞争奪わかくさ杯ちびっ子野球大会が無事閉会。今日はKCNの中継が入っていた事もあってか、手に汗握る逆転劇。爽やかな子ども達の挨拶や表情にこちらまで清々しい気分になります。 若草国体を期にスタートしたこの大会も、今年で40回を数えます。当初参加していた子ども達はもう50歳前後、歴史を感じます。 しかし何よりこの猛暑の中、出場した子ども達は勿論、監督やコーチ、保護者の皆様もお疲れ様でした!(あまりの暑さにKCNのカメラは簾を被っていました。。)

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2023年9月2日

昨年、現代美術家の会田大也さんによるコロガル公園として好評を博した市役所屋上公園が帰ってきました。今年は新たな木製遊具とトイレをご用意して、ちびっ子達の来場をお待ちしています。 市役所のある大宮地域はオフィス街とホテル飲食店が建ち並ぶ繁華街という事もあり、公園が少ない現状。一方で最近はマンション開発も多く、梅光軒さん(塩ラーメンが有名)の隣のパチンコ店跡も現在マンション建設が進んでいます。(その道を挟んだ向かいではフランス資本のノボテルが建設工事中) 今回再オープンする市役所屋上は、中央・東・西・北とある各庁舎棟のうち、二階建て(市役所正面から見て右手)の建物の屋上で、25mプールを縦に2つ繋いだぐらいの大きな空間です。昔は職員が昼休みにバレーボール等を楽しんでいた時代もあったようですが、近年は閉鎖され未活用のままでした。 現在、奈良市では行政手続きのオンライン化や職員のリモートワーク等に取り組んでいますが、このまま行けば近い将来、実際に市役所に足を運ぶ人は、市民も職員も急激すると予想されます。(その意味でも本庁舎を新築せずリノベで延命したのは正解だったと思います) その意味では、「用事を済ます場所」としての市役所は役目を終える流れにありますので、これからは「用事がなくても市民が寄り集まる」場を目指したいと考えています。その代表が子どもです。役所に用事のある子どもはあまり居ませんが、素敵な公園があれば自然と足を運んで来てくれます。 私を含め、市役所で働く者にとっても、日常的に子どもの声が響き渡り、良い意味で「見られている」意識があると、「そうだ、我々はこの子らの時代に、より良い奈良市を創ろうと頑張っているんだ」と、モチベーションも上がるもの。 実際に市長室のベランダからも、この屋上公園が良く見えますので、打ち合わせの際に職員と一緒に眺めたりしています。(公園から私の姿が見えたら是非手を振って下さいw) 今はまだ敷地全体の半分ぐらいしか活用できていませんが、いくつかの企業から、企業版ふるさと納税のご寄付も頂いており、今後順次新しい仕掛けを打ち出していく予定です。奈良市外に本社を置く企業の方で、応援してやろうという方がおられましたら、是非お声掛け下さい!皆の力で少しずつ成長する公園を実現しましょう。 屋上公園は毎週、金土日の0900-1700です。

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2023年8月31日

昨日はピアニストの智内威雄さんと山口雅敏さんが9月23日の100年会館でのコンサートのお知らせにお越し下さいました。 智内さんは病気を機に左手だけの演奏に辿り着いたのですが、著者「ピアノ、その左手の響き」(2016年太郎次郎社エディタス社)の中でも、以前は10指を駆使した演奏に比べると「ちょっと劣るどこかかわいそうな音楽というニュアンス」を感じていましたが、「師匠のネックレベルク教授のすすめでスクリャービンの楽譜を見た瞬間、それまでとはまったくちがう音楽の可能性が聴こえてきた」と述べています。 今回は「3手デュオの世界・シリルスミスに捧ぐ」と題して、山口さんと共に二台三手で新しい響きを魅せてくれるそう。お2人共同じ76年生まれと伺い、さらに親近感が湧きました。お席にはまだ余裕があるようですので、是非オススメ致します。 詳細はコメント欄に。

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2023年8月28日

本日は奈良市とサントリーホールディングス株式会社様・大栄環境株式会社様・豊田通商株式会社様の4者間で「ペットボトルの水平リサイクルに関する協定」を締結、記者発表を行いました。 現在奈良市では市民の皆さんから回収した使用済みペットボトルを再生資源化可能なものを選別し、圧縮した状態にして公益財団法人日本容器包装リサイクル協会を通じてフィルムやシート、繊維等にリサイクルしており、回収量としては年間約493トン、500ml入り換算で約2466万本になります。 水平リサイクルとは、「ペットボトルをペットボトルに再生する」という意味で、これまでのように別のものにリサイクルする場合と比べて、さらにもう一度、再生ペットボトル材料として循環できる事から、より持続的なリサイクルと言えます。 ちなみに、サントリーさんによると、バージンペットボトルと比べて再生ペットボトルではCO2排出量が60%削減出来るそうです。 今回の協定により、奈良市が収集・選別・圧縮した廃ペットボトルを大栄環境を通じて豊田通商が運営する滋賀県にあるボトルtoボトルのリサイクル工場で再生ペットボトル原料になります。これには不純物を取り除く技術を2011年にサントリーが開発した事で可能になったそうです。 サントリーでは既にグリーンダカラわやさしい麦茶やクラフトボスシリーズ等、国内使用量約14万2千トンのうち約6万5千トン(約46%)を再生ペットボトルを始めとしたサステナブル素材を使用しており、2030年には100%を目指しておられます。 ちなみにペットボトルの原料はパラキシレンとMEGの2種類あるそうですが、既にウッドチップからパラキシレンを作る技術が確立されているようで、またMEGに関してはアルコールが原料である為、(ある意味サントリーの本業の)様々な植物から醸造出来る事から、100%植物由来のペットボトルの時代も、すぐそこだと実感しました。 なお、市民の皆さんが空きペットボトルを排出される際には、今まで通りキャップやラベルを外した上で軽く濯いでお出し頂きたいと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

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2023年8月28日

週末は市内各所の夏祭りや「バスケやろうぜ!バスケの日2023in奈良市」など、様々な行事を回りました。 コロナで3年間中止になり、4年ぶりに再開された地域が大半でしたが、子ども達の思い出と地域の繋がりづくりの為に何とか開催しようと、暑い中ご準備頂いた関係各位には頭が下がります。 また地域の夏祭りを回っていると、高校の同級生と再会したり、昔お世話になった元自治会長から声を掛けて頂いたりと、人と人とを繋ぐ場として祭りの効果は絶大だと実感します。 学園大和の夏祭りでは市の公園活性化事業にご協力頂いている観光大使のランディーズ高井さん(実は同い年)がプライベートで来場されるなど、楽しいハプニングも。 バスケの日、は丸一日ロートアリーナを貸し切って、文字通り朝から夕方までバスケ三昧にするイベントで、施設のネーミングライツやアリーナの大型ビジョンにもご協賛頂いているロート製薬さんの協力で実現しました。 私はフリースローでの始球式という、誤魔化しの効かない大役を与えられましたが、リングには当たるもののシュートは決まらず。。ロートさんからは「今年が盛況なら来年も考える」とのお言葉を頂きましたので、是非再起を図りたいと思います。 日中はまだまだ残暑が厳しいものの、蝉の声から虫の声に入れ替わり、夏の終わりを感じる場面も増えてきました。季節の変わり目、皆さんもくれぐれもご自愛下さい!

