市民が主役の奈良市政をめざす仲川げんの活動日記。

仲川げん
2011年10月20日 04:22 [奈良市政]

予算編成方針

奈良市では先日、来年度の当初予算編成に関する基本方針を発表しました。例年10月ごろから翌年度予算の編成作業に着手をし、財政課・総合政策部長・副市長・市長と、各段階での査定を経て、来年3月の定例市議会に予算案として提出する流れとなります。今回の編成方針は担当課である財政課と何度も練り直し策定したものですが、その構成は5つの柱から成ります。以下、その概要です。

1)第4次総合計画の推進
平成23年度から10年間の奈良市の基礎となる総計に掲げている、まちづくりの基本方向に沿った事業計画・予算であること。

2)大幅な収支不足の解消
来年度から平成27年度までの財政見通しにおいて、約111億円の財源不足が生じる。これは、税収減による影響と、生活保護費を中心とする社会保障関係費の大幅増という、全国共通の厳しさに加え、奈良市の特殊要因として土地開発公社等の精算という「負の遺産」処理に要する財源を生み出さなければならないという厳しさがあります。市民への影響を極力抑えるためにも、徹底した事業・コストの見直しが必須です。

3)フルコスト視点での全施策の徹底した見直し
直接事業費だけに着目した従来の見直しではなく、施策の執行に係る人件費や間接費も含んだ「フルコスト」視点での見直しを行う必要があります。

4)戦略的な新規施策の提案
予算の削減、施策の廃止だけでなく、街の未来につながる新たな取り組みや既存施策の拡充についても、柔軟な発想で積極的に提案することを求めています。特に子育て・環境・観光の重点分野や、今後のニーズ増大が見込まれる領域での早期対応や予防的施策に力をいれることとしました。一方で、これらに要する財源については、既存施策の廃止や歳出削減、国県の補助やモデル事業の活用等の新規財源によって賄うことを原則としています。(いわゆるペイアズユーゴーpay as you go原則)

5)部内マネジメントの徹底
各部において、部長の強いリーダーシップによりメリハリのある予算編成を行うことを求めました。従来は部内の各担当課と財政課との間で予算折衝を積み重ねる手法が中心となり、部長が部内の全施策・予算を把握できていない状況も散見されました。今後は部長をトップに、市の予算や事業を部単位でしっかりと把握・分析したうえで、財政当局とのプレゼンに臨む形に変えました。今回の編成方針では、既存の継続事業に関しては前年度の90%を上限(シーリング)として見積もる事としていますが、これは機械的に一律カットを行うという意味ではなく、真に必要なものはカットなしもOK、その代わり他のコストをより大きく削減するといった裁量を部長に与え、部全体でのシーリングとしている点がポイントです。

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