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2023年8月6日

78回目の原爆の日。今朝は、新斎苑旅立ちの杜でのクラシックコンサートから静かに始まりました。 昨年4月に開所した旅立ちの杜は、大正5年開所の旧施設を1世紀ぶりに移転建替えした火葬場です。火葬場でクラシック?と思う方もおられるかもしれませんが、新斎苑は計画当初より従来のイメージの刷新を強く意識しており、「森の中の美術館」をコンセプトに整備を進めてきました。 ハード整備が完了した後もソフト面で多様な活用を模索しており、今回は一般社団法人「100万人のクラシックライブ」さんのご協力により、施設が開所する前の時間帯を活用し、ヴァイオリンの久津那綾香さんとピアノの白藤望さんによるミニライブと施設見学会を行いました。定員80名の所、150名のお申込みを頂き、反響の大きさに驚いています。 新斎苑では昨年度、旧施設の2倍以上にあたる年間5195件の火葬実績がありましたが、今回の参加者の8割以上が「初めて来た」と仰っていましたので、今後も年に数回程度は、業務に支障の無い範囲で見学会や文化イベントを開いていこうと考えています。 また奈良市では現在、ピアニストの反田恭平さん率いるジャパン・ナショナル・オーケストラさんも本拠地を構えて頂いておりますので、今後は文化ホールだけでなく、街中の様々な公共空間で文化芸術体験を提供していきたいと思います。 残念ながら私は冒頭の挨拶だけで退席し、市役所に戻って毎年恒例の「平和の鐘」の撞鐘に向かいました。以前は奈良市遺族会と奈良ユネスコ協会に加え、原爆被害者の会の方にもご参加頂いていましたが、最近はご高齢により辞退される事が増えてきました。 戦後78年、と言うものの、果たして本当の意味で戦争は終わったと言えるのか。また直接戦争体験を持つ方が少なくなった今、平和教育をどのように維持発展すれば良いかなど、銅鐘に参加された方々と語り合いました。 余談ではありますが、お昼に伺った蕎麦屋さんでも、ご主人が広島出身ということが分かり、平和談義に花が咲きました。9日の長崎の日、15日の終戦記念日と、共に平和を噛み締め、語り合う夏にしたいと思います。

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2023年7月30日

新しいスローガンは「Old History,New Discovery」 著名なクリエイティブ・ディレクターの倉成英俊さん(実は同い年!)と、2015年に世界一に選ばれたコピーライターのキリーロバ・ナージャさんからお声掛け頂き、奈良市の英語スローガンを開発しようと、昨年から育ててきたプロジェクトがようやく陽の目を見ました。 奈良市の(奈良の)スローガンと言えば、長年「あなたとなら、大和路」。 私が小学生の頃から記憶に深く刷り込まれたコピーも、そろそろ昭和・平成・令和と三時代を超えアップデートするタイミングであること、また奈良は奥深い魅力に溢れていながらも長年「発信力不足」が課題であったことが今回のプロジェクトの動機になっています。 実際に観光客の調査データからも、「日帰り率の高さ(コロナ前の2019年は331万人の外国人観光客が来訪するも宿泊は44万人)、リピート率の低さ(奈良市を訪れた外国人観光客のうち初訪問が88%)」が明らかになっています。 これに対して、①デイトリップでは観光しきれない魅力がたくさんあること、②一方で昔ながらの有名スポット以外の認知が極めて限定的であること、③初訪者の9割近くが再訪を希望しており、継続的に鮮度の高い情報を発信することがリピート確保に必須であること、が考えられます。 その中では行政やメディアが低頻度でテンプレート型の情報を出すよりも、市民や来訪者の鮮度の高い感動や情報をテンポよく発信していくことが重要だと思います。 また英語スローガンは必ずしも英語圏のインバウンドだけを想定しているのではなく、日本人を含めた多言語ユーザーにも分かりやすい、平易な表現を意識してコピーの選定を行いました。 この点はアドバイス頂いたお二人のお力が大きかったと思います。(正式にスローガンとして採用する上では既に商法登録されていないか、等のチェックも併せて行って頂きました) 実はこの英語スローガンを作るプロジェクトはお隣の天理市さんでも数年前に取り組まれており、今回奈良市が実施する上で大変参考にさせて頂きました。 天理市には外国人留学生の多い天理大学があるため、大学生を中心に取り組まれたと伺っていますが、奈良市は少しアレンジして、昨年開校したばかりの一条附属中学の80名の生徒たちと挑戦しました。 昨年の8月にナージャさんから生徒たちに「ミッションムービー」が送付され、そこからすべてがスタート。 9月には2回に分けて中学生が考えるおススメスポットやその理由を掘り起こし、奈良の魅力を一単語で提案を募ります。集まったキーワードをファシリテーターチームでリスト化したものをスローガンとして使いやすい構文に変換。一人12本のスローガンを開発し、合計ではなんと1100本の素案が出来上がりました。 その後、奈良に観光で関わる外国人の方や市の観光部局も交え、侃々諤々の議論の上最後に残った7案の中から、ファシリテーターチームや職員と共に、最終案を選定しました。 選定の議論の中では、①奈良らしさや、奈良でしか言えない要素とは何か。②「伝えた」と「伝わった」の違いを意識して多言語の人々にシンプルに伝わる表現かどうか、と共に③行政が一方的に押し付ける、「やりっぱなしのスローガン」ではなく、自然発生的に広がっていく「余白」を残すことを大事にしました。 その意味では敢えてhistoryに「old」を付ける意味については相当議論しました。私たちが普段何気なく目にするコピーも、単純に見えて実はもの凄く練られたものなのだ、と実感した機会でもありました。 インスタやツイッターを利用されている方は是非、ハッシュタグにOld History,New Discoveryを短縮した「oldnewnara」をつけてどんどん発信してみてください!

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2023年7月23日

先日岐阜市で開催された「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合」でご一緒させて頂いた岡山県真庭市の太田昇市長を訪問、市長をはじめ市役所の皆さんや地元の製材会社でCLTでも有名な銘建工業さんに視察のご対応頂きました。 今回の視察目的は年間約23億円と言われる木質バイオ発電について、市域の47%が森林である奈良市としても、今後の森林経営や森林資源を生かした中山間地支援をどのように展開すべきか、先行地域の実例に学ぶべく訪問した次第です。 市域の約半分が森、と言われると驚かれる方もおられるかもしれませんが、奈良市は西半分に総人口35万人のうち34万人が居住しており、山林の多い東半分には残る約1万がお住まいです。 今回視察した発電所では、製材の過程で出る端材や樹皮等を燃料に発電しており5000kwと1万kwの発電設備がそれぞれ1機ずつ稼働していました。また細かい木くずは別途、木質ペレットに加工しており、年間およそ2.5万トンを製造しています。現在木質バイオ発電所の多くが燃料となる木材不足で十分稼働できていない中、大規模な製材所と市が組んで展開していることの強みを感じます。 また従来は処分費を負担して処理していた剪定枝等の生木についても積極的に受け入れており、植林→CO2吸収→材木として利用・もしくは間伐や端材として発電燃料として利用→熱やエネルギーを地域で消費、という循環がうまく回っているように感じました。 また、真庭市では先日私も視察した南三陸町で取り組まれていた生ごみとし尿を発行させた「液体肥料工場」も行っておられ、併せて視察しました。 こちらは各家庭から排出される燃やせるごみのうち、バイオ化が可能な生ごみを分けて収集し、専用の発酵槽の中で35日間発酵させたものを液肥として農家等に無償配布、また発酵過程で生じたメタンガスを発電しています。現在は年間の液肥製造量が1500トンですが、これを8000トンにまで引き上げ、さらに液肥の散布効率を上げるために液肥濃縮プラントを新たに建設される予定です。 これらの取り組みにより、ごみの焼却処理コストやし尿の処理コストも大幅に低減が見込まれ、本市としても今後の環境政策を計画する上で非常に参考になる取り組みでした。 特に資源高の社会情勢では、肥料代が農家の経営を圧迫しており、また化学肥料からバイオに切り替えることで消費者への訴求力も上がると考えられます。 今回の視察では、この液肥を使った農場で採れた野菜を販売する直売レストラン(完全民営)も見せて頂きましたが、平日の日中にも関わらず多くのお客様で賑わっており、農村振興の未来が見えた気がします。同行した職員と共に得た学びをさっそく仕事に活かして参ります。

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2023年7月16日

三連休は如何お過ごしでしょうか。蝉の声と抜けるような青い空、今年は夏の到来が遅い印象がありましたが、ようやく夏本番ですね。 土曜日は早朝より鴻ノ池道場で、武道土用稽古会及び参禅会に参加。今年で49年目を迎え、夏の土用と冬の寒稽古が恒例です。就学前と思しき可愛いちびっ子剣士からシニアの方まで元気よく稽古されていました。最近は外国人観光客に弓道体験が人気があり、日本文化の紹介にもご尽力頂いています。 中部公民館では川崎市子ども夢パークのドキュメンタリー映画「ゆめパのじかん」の上映会に。上映の後、施設の開設や運営に長年関わってこられた西野博之さん、映画監督の重江良樹さん、そして奈良での上映会を企画された皆さんともお話する企画を頂きました。 奈良市は平成27年から「子どもにやさしいまちづくり条例」を施行しており、国内初の「ユニセフ日本型子どもにやさしいまちづくり事業(CFCI)実践自治体」として承認されています。 NPO時代にお付き合いのあった「子どもの参画」著者のロジャーハートさんや訳者の木下勇先生、IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)等懐かしい話題もあり、市長職以前からの約20年間の取り組みが繋がっている事を実感しました。 その他この土日は今春増築した済美小学校のバンビーホーム(学童保育)の視察(坂本寿美会長・横井雄一議員、ご一緒頂き有難うございました)、またお隣の大和郡山市の新庁舎完成式典等にも出席。県内市町村長も多数参加されており、諸々意見交換させて頂きました。 急に蒸し暑い日が続いています。 熱中症による救急搬送は気温に単純比例するのではなく、急に気温が上がったタイミングで毎年急増します。身体が慣れて、対策も万全になると伸びが落ち着くのが特徴です。屋外の活動だけでなく屋内でも警戒が必要ですので、これからの季節は特にお気を付け下さい。

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2023年6月24日

今日は朝から大和ハウス工業様から企業版ふるさと納税でご支援頂いている人材育成講座のキックオフ。2025年の関西万博に向けて官民連携で社会課題を解決していくプロジェクトです。 65名の応募者から選ばれた22名の皆さん、活躍を期待しています。 ◾️奈良市みらい価値共創プロジェクト研究 www.city.nara.lg.jp/site/press-release/172922.html

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2023年5月30日

国の価格高騰対策予算を活用して、小中学校の給食無償化(二三学期)等を盛り込んだ予算案を6月議会に提出します。 今回は前回対象から外れた国立私立も対象とし、また不登校やアレルギーの関係で喫食できない生徒には相当額をギフトカードで配布します。 本来なら国で一律に取り組んで欲しい政策ですが、ちなみに全国で取り組んだ場合に必要となる予算は約5000億円。やる気になれば出せないはずは無い予算規模です。 自治体がそれぞれ単費で続けるにはハードルが高いですが、住む街によって子どもが受けられる支援に格差を設けないという観点でもナショナルミニマムとしてやるべきでしょう。 また、今回の補正予算案には妊婦検診の追加支援も盛り込みました。 現状1枚2500円のクーポンが綴りになっており10万円分まで利用できるのですが、お釣りが出ない為、例えば2600円の支払いの場合、2枚使わず100円を自腹で出すケースが多いと聞きます。 また初めのうちに使い過ぎると後で足りなくなる不安からクーポン利用をセーブし過ぎて、結局最後に余る、というケースも。 いずれにしても、ただでさえ何かと不安や負担の多い妊婦さんを余計な事で悩ませたくないという思いです。4月から分娩費用の一時金が50万円に上がり都市部を除けば実質無償化となりましたので、妊婦検診も自己負担ゼロを実現したいと思います。 この他、農業者への支援や、燃料高を契機に自転車利用を進める為の施策等も盛り込んでいます。 6月議会は来月5日開会です。

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2023年4月4日

今年は3日始まりの新年度になりました。市では朝から教育長(再任)・消防長・危機管理監・CIO補佐官(教委担当)の新任発令に続き、警察からの割愛職員(産廃担当)や市から国交省等に割愛派遣していた職員の帰任発令を行いました。 その後、新任部長となる環境部長、観光経済部長、建設部長、女性活躍担当理事、クリーンセンター建設担当理事の5名に訓示。重要施策の新年度からの展開について認識合わせを致しました。 そしてこの春、奈良市役所の門をくぐってくれた新採職員への採用発令✨私の中で一年で最も熱がこもる式典です。今年は94名の新採のうち実に59名が女性となり、詳しいデータはありませんが、恐らく市政125年で最も女性比率が高い年になりました。 訓示の中では、①多様性を力に変える組織を以て市民ニーズの多様化に応えよう、②正解のない時代には年齢や立場に拘らず良いアイデアや実践を積極的に発信していこう、③社会を良くする仕事や困っている人を助ける事が生業になる公務員は天職になる、④社会の仕組みを「創る側」に立った事を意識して奈良の未来づくりを楽しんで、と期待の言葉を述べました。 そして最後は恒例の集合写真。自ら椅子を並べたり互いに声を掛け合って整列したり、能動的に動くのは、訓示の中で「研修中の評価で配属先を決める」と言ったからかも知れません(笑)それを抜きにしても、爽やかで情熱溢れる若者を見ているだけで、こちらも刺激を受けます。写真は「皆で良い奈良を創るぞ、オー!」のポーズ。 新年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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2023年2月27日

この週末は引き続き肌寒いものの、日中は時折春の訪れを感じられる瞬間もあり、季節の移ろいが楽しみな時期になりました。コロナの落ち着きも相まって、市内のイベントや季節の行事も「3年振りの開催」と言う声がよく聞かれるようになりました。 特に土曜日はロートスタジアムで行われた奈良ライオンズクラブ杯の学童軟式野球大会、ミナーラで開かれている市の美術展「市展なら」の表彰式、再びロートアリーナに戻ってV2昇格を目指すパレーボールチーム「奈良ドリーマーズ」の応援、最後は新斎苑でのクラシックライブと盛り沢山でした。 火葬場でライブ?と思われるかも知れませんが、昨年4月に一世紀ぶりに移転新設した新斎苑は、約60年に渡り奈良市の最大の懸案事項であった訳ですが、私が就任した頃はまだ反対の声が根強く、その理由として老朽化した当時の火葬場の印象が非常に悪いものだったことが挙げられます。 私も当時、全国の先進的な火葬場を視察しましたが、その中で最も印象的だったのが岐阜県各務ヶ原市の斎苑でした。公園のような緑に囲まれた立地に、建築家の伊藤豊雄さんが設計された現代美術館と見間違うような美しい施設では、定期的に市民の方が音楽会まで開いておられると伺い、大きな衝撃を受けました。まさに隔世の感。ぜひ奈良市でも新しい時代にふさわしい、葬送の場をつくりたいと考え、「森の中の美術館」というコンセプトが生まれました。 その意味では今回のクラシックライブは時代の転換点ともいえる企画であり、柔和な表情で演奏を楽しんでくださっている施設周辺住民の皆さんの姿を見ていると、これまでの苦労が吹き飛ぶ思いです。 今回の演奏会では「一般財団法人100万人のクラシックライブ」(代表理事:蓑田秀策さん)からバイオリニストの高橋宗久さんとピアニストの高見秀太朗さんにご参加頂きました。お二人とも第一線で活躍するプロの演奏家でありながらトークも軽やかで、土曜日の夜にふさわしい、ゆったりとした時間を演出して下さいました。 今後も定期的にこのような楽しい企画を定期的に開催し、火葬以外の用途でも気軽にお越し頂ける施設をめざして参ります。

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2023年2月21日

昨日、来年度の予算案を議会に内示しましたのでその概要をご紹介します。 まず予算規模としては一般会計が1499億8000万円(前年比8.2%増)、特別会計(国保会計や介護保険、後期高齢者医療等6会計)が823億3450万円(同2%増)、公営企業会計(上下水道及び市立病院の3会計)が278億420万円(同6.7%減)となり、全会計では2601億1870万円(同4.4%増)となりました。 子育て世代の転入増が昨年関西1位となるなど社会増が堅調なことや給与所得の増などにより個人市民税が13億円強の増、また企業活動に伴う法人市民税や固定資産税の償却資産分が堅調なことから税収全体では対前年比17億5000万円余りの増となりました。 申し上げるまでもなく、人口のボリュームゾーンが大量退職する中、自治体経営も「口を開けていれば自然とお金が入ってくる」時代が終わり(表現が悪くてすいません)、自ら考え行動しなければ自滅する状況に突入しています。これまで個人市民税に過度に依存してきた本市も、次の担い手の確保(人口増)と税収構造の多様化(企業誘致や起業促進)を図ることが急務です。 来年度の予算ではそれらの施策の連関性を意識して、シティプロモーションから定住移住、子育て支援から教育の充実、学生・若者の支援から就職・起業・企業誘致までを、一気通貫に展開して参りたいと思います。 会見でも申し上げましたが、コロナ禍の3年間は通年で状況の変化を見通すことが難しく、年に何度も大型の補正予算を組み、臨時議会を招集することも多々ありました。政策的な取り組みもやはり目の前の緊急対策が中心で、中長期の視点で街の成長発展につながる事業はどうしても後回しにせざるを得ない状況がありました。 いま、コロナの5類引き下げをはじめ社会全体がようやく「冬の時代」を乗り越え、これから雪解けの春を迎えようとしています。 その意味では2025年の大阪・関西万博や30年前後に予定しているJR新駅・奈良IC開業、31年の国民スポーツ大会、ひいては37年のリニア開通など、これから予定されている様々なビッグプロジェクトを軸に、少し目線を上げて奈良市の将来展望を見通した成長戦略を示したいと考え、総合的な予算を編成させて頂きました。 以下、ボリュームが多いので、数日に分けて予算案の概要や事業計画をご紹介します。 ■子育て・教育関係 まず、子育て関連予算ですが、2016年に初めて年間出生数が100万人を切ってから、わずか6年で約77万人と、正に緊急事態とも呼べる少子化の加速化状況に対し、奈良市としてもさらに踏み込んだ支援策を講じたいと思います。 具体的には0歳から2歳児の第2子以降の保育料の完全無償化(所得制限なし)と子ども医療費助成制度の高校生までの拡大(従来は中学生まで)を実施します。 子ども医療費助成制度に関しては長年の取り組みが実を結び、ようやく現物給付化(窓口での立替え不要)が実現します(県内初)。この問題はそもそもの国の制度に原因がありますので、国に対しても引き続き働きかけを継続します。なお、実施時期としては高校生の医療費助成は4月診療分から、小中学生の現物給付化は6月診療分からを予定しています。 またコロナ禍で始まったひとり親家庭への支援として、引き続き一世帯に年60kgのコメの提供を継続するとともに、新たな取り組みとして、これまで就学援助の対象とならなかった児童扶養手当の一部支給世帯にも対象を拡大します。これにより給食費や学用品、修学旅行に要する費用がカバーされるようになります。ちなみに従来は修学旅行の実費がすべてカバーされず補助上限を超えた額は自己負担となっていました(特に公共交通機関が脆弱な山間地域の学校)が、来年度からは実費ベースで清算するようにします。 また、大人に変わり家族の世話を日常的に負っているヤングケアラーを支えるため、専属のコーディネーターが相談に乗るとともに、市の費用で家事援助を派遣することとしました。 このほか、おたふくかぜの予防接種と新生児の聴覚検査に対し、新たに助成を行います。おたふくかぜに関しては合併症により障害が残る場合があることから要望の声が上がっていたものです。また聴覚検査については早期発見により適切な支援を行うことが重要とされており新たに支援メニューに追加しました。 教育に関しては先日の総合教育会議でもコロナ禍で急増している不登校問題(小中計377名→739名)が議論となりましたが、教育機会確保法の趣旨も踏まえ、奈良市では昨年青山地区に開設した公設フリースクール「HOP青山」に続き、旧あやめ池幼稚園跡に「HOPあやめ池」を新たに開校し西側エリアのニーズに応えます。 また新年度からは新たに学校内の空き教室を活用した「校内フリースクール」を2校でモデル的にスタートします。通いなれた学校内の方が利用しやすいか、もしくは少し離れた環境の方が良いか、また自力で通えるかどうか等、不登校の児童生徒にも一人ひとり違いがありますので、正直私たちも「トライ&エラー」の精神で取り組み考えです。 ちなみにこれまでの不登校対策の中では「適応指導」という名称がよく使われ、不登校の児童生徒は最終的に「学校に戻すことが正解」であるような考え方が根底にありました。しかし、そもそもみんなが同じ教室で一斉授業を受ける形だけが正解ではなく、これからは多様な学び方を尊重し保障する必要があることから、教育長とも十分議論の上、新年度からはこの名称を使用しないことにしました。(名称の出元は文科省) また特別な支援を必要とする子どもに対しては従来、市内の4小学校・2中学校を拠点として個別や小集団での指導を行ってきましたが、保護者の送迎の負担や対象児童の増加を受け、今後は自分の通っている学校内で対応する「自校通級」という形をめざします。既に令和4年度は12校で実施していますが来年度は16校、6年度には22校に順次拡大する計画です。この分野は一定の経験がなければ適切な指導が行えない事から、人材の確保と育成を図りながら順次広げていく考えです。

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2023年2月20日

土曜日は2016年から市が取り組むアートイベント「古都祝奈良」で恒例となっている小山田徹先生の「グリーン・マウンテン・カレッジ」の特別編として美術家の藤浩志さんとの対談(&ならまち散歩)に参加。 今回のテーマである「緩やかに集まるということについて」を、まちづくりと文化芸術の切り口で参加者と共に掘り下げました。 日曜日は大阪・関西万博のキックオフシンポを開催、2年2ヶ月後に迫った万博に奈良市がどう向き合うかについて、万博EXPO共創プログラムディレクターでもある齋藤精一さん(パノラマティクス主宰)と、空飛ぶクルマの開発者で日本初の有人デモフライトを成功させた中村翼さん(有志団体Dream On代表)のお2人から基調講演を頂き、その後3つのテーマに分かれて議論を深めました。 セッション1、では「大学は地域をどう変えるか」について、 奈良市出身の起業家である秋山咲恵さん(株式会社サキコーポレーション創業者)、奈良女子大学学長の今岡春樹さん、奈良先端科学技術大学院大学学長の塩崎一裕さん、基調講演を頂いた中村翼さんが、 セッション2、では持続可能な社会モデル構築の挑戦」について 奈良県立大学名誉教授の伊藤忠通さん、アミタホールディングス会長の熊野英介さん、本市月ヶ瀬地区でローカルコープ事業を展開する林篤志さん(Next Commons Labファウンダー)と私が、 セッション3、では「万博は奈良市をどう変えるか」について、 基調講演を頂いた齋藤精一さん、私と同じ平群町出身で現在は宮崎県新富町を中心に活躍する起業家の齋藤潤一さん(一般財団法人こゆ地域づくり推進機構代表理事)、NPO法人新公益連盟代表理事の白井智子さん、葛城市出身で経産省から出向されている万博協会企画事業課長の羽端大さん、に それぞれご登壇頂きました。 私はセッション2に登壇していたため、他のテーマについてはクロージング総括の中で報告頂いた形ですが、 シンポジウム全体を通して、「奈良がなぜ万博に関わるのか?」という参加者からの疑問や「万博事務局が(もしくは誰かが)何を提供してくれるのか?」といった受け身の認識から、「奈良が万博という機会をどう活かせるか」という前向きなイメージに転換することができたように思います。 わずか2年、されど2年。1970年の大阪万博がそうであったように、日本社会の大きな転換点としての2025年に向け、奈良市の抱える課題や強みを次年度の事業の中でも引き続き棚卸していきたいと思います。 お忙しい中、ご登壇頂いたゲストの皆様に、心より感謝申し上げます。

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2023年2月10日

小学生以上の医療費助成制度では窓口で一旦全額を支払い後日(概ね3カ月後)返金する償還払が原則となっており、これを立替不要の現物給付方式に自治体独自に変更すると国からペナルティ(奈良市では年間約2000万円)が課せられる、という制度が現存しており、事あるごとに国に改正を要望しています。 元々は「患者負担額が増えれば医療機関の受診率が下がる」という現象(長瀬効果)を捉え、逆に「患者負担額が低くなれば受診する人が増えて医療費増大に繋がる」という理屈で国から罰が与えられている訳です。 そもそもこの長瀬効果自体、1930年代の考え方であり、また高齢者と異なり、基本的に子どもは病院に行きたがらないものですので、窓口の立替が要らなくなっただけで飛躍的に受診率が上がるとは考えられません。 また数年前に就学前児童の現物給付化の際に市が行った調査でも、いわゆる「コンビニ受診」の傾向は確認されていません。 そのような既にロジックが崩壊している国の罰則制度は早急に見直すべきですが、既に全国の都道府県ではペナルティを甘んじて受け入れて、県単位で現物給付方式を導入している所が大半です。 一方、奈良県ではこれまで「国のペナルティ制度がある限り県として改正する考えは無い」の一点張りでした。 今回の奈良市の現物給付化は、従来の県下統一モデルから脱藩した形になりますが、そうでもしなければいつまでも重い扉は開かなかったと思います。今後は他の市町村でも順次導入する方向で議論が進んでいますので、期待したいと思います。 以下、引用記事 ■奈良市 子どもの医療費助成 高校生まで拡大|NHK 奈良県のニュース 奈良市は来年度から子どもたちの医療費の助成拡大に取り組むことを決めました。 医療費の一部を支払うだけで診療を受けることができる制度については、対象を現在の未就学児から中学生まで拡大し、高校生についても別の方法を活用して新たに助成対象とするとしています。 奈良市は現在、未就学児の医療費について、1か月の間に同じ病院に通った場合、医療費の一部を負担するだけで診療が受けられる、いわゆる「現物給付方式」を使って助成しています。 小学生から中学生については、1か月の間に同じ病院に通った場合、いったん医療費の一部を支払い、1000円を超えた金額はあとで市が返金する「自動償還払い」としていますが、市では、近年の経済情勢や物価高などで窓口での立て替えが難しくなっている世帯が増えていることから、来年度から小中学生についても「現物給付」の対象とすることを決めました。 ことし6月の診療分から助成の対象となり、これにより小中学生は同じ病院に通う場合、1か月あたり1000円を支払うだけで診療を受けることができるようになります。 また、これまでは市の助成対象外だった高校生についても新たに4月の診療分から1か月1000円を超えた金額を「自動償還払い」で返金する助成を行っていくということです。 市では「少子化が進んでいるなか、子育てにかかる負担を減らすことで、奈良市を子どもにやさしい町、子育てしやすい町にしていきたい」と話しています。

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2022年12月13日

先日はフリーランスで働く子育てママさん達から直接生の声を聴く機会を頂きました。 通常、秘書課に市長アポが入る場合、何の疑いも無く市役所で面会する流れに(良くも悪くも)なるのですが、今回は「先方から場所のリクエストがありましたが、どうしましょう??」とやや狼狽気味に秘書課から相談があり、「もしかしたら小さなお子さん連れかもしれないので、先方がやり易い場所にこちらが伺いましょう」となりました。 指定された場所に行くと、最高に気持ちの良い空間が広がっていて、屋外の開放感も手伝って、フリーランスママの皆さんが抱える現実的な難問題や市へのご意見も忌憚なく、そしてマシンガンのように(笑)、ぶつけて頂きました。 具体的には、保育所入所に関わる手続きや毎年の書類作成をペーパレス&ワンスオンリーにできないか、非加入が増えているPTAの負担軽減や一部有償化の提案、子ども食堂と学校給食の連携について、夏休みのバンビーランチが衛生対策で冷やし過ぎてご飯がシャリシャリの件まで、短い時間でしたが貴重な声を聴く事ができました。 また、持ち帰って職員と共に議論・検討したいと思います。 また、土曜日には市が取り組む子ども若者支援の一環として、「つながりサポーター養成講座」に。不登校やひきこもりの若者に寄り添い、社会生活に繋げるサポーターをめざす方の中には、自身も当事者経験のある大学生等も参加してくれていて、嬉しい驚きでした。 また、鴻ノ池のボランティアセンターでは、社協が主催する「ぼらカフェ」が開催。毎回様々な分野で活動するボランティア団体の方がゲストに来られますが、今回は「あかるいみらい準備室」さんが3名のそれぞれ異なる障害をお持ちの当事者と共に登壇されました。ご本人が周りからどう接して欲しいと思っておられるのかや、外見的に理解されにくい障害についてのお話等、非常に学びの多い時間でした。(講師を務められた山口まゆみさんの活動レポートをコメント欄に掲載しておきます)

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2022年11月13日

姉妹都市提携50周年を期に、議会と共にスペイン・トレド市を表敬訪問致しました。 トレド市はキリスト教を国教とする西ゴート王国(415〜711年)の首都でしたが、イベリア半島へのイスラム上陸により711年からはイスラム教国に変遷。その後1085年には再びキリスト教がいわゆる「トレド奪還」を行うなど、常に宗教的渦中にありながらも、他国と比べると排他的な動きは限定的で、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教の3つの宗教が常に共生する街として発展しました。 この風土は当時のアルフォンソ六世の治世によるところが多く、敗者であるイスラム側にも信仰や資産の保有を認め、ユダヤ教徒も含めて多宗教国家を目指したとされています。(詳しくお知りになりたいかたは芝修身著・「古都トレド異教徒異民族共存の街」をご参照下さい) もちろん時には対立もありましたが、街中にはモスクを再利用したキリスト教会やユダヤ教徒居住地がしっかり守られている様子が今も残っており、ともすればゼロサム調に走りがちな現代の私たちにとって、多宗教多民族が調和的に暮らしてきた事を学べる貴重で魅力的な街だと感じました。 市の中心部はタホ河に囲まれた城塞都市となっており、この地区に約1万人が居住、また地区外の比較的新しい地域に約7万人が住んでいます。奈良同様に文化財の密集している中心部は開発が困難で、しかもかなり起伏の激しい土地形状を毛細血管のように狭隘な道路が縫う構造になっており、市役所行政的には中々大変だろうと感じます。 市長のミラグロス・トロンさんは議員の中から選出された市長で、我々訪問団を暖かく迎え入れてくれました。市役所庁舎は1537年着工(竣工は不明)の文化財で、市長が市政を司る権限の拠り所を示す杖や紋章が今も継承される等、歴史的な営みと現代社会が断絶せずに活かされている姿が印象的です。 実は私が市長に就任してから13年余りが経ちますが、公式訪問は今回が初めてという事もあり、ある意味「不義理」な状態でしたので、現地を訪れるまでは、やや不安な気持ちもありましたが、実際に訪れてみると後述する「コレヒオ・ナラ」(スペイン語で奈良小学校の意味)や資料館等、あらゆる場面で奈良を身近に感じて下さっている様子がひしひしと伝わってきました。 市長との会談に際してもスペインの全国メディアが取材に来るなど(掲載記事をコメント欄に貼っておきます)、古都どうしの交流が日西交流にも繋がっているという実感を持ちました。 ちなみにスペインと日本は共にコメ食・魚食文化である点以外にも、先進国で最も少子化が進んでいるという共通点もあり、これから国レベルでも連携しながら課題解決をしていく余地もあるように感じました。 なお、スペインはアフリカ大陸と向き合っている事や、南米に宗教や言語を共にする国々が存在する事から少子化による労働力不足を移民政策により補っています。 奈良市でも今年の新成人約3500名に対し昨年の出生数は2000名を割り込む状況にあり、全国でも2016年に初めて100万人を切った出生数が今年は75万人程度と予測されるなど、僅か6年間で25%も急激しており、これは即ち20年後の新社会人が第二次ベビーブームの三分の一になる事が確定した事を意味しており、社会機能や産業を支える担い手の不在に直結します。 日本社会がこの問題を移民政策に踏み切るのか、DX等の無人化の加速で乗り越えるのか、もしくは両者を併用するのか、非常に重要な問題です。 少し脇道に逸れましたが、今回の会談では、2025年の関西万博に向けてトレド市としても奈良や日本に向け具体的な参画を図る用意がある事、そして引き続き両市民間の「家族付き合い」をこれまで以上に取り組んでいく事を確認し合いました。 翌日は姉妹都市提携10周年のタイミングて開校した地元の小学校「コレヒオ・ナラ」を朝から訪問、約450名の生徒たちから大歓迎を受けました。いくら姉妹都市と言えども、地元の公立小学校の正式名称の名前にしてしまうのは珍しいですし、PTA組織も「ナラの会」、校門には桜(残念ながら最近枯れてしまったようですが)、そして近隣には「奈良公園」まであるなど、まさに奈良尽し。 この他、今回の訪問では(2泊5日の強行軍でしたが)、在スペイン日本大使館やUNWTO本部、ジェトロマドリード事務所等を駆け足で訪問させて頂き、いずれも大変実りある意見交換をする事ができました。ご対応頂いた関係者の皆様に感謝申し上げます。

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2022年11月2日

先週の木金は、豊田市で開催された中核市サミットに参加、首長会議やパネルディスカッションに出席・登壇しました。保健所をはじめ同じ業務と権限を持つ62人の首長が集まると、様々な経験や情報が共有でき、あっという間に時間が過ぎていきます。 特に今期で退任される尼崎の稲村和美市長は奈良市ご出身で同世代と言う事もあり、近隣の伏見隆枚方市長や石井登志郎西宮市長と共に何かと相談させて頂く間柄でしたので一抹の寂しさがありますが、今後のご活躍を期待したいと思います。 パネルディスカッションでは松江市の上定昭仁市長や姫路市の清元秀泰市長と共に「時代の変化にしなやかに適応する産業のミライ」というテーマで議論しました。奈良市からは20-25歳の人口流出を防ぐ為の企業誘致の取り組みや、これまでは大阪など市外に流出していた女性就労が地元回帰している状況について発表。 コーディネーターの中村翼さんからはスカイドライブ社の「空飛ぶクルマ」や「空飛ぶホウキ」のお話等、人類の夢の実現に向けたチャレンジについて紹介して頂きました。(翌日には研究開発中のデモ機も見せて頂きました) 奈良市では今春、日本で初めて女子大で工学部を開設した奈良女子大学と、奈良先端科学技術大学院大学・奈良高専の理系三校と連携協定を結び、学生の起業や産学連携を加速させる取り組みをスタートしました。 また、JR奈良駅前に本社を置かれたDMG森精機や大和ハウス工業「みらい価値共創センター コトクリエ」等、奈良ゆかりの企業との連携を進めています。 今月には新たに3Dモデリングに強みを持つスタートアップ企業が市内で新たに創業するなど、産業分野での動きが活発になってきました。今回のサミットでは豊田市の先進的な取り組みにも触れる事が出来、改めて地方都市の未来を切り拓くにはイノベーションしかない、と痛感した次第です。 これまで奈良市では産業政策と言っても実際には商店街支援等が中心で、税収も大阪勤めの個人市民税が屋台骨を支えていました。一方、現役世代の退職や、地元に魅力的な働く場がない事による若年層の流出等を鑑みると、これまでの政策を大きく転換しなければならないのは明らかです。 職員の奮闘により、前述のような新しい動きも芽が出てきていますので、引き続き産業構造の転換に取り組みます。

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2022年10月23日

J昇格を目前にした本日の奈良クラブの試合は、通常の数倍の来場が見込まれており、既に駐車場は満車になりました。 本日来場を予定されている方は、公共交通機関でお越し下さいますよう、くれぐれもよろしくお願いします。 ちなみに前回、来場者が5000名を超えた時には、会場周辺の著しい渋滞により結果的に観戦出来ない方も出てしまいました。チームの応援とスムーズな運営に皆さんのご協力を! なお、高の原駅からは12時45分の最終便まで15分間隔でシャトルバスを運行しています。今から会場に向かうならこれが一番スムーズで便利です。 改札を出て右手のロータリーで、奈良交通の社員さんが看板を掲げて案内していますので目印にして下さい。 近鉄さんも奈良駅構内に各所案内を掲出して下さっていて、オール奈良でご協力頂いている雰囲気がビシバシ伝わってきます。 今後、毎回1万人が来場してもスムーズに運営出来る体制を目指して、ホームスタジアムである「ロートフィールド奈良」の設置者としても、引き続き課題を洗い出し改善に努めていきます。

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2022年10月17日

10月に入り、様々な地域行事が3年ぶりに再開される所が増えてきました。私も週末ごとに秋祭りや周年式典等、久しぶりに回らせて頂いています。 そんな中、一昨日の土曜日から新たにスタートした取り組みが市役所屋上での「コロガル公園テラス」 私自身、用事がなくても皆が行きたくなる市役所になれば良いなとずっと思っていましたが、この度現代アーティストの会田大也さんの作品として実現しました。 この作品(空間)は、それ自身がアート作品として札幌国際芸術祭や瀬戸内国際芸術祭でも展示してこられたものですが、何より子ども達が自由に遊び方を創造出来る、プレイフルな場となっています。 会場にはプレイリーダーも配置していますので、子どもだけでの参加もOK(未就学児は保護者同伴でお願いします) 市長室の窓を開けると、子ども達の賑やかな声が聞こえてきて、未来の市民と一緒にまちづくりに携わっているような感覚を覚えます。奈良市では既に「子どもにやさしいまちづくり条例」を施行していますが、これからも様々な形で社会参画の仕掛けを作って行きたいと思います。

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2022年10月9日

既報の通り先日、県域水道一体化への参加を見送る方針を決定・公表致しました。 今回、結果として参加を見送ったポイントとしては、 ・市が単独経営を続ける場合と比べ、広域化に参加した場合、令和36年の供給単価が㎥あたり34円高くなること(県のシミュレーションでも12円の差) ・シミュレーションに対する様々な疑問点や、追加的に検討すべき事項として奈良市が提示した点について、ほぼゼロ回答であったこと ・市単独でも必要な更新投資は可能と判断できること(料金上昇を極力抑えながら年19億円を年26億円にまで投資規模を拡大) ・懇談会や議会での議論においても積極的に参加を求める声は非常に少なかったこと ・一旦、一体化に参加すると脱退するには全ての構成団体の議決が必要となり、方針転換が極めて難しいこと などが挙げられます。 まず、そもそも奈良市としては、今回テーマとなった「広域化」がこれからの時代には有効な経営手法の1つであるとの認識から、昨年には覚書を締結し、県下最大都市として中心的に議論に加わってきました。 人口減少の時代に、個々の自治体が公共インフラやサービスをフルセットで維持し続けるのは現実的でなく非効率ですので、例えば奈良市でも木津川市と高の原駅前の北部図書館を共同運用したり、相楽中部消防組合とはしご車を「割り勘」で購入したり、また生駒市とは消防指令業務を共同で運用するなど、既にいくつもの取り組むを進めています。 また最終的には成立しませんでしたが、新クリーンセンターの建設についても大和郡山市や斑鳩町等と広域型での整備を検討するなど、様々な可能性を探っています。 一方、どんな広域化でも良いという訳ではなく、極端に一部の自治体が負担を負うような案では、継続性が無く、その街の議会や市民の理解が得られないのは当然で、今回も端的に言えば原案に問題(見直すべき点)が多々あったと言えます。 奈良市では、当初から議会の関心も非常に高かった事から、市が設置した奈良市県域水道一体化取組事業懇談会(以下、懇談会)には、議会の全ての会派から代表者が委員として出席し、市民代表や有識者と共に密度の濃い議論を行いました。 回を重ねる毎に傍聴者も増え、最終的には計200名を越える方が固唾を飲んで議論の行方を見守った事からも、市民の関心の高さを感じました。 シミュレーションの問題点は様々ありますが、先行して広域化に取り組む自治体の実績に比べスケールメリットを明らかに過大な見込みをしている点(委託費10%減や建設費3%減など)や、本来織り込むべき薬品代(年間約3億円)等が未計上である点、 また議会からも指摘がありましたが、一体化に参加した場合は用水供給事業の内部留保金を約300億円取り崩して料金負担を下げる計画であるのに対し、各市町村が単独で経営した場合の試算にはその効果が含まれておらず、同じ条件で比較衡量が出来ないようになっていました。 もちろん、令和36年度までの長期のシミュレーションですので、予測不可能な部分も多く、不確実性が高いことは理解しています。 しかし、今回奈良市が指摘したように、現時点でも考えれば分かる事や、明らかに数値や計算にエラーがある場合には、それらに適時修正を加え、より良い案を目指せば良いだけの話なのですが、結果的には最後まで原案を絶対視して、これらの問題点を最後まで見直さず、中長期の経営判断ができない状態のまま、県が議論の幕引きを図ってしまったことは大変残念でした。 また奈良市としては、昨年1月の覚書締結時にも全体の協議会の場で「投資と料金のバランス」と「下水道事業についても一体的に議論すること」が参加にあたり重要であると表明しています。 投資と料金のバランスについては、各市町村や県が今後取り組みたい更新投資を積み上げた「需要ありき」ではなく、ある程度の料金上昇の範囲内で優先順をつけて投資は行うべきである、と繰り返し主張してきました。 これまでの協議会部会での議論の中では、更新率を何%確保せよ、という意見が出てきましたが、これは細い管(安い)から太い管(高い)までを推し並べて更新の進捗を問うもので、数字が独り歩きしている部分があります。 表現は良くないかもしれませんが、目先の更新率を単に上げるだけなら、工事単価の安い末端管路の更新を一気に進めれば数字は付いてきますので、現実的には、耐震化率や更新対象の管路や施設の重要性(壊れた時の影響の大きさ)を総合的に勘案し、予算の範囲内で優先順位をつけて計画的に投資する事が重要だと考えます。 また今回の議論の難しさは、市町村同士の連携や一体化に、奈良県自身が当事者として加わっている点にありました。 県は仮に供給単価を値上げしても顧客は市町村ですので直接県民から非難を受けることもありません。しかし目の前に有権者でもある住民を抱える市町村にとって安易な値上げは難しく、より慎重な判断と明確な根拠が求められます。 このような立場の異なるプレイヤーが同じテーブルで条件を調整するのは中々難しく、言葉では「県と市町村は対等」と言っても、実際には日ごろの関係性も含め、県がイニシアチブを握る構造になってしまいがちです。 ちなみに今回の投資計画では拡大投資分の概ね半額が、市町村ではなく県の施設を更新する為の費用になっており、これに対し「もう少し市町村側に配慮した計画にならないか」と繰り返し主張した所、県から146億円の追加支援(垂直補完)の提案がなされた事は、議論の成果であり評価すべき、と考えます。 最終的には、奈良市は冒頭のような理由で参加を見送りましたが、本市の態度表明が最後になった場合、全体の採算シミュレーションに与える影響が大きい事から、当初より早めに結論を出す必要があると判断し、このタイミングでの決定と致しました。 コメント欄に関連資料のリンクを貼っておきます。

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2022年9月12日

週報です。 奈良市の新規陽性者は2054名と前週比18.2%減、県域では8192名と同22.1%減となりました。いずれも第七波ピークの45%相当まで減ってきました。 2番目のグラフをご覧頂くと分かりますが、数だけを見れば今の状況は第六波のピーク相当ですので、いかに七波の感染規模が大きかったかが分かります。 それでも昨日時点では県内病床使用率は26.8パーセント、重症病床使用率は11.1%に留まっており、感染規模に比べて医療負荷が掛からないオペレーションに社会が適応しつつある、と言えます。 また、3枚目の資料にあるように、人口では25.2%を占める70代以上が、全罹患者の僅か9.5%しか占めていない事から、重症化する事案が少なく済んでいるのが第七波の特徴です。 ちなみに4枚目は年代別のワクチン接種率ですが、65歳以上は9割以上が3回目まで接種済みですのでワクチンの効果は明らかだと言えます。逆に接種率がガクっと下がる40代以下は、人口割合よりも多く罹患しています。 これらは全て奈良市内だけのデータですが、国からも様々なデータが示されていますので、ぜひご自身で積極的に情報収集して頂き、ご判断頂ければ幸いです。

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2022年9月1日

40年以内には90%の確率で発生が予想されている南海トラフ地震を想定した訓練を実施しました。 これまでの訓練との違いは、太平洋側の静岡や三重等10県が「重点受援県」に指定された事により、海の無い奈良県・奈良市には応援が来ず自立した災害対応が求められている、というシナリオを追加した点です。 各ご家庭でも改めて、災害時の避難経路やご家族との連絡手段、防災備蓄などの確認をお勧めします。

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2022年6月25日

昨日は新たに開校した「ならやま小中学校」の開校式に出席。旧右京・神功小、平城西中が一体化し、校舎も小学校棟は建替、中学校棟は大規模改修して新たな歴史を歩みだしました。 職員室も明るく開放的で、子ども達からも好評なようです。統合にあたっては地域の皆さんにも大変お世話になりました。(本当はもっと魅力的な校舎なんですが私の写真ではうまく伝わらないのが残念です、、) 今年は平城相楽ニュータウンの街開きからちょうど50年にあたります。市では今後学校以外にも駅前や公園など様々な社会インフラのリノベーションに取り組んでいきます。

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2022年6月4日

土曜日は久しぶりに鳥見へ。毎年恒例のあひる公園わくわくフェスタも今年で25回目との事。鳥見の皆さんとは前職時代からのお付き合いですが、当時小さなお子さん連れだった方が「孫が生まれました」と聞いて、時の流れの速さを感じます。 社協や地域包括支援センター、ガールスカウトや月ヶ瀬朝市などの出店もあり、とても良い雰囲気に癒されました。実は奈良市が取り組んでいる官民連携型の公園再生プロジェクト「Park Life Labo」も、この事業から発案しています。 いつもの「とりみんちカレー」の炊き出しの代わりに「ごずこん(胡麻・大豆・昆布)ご飯」を社協の皆さんがお配りになっており、有難く私も一つ頂戴しました。健康的でとても美味しかったです。

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2022年5月3日

3年ぶりの天平行列。スーツより似合い過ぎ問題はさておき、奈良に暮らす喜びを多くの市民と再び共有出来たことに感謝します。やっぱり奈良は良い! 会場では思い掛けず沢山の知人友人に遭遇し、これも祭りの良き効能と、リアル接触の大切さを実感しました。コロナ情勢に一喜一憂しながらご準備頂いたボランティアの皆さんにも感謝申し上げます。 皆さんも良いGWを!

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2022年4月1日

おはようございます。今日から新年度がスタート、奈良市では中核市で4例目となる児童相談所を開所し、これまで県が担ってきた業務を引き継ぎます。 法的には1日の深夜0時からですが、深夜の引き続きは困難ですので今朝の8時半までは県に委託しており、それ以降の虐待通告や一時保護は奈良市が行います。 奈良市の児相では入所児童の意見表明権を確立する為、奈良弁護士会と協定を締結し「子どもアドボケイト」制度を導入します。 この制度は、小さな子どもや長年虐待を受けてきた子どもが、自分の気持ちや願いを伝えられるよう、専門的な研修を受けた弁護士が定期的又は臨時的に来所し代理人として子どもを支援する仕組み。 アドボケイト、というと政策提言を指す「アドボカシー」という単語が良く使われますが、知人に紹介してもらった入門書によれば、「子どもに渡すマイクのようなもの」と解説されています。 大人中心の集団の中で、ともすればかき消されてしまいがちな子どもの小さな声や声無き声に、そっとマイクを向けるイメージです。マイクですので、勝手に喋りだしたり、言いたくない事は言わなくても良い仕組みです。 まだ全国的には導入事例が少ないですが、施設の運営や存在が子どもの最善の利益に繋がるよう、市の取り組みへの外部監査的な位置付けとしても、有効だと考えます。 また市児相では、医師や弁護士についても専任で配置しており、今後の中核市児相の良き先例となるような取り組みを目指しています。

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2022年3月28日

金曜日に落成式を迎えた奈良市新斎苑「旅立ちの杜」、土日月と3日間に渡り施設見学会を開催したところ、予想を大幅に上回る2057名のご参加を頂きました。お越し下さった皆さん、連日ご案内頂いた施設スタッフや職員に感謝したいと思います。 開業前の貴重な機会とは言え、そもそも火葬場を見学したいと言うニーズが一般的にはそれほど高くないと見込んでいましたが、初日早々に3日分の配布資料が底を尽くなど、スタート当初から嬉しい想定外がありました。 1日を3回の時間帯に分けて土日と平日で3日間、計9回の説明会を設けたのも、極力参加して頂き易い形を取らないと、下手をすればスタッフの方が多いという状況もあり得るか?と考えての事でしたが、良い意味で完全に予想が外れました。 特に驚いたのは、施設のご利用機会が多いご高齢の方ばかりではなく、親子連れの姿をよく見掛けた事です。火葬場を昔のように忌み嫌う場ではなく、今回のコンセプトである「森の中の美術館」のように、新しい公共施設として純粋に興味を持ってお越し頂けたのは企画者として冥利につきます。 私もいくつかの時間帯で案内させて頂きましたが、参加者からは最新の機能と快適な空間に驚きと歓びのお声を多数頂戴しました。参加者から頂いたご意見やご質問は改善に繋がる宝です。まずは1日からの運営開始に万全を期すと共に、市民の皆さんに末永く育てて頂ける施設を目指したいと思います。 ちなみに、施設エントランス(大和エリア側)では、奈良市の姉妹都市ベルサイユ市在住の画家、大石良太さんからご寄贈頂いた油絵の大作を飾っています。頂いた時には活用策は未定だったのですが、図らずも本物の「森の中の美術館」になりました。将来的には定期的な展示替えも行いたいと考えています。

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2021年12月31日

新たにひとり親家庭の支援を使徒に追加しました。今年は地元企業から頂いたお米やふるさと納税で頂いた財源を活用し100トンのお米をお配りする事が出来ました。 来年も約3000世帯のひとり親家庭に月5キロのお米を送るには約7000万円の財源が必要です。皆さんの暖かいご支援をよろしくお願いします!

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2021年12月29日

昨夜は年末特別警戒にあたって下さる消防団の皆さんを激励に回りました。特に柳生分団では先月の行方不明者捜索に多大な協力を頂いた事に感謝申し上げました。 市内の火災発生件数は63件と前年比3件の減ですが、火災リスクの高まるこの季節に特に警戒を強めています。 近年は学生や女性の参加も増え活動の幅が広がってきましたが、最年少が30代という団も珍しくなく、新規の団員確保が課題です。 HPでは女性団員による広報指導分団や学生消防団の取り組みについても紹介しています。火災だけでなく風水害時にも地域の大きな支えとなる消防団活動にご協力をお願いします。 ■奈良市消防団 - 奈良市ホームページ https://www.city.nara.lg.jp/site/shobo-kyukyu/9722.html

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2021年8月30日

給食が無くなり余った食材を活用して、生活にお困りの子育て家庭にと、ブレーメンさんがパンを焼いて提供して下さいました。先日、奈良第一食糧さんからご提供頂いたお米(なんと10t!)と一緒に今日から配布させて頂いています。困った時に自然と助け合いが生まれる素敵な街です。

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2021年8月16日

奈良市では災害時におけるドローンを活用した支援活動等に関する協定を、本日京奈ドローンステーション様(岡田充貴代表)と締結しました。 先進技術を活用した災害対策が注目されている中、被災状況の把握や被災者の捜索、物資の運搬や人材育成等にご協力頂く事になります。 ドローン技術の活用は今回協定を締結した災害時の活用のみならず、先日の東京五輪開会式のようなイベントや、中山間地での薬の配達等にも幅広い展開が期待されており、市としても様々な活用策を検討したいと思います。

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